日々のあぶく?

日々のあぶく?

October 7, 2005
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町の広報誌に載っていたとなり町との戦争のお知らせ。
戦争している気配は見えないが死者は出ているらしい。
そんな現実感がないように思えた戦争の中、
僕の元に届いたのは一通の敵地偵察を命ずる知らせ。
役場に設置されたとなりまち町戦争係の女性とともに「分室」勤務となった僕はとなり町に借りたアパートにその女性と住むことになる。
どこまでも戦争の気配はないように思え、提出するレポートも役立っているのかも分からず、
しかし、刻々と戦況は動いているような…
流されるままに身をゆだねながら、戦争の意味、役場が仕掛ける戦争、
以前、外国で戦争を経験したことのある上司の存在、生きること死ぬこと、「変わらぬ日常」…
ぼんやりと僕の頭は考える。

意味に疑問を持っても役場は決定された任務を遂行するだけ、
自分の意見によってではなく、いかに議題をスムーズに進めるかというお役所仕事の人々と"普通の人"の僕の温度差がある。
しかし、僕の温度も熱くなることはなく、低体温で淡々と流れる。
もし、今、となり町と戦争がはじまったら、
それも対立関係からというよりも何年も前から計画されていた事業の一環としてだったら、
町民の薄い意識もある意味当然といえる。
戦いが終わって尚、となり町と戦争をする意味を見出せず取り残されたままの僕に読後感(読後の感想)がシンクロする。





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Last updated  October 7, 2005 02:07:32 PM


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