今回の修理は、「 SANYO PH-MD2100 MDラジカセ(発売日:1996/6) 」だ。 CDにMDとカセットデッキを搭載し、カセットテープからMDへの移行推進を図っていた時代の製品だ。ただし、滅多にお目にかからない超レア機種。今回修理依頼を頂き、実物を見る機会に恵まれた。
[SANYO PH-MD2100 MDラジカセ]
■修理
パネルを取外すと乾電池ボックスが隠されていた。この機種は乾電池使用できないので、利用できる他機種と筐体を共有したのだろうと推測する。見た目の締りが悪いためか、パネルにはAMアンテナ接続端子をケーブルを内部で引き回してまで取り付けられていた。
MDドライブユニットとしてはSANYO製。初めてお目にかかるMDメカニズム。ピックアップは「SONY KMS-190A」 、ATRAC ICは「SONY CXD2531BR」だ。
いずれも交換部品は既に入手できないため、これらが故障すれば修理は効かない。
MDローディングベルトが劣化していたので交換(透明色のベルトなので見づらい)。が、試験するとローディングモーターが正常に動いていないことを確認。
手動メカを動かしてMDを挿入してやると、再生・録音とも正常であることが判明。
まずは、MD制御基板の故障コンデンサを交換。
更に各ユニットへの分電元となっていた表示部基盤にあった電気二重層コンデンサを交換。
これでようやくMDが正常に機能するようになった。
一方、TAPEが異常動作するのは、TAPE挿入を検出するリーフスイッチの接点劣化が原因と判明。
同種のスイッチの接点を全て研磨し、保護剤を塗布して復旧。
分解ついでにCDレンズをクリーニング。 因みにCD光ピックアップは「SANYO SF-P100」。
その他各部のクリーニング、組戻し、点検。動作確認と修理後のエージングを実施し、作業完了。
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