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2022.10.06
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連日の雨でフィールドに出かけられないので鳥類の文献を読み漁っています。
たまたま、図書館で借りてきた書籍「日本野鳥の会のとっておきの野鳥の授業」の中に
モズのはやにえの不思議と題する章がありました。
2019年に大阪市立大学の西田特任講師と北海道大学の高木教授の共同研究で
発表した「はやにえを食べたオスがモテる」との論文を日本野鳥の会会報誌野鳥向けに
書かれたものでした。
モズのはやにえといえば、鳥見をはじめた頃に探鳥会リーダーからは縄張りを主張する
マーキング説、冬の保存食説、縄張りの餌の豊富さを誇示するものなどの意味があると
説明を受けたものです。このうち、一番人気のある冬の保存食説について検証を行った
のが西田講師でした。
検証の結果は、はやにえの消費数は気温が低くなるにしたがい増えていき、
最も寒い1月にピークに達したと報告されています。ところが保存食であるならば、1月と
同様に寒い2月にはやにえが多く消費されるはずがそうではない結果であり、別の役割が
あるのではないかの仮説を立てて新たな検証が行われました。
はやにえの消費量が多かった1月はモズの繁殖シーズン直前にあたり、なわばりの中で
活発に歌い始る時期にあたります。新たな検証は、はやにえのモニタリングと並行しオスの
歌声の録音を行いはやにえの消費量と歌唱速度の関係を調べるものでした。
この結果、オスがプロポーズを成功させるための栄養補給食の役割を持つことが判明しました。
(引用文献)
西田有祐.2021.モズのはやにえの不思議.日本野鳥の会のとっておきの野鳥の授業.
 p78-91.山と渓谷社.
大阪市立大学プレスリリース.2019.モズの『はやにえ 』の機能をついに解明  
―はやにえを食べたモズの雄は歌が上手になり雌にモテる―.
このリリースは、国 際学術誌『Animal Behaviour』のオンライン版に掲載されたものを発信
するものでした。
(写真)文書とは直接関係はありません。











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最終更新日  2022.10.06 12:04:41
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