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魔法瓶の中の夏休みセブンイレブンでみぞれを買う。氷りイチゴだ。夏休みの味を思い出す。そういえば、いちばんよく買っていたアイスキャンディーは、1本5円の、赤城のアイスベターだ。包装紙も何もなく、裸のままで、店先にある簡易冷蔵庫の中にいれて売っていた。それは、大きな魔法瓶のようなモノだった。「おばさん、アイスベターちょうだい!」というと、「きんちゃんは、アイスベターがすきだねえ」といいながら、駄菓子屋のおばさんが、魔法瓶のお鍋のふたのようなモノをポンとはずしてくれた。中をのぞくと、ヒンヤリとした空気が顔に当たった。_________あまりの蒸し暑さに、目を覚ました。夜中の4時でまだくらい。トイレにいこうと、ふすまを開ける。廊下の真ん中に、あの駄菓子屋の、大きな魔法瓶がおいてあった。ふたをポンと取り、中をのぞくと、真っ青な空と、まっ白な入道雲が見えた。子供のころの、夏休みがそこにあった。
2010年08月22日
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「ある老人の話」けっして、不幸せではないが、一生、しあわせを感じることのない老人がいた。老人はいつか、どこかに、しあわせがあると思っていた。「いま、いろんなものが不足していたり、いろんなものが不満だ。でも、いつか、それらがなくなり、しあわせが訪れるかもしれない・・・」老人の人生は不幸せではなかったが、しあわせを感じることもなかった。いつも、70点の感じだった。10年後、その老人が、この世と分かれる間際、70点のあの日々を、思い出した。「ああ、あの時こそが、しあわせそのものだったんだ」
2010年06月02日
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