日々のあぶく?

日々のあぶく?

February 16, 2006
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24の掌編小説集。
各章にどういう心境、状況で書いたかなどのコメントつき。
さらっと読める。

ナンバーズ・脳溢血で倒れ、集中治療室に入った母。治療室は9室。ボードには各患者の年齢が書かれていた。実体験を元にちょっとだけフィクションを加えた話。

旅する本・拾う人の心境にピッタリの本(あるときは小説、あるときは絵本など)になり、人々の心を軽くしながらいろいろな人の手を渡り、旅する本の話。
:自分にピッタリになる本、不思議だけれど手にしてみたい。

完璧な砂時計・アナウンサーである彼女は完璧な体内時計を持っていた。そして、未来までも見通せて…
:こんな完璧な体内時計があったら…ちょっと怖い。

無職の空・私小説だそうだ。予期せぬ一日で会社を辞めたあの日―
:後先は考えず、瞬間的に味わえる開放感を満喫できるのも凄いな。

銀紙の星・引きこもりの男性が本棚の中を何度も並べ替えたり、部屋の模様替えをしたりしながら外に一歩踏み出すまで。

ひとりぼっちの世界・結婚すると漠然と思っていたが、彼女から別れを告げられる。一緒にいてもいつもひとりのぼくに彼女は耐えられなくなったのだと言った―

ウエイトレスの天才・全ての客とその時、彼らが頼んだメニュウを覚えているウエイトレスの話。
:プロ中のプロ、これもひとつの才能だよな。

0.03mm・深夜のコンビニでバイトする店員は客の女に誘われるまま、夫は留守だという彼女の部屋へ行ってしまう。

書棚と旅する男・豪華客船の旅で出会った老人は自分にピッタリの本を選んでいた。
:世の中にこれだけ本があれば自分にピッタリくる一冊があるハズだと思うのもアリ。だけど、一冊を選び出した瞬間に本と共に海に飛び込む老人の姿は狂気の世界ともいえるかも?

タクシー・タクシーでの会話。
:あまり気にしてなかったけれど、車体の色で需要が変わることもあるんだなぁ。

終わりのない散歩・散歩を日課としているご夫人。ある日、彼女は帰り方を忘れたらしく…
:日課だった散歩が迷路に変わったら、ボケはそんな怖さも孕んでいる。

片脚・彼女の片脚と週末デート。遠距離恋愛中、からだの一部を送ってデートをする。(会話可能、臭覚などもあり)

左手・今週は彼の左手とデート。片脚の続編。彼女が気に入っているのは彼の左手。

レイン、レイン、レイン・雨が好きな作者の雨の日の思い出。

ジェラシー・待望の赤ん坊が生まれた日から夫が家で幼児化する。
:妻にかまって欲しくて幼児化する夫、ホラーだ。

オリンピックの人・4年に一度偶然にも再会し、一夜を共にする人がいる。

LOST IN 渋谷・深夜の渋谷をあてもなくさまよった日。

地の精・相性のいい土地を紹介され、迷いを吹っ切って購入を決断したのは地の精(である少年)の助言もあったかもしれない。

インザ・カラオケ・ボックス・エキセントリックな格好をした"最近の"若者との対談。
:実際あった対談をちょっと変えて掌編に。IWGPの作者らしい対談風景になっている。

I氏の生活と意見・自身の辿った道。楽天的で、職を変えながらも安楽に暮らし、偶然読んだ占いに後押しされるように小説を書いて応募し、デビューをするまで。

コンプレックス・女の子には相手に分からない強いコンプレックスがあるのだ。

短編小説のレシピ・次回作品の構想。

最期と、最期のひとつまえの嘘・前回のレシピを元に作品化。不倫相手と密会の途中に突然死んだ男。不倫相手と妻は親友、彼女達それぞれに最愛の嘘を、最期のメッセージを残そう―

さよなら さよなら さよなら・小説の舞台裏と共に、いつの間にか消えていた身の回りにあったものの思い出話。ラジカセ、自転車、ワープロ…





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Last updated  February 16, 2006 11:59:10 AM


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