近隣の庭木にヒヨドリの巣が見える。「枝切りをしている時に見つけたんだけど」と、家主が頭をかいた。夏の日差しを遮る葉まで除いてしまったらしい。
既に卵は産み付けられた後。熱暑の中、親鳥はじっと卵を温め続けた。無事に生まれてほっとしたのもつかの間、今度は激しい夕立が。すると親鳥は羽を大きく広げた。ひなは水にぬれると体温を奪われ、命を落とすことも。親鳥はひなを守る“屋根”をつくったのである。先日、晴れて巣立ちの時を迎えたそうだ。
「育(はぐく)む」の語源は「羽くくむ」という。「くくむ」は「包む」の古語。親鳥が羽でひなを包む姿に由来する。万葉集にも「旅人の 宿りせむ野に 霜降らば 吾が子羽ぐくめ 天の鶴群」とある。海を渡った息子が寒さで凍えぬよう、母の私に代わり、その翼で温めておくれと鶴に願った歌だ。
教育本部の友は言う。「子どもの健やかな成長には、“何があっても自分を受け入れてくれる人がいる”という絶対的な安心感が必要」と。炎暑に焼かれ、風雨に打たれても、屋根となって子を育む。それを無償の愛というのだろう。
未来部躍進月間も大詰め。親だけでなく地域の皆で“励ましの翼”を広げよう。学会の庭こそ、宝の鳳雛たちが使命の大空へ羽ばたくための安心の世界である。
~~~~~~~~~聖教新聞名字の言より~~~~~~~~~
【今日は何の日】
★男はつらいよの日( 日本) 1969年8月27日に『男はつらいよ』シリーズの第1作が公開されたことに由来。
▲明治天皇即位式(1868)
▲エジソンは、ニュージャージーの研究室で、世界初の音と映像の同時収録を実現(1910)
▲日本短波放送開局(1954)
▲茨城県東海村の原子炉に原子の火が灯る(1957)
▲ユニバーシアード東京大会で日本は21種目優勝(1967)
▲初のコンテナ船、「箱根丸」完成(1968)
▲映画・寅さんシリーズ第1回、封切り(1969)
▲開会式入場の時のナチス式行進をやめるよう体協が指導(1990)
▲金丸元総裁は東京佐川からの5億円献金を認め辞任。略式起訴で罰金20万円(1992)