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Pecky みどり

Pecky みどり

2006.08.26
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カテゴリ: 日和雑記
 夏休みも残り少なくなりました。

 小学生の甥は、ちゃぶ台に向かって磯野カツオ状態で唸っています。宿題が終わりそうにありません。
 甘やかすこともないので、冷静に「がんばりなさい。私じゃなくて君の宿題なんだからね」と言えば、涙目になっているあたり、やはり、「かつお状態」です。

 小心者の私は、小学生だった頃には「宿題が終わらないかも」という状態が怖くて、七月中には全ての宿題を終えていないと安心ができない性格。弟は、やりたくないことは後回し、どうにかなるさという性格。どちらがより損な性格かは一目瞭然です。毎年、夏の終わりには弟の宿題を手伝うはめに陥る姉でした……。

 そして。宿題の作文の添削なんぞを呑気にしてあげつつ、ふと手元をみると何だか見慣れた文字が……。

 物持ちの良い母は、なんと私たちの小学生時代の夏休みの宿題を取っておいたのです。カツオが写していたのは、三十年位前に私の書いた読書感想文なわけで……。
「……写してもいいけど、その作文は新聞社の読書感想文コンクールで入賞しているからね。センセイが、コンクールに推薦するよって言ってきたら、正直にゲロして断りなさいよ」
 冷たく言えば、やはり涙目になる甥。ええー! どうして、みどりちゃんはもっと出来の悪い作文を書いてくれなかったの? と八つ当たり気味の呟きが聞こえてきます。
「出来の悪い作文なら、君のパパの作文を写しなさいって」
「……パパの作文、何かいてあるか読めないもん」
 あぁ、汚い文字だもんね。面目丸つぶれの弟です。
「諦めて、自分で書きなさいよ。読むだけは読んだんでしょ?」
 幸い、読む本は課題図書じゃなくても問題ないようです。好きな本を読めばいいんだから、適当に書いておけばいいのに。
 しかし、どうもそんなに簡単にはいかなくて……。結局は読もうと思ったものの挫折したらしいです。
「じゃあ、昔のパパと同じ方法をとればいいよ。映画の原作本を読んだってことにして、読んでいない本で感想文を書くのよ。DVDを借りにいこう!」
 そして、原作とは異なる部分は指摘してあげれば問題なし。ハリーポッターかナルニアで書けばいいんですから楽勝でしょう。もしかして、学校はそういうズルする子供たちを牽制するために、課題図書なんてものをもうけているのかしら?

 そんなこんなで、DVDを借りにいきました。
「みどりちゃん、ナルトって原作本ある?」
「ありません」
「みどりちゃん、ポケモンは?」
「ありません」
「ホームズは?」
「……アニメのホームズは原作とまるで違う話だから、あれで読書感想文は書いちゃだめ」
「うー……」

 結局、「ハウルの動く城」になりました。どんな読書感想文を書くんだろう。
 添削するために、ママ(義妹)が原作本をこれから読むそうです。私の本棚より持って行きました。





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Last updated  2006.08.27 00:55:00
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