「一から十まで」とは“最初から最後まで”を意味する慣用句。だが、干支は十二支、1年は12カ月、1日は午前と午後が12時間ずつ、というように、時に関係する言葉では「12」が最後を区切る数となる場合が多い。
文字盤が洋数字の時計で、「12」の位置に短針・長針・秒針がそろうのは12時間に1回。その瞬間、時計をじっと見つめてみる。一回り12時間の時の流れが完結する瞬間は、同時に、新たな時を刻み始めるスタートでもある。
先日、気仙沼文化会館(宮城県気仙沼市)の開館式が行われた。東日本大震災が起きた年の7月、復興を目指す東北に、八つの新会館を建設する計画が発表された。同会館の誕生で、その計画は全て実現したことになる。
式典当日、池田先生は同志に贈った祝福のメッセージの中で、「陰徳陽報御書」の一節を拝した。「これは、まだ始まりです。さらに大果報が来ると確信しなさい」(1178ページ、通解)。友は“この宝城の完成が新たな出発”と決意し合った。
美しい夕焼けが、明日の晴天を約束するといわれるように、一つの偉業の完結は、次なる活躍の舞台への一歩へと連なる。12月――師と心を合わせ、今年を総仕上げするとともに、明「世界広布新時代 栄光の年」への力走を開始しよう。
~~~~~~~~~聖教新聞名字の言より~~~~~~~~~
【今日は何の日】