全618件 (618件中 1-50件目)
秋松籟あはひのはてに"逝劫"す『日本文化の核心』 ・松岡正剛 ・講談社現代新書 〜久しぶりの松岡本。冒頭「1970年代のおわりのころだと思いますが、渋谷の【壁の穴】という小さな お店でー」とありびっくり、、同体験に、、そして、「ふと気がつくと日本はがっくり低迷しーJポップ・ 日本アニメにー何がひそんでいるのか、ー本書はこの間の「反省と忸怩たる思いを払拭するためにも、日本文化の正体というか、ずばりディープな日本の特色がどこにあったのかについて、新しい切り口で解説 してみようとこころみたものです。ー」20/3発行ですが、本書指摘・思考は【今】を解き明かすバイブル とでも。フセンだらけですので例によって目次だけにしますので、本文をかならずお読みください。第1 講 柱を立てる〜古代日本の共同体の原点【柱の文化】から話を始めよう 8篇 2講 和漢の境をまたぐ 〜「中国語のリミックス」て日本文化が花開いた 11篇・なぞらえ・しつらい・もとなし 3講 イノリと ミノリ〜にほんじんにとっての大切な「コメ信仰」をめぐる 11篇 (更に略します) 4講 神と仏の集合5講 和する/荒ぶる 6講 漂白と辺境 7講 型・間・拍子 8講 小さきもの・一寸法師からポケモンまで他 9講 まねび/まなび 10講 或るおおもと・公家、武家、家元… 11講 かぶいて候 12講 市と庭 13講 ナリフリかまう 14講 ニュースとお笑い・「いいね」文化の摩擦・情報の編集力を最高する 15 講経世済民〜日本を語るために「経済」と「景気」のルーツをたどる 16講 面影を編集する、新書だが349頁。 「以上のように、日本文化の正体はたいそう微妙で、たいそう複雑なのです。グローバル資本主義やコン プライアンスの蔓延が、これらの【一途で多様な日本】 【微妙で截然とした日本】をカラッケツにしてしまわないことを祈るばかりです。ー」こんなひとことも「【桜を・・会】〜ー選挙報道にもワイドショ ーの司会にもお笑いタレントが必要なんて ちょつと偏りすぎました。」〜松岡慧眼どこまでも!!・・・読了、23/12・・・・・↑ と、言っていたのに、先に逝くなんて、、、、、無念。
2024.08.22
コメント(4)
己が道ひと夜で描く烏瓜カラスウリのはな〜「朝に咲く花は、闇の中で手ずに咲く準備を 進めている、といいます。たとえ、どんな厳しい夜でも、人間は幸せをつくり出す力があります。幸せは、すでに等しく誰の中にも現存しています。」 『信じた道の先に、花は咲く。』太田朋子☆"昼顔家"では すでに 「瓜」化しているというのに…☆
2023.08.16
コメント(2)
零時待ち葉月二日の満月浴『自分が おじいさんになるということ』・勢古 浩爾 ・草思社〜4つ下、プロフィール「ー(明大政経卒業後)洋書輸入会社に34年間勤務ののち、2006 年に退職、市井の人間が生きていくなかで本当に意味のある言葉、心の芯に響く言葉 を思考し、静かに表現し続けている。ー」と。21/12発行、228頁。カバー裏惹句「わたしにはもう多くのひととワイワイガヤガヤやりながら、交流を楽しみたいという欲求がまったくない。ひとりでできる『愉しみ』以外、興味がないのである。だれに気兼ねかることもない。もう自由にいきていいのである。(本文抜粋)」1.【生きているだけで楽しい】という老年〜・【生きる元素】としての自然元素他8篇 2.それでもやはり健康一番、お金は二番〜・自分の死、人の死 他6篇 3.ワクワク自転車、ウキウキ歩き〜・自転車は年寄りに最適の乗り物 他9篇 4.またときめきの奈良へ ひとり旅〜・定年退職者のありふれたセンチメンタル・ジャーニー 他7篇 5.映画と写真と絵画と〜・一番好きなワイエスの絵画 他7篇 6.喫茶店で音楽を聞きながら外を 見る〜・だんだん世間の流行り事興味がなくなっていく 他6篇 7,死ぬまで読書〜・最高の【心の元素】としての読書 他7篇。 ・・・ほとんどワタシと一緒のようだが ワタシは こんなにも 前向き・積極的ではナイ!のだ、、、。・もう遅すぎ・和田秀樹本・ママチャリで良し・松本『まるも』・秋篠寺・とくに芸人の出る番組がつまらない・ 椎名誠の写真・もはやお笑い業界はお互いに笑い合って相互に支え合うという互助会 に堕している等々。・・・フセンの一部だが、"4つ"の差は【大きく】なるばかり・・・(読了・22/5)
2023.08.02
コメント(4)
『黒田杏子の俳句』・高田正子 ・深夜叢書社〜22/8発行、図書館蔵22/10/5 、10/8借入! 523頁厚さ3.5センチ! 「『はじめに』に代えて」〜「黒田 杏子『藍生』(あおい)主宰は私の師匠である。ー」、、そう、弟子が師匠の旅路を辿る類を見ない文芸書である。 本書は 師匠句の背景から【櫻・蛍・巡礼】(副題)に絞っての"解説"する大書である。 1章 黒田杏子の十二ヶ月 2章 櫻 3章 月 4章家族とあり、多くの俳人はもちろん寂聴さんらとの交流、日常や櫻を追っての「巡礼」の様子から「愛用のもんぺスーツのデザイナー大塚末子」さ ん、勤務先の博報堂神田へ自宅市川からの総武線風景の中で「都鳥」句などへの親近感!, 父母夫に ついても語られる。!! 〜フセンだらけにつき、いくつかの句だけの引用にとどめます。・ちちはもうははを叱らぬ噴井(ふきい)かな ・あらたまのカマラ・ハリスの立姿 ・かよい路のわが 橋いくつ都鳥 ・かたかごの飴に跼(かが)めば男老ゆ(夫・黒田勝雄氏であろう) ・ゆつくりとほたる たちまちかぶきけり ・雨林曼荼羅蛍火無蓋蔵(漢字のみの句も多い!!)【青鷺の遊行のかほを愛すべし】 ・八月十日いつきさんと祝杯 ! 正木ゆう子の句も【花火の夜兄にも少し粧へり】 ・考えず深く睡らむ鉦叩 ・いそがずに花めぐりきし四十年 ・花行脚ゆつくりいそぐこののちも ・春月の家おぢいさんおばあさん ・花冷や父に一献母に一燭 ・藤袴母に白曼珠沙華父に ・いつかふたりいづれひとりで見る櫻 ・喧嘩せぬ老いぼれふたり月を待つ ・・・「俳句に親しむようになって、涼しとという言葉が、もっともっと幅広く使えるのだということを知りー」「『季語 の現場に立つ』という信条は理屈ではなく、重ねてきた生活の実感から生まれたものだ。ー」「句を作るのはもとよりひとり、自力である。ー』・・・等々の "杏子語録"もたっぷり!!(なにを隠そう、私メの入院9日間(22/10)のうち5日かけて、ゆっくり読み上げました、、、。)・(昨秋、22/10/20に 読了したばかり〜今月 23/3/13に逝去。桜を追った生涯、西行のようにこの日 東京の開花宣言あって 逝く!・・無念、そして合掌)〜 たまたま、いつもの年なら 華やかに咲くのに 今年の当庭の 杏 は、暗喩のごとく一輪だけでした…「句」も「寫眞」も その時のものですが、 追悼句とします・・・。からうじて一輪咲くや花杏豆
2023.03.21
コメント(4)
◎☓∞ 『井上ひさし 発掘エッセイ・セレクション Ⅱ』〜3冊 ・岩波書店〜セレクション Ⅰ・Ⅱ各三部作、各全3冊〜Ⅰ・社会と言葉 ・芝居とその周辺 ・小説をめぐって。本書 Ⅱとして、・この世の真実が見えてくる ・客席のわたしたちを圧倒する ・まるまる徹夜で読み通す の3部作。【カバー惹句】〜「ー 第二弾。同姓同名であったが故に<井上ひさし研究家>となった井上恒(ひさし) 氏作成の膨大なな【著作ファイル】から、著書未収録のエッセイをえらび抜き。テーマ別・全3冊に編みました。」『この世の・・』の「テーマは【世の中】です。幸福論・国家論・情報論から、青春時代の回想、 江戸戯作者風パロディまで収録。まじめに、ふかく、そしてゆかいに世の中を見つめた、井上ひさしなら ではの世界が広がります。」〜22/5発行195頁。『客席の・・』「のテーマは、障害を通して愛し観続けたものー日本映画・洋画・芝居・テレビ・絵画・漫 画、野球などです。熱き思いで綴られたエッセイを選りすぐっての収録、永遠の映画少年、野球少年がここにいます。」〜22/6発行185頁。『まるまる』は「井上ひさしが生涯こだわり続けた【読む】【ことば】が本書のテーマです。小説や詩の評論、書評、ことばや辞書をめぐる考察に加え、本の帯や内容見本などに 掲載された推薦文百選を一挙掲載。書き手のみならず読み手としての確かな眼が明らかになります。」〜22/7発行189頁。〜各1ページ ほぼ 43字☓18行は、なかなかのものだが、そこはそれ著者の文体の妙で サクサクと読みすすむのであった。 付箋はもちろん目次だけで相当量になるので、一切引用しませんので各冊じっくりと読み偲んでください!! 「あとがき」は 井上ユリさん、そして残してくれた恒(ひさし)さん ありがとうございました!!!
2023.01.03
コメント(4)
『句集 つちふる』 ・岸本 葉子 ・角川書店〜21/8/21『毎日・書評』の 作家・辻原登〜「すでに死を内包した私たちの住処である『から だ』と『旅』をめぐる試みを中心に、優れた文書を発表し続ける著者の第一句集である。」「あとがき」〜「ー 私の初句集である。散文を業としながら、俳句はずっ気になっていた。 わずか十七音による表現を、おおくの人が愛好している。ー 349句を収めた。ー」2021/06発行197頁。8つの篇から一句ずつ〜・対岸 【秋光や櫂の先なるひと雫】 ・水の 重さ 【寒鯉の尾のひと揺れの黒さかな】 ・もの炊く匂ひ 【馬鈴薯をふかす間のもの思ひ】・だらだら坂 【知らぬ子に手を握られて風の盆】 ・方位磁石 【薄氷の中ほどにある白さ かな】 ・人のかたち 【つむる目に終ひの色は曼珠沙華】 ・つちふる 【さやけしや一木の影おのが影】 ・自画像 【消しゴムの滓を払ひて春の風邪】『つちふる』は【つちふるや 汀の線のかく歪つ】。 自画像にはこんな句も【一湾は子宮のかたち葉月潮】 【鷹渡る砂に記せし我が名見よ】〜「ー 2300句ほどの中から、選んで並べる試みをはじめた。満 六十歳を迎える年。還暦を機に句集をまとめるという目標が固まっていた。 ひとりの作業も 孤独ではなかった。一句一句に、そり句の生まれる場を共有した人々を思い出していた。ー」★↑と、一緒はオコガマしいにもホドも在るが、「敬老」に免じて下さい★ひがんばな紅白咲きて敬老日
2022.09.19
コメント(6)
『誰がために 医師はいる』 ・松本 俊彦 ・みすず書房 〜副題「クスリとヒトの現代論」・・みすずと 合わせると しかも219頁、、、2021/4発行。 著者1967年生の精神科医。、、、目次だけでもと思うが余計???〜。「浮き輪」を投げる人 ・生き のびるための不健康 ・神話を乗り越えて ・アルファメロ協奏曲 ・泣き言と戲言と寝言 等 11篇、、、でショ。 分かるのは冒頭の【「再会」ーなぜ私は アディクション臨床にハマったのか】 でしょうか。(ワタシだけカモ?) アディクションすら? 〜「嗜癖問題」の専門家、「私は同じ、 依存症でも、アルコールよりも薬物の依存症により強く心惹かれていた。ー略」 キッカケは、荒れた中学校時代での シンナー同級生と「不本意な医局人事のせいです。」 ・・事件絡みの医療・治療実態、「精神科医療が薬物療法偏重となる」ことり指摘と論考は、専門的でもあるが、クスリは「【ダメ。ゼッタイダメ。】では、絶対ダメ、と。」訴える。 「当初、もう少し学術的なことを書こうと計画していたはずだったのに、いざ連載原稿に着手 しはじめると、まるで隠居老人のように昔話ばかり書き連ね出す自分にいささか戸惑った。だが結果的にはそれで良かったと感じている。精神科医としての自分の起源を振り返るよい機会になったからだ。ー略」・・・」ふぅ、隠居老人も 助かった・・・!☆大地這ふブーケと為してちさきバラ
2022.06.02
コメント(6)
『わたしの、本のある日々』 ・小林 聡美 ・毎日新聞出版 ~3ページ弱のエッセイ集、書評? 1・出合いと きづきの日々~15篇 2・言葉のふしぎ~ 俳句は命がけ? 他12篇 3・先輩たちの本~14篇 4・愉しいひとり暮らし~14篇 篇 ごとに、本の背写真、巻末は酒井順子との対談、愉しい全251頁。 各篇短くもありタノシミでもあれば、引用しません! 取り上げられた「書名」だけでも~ ・虫とゴリラ ・マイ仏教 ・鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ(川上和人) ・創造&老年(横尾忠則) ・成熟脳(黒川伊保子) ・漫画家と猫(up)・女の俳句(紗希) ・肉とすっぽん ・俳句、はじめました ・ねこはいに ・ねこはい ・俳句の海に潜る ・俳句と暮らす ・おんなふたり 奥の細道迷い道 ・ふたつの夏(俊太郎・洋子) ・猫の ためいき鵜の寝言 十七音の内と外 (正木ゆう子) ~「まさに俳句って宇宙だよな、と 思うのだった。」 ・お金本 ・猫を棄てる(村上春樹) ・フランシス子へ(吉本隆明) ・遺言(志村ふくみ) ・金子兜太 私か゛俳句だ ・病気のご利益 ・沢村さん家の久しぶ りの旅行(益田ミリ) ・針と糸 ・ヤクザときどきピアノ ・人生論 あなたは酢だこが好き か嫌いか(佐藤藍子×小島慶子) ・私の暮らしかた・・・思い出されましたか、殆どココ で、upしています!! コノミが同じなのか、ま、読んでる新聞が おそらく『毎日新聞』だか らでしょうが・・・。 そうそう「科学のミカタ」(毎日新聞社・元村有季子)も あった!☆雪像はゴドーを待つや無伴奏 ☆昨日の写真 追加に追加〜講演のベンチで…☆☆☆更に 新興住宅地で 発見!
2022.02.12
コメント(6)
月満ちて星と列ぶや文月二時『毎朝ちがう 風景があった』 ・椎名 誠 ・新日本出版社 ~このところ 新日本出版社発行が続いていているようで、2019/12発行。写文集、 カラー写真でもあれば高級紙使用の219ペーシ、装幀・宮川和夫、挿絵・オオサワアリナが ユニークに彩る。 まぁ、「話」は いつもの世界ドンドコ歩きの総集編でも、歳デスカラ! 著者「写真の本」既発だけでも、29作!! 「気がついたらこういうモノカキ稼業になって 足掛け40年だ。(略・最近は)ちゃんと起きた空には太陽が大きく顔を出していて、そ のときなぜか『おむすびコロリン』などというむかしばなしを思い出しております。」 ・真正面からの風~アイスランド、アキゾン4最後の町他9篇 ・いつまでも続く残照~モンゴ ル、パラグアイ他12篇 ・その日はらりと風に押されて~怖くて美しいチベットの女神、イス タンブールでナマズ釣り他16篇 沢山の動く雲~バイカル湖の穴釣り、世界が驚く日本の 居酒屋他13篇。 ・・・シーナが撮る 広角の風景と笑顔の人物が ステキだ!!
2021.07.24
コメント(6)
読み初めは『あゆみんとスー』生きるとは◎×5『あゆみんとスー』 廣川 あゆみ ・ 廣川 進 ・主婦と生活社 ~カバー裏惹句~「直感で生きているおおらかな妻・あゆみんと、自身の感覚を信じ、 感性で動ける夫・スーさんの夫婦。 徳島の山間で、4人の子どもたちと、『自給自足 の物々交換が基本』の暮らしを営んでいる。本業は、プロのファイヤーダンスパフォーマーで、 結婚を機に夫婦デュオ【Su&Sola】を結成。日本各地のイベントやお祭り等で活躍中。」 ~160頁ほとんどが、その""豊かさ""に溢れた「写真」に添えられた文で、「家族」 ひとりひとりが楽しく語られる。 写真にそえられた中見出し~「徳島の山深い集落に 」「家族6人が」 「犬、猫、にわとり(チャボ)、ヤギと暮らしながら」「自然農法で野菜を 作り」 「野生動物を捕獲して」 「命を食べ」 「命を育む 日常の」「夏から春までの」 「1年間のものがたり」 【わらくうたねんか】~和楽・空太・雨種・然華~三人のオノコ と「表紙」の女の子は「うたね」ちゃん。 「ガスは止め、調理はすべて薪ストーブ」「 外食はほぼしないし、市販のお菓子やインスタント食品、学校給食もNGにしている。」 ただし「パソコンも携帯電話も冷蔵庫も、今のぼくたちの暮らしには必要な道具だか らね。」と、ただしその他の「道具」猪をさばく時のナイフな等々の道具類は自作。 あゆみんの、四人の「自力出産」(ひとりは死産)経緯には、心震える・・・・。 「サンタクロースには、電話してここには来ないでと伝えてある(略)」とスーさん、それでも 四人の子どもたちは、自然を謳歌している。「あゆみんの運命はこの家の運命そのも ので、笑って平和な気持ちでいてくれることは、こどもたちやすべてのことに照らしだ される。それは、自分があゆみんにやさしくすることで得られるんだよね。思いやって 愛し合うことは、ものすごく強い力になるんだね」と、スーさん。 【生】と【食】讃歌!!
2021.01.02
コメント(4)
メタセコイア影道端へ夏果てる☆ ↓ 本日読了本の 当日upは 初!☆『ベニシアと正、人生の秋に』 梶山 正 ・ベニシア・スタンリー・スミス ~表紙~「 正ありがとう。すべてありがとう」 「もし、あなたが何か抱えている 問題があって、そればかり気にしていたら、問題は問題のまま何もかわらない・・・。 でも、もし希望さえあれば、自分のパワーで何かが起こる。 ポジィティブに考え れば人はハッピーになる。」 ~ "ふたり"の 1992~2019までの「写真・文集」! 引用しませんので写真と文を、ご堪能下され!! 図書予約 続々です!
2020.09.05
コメント(5)
満月を照り返しては信号灯『スイート・ホーム』 ・原田 マハ ・ポプラ社 ~・・・そうかポプラ社にふさわしい一冊! またまたマハさんである。 前回upの「ノンフィクション」『美し き愚かものたちのタブロー』の文体一転! 「童話的」人間模様は、まさに「スイート」!! そのタイトル は「宝塚の山手にあるこの街」のケーキ屋さんの店名、父がバテイシエ、母が店の看板娘! その 娘が20歳が経験していく、「おはなし」は、ケーキのように甘やかで、情の深い4篇は、「街」の春・ 夏秋冬のたたずまいとともに美しく描かれ、、、加齢もあって、1編からウルウルしてしまったのでアル・・! ・スイート・ホーム ・あしたのレシピ ・希望のギフト ・めぐりゆく季節~秋の桜・ふたりの聖夜・冬のひ だまり・幸福の木・いちばんめの季節。・・・その どれもを キンモクセイが見ている! 読書中、ちょうど その香もただよっていて・・。 、、、、前掲書とちがう文体にその「力量」をも感じる。 そして 次回up いせひでこ へと!! (読了・2019.10.27)
2020.09.03
コメント(6)
今朝(8/14)の『毎日・「季語刻々」』コラムで、"同じことを"!!!8/11読了の 句集『此処』(池田澄子・朔出版)の中から「敗戦日」句をupしようとしていたら、ナント! (同い年の) ネンテンさん も!!、澄子さんはワタシらより7歳上の「戦争を」見聞きした世代。 ~『此処』は後日up ! 稔典さんも挙げた句~ 【Wi--Fiの飛ぶの飛ばぬの敗戦日】 【大雑把に言えば猛暑や敗戦日】 【敗戦日の落ちつつ大きくなる日輪】 【八月十五日求肥はぐにゆぐにゆと】 【汗臭く少女期ありき敗戦日】 ワタクシ撰から 【空返事していて原爆忌の八時】
2020.08.14
コメント(4)
『私は 本屋が好きでした』 ・永江 朗 ・太郎二郎社エディタス ~「本屋」さんめぐりの本かと思ったら、副題「あふれるヘイト本、作って売るまでの舞台裏」と言う本! ラジオ・Tvでもお馴染みの あきらさん、1958年生。 惹句「ヘイト本が本屋の店頭にあふれる要因と しくみをひもといた本書。 現場の実感は? 異論・反論は? 日本の出版流通システケの功罪は? つくり手や売り手の責任はどこまであるのか? とり扱いの是非と表現の自由のかねあいは? 「この本のテーマは『本屋にとってヘイト本とはなにか』と考えることです」「わたしは長く本屋通いを 続けてきましたし、(略)取材するようになって30年あまりになります。本屋のなかでその本がその位置 意図的に置かれたものなのか、無意識におかれたものなのかは、ある程度分かります。なにも考えて いない本屋の棚を見ると、うんざりします。(略)みずからの影響力に無自覚な本屋は本屋といえない。」 町の本屋・チェーン書店・出版取次・出版社・編集者・ライター・ネットとマスメディア等の現場と語り合い 「わたしの東面すべきと考えるヘイト本対策をまとめます」と「あとがき」でさらに「面白い本屋にする には、売る本を選ぶことです。他人まかせにせず、売る人が本を選ぶ。」等。多くのフセンを割愛しました 「本屋の店頭が面白くなれば、ヘイト本は自然と減っていくでしょう。」と、!! 詳細はぜひ本書で。 、、新聞「書評」などの役割にも言及してほしかった。 ☆捨て畑の枇杷の熟れ待つ鴉二羽
2020.06.14
コメント(6)
『臆病な詩人 街に出る』 ・文月 悠光(ゆみ) ・立東舎 ~1991年生。2016.1~2017.11間ウェブサイト連載に「まえがき・あとがき」「臆病な詩人、本屋で働く」は 書き下ろし、の27篇。 「(略) 本書は、そんな臆病な私が『街』へ出て、不慣れなゲンジツと向き合う 冒険談だ。」「(略)夢見がちな学生である一方、私は【詩人】でもあった。高校時代に詩の賞を受賞し """JK詩人""""学生詩人""と呼ばれはじめたものの、この風変わりな肩書きを、私は度々もてあました。" 就活経験ゼロ、恋愛経験も未熟。残されていたのは、世間知らずて゜平凡な【冴えない女】だった。」 「与えられた」シレン~・JK詩人はもういない ・失敗だらけの初詣 ・お祓いと地獄の新年会・ガラスの 靴を探して ・恋愛音痴の受難 ・キックボクシングジムへ ・『ニッポンのジレンマ』出演のジレンマ ・雨宮 まみさんの遺したもの ・秘密のギター教室 ・ストリップ劇場で見上げた裸の「お姉さん」 ・アイドルオーデション に出てみたら ・本屋で働く・・・「あとがき」~見えない未来は怖いです。 臆病な私は「これから」を迎 えることがたえず恐ろしくててまりません。 でもこの足を信じてみようと思います。(略)」 若さ!・・・! ☆六月の花嫁みんなどこへやら
2020.06.09
コメント(6)
『ゆるり よ り道 ひとり暮らし』 ・おづ まりこ ・文藝春秋 ~!! 文藝春秋の「マンガ」!! 「図書館」も マンガ本は基本蔵書にしないが、本書はまぁエッセイ 的でありコラムもあれば「OK」だったようだ! タイトル通りゆる~い半生記というか、「30代」という から"1/3生記"とでも。 カバー惹句「東京でひとり暮らしをしている 30代の漫画家おづまりこ です。 この本では『大学生初めてのひとり暮らし』『上京(兵庫生まれ)してからの三人暮らし (シェアハウス)』『アラサーでの一人暮らし』の中で思ったことや 好きなものについてのんびり描い ています。(略)」 48篇ほどの漫画と9コラム、149ページ。・・・言っちゃなんだが、昭和のほっこり 感充満の「絵」と家族・友人らとのつきあいの日常の、アルアル感に頷き笑ってしまう!!☆茅花野に今宵満月芒種カかな☆哲さんへ☆泰山木花の咲いてや「俺の花」泰山木木花咲弥姫と言へーコノハナサクヤヒメー
2020.06.06
コメント(6)
青葉風澄んだ眼の『浮浪雲』縹渺とやさしさ隠す『浮浪雲』 ・・・あの眸で覗き込まれると、邪な気持ちは溶けていった・・・ジョージ秋山~2020.5.12 逝去・・・同い歳でした・・・☆白花の蛍袋に戻りますー釣鐘草・提灯花・風鈴草ともー
2020.06.04
コメント(6)
『なんでコレ買ったぁ?!』 ・大宮 エリー 日本経済出版社 ~冠つきでした! 『、大宮エリーの なんで・・』んっ、「日経・・」そして「表紙」・しりあがり寿のエリー 涙流して踊っている!! ナナナなんなんだぁ! さらに 本の「小口」に本タイトルがァァ!! ブックデザイン グルーヴィジョンズって! 驚きの装幀!! 目次のカラー「商品」写真と篇ごとのシロクロ写真、263ページ!! まぁ、タイトルどおりの"なきごと"、ゆるーい文体好ましく! ツマも同感! 1・ゆるく実用的なカテゴリー~トトロのキーホルダー他12ケ 2・ざっくりファッションカテゴリー~シャネルの靴他 12ケ 3・食品カテゴリー~チュッパチャブス他5ケ 4・ざっくり家電カテゴリー~爆音目覚ましたち 5・料理 家具カテゴリ~柳宗理の鍋他4ケ 6・じぶんてきには風流カテゴリー~お線香ほか3ケ 7・玩具~・グー パンチのガム他8ケ 8・スピリチュアルな?~土に埋めるお守り他10ケ。 ・・アルアル感あり、そのテンマツや いかに!! 笑い飛ばしましょう! 検索して顔を見てしまった!!! ☆そら豆売チラシ手作り農小屋で☆カタカナばかりの昨今「手書き・色鉛筆」で、じゅうぶん☆
2020.05.23
コメント(6)
書棚には亡き著者ばかり弥生尽☆図書館休館中・・☆『暮しに 必要なものは、自分で 決めていい。』 ・一田 憲子 ・秀和システム ~「背伸びしないで、ありのままに!」 とあり「はじめに」~「4~5年前の私なら、自分の 「暮らしに必要なもの」を紹介する本を作るなんて『無理無理!?』と(中略) 優等生的な体 質もあって、私はずっと『人の目』を機にして生きてきたような気がします。 ところが、50歳になった頃から、いちいち気にするのが面倒くさくなってきた! (以下略)」 って、「自信」? 「自己顕示欲」? デショとツッコミ!! 「選んだのは全くの自分 勝手な理由からです。(以下略)」1章~自分の体を知って背伸びせず似合うものを 他14篇 2章~家でおいしく食べる ため・それが一番の幸せ。他11篇 3章~手間がかからず心地よくそして清潔に 他13篇 たっぷりな写真にショップリストもある159ページ。・・・「土楽窯」の「ご飯炊き土鍋」は欲しくい! ☆top・ヒメリンゴ home~角皿16センチ・ムスカリ☆
2020.03.31
コメント(8)
この歳で待つことできぬ冬の夕『辺境の路地へ』 ・上原 善広 ・河出書房新社 ~著者撮影の表紙が抜群、「辺境の路地」の橋を行く、「百笑座」の チンドン4人衆! 1973年生ノノンフィクション作家による「旅のエピソード」「2011年からからすこしずつ、この 本の原稿を書いていた。」「出版されるまで七年ほどかかったことになるるが、ちょうど その期間は、睡眠薬と精神薬の中毒に重なる。(中略) そのほとんどを私は怠惰に すごしていた。(いか略)」そんな「無為な時間」? が15篇に収まっている。 引用しません篇タイトルからご想像を~・八戸の女 ・怨念のニレ ・八甲田山の幽霊 ・酸ケ湯滞在記 ・定宿 ・原発PR館 ・殺人のあった部屋 ・温泉芸者 ・売春島 ・新 世界の女 ・神戸福原界隈 ・白系日本人 ・真栄原吉原界隈 ・やちむん ・北国逃亡。 ・・以上からも「私にはいつもここではないどこかへ、女と一緒に逃げたいという願望が ある。」と・・・。
2020.01.21
コメント(8)
『わるい食べもの』 ・千早 茜 ・集英社 ~40篇の「食べもの」エッセイ集。1979年北海道まれ、小学校時代の大半をアフリカで過 ごす」とあり、アフリカはザンビアの後 宮崎の柑橘ー京都は20年ー金沢の妹ー取材やひ とり旅で尾道他各地の「食べもの」で溢れかえる・・・もっとも、編集担当T嬢がらみ。 「殿こと夫」「北海道にすんでいた頃、両親は共働き」「獣医師の影響がある。父は病 理が専門」等々により漸次プロフィールも浮かび上がってくる。 『吉田類の酒場放浪記』や『サラメシ』も見「自分で言うと嫌味だが、私はわりときちんと した生活を愛する人間だ。(中略) 食に関しても(中略)あらかじめ常備菜を(中略)スト ックしておく(以下略)」「暴食するときは、たいてい精神状態が悪い時だ。」・・・尾道で は、こんなことも「私は小説家だから(中略)政治に意見したり世論に言及したりするこ とはなるべく避けてきた。でも戦争は遠い話ではなく、半径数メートル以内の世界のこ となので肌で知った。」 「国が戦争を始めたら、誰かが人を殺しにいかなくてはいけな い。国で待つ大切な誰かのために自分を犠牲にしなくてはいけなくる。」 !!などとも。 大寒の早暁ぬくし月の舟
2020.01.20
コメント(6)
読み初めは市原悦子「ことば」本『市原悦子 ことばの宝物』・市原 悦子 ・主婦の友社 ~「写真館」もある、93の 「ことば」エッセイ集~右ページに「ことば」左頁にコメント~213ページ! 002~右「笑って、泣いて、怒って。 そのすべてが力になっている」 左「50代半ばから猪突 猛進型の生き方をみなおすようになっていた。(略)」 テナ具合ななので、アッと言う間! 「写真館」~・女優 ・夫婦 ・おしゃれ ・着物 ・『ゆうゆう』全表紙 章~・生きるということ ・ 戦争の経験 ・演じるという仕事 ・語るという仕事 ・男と女、そして夫婦 ・ほんとうの美しさ ・ 老いるということ ・死ぬということ。 「ことば」~・私はこのごろ、人間は生きていれば、それだけでいいと思うようになりました。 ・私 にとって一番のポイントは戦後なんです。戦後の食糧難に私ができあがったと言ってもいいくらい ・「全国」各地を回っての戦争童話をずっと続けていた。平和の大切さを伝えたかったから。 ・(略) ただ、人には 美しい瞬間と醜い瞬間があるだけ ・(夫婦のあいだでも)それなりに気を 使って、緊張もして。だからおもしろいんでしょうね ・(夫に.)ほめられたことは全くない。でも、い い関係ですよ。(けんかをするのは)お酒を飲みすぎたときだけ 「夫は役者ではなく演出家だっ たのがよかったのかもしれない。(略)」 ・(夫がなくなったときには) 私の人生も これで終わっ たような気がして。 すぐあとから行きますねって 呼びかけました 「2014年4月、肺がんの手 術後に肺炎を発症した夫はこの世を去った。(略) ・今まで怖くて(目を)背けてきた死が近しくな りました~088語・・・・(略) そして、悦子さん、2019年1月12日逝去・・・来週の日曜、、、、 ・・・蛇足ながら、悦子さんの妹さんとは職場で、机を並べておりました、オットリした方でした・・ ☆ 初"ユメ"の吾は何者此処は何処"ユメ"の中さえも「認知症」・・・・?
2020.01.04
コメント(8)
『台所で トントン考えて-主婦の時評』 ・板垣 和子 ・文芸社 ~んっ、これも文芸社! 著者1943年生(同年!) 静岡県裾野市での「生協と新日本婦人 の会」での、1977~2018年間の活動記録、といっても台所目線のエッセイ集。 ・いま言いたい~9篇 ・ホットタイム~10篇 ・もの思うこと~11篇 前95頁。 1997年静岡県知事選に「私は。三日三晩考え、受ける(立候補)となった。15年ぶりの 擁立。女性の候補者として、まだ"はしり"の方ではなかったか。(以下略)」 「早期停戦への外交策が必要」(1991・朝日新聞へ)「(略) 金を出したり、自衛隊機を飛 ばしたりすることではない。殺りくに正義はない。人命の尊さを肝に銘ずる時ではない だろうか。」 2017(沼津朝日)「(略)広島、長崎での記念式典での安倍晋三首相の挨拶 には、禁止条約のことが一言も触れられていませんでした。『あなたは、どこの首相で すか』と問いかけたヒバクシャの怒りはもっともなことです。(以下略)」 「これまで私は、さまざまなことをやり、その場を逃げずにやってきたと自負している。」!!☆畏くものぼる満月列儀あと
2019.11.11
コメント(6)
もぐら塚『もぐらはすごい』課題図書『もくらはすごい」 川田伸一郎監修 作・絵 アヤイアキコ ・アリス館~「第24回日本絵本大賞」!! 大きな手・土の中のくらし・耳や目どこに・・・等々を教えてくれる、この歳になっても「知るよろこび」の絵本!!『モグラのねがいごと』ブリッタ・テッケントラップ 作 三原 泉役・BL出版~2匹目の"モグラ"!! 土から顔を出すと、「シューツ」と星が流れるのがみえました。モグラはいそいで 目をつぶり、ねがいごとをしました。 そしたら!!!!!!!たまには、としょかんで「絵ほん」を読んでみませんか?!
2019.08.04
コメント(8)
『枕詞はサッちゃん』・内藤 啓子 ・新潮社~副題「照れやな詩人、父・阪田寛夫の人生」 24篇247ページの「書下ろし」。「平成17年3月22日、父が亡くなったとき、テレビ、新聞、インターネット、どの訃報も「童謡『サッちやん』で知られる作家の阪田寛夫・・・・」で始まった。(中略) 芥川賞を受賞した小説『土の器』よりも、『サッちゃん』の方がはるかに世に広まっているが、阪田寛夫の名はほとんど知られていない。(中略) 各章とも、父の書いた詩を題名にした。みんなのうた、みんなの知らないうたを紹介しつつ、それらにまつわるエピソードを綴った。家の中では、うるさくてしつこく、気弱なくせに滑稽で助平で変なオジさんだが、外に向かっては過剰な劣等感と羞恥心を持ち、人前に出ること、喋ることが大の苦手な父であった。どの集会の写真を見ても、たいてい一番後ろの列の端にたっている。(中略)」それでは、始りはじまりぃ~。・・・・って、↑ 小生と重なる、、、、、。 ♪どうしておなかがへるのかな けんかをするとへるのかな なかよししてても・・・♪ ☆ ☆ ☆冬の霧世情のゆくへ暗示せり
2019.02.07
コメント(6)
払暁の淑気一入初満月 ◎◎◎◎◎『見えない蝶をさがして』・いせ ひでこ ・平凡社~偶々出会った、ひさしぶりの いせひでこ!! 開くと!あの、透明感ある風景とファンタジーがひろがり、想いでに繋がっゆく・・・! 22篇~「旅する絵描きの 記憶の確かさと不確かさを絵と文でつないだ本ができる。 ささえてくれたのは、俳句誌『岳』の表紙絵だった。半年ごとに一枚描き、十年間続いた。(中略) ひとつの旅の終わりは、一冊の絵本が一枚のタブローとなる。(中略) 絵も旅もモチーフでつながっていく。 「チェロの木」の男の子は『あの路』の少年と同じ服を着ている。『ルリユールおじさん』の女の子は、『大きな木のような人』で 植物学者になってそっと現れる。 『こぶしのなかの宇宙』の赤ちゃんたち、『おさびし山』のさくらの木、『最初の質問』『幼い子は微笑む』の樫の木、野の花、クロマツ絵本の主人公たちは 俳句誌の表紙に散らばっていった。 どの絵本も、どのタブローも、ピアニッシモの音楽と ちいさな いのちを 讃えてきたように思う。(以下略)」・・・どうです?今すぐ「絵」に 会いに行ってください!!!!! (以前から 青墨色を多用していたかな、、、?)
2019.01.21
コメント(6)
小雪に落ちる満月星みつつ☆ ★ ☆ ◎◎◎『句あれば楽あり』・小沢 昭一 ・朝日新聞社~こんなに"楽しい"俳句本を読んでいないはずだが、忘れているのか?1997発行!だから逝去前15年! 「あれはもう 20何年も前のこと(以下略)」とあり、「やなぎ句会」発足当時に始り「このところ私、フランキー堺、渥美清と"同期の桜"を失ったったショツク」時の頃までを。今や、「句会」メンバーの多くが逝ってしまってるが、その『昭和』をいろどる「俳」味の醍醐味と「遊び心」・自由な精神性・平和への希求は 永遠のもの!! と、あらためて!!!「俳句は仕事とちがって楽しいのです。(中略)遊び半分どころか、遊び全部ですから真底楽しいです。」といって憚らない。「どうもあんまり深刻に上達をめざさないところが、当句会の真骨頂だと、他は知らず、私はそう思っております。」それでも"ベンキョウ"していて、上田五千石著『俳句塾』等々を採りあげ「私の俳句は"わたくし"が、"いま"、まさに"ここ"に在ることの証でなくてはならないと思っています。」と!!!(・・・そこで思い出します先日11/15の『プレバト』で、なっちゃん絶賛のH句【炊き出しや並べば遠き秋の雲】 の「や」「べば」を、褒めていたが、いかがなものか「いま・わたし・ここ」でもなく、H外なら秋の雲は高く遠くでショと言われ並んでいるのは誰?夜?体験? と言われそう 追記昨日11/22の「チリ人」句も!) 小沢氏も「私ごときはどうしても"空に作る""句案にわたる"のでありまして、それどころか、句会でひとに採ってもらえるようにと、ウケを狙いがちなんです。(以下略)」と、反省!! 巻末近くでは、多くの句友が逝くに思い「深い悲しみを味わうと同時に、死がひとごとでないことをも、改めて突き付けられました。」と!!! 【秋風やこの橋俺と同い年】~変哲!!!・・そうそう、本文イラストは 大好きな 村上 豊氏! まさに「俳」画! 82歳 ご健在のようで!!・・・さらに追記、「発想」は"トベ"ばいいものではない、ツクリモノに感動なく、ウケネライ!
2018.11.23
コメント(8)
『酒の渚』・さだ まさし ・幻冬社~コンサート先の「地」での、酒場と地酒、店主たち夫々と、そこに集まる面々の豊かさ、数多の著名人や故人を偲び、これまでの人生を振り返っている、エッセイ24篇。「目が点になる」「秋桜」などの原点エピソード、中村八大・小松左京・衣笠祥雄・六輔・淀川長治・宮崎康平等々の出会いと教え・・・。「さて、改めてこうして酒にまつわる思い出を綴ってみれば、僕にとって酒場は重要な『学び舎』であったことを深く感謝するが、時は無情に過ぎて、悲喜こもごもだ。(中略) こうして振り返ればまさに僕自身、寄せては返す『酒の渚』のほとりで失敗をしては学び、叱られながら少しずつ育てられてきた。(以下略)」・・・「後輩たち」にも目をむけているが、『さだまさし』となった今、「叱る」ものがいなくなってくるから、つねに「初心」に戻って自責を、 老爺心ながら・・・・!★ ☆ ★あとのなきバッタ不動の小六月☆↑ボケていますが・・☆
2018.11.12
コメント(6)
『うつぼの ひとりごと』・吉村 萬壱 ・亜紀書房~著者初見、2003年『ハリガネムシ』で芥川賞。ウェブマガジン「あき地」に連載の第二弾。 光・傷・水・ゴミ・文字・色・肌・夢・穴・自然・本・お金・・「名詞」篇タイトルの24篇、131頁。・知的障がいの支援学校の中学部で、17年間勤務した。・どんなテーマも具体性という一本に絞って書いてきたつもりである。そのため、私のエッセイはちょつと個人的な体臭のようなものがきついかもしれない。 ~・東日本大震災の時、家族の絆というものがあたかも絶対の善であるかのように連呼されたが、現実には良い家族もあれば地獄のような家庭もあるわけで、家族の絆に縛られて死を選ぶ人もいる中で、家を絶対視する全ての言説には私は拒否反応を覚える。(以下略) ・人間が自己正当化に費やす時間と労力は膨大なもので、誰でも全力でこれをやっている気がする。(以下略) ・金もかからず体力も必要としない何か自分だけの楽しみを、無から捻りだすことができれば老後は安泰である。 ・人生から期待すべき何ものももっていない人は、果して間違っているのだろうか。(以下略)・・・・各篇ごとに頷けさせられる「名詞」群である。☆ ☆ ☆南天の満月送り明け易し
2018.05.30
コメント(8)
◎『いま、兜太は』・金子 兜太 - 青木 健・編 ・岩波書店~兜太本は、ココで採りあげてきたが、さらなる集大成。 カバー惹句「俳句生活八十年、世代を超えて人びとを惹きつける金子淘汰の世界に、多様な角度から迫る。兜太入門に最適な自選自解百八句、インタビユー、そして、金子兜太を敬愛する十人の寄稿により、立体的に浮かび上らせる、その作品と人間の魅力。」「百八句」~【死にし骨は海に捨つべし沢庵噛む】- 戦争で死んでいった人たちに何とか報いたい。その道は戦争などという忌まわしいことのない自由な世の中をもとめることにある。(以下略)」 【合歓の花君と別れてうろつくよ】- みな子(妻女)他界のあとは、生前の細かい言葉遣いや仕草が、何彼につけて思い出されて辛かった。(以下略)」 【津波のあと老女生きてあり死なぬ】- 東北の大地震の時、老女が助かったという映像を見た。その時、人間の強さを感じた。印象に残る老女のすがたである。「わが俳句の原風景」~聞き手・青木健の中では、「(略)未熟な放浪者、それが山頭火である。(略・荒凡夫として生き ) 一茶の人生と山頭火を比べると、月とすっぽんの違いにも感ずる。」 『いま、兜太は』~・嵐山光三郎・いとうせいこう・宇多喜代子・黒田杏子・齋藤慎爾・田中亜美・筑紫磐井・坪内稔典・蜂飼耳・堀江敏幸 の、錚々たるメンバー!!!宇多~「俳句以外の著作や発言は、その生きてきた歳月の重みと情に篤い人柄をもって自身の死生観やアニミズムを伝え、多くの共感を得ている。」筑井~「兜太の俳句の"f"の本質は『【非人間的俳句】に対する怒り』だと考えていい。」稔典~「(略・青鮫句で)兜太はいよいよモーロク俳人になろうとしている、感じたから。」蜂飼~「兜太の言葉は近年、いっそうわかりやすく、ますます簡潔な方向へ舵を切っている印象を受ける。そのすべてが、ある種の【かるみ】を示しているといえるかもしれない」・・・長くなりそうなので、このへんで。、、、"クロモモ"さん他は、是非本書で!!★1/19 読了したばかりで、、、の、訃報・・・・急遽up!! 追悼句 【梅二輪鮫の遺した骨慥か】 兜太句 【梅咲いて庭中に青鮫の来ている】 --今朝、わが庭の 遅咲きの梅も 昨日の暖かさでか 咲いて!! 兜太 筆なる 『アベ政治を許さない』を 引き継いで!!! --
2018.02.21
コメント(6)
蝋梅にかほりのまよひ雨あがり☆ ☆ ☆2018.1.17『毎日新聞・夕刊』2.3面!若者よ!「ネット」や「スマホ」だけでなく、『新聞』を 読みましょう!! ↑写真では??見出しだけでも~・「拉致被害者家族 蓮池透さんに聞く」口を開けば「『最重要課題』1ミリも 動かぬ安倍政権」 「圧力で北朝鮮は折れない」 「弟の精神 今も自由じゃない」と!! ・・その左コラム『熱血 与良(正男)政談』~「また 北に根負けしないか」「現状、核もミサイルも放棄するつもり がないのは明白だ。」「また安易な道に進まないか。」「日本政府は米国頼みが実情だ。拉致問題も進展しない。」 ・・・3面 早乙女 勝元氏「散歩道を・・・」~「3月10日の一晩で10万人が死んだのが東京です。すべて戦争の せいです。その戦争を永久に放棄した憲法9条を改めるなどとなれば、死んでからも、お前は一体何をしてきたんだ 言われそうな気がします。」 ・・・・そのとなり「田中優子の 江戸からみると」~「『家』は本来、消費する場なのでなく、継承と創造と 生産の場であった。」(歌舞伎と新白鵬をかたる中で、だが・・)
2018.01.18
コメント(6)
『図書館奇譚』 ・村上 春樹 ・新潮社 ~随筆分類と隣接している、「小説」棚に目が止まって、字数すくなく、イラストありは老眼にうってつけと思 って借りた一冊。『図書館』の語と、おどろおどろしい独特のイラストも目を惹いての 75ページ・・・。 ・・・こんな小説を書くひとだったのか?とも、あらためて・・・「あとがき」~「最後になったが、素敵な挿画を 描いてくれたカット・メンシックに感謝したい。彼女のオリジナルな特異な視線と、鋭い切っ先をもつタッチには、い つもながら感服しないわけにはいかない。彼女は僕の物語をもとにして、彼女自身の新しい風景をそこに 創り上げている。彼女が描きだした鮮やかにイマジナティブな、そしてどこまでもダークな地下世界は、間違 いなく僕の小説世界と響き合う性質を持ったものだ。」・・・・・ソウイウコト! 2014.11発行。 ☆ ☆ ☆ 台風の去るをひねもす寝て過ごす
2017.10.22
コメント(8)
◎◎◎◎◎『記憶をつなぐ ラブレター』 ・城戸 真亜子 ・朝日出版社 ~ サブタイトル「母と私の介護絵日記」、そう!「絵日記」! そして 久し振りに見る 城戸真亜子のイラスト!!! 「(略) いつも笑顔で同居を拒んでいた夫の両親。でもある日父が病に倒れて緊急入院。ひとりにはしておけ ないと、夫が連れて帰ってきた母は認知症がはじまっていました。(中略) このかわいい人を支えたい。その 日から、私の介護生活がはじまりました。」 「かわいい人」はまさに「絵」のとおりの可愛さ! そんな日常が 左ページいっぱいに描かれているので、「介護」をわすれてしまうほどの微笑ましさに"ホッコリ"してしまう!! 『絵本』(151ページ)ですので、引用しません、著者のやさしく、愛情あふれた文に惹き込まれます。 目次~ 1.介護の始まり、そして介護サービスとの出会い 2.母との暮らし 3.さまざまな症状との向き合い方 4.進んで いく症状 5.施設に入ってから エピローグ~母から私へのラブレター。それでも少し引用~「介護の必要な夫の両 親との同居は、神さまからのプレゼントのように思えたのです。」、、各篇のタイトルは、具体的な症状に対しての アドバイスや工夫、心がけにみちており、介護サービスの受け方、ケアマネージヤー、デイサービス、ショートステイへの対応、 「介護用品はレンタルで」とか、特別養護老人ホームの選び方など、 "行政"の「案内」などより、はるかに 納得的であり、分かりやすい"便利帳"でもある!!!! ☆ ☆ ☆叶ひたる短夜の雨関東に
2017.07.26
コメント(6)
凌霄花すべて自分のアトシマツ☆ ☆ ☆『やくみつるの 秘境漫遊記』 ・やく みつる ・文藝春秋 ~「絵本」につづく「漫画」、「1991年結婚以来、訪問国が100に垂(ナンナン)としていることも、あまり知られてい ないのであった(カミさんにいたっては、単独行もあるのでとうに100カ国を超えているし)。」ということでの「昂奮 し、驚愕し、戦慄し、ときには無茶している」 "紀行漫画"。 アジア篇~16、アフリカ篇~15、中南米篇~14、 オセアニ、その他篇~10 の、見開きマンガ。 ・・・やくさんらしく、「秘境」に立ち向かうのであった・・・・。
2017.07.21
コメント(6)
◎『いのちをむすぶ』 ・佐藤 初女 ・集英社 ~2016.2逝去後の一冊!! 悩み苦しむ人たちを "おむすび"で、迎え入れる初女さんの表紙、タイトル「むすぶ」 に懸けて! 『森のイスキア』での春夏秋冬の日常写真と こころに届く"ことば"の数々、121ページ。 ・・・言葉のひとつひとつを、しっかり受け止めたいので、あえて 引用しません!! これだけに~ ・春 いのち受け容れるとき ・夏 いのち生い立つとき ・秋 いのち響きあうとき ・冬 いの ち透きとおるとき ~ これだけ 引用させて下さい 「愛する 愛とは受け容れること。 戦争が絶えないのは 受け容れないからです。」と!! そして、巻末 「2016年 まだ見ぬ海の彼方を夢見ながら 佐藤初女」の一行!!!☆ ★ ☆ 七月にうろこぐも湧き朝月と ☆タイトルのバックはカワミズザクラの実・7/10の実はヒメコウゾ☆
2017.07.15
コメント(8)
さうめんに再生どりの豆苗を★ ☆ ★『春、戻る』 ・瀬尾 まいこ ・集英社 ~2014年の小説、ひさしぶりの著者、やさしい「口調」の運びに、ときどき"会いたくなる"もので・・・。 降って湧いた、12歳も年下の「おにいさん」との『遭遇』、「おにいさん」の正体は??? あたたかいものに、触れたくなった時にお読みください。
2017.07.12
コメント(8)
〇『うつわを愛する』 ・祥見 知生(しょうけん ともお) ・河出書房新社 ~「ギャラリスト」とあって、著者は女性です。 「器」本 久しく接していませんでした・・・この一年半「土」にも触 っていないし・・・。 第1章 このうつわと暮らしたい~各地、各作風の24人の作家(恐らく 皆若い!)の、陶、 ガラス、漆、耐熱、白磁等の作品と作者、工房写真を添えて。 第2章 うつわと蜜月~17篇 ・どんなうつわを揃えるか ・始まりは粉引 ・染付は粋 ・三島でほんもの ・ 白磁にとろける ・キッチンに絵皿 ・うつわの収納 ・はたらくうつわ、美味しい皿 ・かたち礼讃 ・ふつうの一日 ・・他。 ・・・読み、見ているうちに創作意欲が湧いてくるものの、、、 。飽きのこないふつうが一番と!!!☆ ★ ☆夏の旅粗相誤廃棄認知ぶり
2017.07.06
コメント(8)
『雨の匂いのする夜に』 ・椎名 誠 ・朝日新聞出版社 ~2015.11発行の"写文集"、5ページに3葉の写真と旅先のエピソード。1998~2011間の「シーナの写真日記」。 「日本篇」~津軽半島・藤沢牧場・種差海岸・秋田・高野山・糸満や沖縄の「小さな島」(敢て地名を載せない シーナの心意気!?) 等20篇、「アジア」~メコン・ラオス・バルコル・ゲゲ王国・揚子江・ガンジスなど10篇。 「南米その他」~パイネ山群・マゼラン海峡・フランス氷河・奥アマゾン・カナダ北極・マサイ族など13編。 さすがシーナ氏も加齢、体力から「その頃の旅で撮った写真で話をまとめる、という癖がつい」たようだが、「基 本的に小説を書いていて小説類の単行本が多いモノカキ人生だが、この『写真と文章』でつづる本書のよう なものが作れるのがぼくには一番うれしい。」・・・例によって、イラカトは沢野ひとし氏、222ページ。 高野山では「いままで、自分にはあまり関係ない、と思っていた『自分の死生観』を本格的に意識するように なったのだ。"馬齢"を重ねる、という言葉があるが、ぼくの場合は"馬鹿齢"を重ねて来たというべきか。」と! ☆ ★ ☆こぼれ落つ五月の雨にはりえんじゅ
2017.05.13
コメント(6)
『かわいい自分には旅をさせよ』 ・浅田 次郎 ・文藝春秋 ~2013年発行、目次だけにしときます~ 1章 帰れずとも変えるべき町 2章 パリからの ラブ・レター 3章 「かっぱぎ権三」 4章 下戸の福音、エッセイと3章の短編小説の265頁。 4章の最終篇「灰色のマトリョーシカ」~「昨年の東日本大震災と原発の事故以来、私たちにできることは何だ ろうと考え続けてきた。 (中略) その経緯は、かつて独ソ戦の悲惨な戦場になったウクライナでも同じだ ろう。しかし、原発事故には終熄も決着もない。子供も孫も身の危険を厭わずに石棺の構築を続け、除染 をし、すでに遺伝子の中に刻印されてしまった病と戦いつづけねばならないのである。(以下略)」・・・この 部分だけでも、引用しておきたい!!! ★ ☆ ★雪ふればあの日の津波重なりぬ
2017.02.10
コメント(8)
こんな日があつてもいいか凧八つ ★ ☆ ★『続 四季のふるさと語り』 ・畔柳 こずえ ・風詠社 ~同タイトルの前作から、三年後の自費出版 二冊目なそうな! 「ふるさと」とは言え「前作と同じく、場所は 実家のある多摩と川越を、時は遠い昔からついこの間までを、行ったり来たりする構成になっている。」 春夏秋冬・42篇、60年生まれというが、多摩や川越にあった風景は、「同世代」と呼べるような自然と、 遊びの共通感は、「残さなければ消えてしまうもの」を「小さな声でつぶやきつづけ」「本というこの小さな 発明品」に綴り、「日々のあたりまえの暮し」「ささやかな幸せ」を残し、自家製の発酵酒にしている!!
2017.01.09
コメント(6)
初詣一歩も二歩も控えめに- 元旦 -★ ☆ ★『日本おとぼけ絵画史』 ・金子 信久 ・講談社 ~「たのしい日本美術」と副題。「へんてこでややこしい感性から生み出された美術が、日本の歴史上に は、点在している。わざと下手そうに描く絵もあれば、どう近寄りたくないような、そんな絵は部屋に飾り たくない・・・と思うような、苦みに満ちた絵もある。本書ではそれらを大きく眺めてみよう。きれいなもの、 立派なものだけではない、日本美術のもう一つの何かが、私達の前にじわりと姿を現すかもしれない。」 ・禅画 ・南画・俳画・かたち・苦い・大正時代・素朴・ヘタウマ・お殿様の絵ごころ、の9章。 雪村から湯村輝彦に至る、ケタ違いの創造力と想像力、技術と技法の多才さに圧倒される!! 掲載作品写真は91点、「へそまがりな感性を働かせてっ、既存の美を疑って」みて下さい!!!
2017.01.08
コメント(8)
『愛のようだ』 ・長嶋 有 ・リトルモア ~偶々図書室(館ではなく、公民館内)の、"新着書"棚にあった、小説。 ま、著者本は確か1冊ぐらい しか読んでいないのに、ケーエンしてきました。 新刊書というだけで、「手」にしましたが、案の定文体が 流れて入ってこないまま一応読了しました。 「書下ろし」だそうです。 ストーリーもあるような、ないような ・・・ハヤリのカタカナを採りいれようとしている?のだろうが所詮「中年になって大の男が免許をとったという 話題(トピック・とフリガナ!)」話とでも言うか、免許取りたてドライブ中の世代間仲間の車中話? 、、、おそらく、 著者の免許取得実体験なのだろう???! ・キン肉マン・久住昌之、しりあがり寿・クリスタルキング・ハイチュウ・宮 沢りえ・小室哲也・ナンシー関・オバタリアン・もやしっ子・奥田民生・矢野顕子・藤本弘と安孫子素雄・『地上 の星』・・・などと、"若ぶる"?ものの話題は・・・72年生! ・・・息子と同世代って、、、。「エピローグ」もあり ます。 ・・・そういえば、いつぞや『NHK俳句』にも出ていたなぁ、、、☆ ☆ ☆寝入りばなイメージ浮かび賀状とす
2016.12.16
コメント(4)
◎◎『モーロクのすすめ 10の指南書』 ・坪内 稔典 ・岩波書店 (挿画・装丁 唐仁原教久氏) ~そう、"ネンテン"さんです! 「あんぱん、カバ、柿。これらのこだわりは、自分をわくわくさせる ための自分への仕掛けである。私は意図的に、度を越してこの三つにこだわっている。」そんな 俳人からの『老人指南書』である。10~・ウソ (方便)-茶化してみる ・オイタ(悪戯)-叱られてみる ・ソラ(宇宙)-覗いて見る ・ボヤキ(悲嘆)-溜息をついてみる ・ギョウシ(注目)- 一人になってみる ・ラヴ(片思い)-いい気になってみる ・シュウチャク(変態)-嫌がられてみる ・ウチ(我が家)-振り 返ってみる ・ウロツキ(徘徊)-飛んでみる ・クフ(美食)-長生きしてやる! ・・・どれも『挑戦』的!! ・「若い」をほめ言葉として使わないようにしている。(中略) 中年や老年の人をも「若い」と言っ てほめるのはみっともない。というより、価値観が単純で貧しい。 ・俳句って、上手に嘘をつくことですよ。 ・一番つらいというか、それだけは閉口だよ、と思ってい ることがある。『ここで一句』というせりふだ。(中略) 突然に言われたら困るのである。もちろん 即座に作ることはできる(中略・できたところで)それは目の前の風景のなぞりだ。俳句は風景を なぞるものではない。眼前にない風景を新しくつくりだすのである。 ・長く禁句にしている言葉が ある。「がんばる」「若い」「忙しい」の三つ。 ・俳句では自分を表現しない。自分の思いや感動は 二の次、肝心なのは何かをどのように表現するかである。その表現の中にわずか自分が現れ る。 ネンテンさん歌もつくる~「私の老いの歌」【パソコンやスマホなんぞを楽しんでうまい粥などことこ と煮る】 【少し食べ少し動いて少し寝て頬杖ついて雲を眺める】・・・・あぁ、同世代・・・ 「言うまでもないが、ほんとうは老人には時間がない。一般的に死が近いのだから。でも、その老 年期にあくせくしなくてもよいというのはなんという贅沢。なんという幸せだろう。」・・・同感? 『指南』については本書を! 最後に「あとがき」の一句~【転がしておけ冬瓜とこのオレと】 ★ ☆ ★ 後の月あせりおそれに曇りたり-昨夜が「後の月」今日は旧暦 9月15日 月齢 14.1、後の月は満月にならないとか!-
2016.10.14
コメント(8)
◎◎『昭和十年生まれの カーテンコール』 ・鴨下 信一 ・幻戯書房 ~著者をご存知? TBSテレビで ドラマ(『女たちの忠臣蔵』『ふぞろいの・・・』)や音楽番組、白石加 代子の朗読劇『百物語』などの演出を数多く手掛けてきた人物「現在はTBSテレビの相談役」、、、 思い出しましたね! タイトルのとおり、1925年下谷区竹町の商家生!ってだけでも懐かしく!! さらに、 表紙!内田百ケンの書から採った 谷中安規の装画が相応しく(装丁・真田幸治)幻戯書房サスガの センス、299ページ!!!に及ぶ、"昭和"を語るエッセイ集、2006~2006間『サンデー毎日』連載の書。 「昔のカーテンコールは、もう一度出て来る時に、その公演でいちばん"客受け"した曲を唱って出て 来たものらしい。黙ってお辞儀するだけではなかった。 (中略・それほどの自信はないけれど) そんなふうになればいいな、そんなふうに読んでもらえば嬉しい。」 !! この語り口の優しさ!! 1. 気になる言葉~7篇 2. 絶やしたくない風習~10篇 3. 五感のバランス~10篇 4. 雑感あれこ れ~8篇 5. 忘れじの映画~8篇 6. 廃れゆく芸~9篇 7. 味読精読~8篇。・・ホンの一部を引用 「社会に出て知るようになった畏友たち、向田邦子さんにしろ(ちょっと先輩・以下()内ママ)、久世 光彦くん(同年同窓)にしろ、阿久悠さん(すこしばかり年少)にしろ、どうも自分と同じ傾向、細部 への偏愛、ディティルを覚える強力な記憶力、それらをつなぎ合わせる想像力、及びもつかないが 同種のものを持ち合わせていたように思える(皆もう黄泉の人だ)。 類を供を読んで親しくしても らったというべきか。(以下略)」・・・この「五行」が本書全体を語っているように思えるのだ!!! ・日本人の季節感を滅茶苦茶にしたのは、ハウス栽培とテレビが犯人なことは間違いない。 ・(略) 日本人はもっと索漠とした地獄に落ちたらしい。ぼくたちはもう一度、あの情緒に満ちた 星空の話をすべきだ。 ・やはり、ぼくたちの感覚はここのところイカれてきている。視角だけが 突出して、他の五感がすっかり鈍っている。 ・(モネの白内障・ゴッホの網膜剥離・ムンクの狂疾~ワ タシ・略) モネもゴッホもその他の画家も、眼が見たものをそのまま描く常人ならざる勇気を持って たのだ。(もう、一つだけにします)・いまは代用品の世の中、自衛隊は軍隊の、そのイラク派遣 はアメリカの、代理母は母体の、(中略・代用品と)書いたが)同時に的存在になっている。 ・・・昭和の文化芸術第一線の体験からの思考に擲たれると同時に、昭和には「居た!」オトナの オシャレとチエ・タシナミを語る「人物」が消えていく虚しさを深く感じてしまう、あぁ、カーテンコール!! 八月の満月哀し鬱陶し
2016.08.18
コメント(6)
ひそやかに口を噤むやはうちやく草★ ★ ★『言葉と音楽のアツイ関係』 ・池辺 晋一郎 ・新日本出版社 ~27.7.31の「蔵書印」があるので、"新刊書!"と、思いきや2009年発行、しかも従前Upの『音楽の力 9条の力』~「空を見てますか・・・8」の、ズッと前、、、5巻2002年『週間うたごえ新聞』連載分、、、。 こちらの巻末は『私たちが進みつづける理由 』(キム・ロザリオ)の楽譜。前著同様、音楽に関わる日常 を活写しつつ、鋭い時評の言葉はやさしく!! 今や時局が「旧聞」となってしまってもいるので引用は ひとつだけに。~「野党は、質問の視座を変えるべきだと思う。『とんでもない失言だ』『撤回しろ』 『国是に反する発言だから、辞職を求める』などの代りに、こう言うべきでは。 "非核三原則見直し もあり得る?--ほほう、随分思い切った発言ですなぁ。だが、そうは言っても、具体的にはどんなこと を想像しているのか? むろんあなたの個人的想像、無責任でけっこうですよ。核兵器を持ちこんで もいい、ということか? あるいはどこからか買い込んで、持ってもいいだろう、ということか、それとも 作っちまおう、ということなのですか?"と。」・・・「旧聞」どころか、今、まさに追及する視座ばかり・・・!! (読了 9/2)
2016.05.12
コメント(2)
この年もとまどひ気味や梨の花★ ★ ★『にょにょにょの記』 ・穂村 弘 ・フジモト マサル(装画、本文イラスト) ・文藝春秋 ~いつの年か、2014? の4/1~翌、3/30間の、『日記』風"思いつき"(?)~224ページもあるが、本文は 平均、1ページに20字×16行程度?と、踏む。なにせ一行「そうか。」なんてのものまで・・・・。 そんな1頁の余白とタイムリーな、フジモトマサルのイラストのほうにこそ、意味深さが窺えるというもの、、、。 そうそう、読み始めたのが、2016.4.1! 本書の初行も「4月1日 エイプリルフール」でした!!・・本書内容も!
2016.04.14
コメント(2)
この場所で見納めなるかふきのたう★ ★ ★『ムーさんの オマケ人生』 ・村尾 康子(ムー) ・展望社 ~「私は未熟児で生まれ 『オマケだよー』と、この世に入れてもらった。その後も、何度も『これで終わ りかに?』という病気を繰り返したあげく、失念前に、また脳内出血発症から助かるという オマケの大盤 ふるまいをもらった。以来、高齢中途障害者として、後遺症のリハビリ生活を送っている。(中略) オマケ 人生と言いながら、今年、なんと、傘寿(八十歳)を迎えてしまった。(中略) これは、あちらの世界とこち らの世界の中間、ちょつと生活環の少ない私の老人生活(中略・の)日々、実際に起こった『あんなこと こんなこと』を振り返りながら書いたエッセイを一冊にまつめたものである。」 1章 オマケ人生泣き笑い~5篇 2章 リハビリはお天気次第~5篇 3章 托你的福(あなたの運 次第) 5篇、全191頁。~「クヨクヨしないで、一日一日、楽しんで生きようということだ。」と、教わる!!!
2016.03.27
コメント(4)
こぶし咲く村の面影いま遠く★ ★ ★『いま幸せになっちゃえ!』 ・田口 ランディ ・晶文社 ~表紙は、白地!にランダムな「-」が乱舞し、晶文社の『犀』も"銀"インボス! タイトル字は"グレー"! (本文も!) ・・・・「なかなか、やりたくとも」のブックデザインは、寄藤文平+鈴木千佳子(文平銀座)、とのこと。 さて本 文は、各1頁の片隅(これも四方ランダム)に2~4行程度の「ことば」がつぶやかれての全126ページ。 「余白がたくさんあります。余白の部分に、じぶんへのいたわり、称賛、なぐさめ、ことばのプレゼントを 書き込んでみてね。 絵を描いたり、シールを貼ったり、自分が好きなこと、喜ぶこと、夢、希望、なんでも いいです。あなたにとって、気持ちのいいものをいっぱい詰め込んで、お守りにしてください。」と! 「安らぎは心のなかにあるよ。Twitterで『心が落ちつくことば』をつぶやくことが、日課となりました。 この本は『つぶやき』を集めて編集した二冊目となります。」・・・勿論引用しません、喜怒哀楽、気持ち が「変化」したときに、広げてみて下さい。
2016.03.25
コメント(2)
西行や弥生満月櫻咲き願わくは花の下にて春死なんその如月の 望月の頃 -今夜は、(旧暦)如月16日・月齢 15.0! 月の出 18:37(千葉)- ★ ★ ★◎『笑うとなぜいいか?』 ・斉藤 茂太 WIDE SHINSHO・新講社 ~おなじみの「モタ」先生。 2015.9発行だが、内容は 新講社「生き方」シリーズの「本づくり」のとおり「 読んで実効性・実用性」ある、モタさん流のユーモアが充溢した"処方箋"!! ・ひとつ笑えば若返り、ひとつ怒れば老けてゆく ・ユーモアとは、「にもかかわらず」笑うこと ・笑う人ほ どアタマが若々しい ・「足りない」不満は、「笑い」で満たそう ・笑って生きるのも一生、悩みながら生き るのも一生 ・どうってことない、笑っていればなんとかなる ・老いには老いの「愛嬌」が生まれる ・ ふまじめけっこう、能天気おおいにけっこう ・雑用も自分の糧にしてしまおう ・夫婦は、いっしょに笑 い合える関係がいい ・「自分のペースで笑顔で生きる」ための五つの心得 ・「笑い」は人生の、特効 薬にして、万能薬・・・!など 56篇ほど。フムフム、ソウソウと独り言いいながら190ページもアッという間楽しく!
2016.03.23
コメント(8)
卒業の子の蹴る小石ころがりて ↑ "石"!窓から見える小学校~今や、羽織袴の先生だか母親も 居て!!!?★ ★ ★◎『毒唇主義』 ・内館 牧子 ・潮出版社 ~2014.6初版だが、「いずれも、ここ10年ほどの間の出来事を描いた文章」「時の流れ(中略)は何 て速いんだ! と、誰もが同じ思いに。 1章 イヌという名の猫・11篇 2章 真冬の冷やし中華・ 8篇 3章 最強最高の老後・13篇 4章 男も女も横綱も・9篇 5章 闇に見えるもの・11篇エッセイ ・度を越えた孫自慢 ・加納治五郎、阪田三吉、柿右衛門、世阿弥、竹原はん・・知らない姪姉妹 ・人は突然病気になるけれど、突然治る。「一本の点滴より、一口のスプーン」 ・奇跡の生還(以 前紹介済)を果たしていらい四年、ずっと料理を作り続けている。 ・突然思いたち、昨年(2007) 五月から将棋を始めた。 ・(「将棋会館」で)私はほとんど呆然と突っ立ち、立原正秋の『風景と 慰藉』の一節を思い出していた。・『銀座百点』句会に出席【初場所や心の愛人北の富士】 あま りの珍句に、メンバー全員がひっくり返ってしばらく死んでいた。・2012 『唎き酒師』の資格を取ろう と決めたのである。 ・(元横審の)唎き酒師の婆サンという老後、もう最強最高ではないか! ・「土俵の女人禁制は男女差別ではない」 ・私は、自分の国がいかに素晴らしい文化と伝統を 持っているかということを、若い人たちにもっと伝えるべきだと思っている。 ・「わらび座」にミュー ジカル「小野小町」を書きおろした。(2007・若き日「わらび座」に突然の宿泊させてもらったっけ・・) 「死の淵から生還して六年か・・・・。(中略) 今、私はみにしみて感じている。 時の流れはこうも 早いのだから、人は好きなように生き、思い残すことがないように動くのがいいと。」 然り!
2016.03.19
コメント(6)
全618件 (618件中 1-50件目)