2005.01.22
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類



子どものガンを摘出することになったら、母親はどうしたらいいのだろうか。
子どもがガンであると知ったら、母親はどんな風に子どもに接すればいいのだろうか。

不安である。
ちぃをS病院に、モトをA病院に預けている。
二つの病院が離れていて、その距離の分だけ不安が広がっていくような気がしてならない。
どちらの病院でも「治らない」と診断されたら、どうしたらいいのだろう。
そんなことばかりが頭をよぎる。
ちぃは風邪だろうと言われたから、そんなことを考えなくてもいいのに。
年末にかいつまんで症状を話したら、
FIPの可能性もあるのではないかと言われたせいなのか。
今日になってモトも、FIPの可能性があると聞いたからだろうか。

おととい退院したモトが朝食を食べず、お口もこぽこぽさせているので、
ふたたび病院へ連れて行った。

「口の潰瘍も治っているし、どこが悪いというのは特に見当たらない」
「こういう子は他のウィルス性の病気を抱えている可能性が大きい」
「白血病陽性の子は、FIP罹患率が高い」
「今後も常に経過の観察が必要である」

院長の口から次々と繰り出される言葉は、どれも重く暗い気分になるものばかりだ。

そのまま連れ帰って、不在の家で留守番させるのは不安だったから、
夜まで病院に預けてきた。

病院でモトはご飯を食べたという。

杞憂だったのかもしれない。
今回はもう一日様子を見ていてもよかったのかもしれない。
手遅れになるのが怖くてとにかく早めに連れて行ってしまった。
帰宅してからも元気に遊んでくれた。夜食も食べた。


だいぶ前に買って、
中途で止まっていた「アメリカの鳥たち」を棚から取り出してきた。
ローリー・ムーアの短編集。

読んでいない部分を読んだ。
実話でもある、自分の子どもがガンにかかったときの物語だ。
『ここにはあんな人しかいない』
People like that are the only people here.

小児ガン病棟での短い日々をつづったものだ。
そこから生還できる子どもは数少ない。


僕にはとてもできない。
あなたのように、猫を保護するなんて、わたしにはとても無理だ。

これまで何度か言われた言葉。
そう言うのは簡単なことだ。

死と隣り合わせの日々を送るものを救うために
わたしたちは努力している。
その努力はただひとつの信念で成り立っている。
途中でやめないこと。
たったそれだけのことが
できない日がくることもわかっているが、
今やめることができないことも
わかっている。

この不安がいつか消えることも
おぼろげながらわかっている。

杞憂だった。
心配しすぎだった。
そういえる経験がほしい。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005.01.25 22:34:38


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

akinoyozora @ 知人からのメール 旅だった猫が一番心配しているのが愛して…
akinoyozora @ Re[1]:存在が自由であるために(02/26) gonnさんへ そんなことがありましたか。…
gonn@ Re:存在が自由であるために(02/26) 昔 生半可な青二才の頃。演劇で、形にこ…
akinoyozora @ 経過 モト: 土曜に帰宅してからその後は元気…
akinoyozora @ FIPについて FIP(猫伝染性腹膜炎)は難治性の病気です…

お気に入りブログ

☆☆☆ えめほしきゅっきゅさん
爆★ゲーム倉庫★発 ルドルフ0742さん
遺伝子は、癒し系 まゆら将軍さん
★ハチロク魂★ こぐま2号さん
つらづら草 はふしさん

プロフィール

akinoyozora

akinoyozora


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: