「ジャパネットたかた」創業者の高田明さん。テレビ通販で進行役を務めた際、工夫していたことがある。それは、それぞれの視聴者に合わせて“商品の新しい利用法”を提案することだ。
例えば、ボイスレコーダー(音声記録装置)。通常は会議等で用いられるが、高田さんの視点は違った。高齢者に対しては「メモ代わりに使えば、物忘れの心配はありません」。子を持つ母親には「留守中、学校から帰宅したお子さんに伝言を残せます」と呼び掛けた。
言われてみればその通りだが、なかなか思い付かない利用方法だ。高田さんは「日夜考え続けて精進し続ければ、変化対応、変化創造の直感力は誰にでも備わってくる」と語る(『90秒にかけた男』日本経済新聞出版社)。
万事、“こういうものだ”と決め付けてしまえば、新しい発想は生まれまい。そうした自身の固定観念を打ち破る方法の一つが、相手の立場に立って考えてみることだろう。“他者の視点”から捉え直すことで、自身の視野が広がり、思いもよらない知恵も湧く。
友との対話といっても、まず相手の状況をじっくり聞くことから始まる。日々、何を思い、何に悩み、どこを目指しているのか。共に悩み、共に祈る中で、自他共の価値創造の道が開けていく。
~~~~~~~~~聖教新聞名字の言より~~~~~~~~~
【今日は何の日】