■ ドラマ 永久の彼方へ

■ ドラマ 永久の彼方へ

2006年01月24日
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カテゴリ: 第一章 001 ~ 060 話
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こういち
  「どうでしたか、椿さん。」

椿
  「どうもこうも、全て強烈な投げ技で・・・・受け身の手もシビレっ放しだよ。
   で、その時間だが、感じたような、どうなのか・・・・良くわからん ^ ^;;; 」

こういち
  「はい、内容を伝えませんでしたからね。
   感じて頂きたい時間は、この時間です。 武藤さん。」
武藤
  「よっしゃっ」

 そう言い終わると、突然こういちをぶん投げる武藤。
  「そぃやっ!」
タン★ トン★ スタっ
 こういちは、投げられながら武藤の背中を叩いて体制を変え、
 畳に片手をついてから対じするように着地した。

こういち
  「椿さん、この時間です。」

椿
  「投げられた後の・・・・回避する判断と・・・その実行のための・・・・か?」
こういち
  「その通りです。
   椿さんに先に伝えると、途中から実戦してしまいそうなので。。。」
椿
  「今度は別の角度からの練習方法だな。
   今までは、技の見極め、反射神経の向上、そして技へのスピード育成であったが、
   今度は投げられた後・・・・の場合か。」
こういち
  「おっしゃる通りです。 ですが、実はこれも好守一体なんです。
   椿さんへの要求は、感じた時間の中で、回避方法の模索とその実戦。そしてその他に、
   対じして着地をするか、または回避しながら逆に相手を投げて欲しいのです。」
椿
  「簡単に言うが、実に恐ろしい練習だな。」
武藤
  「わしもそう感じたわい。 出来るまではそうとうな鍛錬が必要じゃが・・・・
   もし、全ての技に出来るようになったら・・・・無敵じゃな。」

こういち
  「残念ながら、まだそう上手くいかないんですよ。
   練習の場ならともかく、試合の場だと繰り出される技の体制と、受け手の体制や体重の重心
   の位置などで、思い通りにいかないことが多いはず。」
椿
  「だから、まず備える事、とっさの判断力、そして実行するという癖や思いを常に持つことが
   大事。 ということだな。」
こういち
  「うん、その通り。
   で、この練習での武藤さんへのお願いです。
   相手が投げられた後、イメージで回避を行って来ますが、投げる技はそれをも許さないよ
   うな投げっぷりでお願いします。」
武藤
  「つまりスキを作らないような投げ・・・ってことかな。」

こういち
  「うん。。。」


利江
  「なんだか凄いことになってきたわ・・・・」
ゆうすけ
  「でもよ、椿さん、武藤さん、どちらの長所をも行かす練習になるな。
   武藤さんはスピードを付けても、ちょこまか ちょこまかと細かい動きは厳しい
   だろうから、確実な技とする。
   椿さんも、きっちりとした技の中で逃げ道を探ることになる。」

 ~
   ~
     ~

  「そぉ~りゃっ!」   スパーン★
  「とぉりゃっ!」    タン  スパーン★
  「おぉ~りゃっ!」   タン トン  スパーン★

こういち
  「はい、休憩。。。
   おいらの受け持つ練習時間は今日はここまで。明日から今のをを導入しますね~♪」

椿・武藤
  「おう。」
  「なんだか楽しみになってきたな。」


 入り口から3人に向かって歩いて来る人物がいた。

北見刑事
  「おっ、やっとるなぁ。。。」

椿
  「押忍っ」
こういち
  「おじさん、こんちは♪」

武藤
  「初めまして、武藤です。」
北見刑事
  「北見です。ゆうすけの父親でもあります。
   実は、武藤君は私からある人物にお願いしていたのだよ。よろしく頼むよ。」
武藤
  「うちの校長に・・・ですね。」
北見刑事
  「その通りだ。だが、直接に・・・ではないのだが。
   ま、その話は置いといて、今日の練習を始めるとしよう。」

ゆうすけ
  「おやじ、利江ちゃんを送ってくるよ。」
利江
  「今日はね、その心配が要らないみたいなの♪
   両親から見学したければ、今日はゆっくりと見て来なさいってお許しがでてるの♪」
ゆうすけ
  「毎日、きちんと自宅まで送っているから信頼されたのかな ^ ^v 」
北見刑事
  「そうか、では気の済むまで見て行きなさい。ここの柔道部も練習を終えて引き上げる
   時間だ。
   ここからは、椿君オンリーのスパルタ教育になる。 驚かんようにな。」

利江
  「はい。心得ているつもりです。」

北見刑事
  「よろしい。 では始めるとしようか。
   今日からは武藤君が合流してくれるので、次のステップに入る。
   椿君、重量級の武藤君を各種さまざまな柔道技で投げ続けたまえ。」

はじめっ!

椿
  「押忍っ」
うぉりゃー!  パシっ★    とぉりゃーーっ! パシっ★


ゆうすけ
  「ハードだよな・・・・ろくに休まず投げて、投げられ・・・・」
利江
  「夜の8時、これから夜間の部が始まるんですものね。」
北見刑事
  「こういち君のお陰で、椿君に相当なスピードが付いて来たよ。」
こういち
  「判断力も速くなってるね。」

北見刑事
  「ここで一緒に練習をしていて、こういち君の凄さに驚くばかりだ。
   何か一つぐらい秘密を教えてもらえないかなぁ・・・・」

こういち
  「他言無用と教えられています。が、おじさん達になら1つだけね。
   おいらが出来る鍛える時間なんて今までのたかだか12年間だけ。
   ところがおいらの体は、先祖代々からの DNA が異なるんだ。」
利江
  「D、DNA !?」
こういち
  「そ。 各代がそれぞれ半端じゃない練習を繰り返してきていたため、生まれた時からおいら
   の体は基礎が出来ているんだ。
   生物は、生きる環境において、どんどん進化することができるよね。
   それを おいらの DNA は 4000年近く 鍛え抜いて成長してるんだよ。

ゆうすけ
  「おれすら始めて聞いたよ・・・・」
北見刑事
  「4000年 鍛え抜いた DNA か・・・・。 人並みを遥かに超えている訳だな・・・・。
   なぜにそこまで代々で鍛えた DNA を必要としているのだろうか?」
こういち
  「今は答えるのは1つだけだよ。」

北見刑事
  「そうだったな・・・・・
   さて、今日の古流の練習だが、こういち君の手伝いならではの内容に切り替えたいのだが、
   本当に大丈夫なのか?」

利江
  「大丈夫って?」
北見刑事
  「あぁ、実は・・・・」

こういち
  「大丈夫さ。 遠慮抜きでやってよ。 引き受けた時から想像していたもんね♪」

うぉりゃー!  パシっ★    とぉりゃーーっ! パシっ★

北見刑事
  「よしっ、やめーーっ!」





                           -つづく-




第42話 サンドバックへ
 (チャリン・・・ チャリン・・・)






  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年12月21日 11時25分37秒
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