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2023.05.20
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濱尾・秋葉・棗田(2013)が述べているように1970年代の繁殖分布はアオサギが北に偏り、南に多かったダイサギと一緒に観察できることは少なかったものの、2種の繁殖地域が拡大しを同所で観察できるようになっています。
非繁殖期の両種の分布は1980 年代から重なっており、2 種の間であいだで潜在的に食物をめぐる競争があると考えられると言われています。
米の消費量減少や稲作農家の減少傾向などで水田環境が変化することが予想される中、2種の分布が変化していく可能性も考えられます。
身近な鳥が観察できたかどうかの記録を蓄積していくのも大切だと思います。
(アオサギとダイサギの餌などについて)
濱尾・秋葉・棗田(2013)は、千葉県九十九里浜の水田地帯で2012年11月8日から12月26日の間に18 日間の調査を行った結果を報告しています。
それによると、アオサギとダイサギはいずれもタニシ・ドジョウ・アメリカザリガニを採食し、ダイサギでのみダルマガエルを採食した1 例はあるものの、2 種の餌生物種は似かよっていたと述べています。
ただし、統計上有意ではないもののダイサギが小型のタニシを多く採食するのに対し、アオサギはより大きなドジョウやアメリカザリガニを多く採食する傾向がみられたと記しています。アオサギとダイサギで餌生物や大きさが異なる理由は、採食方法(餌生物の発見方法)の違いであり、ダイサギが水の中をゆっくりと歩いて餌を探すのに対してアオサギはじっと立ち止まって餌生物が近づいてくるのを発見する待ち伏せるという採食方法の違いによるものと報告しています。
また、2種の嘴の形状の違い(アオサギはダイサギよりも明らかに太い嘴、ダイサギは細い嘴)も関係があるものと考えられると指摘しています。
(引用)
濱尾章二・秋葉 亮・棗田孝晴.2013.採食環境が競合するアオサギとダイサギにおける餌生物および獲得食物量の比較.Bird Research Vol. 9, A23-A29.
(写真)私のライブラリーから
ダイサギ:2020年5月2日手賀沼沿岸、2018年9月16日手賀沼沿岸、















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最終更新日  2023.05.20 18:50:26
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