■ ドラマ 永久の彼方へ

■ ドラマ 永久の彼方へ

2005年11月30日
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カテゴリ: 第一章 001 ~ 060 話
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ゆうすけ
  「だ、大丈夫、キチンと送りますって。。。ご自宅まで。」 トホホ、、、
利江
  「うん、お願いするわ♪」

 ギラつくネオン街を後にして、てくてく と歩く二人

ゆうすけ
  「今回はまともに受けてやった・・・・かぁ。」
利江
  「さっきの こういち君 のこと?」
ゆうすけ
  「あぁ、そうだ。やつは今回できっちりと終わらせるつもりだったんだろうよ。」
利江
  「どうして分かるの・・・?」

ゆうすけ
  「昨夜は避けてただろう。 あれは倒すつもりは無かったってこと。 最初はね。
   ところが手にしたナイフを見た途端にあいつは気が変わったのさ。

   自分に向かって来る分にはいいんだが、
   やつらの誰か1人がおれたちのどちらかを人質に取られたらって・・・・
   おれはまだ離れたところにいたからまだしも、きっと利江ちゃんの身を安じたからだ。
   それで手早く片づけたってことだな。」

利江
  「ふぅ~ん。。。 で今日は?」
ゆうすけ
  「仲間を大勢連れてきてただろう? それも武道をたしなむ連中を。」
利江
  「うん、恐かった・・・・」
ゆうすけ
  「やつらは圧倒的有利だと思うわな。
   そして最後に戦ったやつが一番の実力者だった・・・・
   そこだよ。ポイントは。。。

   やつらの手の内を全て出し尽くさせる。やるだけやっても歯が立たない・・・・」

利江
  「あっ。」

ゆうすけ
  「人間なら。。。誰もが挫折感を味わうだろ?
   絶対有利の有頂天から、突然の絶望感・・・・。心理的にもダメージ大さ。」
利江
  「考えてるのね♪」
ゆうすけ
  「残念ながらそれは違うな。」
利江
  「えっ?」
ゆうすけ
  「おれなら今話したように分析するが、あいつは違うんだ。 ありゃ 本能 だよ。」
利江
  「本能?」
ゆうすけ
  「あぁ、理屈抜きで感覚や直感、それに体で感じるんだろうな。 あいつはよ。。。

   それよりもさ、なんか。。。」

利江
  「え?」
ゆうすけ
  「なんだか昨日と比べると、今日は明るくなった・・・・というか・・・・
   あんなことの後なもんで・・・その~」
利江
  「えぇ、今は何だか気持ちが軽いの。
   絡んで来た高校生の人が約束してくれたこともあるんだろうけど。。。」
ゆうすけ
  「・・・けど?」
利江
  「うん、けどそれだけじゃないの。
   私ね、小さい頃にって話したでしょ。」
ゆうすけ
  「あぁ、恐いおじさんに追いかけられたって・・・・・」
利江
  「そう、それ。
   それでね、今日、そのいやな想い出も少しスッキリした気がするの。。。」
ゆうすけ
  「おぉ、そいつは良かったじゃない。
   幼児体験、トラウマってやつらは中々心から離れてくれないからなぁ。」

利江
  「その時にちっちゃい男の子に助けられたんだけど、
   それが今日あなた達二人を見ててね、襲われた事の恐さよりも
   助けてくれる男の子がいるっていう。。。ん~~・・・・うまく言えないけど。。。」
ゆうすけ
  「安心感だ。恐い・嫌いな男性感という悪い記憶よりも、
   ほっと出来る心の安らぎとでも言うのか、そっちの記憶が
   優って(まさって)強くなったってことだよ。
   つまり、起きた事柄は変わらないけど、
   心に登場する記憶の思い出し方が上書きされて。。。」
利江
  「うん、助けられて ほっ♪ としている自分がいるのよ。。。」
ゆうすけ
  「ん~、まれに見る珍しいケースかもしれないな♪」
利江
  「それにね~」

ゆうすけ
  ( なにっ、まだあるのか。。。
    こいつは次の話しの中味が、よほど強く関与しているに違いない。)

利江
  「その時に助けてくれた 男の子の事 が。。。忘れられないの。」
ゆうすけ
  「ナイト様。。。か~♪」
  ( なるほど、それですり替えが出来た訳か。夢物語だが、向上心的発想が芽生えれば、
    想いが強い程、現実とラップして記憶が新たに上書きされて、心が働くってことだ)
利江
  「そぉ。でね、その助けてくれた男の子が、記憶があいまいなんだけど・・・・」
ゆうすけ
  「うん、」

利江
  「あのねぇ、 うふ その子、こういち 君に似ていたような気がするの。。。♪」

ゆうすけ
  「 なにぃ~~ !!! 」  どっひゃ~~~~
利江
  ( うふっ♪ 言っちゃった。。。)

ゆうすけ
  「あわわわ・・・・ダメダメ、そりゃ~不孝の始まりってもんだよ・・・・
   あいつ は女の子に全然興味示さないし・・・・
   今日見たく冷たいんだぜ。夢が壊れちゃうよ・・・・」

  ( 待てよ・・・・)

ゆうすけ
  「利江ちゃん、その・・・、
   昔ちっちゃい男の子に助けられたってところ、話してくれないかなぁ。。。」
利江
  「いいわよ♪ 幼稚園に入るか入らないかぐらいかなぁ・・・・
   私がママに頼まれて、お使いに行った時のことなの。。。





 そこは真っ赤に焼けた夕日が、すっぽりと地平線にその姿を全て隠したばかりの薄暗い夕方
 利江が近くのスーパーに買い物に出かけていた

 体よりも大きいかもしれない買い物かごに、大きめの野菜と封の切られていない調味料を
 いくつか入れて、ちょっとなのに重そうに自宅へと向かっていた。

ちび利江
  「ここのこおえんちょ~るとちかいのでちゅよね~♪」

 時を同じくして、車に乗る二人の大人が 公園の横に差しかかる

男[▲]
  「なぁ見ろよ」
男[▽]
  「ん~?」  運転をしている
男[▲]
  「あそこにいる女の子、すっげぇ可愛くない?」
男[▽]
  「おまえはロリコンだからなぁ・・・おれは全然興味無い。」

 ちらっとその方向を見てすぐに前に向き直す

男[▲]
  「そぅ言うなよ。なっ、周りに誰も居ないぜ、好都合だ。車に連れ込もうぜ。」
男[▽]
  「よせよ、そりゃ犯罪だ。」
男[▲]
  「じゃーお前は車運転してるだけでいい、停めてくれ。」
男[▽]
  「おれはなんにもしないからな・・・・・」   キィーーー  渋々 車を停める[▽]
男[▲]
  「さんきゅ。」 バタンっ  車を降り、ドアを閉めて少女に向かって歩き出す[▲]

ちび利江
  「あぁ~ぁ、このだいこん、もうちょっと小さいのえらべばよかっでちゅね・・・・
   おも・・・たい・・・・でちゅよ・・・」

男[▲]
  「お嬢ちゃん、こんばんは。お買い物かい? エライね~」 (へっへっへ。。。)


 ちび利江 に忍び寄り声を掛けた






                               -つづく-




第12話へ
 (らくになりまちた~)




  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月11日 12時11分12秒
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