コーン付きのアイスを食べながら歩く少年は、痒いのか、虫でもいてほじくり出したいのか、通行人に半ケツ晒すことも気にせず自分のケツに手を突っ込みボリボリやっていた。掻き終わると気にせずその手にアイスを持ち替え食べ始めた。 パンクという印象が強いからといってこの邦題はひどい。原題の「Ham on Rye」について訳者があとがきで「ライ麦パンハムサンドという以外の意味についてはわからない」と述べているが、多分ヘンリー・ミラー『南回帰線』からの次の一節からとったものと思われる。もっとも、アメリカ人にとってのライ麦パンとは誰にとってもこのような少年時代の想い出の象徴的な食べ物であるかもしれないけれど。