日々のあぶく?

日々のあぶく?

August 13, 2008
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話のベースにも出てくるが、「シックス・センス」の要素アリ。
でも、もちろん違う。
"死者"が見える少年と心に傷を負った元刑事が出会い、
それぞれが考え、悩み、時に癒され、時に追い詰められるような感覚を味わいながら生きていく。

静かに心にしみる話あり。

~ネタバレメモ~

・とおりゃんせ
レンタルビデオ店で働く元刑事は気になっていた。
「シックス・センス」のある棚で涙を流しながらも、借りる素振りも見せない少年の事を。
ある日、道路に飛び出した少年を止めた男は、血だらけの老女の幽霊を見る。
死者が見える少年は怯えていた。
いつも言いたい事だけを迫り来る勢いで話す死者たちを。
自分を助けてくれた男は、一緒に観た老女の幽霊の事を調べ、少年に協力を求めてくる。
怯えていた少年は知る。
幽霊達は自分の心残りを伝えようとしていた事を。
信号故障による事故で死んだ老女は、少年が事故に合わぬよう警告してくれていた事を。

・秋の桜
少年が男の働くレンタルビデオ店に来る。
だが、男の横に虐待された犬の姿に気付き逃げるように帰っていった。
身に覚えのない男だが、犬の他に自分の気になる人物の幽霊が少年に見えないか気になっていた。
虐待されて死んだ犬は、それでも人のぬくもりを求めており、
男の優しさに触れ、成仏する。
誤解が解け、少年の秘密に触れる―

・氷室の館
少年・橋口明生は男・須賀原の働くレンタルビデオ店の常連になる。
明生は死者だけでなく、その人が知らぬ事実も時に見る力があること、
そのことが原因で周囲から孤立、両親も不仲になったことを告白。
須賀原(明生が触れているときだけ死者が見える)は
少年が見つけた少女の幽霊の思い残しを遂げさせようと協力することに。

・自惚れ鏡
次に二人が出会ったのは、自分の優秀さと周囲の愚劣さをまくし立てる女の幽霊。
だが、彼女に虚言癖があったことが判明。
女は成仏することなく、自分の主張を繰り返し、二人の前から姿を消す。

・サッド・バケイションズ・エンド
明生は自分が原因で不仲になった両親に心を痛め、
また、須賀原に出会うことで一歩踏み出す事を決心し、留学する事に。
明生は須賀原が刑事を辞め、最低限の生活をすることになった原因である、
彼が追った事で事故にあって死んだ、自転車を盗もうとした青年の幽霊のもとに
須賀原を連れて行く。
須賀原は自分のことを恨んでいると思った青年が、
馬鹿なことをした青年自身を自嘲している事を知る。
須賀原に「息子(青年)の死んだことを忘れないでくれ」といった両親にも
青年の本当の想いは伝わる。

死者の思い残しが解消される機会を得るというのは、悲しくも幸せなことだろう。
それぞれ一歩を踏み出す二人の姿が心に温かく残る。





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Last updated  August 13, 2008 11:47:09 PM


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