日々のあぶく?

日々のあぶく?

January 7, 2007
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カテゴリ:
THE AMBER SPYGLASS
(小望遠鏡=SPYGLASS~スパイの眼鏡…英語ってまんま過ぎて夢がないような…まあ分かりやすくて便利だけど。)
黄金の羅針盤 神秘の短剣 の最後を飾る物語。
メモは→ コチラ

~ネタバレあり~

コールター夫人に連れ去られたライラを探すウィル。
アスリエル卿の下へ彼を導こうとする天使バルサモスとバルクと出会う。
バルクは別行動し、アスリエル卿にウィルの存在、オーソリティのたくらみを伝えに行き、途中の襲撃もあり消滅。
ウィルと行動をするバルサモス、途中合流したのはクマにとっての新たな地を探すイオレクだった。
コールター夫人からライラを助け出し、ライラの願いを叶える為、イオレクと別れ、死者の国を目指す。
彼らと同行するのはアスリエル卿から送られてきた二人のスパイ。
死者の国へ行く為、ライラは自分の死と向き合い、そして、自分の一部でもあるパンタライモンと別れることに。
死者の国の門番・ハーピー(怪鳥)との新たな契約を結び、ロジャーをはじめとする死者を解放した彼らの最後に行きつく先は―

一方、マローン博士は窓を通った先で出会ったミュレファと交流し、彼らと協力し合う。


天国はなく、ただ収容されるだけだった死者を自然に帰す、粒子となって世界に溶け合うようにするという思想、
原罪を背負って生まれ、天国に行く為に生きるというオーソリティ(ひいてはこの世界のキリスト教)の教義の疑問点をつき、
今を生きる。今、自分が生まれ落ちた地で生きる重要性、大切さを引き出したのはさすが。
「楽園」は求めるものではなく、周りの人々とつくる。それも新たな地を目指してではなく、今居る地で作る(ある)もの。
近年読む本の多くの「楽園」の定義となりつつあるというか、地に足着いた思考。
ファンタジーの中にすんなり溶け込みながら、心に残る。

心が通じ、堕落ではなく原罪からの解放を、愛のある世界を生み出しイヴとなったライラ。
だが、自分の世界でない所ではウィルの父親が実証したように病になって死ぬことから、愛したウィルとは一緒に居れず、最後には別れを選択。
ウィルは天使らに窓の閉め方を教え、死者の国への窓以外すべてを閉じ、短剣を折る。
そして、二人は、みなはそれぞれの世界でそれぞれの生を全うするために一歩踏み出していく。
壮大な物語。映画化もすでに決定しているようだが、楽しみでもあり、不安でもある。


さりげなく(一部ごとに1歳)登場人物が年をとっている。
この世界に住む人物
ウィル・パリ―:母を守る13歳の少年。
メアリー・マローン:暗黒部室研究室の研究者。

並行世界に住む人物
ライラ:並行世界から別世界への橋を渡った12歳の少女。新たな"イヴ"になる存在として魔女からも庇護される。
パンタライモン:ライラのダイモン(守護精霊)。ライラの魂の一部とされるパンタライモン。彼女が死ねば消滅する。思考、精神が繋がっている。
イオレク・バーニソン:よろいをつけたクマの王。
セラフィナ・ペーカラ:エラナ湖地区の魔女の女王
ルタ・スカジ:ラトビアの魔女の女王。アスリエル卿(ライラの父)を慕う。
アスリエル卿:ライラの父
ローク卿:アスリエル卿の偵察隊長。ガリベスピアン(小人)
レディ・サルマキア:アスリエル卿のスパイ。ローク卿の部下。ガリベスピアン。
シュバリエ・ティアリス:アスリエル卿のスパイ。ローク卿の部下。ガリベスピアン。

マリサ・コールター:ライラの母。オーソリティー(権威)側だったのだが。
チャールズ・ラトロム卿:この世界のオックスフォードに住む名士。実はコールター夫人の世界からきたボーリアル卿。

ルイ・ゴメス:規律監督法院の神父。ライラの暗殺を担う。

死者
ロジャー:ライラの死んだ親友。
リー・スコーズビー:気球乗り
スタニスラウス・グラマン:シャーマンでもある探検家。実はウィルの父、ジョン・パリ―。

バルサモス:天使。アスリエル卿を支持。ウィルと行動を共にする。
バルク:元人間の天使。バルサモスを敬愛。

メタトロン:天使。オーソリティの摂政。

また別の世界
アタル:メアリーの親友。ミュレファ(植物の車輪を操る動物)

スペクター:魔物。大人だけに見え、見えるものを襲い、魂を奪う。神秘の短剣で窓を開く度に奈落から生み出される。





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Last updated  January 8, 2007 05:31:12 PM


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