日々のあぶく?

日々のあぶく?

July 31, 2006
XML
カテゴリ:
The Chronicles of The Western Shore”Gifts”

ゲド戦記の作者による最新作。
新しい地で綴られるファンタジー。全三部作(次作・Voices,3作目・Powers)の予定、らしい。

いと高きところを目指した放浪者エモンが立ち寄ったのは高地。
そこには<ギフト>という力を持つ人々が住んでいた。
エモンはオレックとグライの話を興味深く聴き立ち去るが、彼らの力を信じていたか疑問が残るとオレックは感じていた。

今回は<もどし>のギフト(超能力のようなもの。血によって受け継がれる)を持つ家系に生まれたオレックが主人公。
あるべき姿にもどしてしまう(それは死を意味する)力を受け継いだはずも、なかなか能力は発揮されないオレック。
しかし、ある日、自分が意図せずに力が発揮されていることに気付き愕然とする。
自分の意思ではコントロール出来ない"荒ぶる力"の持ち主ではと恐れた彼は、コントロールできるまで目隠しをし、盲人として暮らすことに。
そんな彼を友人で淡い恋心を抱きあう、<呼びかけ>(動物を呼びかけ、呼び出すことが出来る。後ろ向きに使えば狩りに、前向きに使えば訓練するときに有効)のギフトを持つグライは支える。

ギフトを持つ人同士の領地争いがあり、オレックの暮らす領地を狙う<すり減らし>(命を少しずつ奪う)のギフトを持つオッゲと(オレックの)父・カノックとの駆け引きあり、
力を持たない一般の人々の中から奪われてきたが、幸せに暮らしたオレックの母・メル、
かつて荒ぶる力をもったとされる先祖・カッタードの話など能力と人物紹介がされりとなされる第1巻。
ギフトを使えば"ギフトのギフト"として力と引き換えに何かを差し出すという仕組みがあったり、
オレックの力の秘密などなかなか深い。
また、エモンが目指したと思われる更に強く特殊なギフトを持つ人々が住むとされるカランテージス(山)も気になる。
(山方面ではなく、タイトルからすると西に移動していきそうな感じでもあるが。)
これからどう紡ぎだされるか楽しみなシリーズ。


ゲド戦記・ル=グウィン作・清水真砂子訳
1  影との戦い
2  こわれた腕環
3  さいはての島へ
4  帰還 最後の書
5  アースシーの風
6  外伝





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  July 31, 2006 11:05:03 PM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: