6万8000人の従業員を擁する世界最大のスポーツ用品メーカー「ナイキ」。創業者フィル・ナイト氏の自伝(『SHOE DOG』東洋経済新報社)を一気に読んだ。
氏の日本との縁は深い。ビジネスの始まりは“日本製のランニングシューズをアメリカで販売すること”。何度も日本に来て交渉を重ね、販売権を得たという。
その後、独自ブランド「ナイキ」を立ち上げるが、事業は低迷。状況を打開するため、たびたび相談した相手も、日本の経営者だった。ある時、氏が彼の前で“人材不足”と愚痴をこぼした。すると彼は外を指さし、“あの竹が見えますか”と聞く。そして“次に来る時には1フィート(約30センチ)伸びていますよ”と。その一言に、氏は“今いる社員を粘り強く育てよう”と決意。その後、氏の元から今日の発展を支える人材が陸続と生まれた。
いかなる団体も、その盛衰は「人材」で決まる。とはいえ、目先の結果に目を奪われ、育成を焦ってはならない。励ましを絶やさず、粘り強く関わり続ける中で、本物の人材は育つ。
池田先生は「人材育成は、どこまでも、地道な労作業の積み重ねである」と。力ある人材は、わが地域にも必ずいる。そう決めて、縁した使命の同志と共に、伸び伸びと成長しよう。
~~~~~~~~~聖教新聞名字の言より~~~~~~~~~
【今日は何の日】