■ ドラマ 永久の彼方へ

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Season -1-

永久の彼方へ 第一章 おいらこういち
永久の彼方へ 第二章 暗黒の組織動く   .
永久の彼方へ 第三章 運命 そして

Season -2-

永久の彼方へ 第四章 新たな運命 .



祝祭日を除く、毎週 水曜日ごろ に連載中

※ 掲載出来ない日はそのまま飛ぶか、その週は火、または木となる場合があります。予めご了承下さい。



2021年03月18日
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 一ヶ月後、

ニース博士
「・・・とまぁこんなスケジュールで進めたい。」

クラウス
「施術は一発だけじゃねぇんだ・・・。」
ニース博士
「身体の組織に耐力が無いと次のステップには進め
 ない。研究課題が多くまだ完成していないが。
 だが予定として3っ目まで狙っているよ。」
ザウバー
「楽しみじゃねぇか。」
ニース博士
「リツコ君の配属先の商品取引部はお客と一番接す
 る所となる。
 他の商品よりも先に3っ目のSPEC-3まで仕上げた
 い。揉めた時には抑え込まなければならないし。」
クラウス
「おぉ確かに、そこもいいな。」

紗奕(さえき)リツコ
「揉め事がメインじゃないわよ。商品を理解してよ
 りプッシュして説得させる説明もしなければなら
 ないもの。あなたじゃ無理ね。」
クラウス
「なんだと!」
ザウバー
「いちいち尖んがるなって。
 説明だのはオレらには向かねぇよ・・・。
 ちゃんと売ってゼニにしてもらわねぇとよ、タダ
 飯が食えなくなる。」

ニース博士
「既に数人に対して臨床試験も兼ねて施術した。
 事前のパッチテストで問題なかった者達は今も副
 作用等もなく順調に推移しているよ。
 あと一週間経過をみたら次は君たちにだ。」

ザウバー
「ニース博士、
 成功してるそいつらは何か得手は持ってるのか?」
紗奕(さえき)リツコ
「キックボクシング、空手等の格闘技を身に着けて
 いたわ。」
クラウス
「おめーに聞いてねぇ。」
紗奕(さえき)リツコ
「商品取引部としてリサーチした資料は頭に入って
 いるわ。まさに私の出番でしょ。」

ニース博士
「うむ、してザウバー君、
 それを聞いてどうするのかね?」
ザウバー
「あぁ、
 強くなったってヤツの力加減を知りてぇ。
 それで一戦交えてぇんだが・・・。」
クラウス
「そいつぁいい、俺もだ。」
ニース博士
「施術前にきみらが壊れてしまっても・・・」
紗奕(さえき)リツコ
「博士、我々はそんなヤワじゃありません。
 施術後のテストにもなるんじゃないですか?」
ニース博士
「まぁな・・・。
    なるほど・・・、
 それじゃぁテスト項目を決めて実力を試してみる
 とするか。」


~~


 テストルーム前に集合していた。
 その中でも施術を受けSPEC-01となった3人の男
 達は自信からか目をギラつかせていた。

研究員
「ではSPEC-01となった者のテストを始める。
 行動速度、攻撃威力、防御力のそれぞれを規定に
 沿ってやってもらいたい。
 SPEC-01となった諸君には打撃を受けてもらう。
 但し顔以外を狙うように。一発だけ。
 そして行動速度に関しては受け手は回避行動を取
 ってもらう。」
ニース博士
「SPEC-01諸君は打たせて逃げられてといい所が無
 いが、腹を立てずあくまでもテストだ。
 そこをよろしく頼むよ。」

 うなずく3人。

紗奕(さえき)リツコ
「では始めます。
 開発 No.A-001号 キックボクシングが得手。
 対する協力者、クラウス。現役プロレスラー。

 では室内にお願いします。」

 二人うなづいて入室する。
 一辺がガラス張りで隣の部屋からはそれを観察出
 来るようだ。
 マイクに向かって。

紗奕(さえき)リツコ
「それではクラウス、No.A-001号に一撃を与えて下
 さい。」
クラウス
「分かった。 いくぜ!」
タッタッタ彡   ドス★

 助走を付けてからの両足ジャンピングキックが
 炸裂!
 もんどり打って倒れるNo.A-001号。

ニース博士
「凄い!質量の差は致し方ないところ・・・。
 痛みや程度はどうかね?」
No.A-001号
「プロ相手からのこの蹴り技、やっぱ半端ない。
 だが無論痛みは少々あるが全く問題ない。」
クラウス
「全く・・・かよ。」

 リツコがニース博士と顔を合わせ博士がうなづい
 た。

紗奕(さえき)リツコ
「では次、No.A-001号の攻撃をクラウスは交わして
 下さい。打撃は一発でお願いします。」
No.A-001号
「うむ、いくぞ。」

 小走りにステップし構えていたクラウスにミドル
 キックをブチ込んだ!
ズボ★
 『くっ・・・』
 クラウスは前かがみになり膝を付いた。

ニース博士
「どうかね?」
クラウス
「くっ・・・、全く避けられねぇ・・・速い。
 それに今まで食らった事のない衝撃だ・・・。かな
 り堪えるぜ・・・。」

 再びリツコがニース博士と顔を合わせ博士がうな
 づいた。

紗奕(さえき)リツコ
「二人それまでです。退室して下さい。」

 部屋から出てきたクラウス、

クラウス
「見た目の体格より数段上のクラスの蹴りになって
 る。避けられん、堪える、大したものだ。」
No.A-001号
「すまなかった。」
クラウス
「なに、お互い様だ。
 それにこっちは志願してんだ、気にするな。」

紗奕(さえき)リツコ
「では次を始めます。
 開発 No.B-002号 極新空手が得手。
 対する協力者、ザウバー。空手。

 室内にお願いします。」

ザウバー
「おぅ。」

 返答と共に部屋に向かうザウバー、そしてもう
 一人も。

紗奕(さえき)リツコ
「それではザウバー、No.B-002号に一撃を与えて下
 さい。」
ザウバー
「わりぃ、先にオレが一撃もらってもいいか?」

 リツコと博士は顔を見合わせ、

ニース博士
「ま、まぁいいだろう。」
ザウバー
「ありがてぇ。
 遠慮なく来いや。」
No.B-002号
「いくぜ!」

 掛け声と共に一歩踏み出して右のミドルキック!
ドス★
 全く避ける動作をせず打たせていた。

ザウバー
「くっ、なるほど確かに効くなぁ・・・。」

 表情は厳しいが顔色は変わらない。

クラウス
「おぃ、大丈夫なのか?」
ザウバー
「まぁな。
 次、もう一度攻撃してくれ。今度は受けるか避け
 るか対処してみる。」
No.B-002号
「打たせたのか・・・。」
ザウバー
「あぁ、
 志願の口火がオレでよ、今のがその目的だ。」
紗奕(さえき)リツコ
「 ・・・・ 」

ザウバー
「さぁ次だ。」
No.B-002号
「ちっ、いくぞっ」

 構えたザウバーに目を光らせ間合いを詰めてから
 の右後ろ回し蹴りを見舞った!
ズシャ彡 ズン★ ​​

 飛んできた蹴りに対し構えていた右腕で横に払う
 様に、そして体も受け流すように時計回りに回避
 していたが間に合わず払いに行った腕と脇腹を擦
 るように蹴り抜かれていた。

ザウバー
「 ・・・・
    避け切れんのか・・・、速いな・・・。」

 すると打撃に行ったNo.B-002号が苦しそうに前か
 がみに崩れた・・・。

クラウス
「何だ?」
紗奕(さえき)リツコ
「左の拳を脇腹に当てていたわ・・・。
               蹴らせた後に。」

No.B-002号
「くっ・・・」

 苦しそうだが立ち上がり、

No.B-002号
「てめぇ・・・」
ザウバー
「オレも一発撃てるんだよ。
          それが今だっただけだ。
 お前脇が甘いぜ。」


紗奕(さえき)リツコ
「二人それまでです。退室して下さい。」

 部屋を出るザウバー。歩きながら、

ザウバー
「やっぱ SPEC-01 ってなぁ中々の速度と破壊力だ。
 今までこんなヤツとやった事がねぇや。」

 その後ろで悔しそうな No.B-002号 。


紗奕(さえき)リツコ
「はい、では次を始めます。
 開発 No.C-001号 ボクシングが得手。
 対する協力者、紗奕(さえき)。拳法。

 室内にお願いします。」

クラウス
「お前じゃねぇか・・・。」

研究員
「次って、その人は予備で連れてきただけで・・・」
紗奕(さえき)リツコ
「私もいいでしょ?
 SPEC-01 の力を私も体感したいですもの。」
ニース博士
「だ、大丈夫かね・・・。」
紗奕(さえき)リツコ
「ご心配なく (^_-)♪」

 笑顔で部屋に向かうリツコ。

ザウバー
「あいつも只者じゃなさそうだし、いいんじゃねぇ
 の? やらせてやってもよ。」
クラウス
「確かに素早かったが・・・」

研究員
「分かりました・・・。
 では準備が出来たようですので紗奕(さえき)さん
 、No.C-001号に一撃を与えて下さい。」
紗奕(さえき)リツコ
「はい。
 あなた、ボクシングよね。蹴りは控えた方がいい
 かしら?」
No.C-001号
「別に。
 試合でもないし蹴り飛ばしても構わん。」

紗奕(さえき)リツコ
「あらそう? じゃ!」
パシ★

 言い終わる前に右足の蹴る動作から・・・
 そのまま回転しなんと左の裏拳を飛ばしていた!
 それを構えていた右腕に当てていたNo.C-001号。

クラウス
「は、速ぇぇ・・・」
No.C-001号
(なんだこいつ・・・、
  ガードの上から打ち込んできた・・・。)
ニース博士
「リツコ君のあの速さに SPEC が受けれていた。
 素晴らしい。」

研究員
「では次、No.C-001号の攻撃を紗奕(さえき)さんは
 交わして下さい。」
No.C-001号
「いいか。」
紗奕(さえき)リツコ
「いつでもどうぞ。」

 No.C-001号は構えて足をその場でトントントンと
 小刻みにステップを踏み出した。
 そして、
シュっ サっ☆トン
 突如の左ストレート!
 だが、素早く後退したリツコのおでこを少し押し
 た形で止まった。

クラウス
「こいつ避けやがったっ!」
ザウバー
「 ・・・・ 」

紗奕(さえき)リツコ
「顔はダメですよ。」
No.C-001号
「あっすいません、つい・・・」
ニース博士
「リツコ君大丈夫かね。」
紗奕(さえき)リツコ
「こちらこそすいません。
 この方はボクサー、
 攻撃は手だけに限定されストレートを予測してい
 ました。足の立ち位置で左利き。ですから左スト
 レートが繰り出されると。
 ですのでその前に回避行動を始めてしまいました。
 反応時間・・・、参考にならなかったですね・・・。」

ニース博士
「いや、
 君たちがそれぞれ素における能力が高いのだ。
 このテストを行うのであれば SPEC化 させる施術
 前と施術後のデータを取るべきであった。」

研究員
「それではお二人、退室して下さい。
 テストは以上になります。」

ザウバー
「だがよ、SPEC は凄いぜ。」
クラウス
「あぁ、大したものだ。」
紗奕(さえき)リツコ
「そうね、思っていたより速いわ。」

クラウス
「よし、次は俺たちだな。」
ザウバー
「だな、楽しみだ。」


 それから一年の後、






          -つづく-



本文 第七十五話 雑誌掲載後の波紋
(入梅したらしいわ)
-  ザウバー

本文 第125話 暗黒の組織、動く 3
(まぁ、元は取れましたんで)
-  リツコ





  ※ このドラマはフィクションです。
登場する内容は実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。




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最終更新日  2021年06月15日 14時46分34秒
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