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2023.06.24
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米田(2015)は、タマシギの繁殖生態を調査した結果や知見を整理し報告しています。
その中で、興味深いのが、「メスが何回かオスを変えて繁殖することは一妻多夫を裏付ける証拠と言えるのですが、オスも何回かメスを変えて繁殖するため、私は一妻多夫とは言えないのではないかと思っています。むしろ産卵前3~4日から産卵中の4日間はずっと番いで過ごすことからこの期間は厳密な一夫一妻制の繁殖生態をしている」と述べている点です。
多くのウォッチャーは、タマシギ雌は体が大きく、目立つな色彩で大きな声で鳴き、オスは目立た色合いで抱卵や育雛などの子育てを行い、オスとメスの形態と習性の特徴が普通の鳥と逆になっているために、一妻多夫の変わった生態を持った鳥と理解されています。
(タマシギのペアが一緒にいるのは1週間)
米田(2015)は、調査した結果から、番いのオスとメスがどれくらいの時間一緒にいるかを整理し述べています。
それによると、合計200時間の観察で、産卵を始める3~4日前から産卵期の前半まではいつもオスとメスが一緒に行動し、巣から離れる時も必ず連れ立って飛んでいき、後半になるとオスは巣に留まって抱卵をしますが、メスはどこかに飛んでいくことが多くなり、4個の卵を産み終えるとメスはその巣から離れてしまい、その後巣に戻ってくることはなく、オスは1羽だけでヒナが孵化するまでずっと抱卵を続け、オスとメスが一緒にいる期間は約1週間だけで、その後はバラバラになって暮していたことが判明したと記しています。
(多くの図鑑のタマシギについての記述)
多くの図鑑では、タマシギの雄は営巣から抱卵、子育てまでを担当し、多くの鳥類と雌雄の役割が逆転していると述べています。しかし、米田(2015)のように観察と調査結果から導かれた結論によって記載しているものはとても少ないのが現況です。
(引用)
米田重玄.2015.タマシギの繁殖生態「一妻多夫?」.
山階鳥研ニュース2015年7月号.第4面-第5面.
(写真)
私のライブラリーより











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最終更新日  2023.06.24 14:09:17
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