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Facebookで、大変耳寄りな情報を教えてもらいました。今までいろんな九九の学習ゲームを見てきましたが、その決定版と思えるような内容です。学校教育情報処理研究会がつくられた「ククハチジュウイチ」です!■かけざんマスター ククハチジュウイチ (公式の内容紹介ページ)▼かけざんマスター ククハチジュウイチ (学習ゲームサイト本体)無料で誰でも利用できます。アクセス先を忘れても、「ククハチジュウイチ」とカタカナで検索すればすぐに見つかります。覚えやすく、固有のタイトルをつけられているので、検索ですぐに見つかるのも、ありがたいポイントです。少しさわってもらえば、分かると思いますが、無料とは思えない、ハイクオリティで親しみやすいゲームシステムになっています。問題のバリエ―ションが幅広く、「アレイ図」や、わり算につながる「穴あき九九」など、単に暗記にならない、かけ算の概念を育てる九九学習も可能になっています。↓アレイ図というのは、こういうやつです。(「ククハチジュウイチ」の画面より)回答は、画面上の数字ボタンを押して答えてもいいですし、キーボードの数字を押して答えてもOKです。これは、ほんとうにすばらしい!教えてもらった当日に、勤務校の職員にもすぐにお知らせしました。さっそく子どもたちがやり始めています。多くの学校におすすめできるWeb上の学習ゲームです。なお、僕の勤務市では教師はアクセスできたのに児童がアクセスできなくなっていたので、教育委員会に連絡して、アクセスできるようにしてもらいました。
2024.02.20
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もうずっと長い間使っていて、あまりにもおすすめなので、きっとこのブログで紹介したことがあっただろうと勝手に思っていましたが、過去記事がないようなので、書いておきます。一言。おすすめです。▼がくげい社パソコンソフト『わかる!算数パック 小学1~6年』 (公式サイトにリンク)がくげい わかる!算数パック小学1-6年 新学習指導要領対応版【Win/Mac版】(CD-ROM) 1~3年版と4~6年版を別々に買うことも、学年ごとにダウンロード購入することもできます。最近は、GIGAスクール対応のクラウド版も出ました。おすすめポイントはいろいろありますが、あえて2つに絞ると、(1)ヒント機能(2)筆算で、どこの数字を次に考えるかが焦点化されるの2つがあります。ヒントボタンは問題を解く際にいつでも使えて、それを使って正解しても、通常の正解と同じ扱いになります。「ヒントを使って正解しても、正解」という考え方が、素晴らしい!筆算を解いている途中にヒントボタンを押すと、途中で間違っている数字をやさしく教えてくれて、しかも間違いの扱いにならないのも、Goodです。このソフトは、iPadなどのタブレット機器とも相性がいいです。iOS/Android版も出ています。ただし、iOSだと3年の勉強が2つに分かれているなど、まるごとではなく内容がばらけています。たとえば、次のような感じで、3年生の半分の内容だけが売られていたりします。▼わかる!算数 小学3年【上】(iOS、730円)Windowsにはもともと対応しているので、WindowsタブレットならPCソフト版がそのまま使えます。パソコンソフトやアプリだと算数系のおすすめはほかにもたくさんありますが、デジタル以外にないのか?と思われた方には、次の教材がおすすめです。田中博史先生の「分数トランプ」。(株式会社文溪堂の商品チラシにリンクしています。)学校の場合、上のリンクのチラシのように、教材会社から購入できます。一般販売だと、このカードがおまけについた次の書籍が格安で出ています。わくわく算数忍者(3(カードゲーム編)) 「分数で思いっきり遊んじゃおう!!」の巻 (学力ぐ~んとあっぷシリーズ) [ 田中博史 ]ちなみに、「わくわく算数忍者」シリーズの4巻は、以前ブログで紹介した「文章題カルタ」が付録でついています。わくわく算数忍者(4(カードゲーム編 その2)) 「文章題カルタで遊んじゃおう!!」の巻 (学力ぐ~んとあっぷシリーズ) [ 田中博史 ]カードで学ぶのは、遊びながら楽しく繰り返し覚えていくのに、最適!カードだからできるいろいろな使い方が、学習のしかたのはばを広げます。↓文章題カルタについての過去記事は、コチラ。▼教材会社の教材も進化! 紙とデジタルのハイブリッド教材(2021/4/3の日記)P.S.最後に、補足の一言。まったくお金をかけずに、目の前の子どもに合わせて教材を手作りするというのも、大切です。実は、これが、一番いい。先ほどの教材の「カード化する」という発想だけいただいて、いろんな教材を自作してみるのもいいと思います。個人的には、教材はすべて子どもに合わせてオーダーメイドで自作するのが理想だと思っています。とはいえ、なかなかそれが難しいということもあるので、よさそうなものは積極的に試してみるのも、いいんじゃないでしょうか。 ▼教材・教具 (このブログ内の「教材・教具」カテゴリの過去記事リストです。)
2022.05.25
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今日は日曜日。我が家では、土曜に全然宿題をやっていなかった場合、日曜の午前中は宿題をすることになっています。小4の息子が、僕のすぐ近くで、わり算の筆算の問題に苦戦しています。3けた÷2けたのわり算の筆算。↓こんなのです。 ____24)120この単元は、苦戦する子、多いですね。僕の場合、次のような言い方をすることが多いです。「120円あります。 24円のチョコレートがいくつ買えるかな」筆算の数字を指さしながら、「お買い物」の場面をイメージさせます。算数はイメージが大切!文章題ならもちろんですが、筆算でもイメージができるといいですね。単に数字が並んでいるだけだと思っているよりは、いいのではないか、と思います。「お買い物」と言われただけで、できるようになる子も、わりといます。また、先ほど息子に言った助言は、「まず5でやってみて、そこから大きいか小さいかで考えてみたら?」というものでした。5の段のかけ算は一番計算しやすいですからね。最終的には子どもに合わせて指導を工夫することになりますが、「とりあえずまずこういった指導を試してみる」というものがあるといいのかな、と思います。他の方の指導の工夫もお聞きしてみたいです。
2020.11.15
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小1歴2か月の息子が、僕の使っていた以前のiPhoneを出してきて、充電を始めました。Siriと会話して遊びたいようです。(最近、Siriとの会話を覚えました。)充電ができるまでの待ち時間を「何秒待ったらいいの?」ときくので、「80びょう」と適当に数字を答えてやりました。(^^;)今まで、80まで数えさせたことはありません。結果は、80どころか、10まででさえ、まったく正しく数えられませんでした。(笑)まあ、僕をからかって、遊んでいたのかもしれませんが。そこで、交互に言っていくことにしました。子「1」父「2」子「3」父「4」子「5」父「6」子「7」父「8」・・・この方法だと、数えるのが、飛躍的に進みます。そのうち、普通のやりとりに飽きたのか、息子が「55,56」と、2つ一気に言いました。僕は構わず、その次の数字「57」を言います。子「55、56」父「57」子「58」父「59」子「・・・・・・・・・・」(静止)おっと、「60」になる順番で、言えなくなりました。どうも、10進法に慣れておらず、「59」の次が「60」というのが即座に出ないようです。ただ、「9」の次は、「何十」になるということはわかっているようで、「59」をもう一回言って、「1,2,3,4,5,6だから・・・60!」と導き出してきました。大人にしたら、100まで数えるのなんて造作もないことですが、慣れていない子どもにしたら、十の位にくり上がるときが難しいんだな、というのが分かりました。さて、無事に80まで数え終えたので、充電が終わったかと見に行く息子ですが、「まだ終わってない!」と言って、また「いくつ数えたらいい?」とききます。こういうことを繰り返して、数を数える演習を何度か繰り返しました。どうも、数を交互に数えるのが楽しくなってきたようです。やはりというか何というか、100まで数えさせたときにこちらがわざと「100」を言う順番を息子のターンに持ってきたところ、「100」が言えずに困っていました。「99→100」というのも、言い慣れていない子にしたら、けっして当たり前ではないのですね。ただ、「次は100になる」というのは、感覚としてはわかっているようでした。ちなみに、全く話は変わりますが、Siriをしりとりに誘うのが好きな息子は、Siriの次の回答に、めっちゃ受けて、同じ回答を引き出そうと、話しかけまくっております。息子は下品なので、「しり」という単語をコンピュータがしゃべるだけで、受けてしまうようです。(^^;)ちなみに、Siriとのしりとりは、ほかのパターンもあります。Siriがしりとりを引き受けてくれる時もありますが、すぐに終わってしまいます。(^^)
2017.05.28
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算数の教材研究の話です。そろそろ3年生で「かさしらべ」の授業をします。そこで、「リットル」について調べてみたら、面白いことが分かりました。・デシリットルは、実際に使われている。・筆記体での「?」という表記は、国際的には認められていない。・欧米での飲み物には、CL(センチリットル)が使われる。など。参照元は、Wikipediaです。デシリットルが使われている写真も、見ることができます。 ブログ王ランキング
2010.06.15
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『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』(正木孝昌、黎明書房 、2009、2000円)子どもの「たい」を大事にする、この本の読書メモ、今回が最終回。第0回~第1回のブログ記事は、「読書メモ一覧サイト」に追記したのでそちらからご覧ください。======================正木孝昌『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』読書メモ9(p171~より) (・は本の記述の抜粋、#の緑文字は僕のコメントです。)(「第5章 資料集めを教える」より)・棒グラフの学習で大切なのは、 自分の身の回りの出来事の中から、 調べてみたいものを見つけ、調べていく子どもたちの姿です。・誰が調査したのかわからない架空の結果ではありません。 自分たちで調べた結果です。 整理したいという鯛はこの上なく元気です。#本書では、学校の前を通った自動車を調べる 「自動車調べ」の実際の様子が描かれていますが、 割愛します。・グラフのかき方を教えることも大切かもしれません。 しかし、もっと大切なことがあります。 自分の観点を持って、身の回りのことを見る目を持つことです。 (あとがき「授業で大切にしたいこと」より)・よく見かけるのは、一人の子どもが発表すると間髪を入れず、 全員が「いいです」と声を揃えて言う風景。・1人の子どもの発表をあんなに見事に子どもたち全員が 納得するものだろうか。 よく分からない子どもたちもいるはずである。・子どもたちの疑問や思いが、 あの「いいです」という掛け声に押し潰されていく。#僕の勤務校でも、誰かが発表した時によく見られる光景です。 このこと自体は、また別の意味も持っていると思うので 一概にやめるべきとかいうことは思いませんが、 正木先生の文章を読んでからは、 そんなにこのことにこだわらなくなりました。・どうすればいいか。 ただ、一つひとつの授業で七転八倒するだけである。#「七転八倒して、いいんだ」と安心しました。 いや、むしろするべきだと。(^。^) ・まず、必要なことは、学級全体が1点を見つめることである。 見つめるものは、短い子どもらしい言葉がいい。#子どもから出てきた言葉をつなぐ、共有していくという授業の意味が、 ここに凝縮されています。 教師の言葉で「教える」授業とは別に、 子どもが子どもの言葉で分かっていく授業が、ここにあります。 ======================長くなりましたが、これで正木先生の『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』の読書メモを終わります。ここまで読んでくださって、ありがとうございました!また一緒に授業について考えましょうね♪(^0^)正木先生の本、この本に続いて他の本も注文して購読しています。今日届いたのは以下の本です。『活動する子どもたちと算数の授業』(正木孝昌、東洋館出版社、1999、2400円)========================【内容情報】(「BOOK」データベースより)授業の本質を徹底して授業の実際そのものに基づいて凝視する。子どもたちが活動している姿を根拠にしながら、授業にかかわる様々な問題を提示し、1万数千時間におよぶ授業に裏打ちされた子どものいっぱいいる授業論を展開する。授業の技術とそれを支えるきめ細かな目は重厚にしてわかりやすい。正木孝昌の算数授業34年の集大成。【目次】(「BOOK」データベースより)序章 それぞれの現実-私の授業論の根底にあるもの/第1章 算数の授業と子どもたち-算数の授業で何をねらうか(授業とは/しなやかな子どもたちと授業 ほか)/第2章 授業における教師の役割(授業における教師の役割/子どもたちの言葉を大切にすること ほか)/第3章 基礎、基本と授業(基礎、基本と授業/授業の条件と基礎、基本 ほか)/第4章 授業の技術とそれを支えるもの(授業の技術を考える/問題文の中に□を効果的に使う ほか)========================それから、読みたいと思っている本はこれです。『受動から能動へ 算数科二段階授業をもとめて』(正木孝昌、東洋館出版社、2007、2500円)==========================【内容情報】(「BOOK」データベースより)授業の技術とそれを支えるものを実践に基づいて凝視する子どものいっぱいいる算数の授業論。【目次】(「BOOK」データベースより)1 受動から能動へ(鯛のいる授業を目指して/二段階授業のすすめ ほか)/2 たくましい学力(貧しい学力と逞しい学力/力ずくの力 ほか)/3 授業の技術を支えるもの(授業の二つの目標/算数の楽しさ ほか)/4 すばらしい子どもたちと(気流/愛言葉 ほか)==========================それでは、また! ブログ王ランキング ▲よければ1クリックお願いします。ブログ継続の力となります。
2010.05.05
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『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』(正木孝昌、黎明書房 、2009、2000円)子どもの「たい」を大事にする、この本の読書メモを続けます。今回が第8回。「第4章 量と測定を教える」から。======================正木孝昌『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』読書メモ8(p145~170より) (・は本の記述の抜粋、#の緑文字は僕のコメントです。)・自分から対象に働きかけていくという 子どもたちの能動性を伸ばすこと。・「分かる」「できる」だけに力を入れすぎると、 一方、能動性、活動力は減衰してくる。#塾の授業とかは基本的にかなり「分かる」「できる」のみにシフトした授業 のように思います。そういった授業の教授技術から学ぶこともかなりありますが、 特に公立小学校の授業では、「分かる」「できる」だけをめざさない、という バランス感覚が大事だと考えています。 そこを重視するのが「楽しい授業」「子どもの『たい』を生みだす授業」 といったものではないかと思います。 僕は「分かる」「できる」だけでなく、そういったバランスを大事にしたいです。・「長さを比べたい」という「たい」の目を覚ますには?・横向きの線は黒板いっぱいになるほど長くしてある。 「さあ、どちらが長いでしょう」 見ただけで分かります。 しかし、私は大真面目です。 それぞれの線の横にじゃんけんのグーとパーの絵を描きました。#以前も紹介した「じゃんけん発表」です。(p148より)・どちらが長いかは見ただけで分かります。 だから安心して反応できます。 それでも、自分の判断を一人ひとりが手で示すとなると、 ちょっと緊張します。・子どもが30人もいれば、必ず2,3人は 温かいお風呂に入っているような気分の子どもがいます。 その子どもたちの目をしっかり開けさせなくてはならない。 だから、このじゃんけん発表をするのです。#そういう意図があったのですね。 確かに、全員が発表するという機会を授業のはじめのほうで持つことで、 ふわふわしていて気持ちが入っていない子どもの、 授業内容への意識・集中を促す効果があるように思います。 「じゃんけん発表」以外にも「全員起立」などで行うこともあります。 そういう意図的な仕組みを授業の中に入れていくのは大事ですね。・長い線の方を端から少しずつ消していきます。 「さあ、今度はどちらが長いでしょう」(p149より)#2回目のじゃんけん発表では真剣さが変わります。 そして、「答えを知りたい、はっきりさせたい」という「たい」も 生まれました。 このあたりの持っていきかたが、さすがだと思います。・分かってしまっては、みんなの「たい」が消えてしまいます。 だから、つよし君のアイデアだけ認めて、実際に比べるのは止めた。#比べる方法を発表しようとする子どもを途中でストップさせるのが 学級全体へのすばらしい配慮だと思います。 正木先生は、「みんなの『たい』が消える」ことに対して、 非常に大きな警戒感を感じておられます。 この授業(模擬授業)では、実際には 発表の1人目はみんなにヒントを促す役割としてとどめておいて、 みんなの様子をうかがいながら、その次の人が自分のやり方を見せる、 という流れでした。 この、「答えを出すまでに、ヒントだけ出す」という授業の流れ、 そして、そのヒントは「子どもから子どもに出す」という授業の経営法、 どちらも素晴らしいと思います。 そして、最後に正木先生は 発表した子の発表内容の「いいところはどこですか」と 全体に問いかけることもされています。 「ひとりひとりが考える」という授業の具体的内容を見た思いです。・この『芳子さんのいいところはどこですか』という問いかけが とても大切なのです。・これがなかったら、芳子さんの手柄だけで終わってしまいます。 芳子さんはすばらしい。 その彼女のすばらしさをみんなで共有する。 みんなのものにしていく。 そこが授業者の腕です。・芳子さんは、黒板消しを使って長さを比べた。 では、他に使えるものはないだろうか。 子どもたちに聞くと、たくさん単位として使えるものを見つけます。(以上、p170まで)======================上で紹介したのは「長さの測定」に関わる授業内容でしたが、章の後半では「速さを教える」という例も出てきます。そこでは、「電卓の速押し競争」など、いかにも楽しそうな活動をはさみながら、時間や速さについてきまりを見つけ出していく様子が描かれています。「第5章 資料集めを教える」と最後の「授業で大切にしたいこと」については次回にまわしたいと思います。いよいよ次で最終回。では、また次回!お楽しみに。 ブログ王ランキング ▲よければ1クリックお願いします。ブログ継続の力となります。
2010.05.04
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昨日、算数の授業の参考のために、以前録画していた動画ファイルを見てみました。5年ぐらい前?にPCに録画した動画ファイル。外付けハードディスクに保存してあったのをひさびさにリーディング!見てみたのは、NHK教育で放送された番組の録画。「わくわく授業~わたしの教え方」や、3年生向け「かんじるさんすう 1、2、3!」4年生向け「小学校4年 算数」。見て思ったのは・・・さすがNHK!番組がとてもしっかりできており、特に現場の第一人者的先生方の実際の授業場面も多く取り入れられていたのでめちゃめちゃ参考になりました!特に、「授業の進め方」「子どもとのやりとり」では勉強になりました。子どもがとても楽しそうにしている授業風景を見ながら、「僕もこんな授業がしたい! こんなふうに子どもたちみんなの笑顔を引き出したい!」と強く思いました。「かんじるさんすう 1、2、3!」では、放送回によって、2人の先生のうちどちらかが登場されます。こうぞう先生(坪田耕三先生)もいいのですが、今回「おおっ」と思ったのは、もう一人の先生。その名もひろし先生。本名を調べてみたら、田中博史先生でした。この先生のときの授業は、今読んでいる正木先生の授業の進め方そっくり!「分かった子」に発表させる前にストップをかけて周りの子に予想させたりして、「分かる子」だけでなくて、みんなを巻き込んでいく、楽しい授業でした。授業内容も、正木先生の本に出てきた「きまりを見つける」系の内容がそのまま出てきて、「おっ、これ、本に出てきたやつ!」とびっくりしました。坪田先生、田中先生、正木先生は、みなさん筑波大附属小学校の先生をされていた方々ですが、特に正木先生のスタイルを田中先生はかなり受け継いでおられるように思いました。筑波大学附属小学校は、算数の授業の名人が多数おられます。今年はぜひ「算数の授業研究会」に筑波大学附属まで行きたいと思っています。7月の土日にあるようです。特別支援のSENS講義も同じ日程であるのですが、土曜は大阪で特別支援,日曜は東京で算数とはしごで参加してこようかと思っています。(^。^)▼オール筑波算数フェスティバル(7月16日、17日) ブログ王ランキング ▲よければ1クリックお願いします。ブログ継続の力となります。
2010.05.02
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『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』(正木孝昌、黎明書房 、2009、2000円)子どもの「たい」を大事にする、この本の読書メモを続けます。今回が第6回。第3章「図形を教える」の章からです。======================正木孝昌『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』読書メモ6(p100~ 「第3章 図形を教える」より) (・は本の記述の抜粋、#の緑文字は僕のコメントです。)1 直角を教える ・1人の子どもが、こちらの思い通りの発想をしていたときに、 それに飛び付き、それに乗っかって全体に教えてしまってはいけない。#以下のエピソードは著者の失敗談として語られます。 でも、これを失敗と呼ぶのなら、僕なんかはこんなことばっかりしています。 「できる子」「分かっている子」の発表を受けて、全体に教えて次へ進む・・・ これでは落ちこぼれを作る授業になってしまうのではと心配しつつ、 ではどうしたらいいのか、と代案が思いつかずに結局また 授業の進度も気になって、同じことをしてしまうのです。 ここでは、その代案も示されます。 「なるほど」と思いました。 少しでも真似できたなら、「みんなで分かる授業」に近づけると思います。・直角という言葉が分かるということは、 直角でないものとの区別がつくということ。(黒板の隅に「直角でない紙」を持って行って、 貼り付けて見せることで「直角でない」ことを言おうとした女の子に対して・・・)△「ああ、いいなあ。黒板の角に気づいたのはすばらしい。 それを直角と言うんだよ」とほめた。 →後の協議会で 「あの場面で直角と言う言葉を教えるのはまだ早い」 と批判された。○「黒板の角を使った詩織の目はすばらしいけど、 もし、黒板がなかったらどうするかな」 と聞けば、子どもたちは、 身の回りにある、たくさんの「黒板の角」を見つけるでしょう。 窓枠の隅、ノートの角、床のタイルの角。 見回してみると数え切れないほどある「黒板の角」と同じ角が 子どもたちに見えてきたはずです。(今の著者がこの授業場面に出くわしたなら・・・)○瞬間「ちょっと待て」と、そのままの姿勢で詩織を止めます。 そして、「詩織は何をしようとしているのかな」と全体に聞きます。#続きもありますが、長くなりますのでカットします。 このあたり、本当に読んでいて面白かったです。 「ほうほう、なるほど」と思える個所が連続的に目白押しでした。 2 平行を教える (1) あるなしクイズ ・黒板の真ん中に1本線を引いて、その右と左に四角形を置いていく。 5つめの四角形オを子どもたちに見せたとき、 「これは右かな、左かな」と聞きます。 (2) じゃんけん発表 ・全員を起立させます。 そして、右か左か決めたら座るように言います。 子どもたちが全員座ったところで、自分の判断を発表させます。 「右だと思う人はジャンケンのグー、 左だと思う人はパーで挙げなさい」 「3,2,1ドン」で一斉に手を挙げさせます。 (3) それを言ってはおしまい ・正解を解説し、これを「平行」と言いますと教えたとしたら、 この授業でいちばんの山場を損なってしまいます。 ・見えたものを子どもたちに表現させる。 「なぜ、この四角形カが左の仲間に入ると考えたのかな。 自分の言葉で言ってごらん」 と問いかけます。 (5) 働きかける子どもたち ・子どもたちは黒板に貼ってある、キの四角形を手に取ってみたい と思っているはずです。 自分の手元に持ってきて、折ったり、切ったり、測ったり いろいろと働きかけてみたくなっているはずです。#「あるなしクイズ」も「じゃんけん発表」も、 非常に面白いやり方だと思いました。 自分の授業にも応用してみたいです。 「あるなしクイズ」のところの本のコピーは、読んだその日の翌日に 5年生の先生方に渡して 「英語の初回の授業で、こういうやり方、使えるかも?」 とお知らせしました。 図形だけでなく、いろいろなカードを子どもたちに提示するときに 使えるひとつのやり方だと思います。(以上、p134まで)======================「第3章 図形を教える」の途中まで参照しました。 「図形を教える」で取り上げられたエピソードのうち、最後は「スクールプレゼンター」というのを使ったICT活用授業です。少し毛色が違うので、次回に単独で取り上げます。そういうわけで、また続きます。では、また次回!お楽しみに。 ブログ王ランキング ▲よければ1クリックお願いします。ブログ継続の力となります。
2010.05.01
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『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』(正木孝昌、黎明書房 、2009、2000円)子どもの「たい」を大事にする、この本の読書メモを続けます。今回が第5回。ようやく第2章「計算を教える」の章に入ります。======================正木孝昌『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』読書メモ5(p57~99 「第2章 計算を教える」より) (・は本の記述の抜粋、#の緑文字は僕のコメントです。)(2けたの足し算の筆算を、十の位からやってみせて 子どもから「1の位からするの!」とツッコまれる授業を例に) ・「ところで、その『くりあがり』って何なの」・徹底的にとぼける。・知らないふりをして通す。#正木先生の授業のすごいところは、 突っ込まれた後も徹底的に「ゴリラ式」で通すところです。 (「ゴリラ式」というのは、正木先生の愛称から来ているそうです。) たとえば「10の位から足していく」というやり方、 最初は「むちゃだ~」と思いましたが、 「繰り上がりのあるときも、ゴリラ式で間違っていないと思うけど」 と言いながら披露する「ゴリラ式」、 確かにこの方法でもいける、と思えるものでした。 算数にも(やり方の)正解は一つではなく、 無数にあるのだ!と思えて楽しくなります。↓ゴリラ式の足し算の筆算というのは、 こういうのです。 10の位から足していきますが、 繰り上がりは、何と下に書きます! 2 6 + 3 7 5 0 1 3 6 3#正木先生は次のように語ります。↓・筆算というものが決められたものとしてあって、 それを動かすことのできないものとして受け入れる子どもたちに したくなかった。(以上、p99まで)======================引用したのは「計算を教える」の章の冒頭でのエピソードだけです。そのほかにも、「九九のきまり」「わり算の筆算」「分数のわり算」をどう教えるか、が「直接的に教えるのではなくてこうやって子どもたちに発見させる、考え方の道筋をたどらせる」というものとして具体的に描写されています。授業を柔軟にとらえ、算数授業を楽しくする参考になりますので授業をされる先生方には、ぜひ読んでいただきたいと思います。次回は、第3章「図形を教える」に入ります。では、また次回!お楽しみに。 ブログ王ランキング ▲よければ1クリックお願いします。ブログ継続の力となります。
2010.04.30
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『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』(正木孝昌、黎明書房 、2009、2000円)子どもの「たい」を大事にする、この本の読書メモを続けます。今回が第4回。======================正木孝昌『算数の授業で教えてはいけないこと,教えなくてはいけないこと』読書メモ4(p27~56より) (・は本の記述の抜粋、#の緑文字は僕のコメントです。)(「イメージの欠落」に注意!)・たとえば、 「『あわせて』という言葉があったらたし算です」 と教えるのはどうでしょう。・そこにイメージが欠落している。・必要なのは、介在しているイメージ、景色なのです。#「あわせて」とか「みんなで」という言葉に注目させて、 「だからたしざん」という指導は、今までよくしてきました。 言葉に注目させるのはいいと思いますが・・・ ただ、著者が言われるように、機械的にこうだからこう、では おもしろみに欠けるし、実際のイメージとかけ離れてしまいます。 イメージは国語の読み取りでも大事ですが、 算数でも大事ですね。 これができないと、計算はできても、文章問題で意図が汲み取れない、 ということになります。 教え手がイメージをありありと思い浮かべることができるなら、 イメージ化が苦手な子どもにもそのイメージを伝えることができます。 答えそのものではなく、答えを導き出せる大きなヒントを子どもに与えるためにも、 まず「イメージ」ありき、ということは忘れてはならないと思います。・自分の手で調べ、自分で見つけた事実を知識として獲得していく。・その過程がすばらしいのです。#過程の具体的な素晴らしさは、どうぞ本書をお読みください。(^。^) (「たい」を引き出す)・あまり大げさに考えなくていいのです。 隠されたら見てみたい。 くじびきなら当てたい。 授業のはじめの一歩は、そんな単純で他愛のない「たい」で始まります。・(4つの□枠を示して、) 「できるだけ答えの大きいかけ算をつくってみよう」 と促すと、これは競争ですから、「たい」が生まれます。・これは絶対にやってみたい、計算せずには過ごせないという 力のある「たい」・授業者が、 「こんな鯛が出てくるはずだ」と思っていると、 その鯛が出てくる。#授業者の意図があってこその授業。 子どもの「たい」を大切に、何が何でもそれを生まれさせようとする 授業者の授業デザインがあってこそ、 「知りたい」「学びたい」「やってみたい」という 子どもが能動的に動く授業になるのですね。 今考えている授業案も、子どもの「たい」を生みだすという観点で、 もう1回練り直そうと思います。 授業の最初に子どもに提示する教材で 「隠されたら見てみたい」というのを使ってみようかな。 ・表現の場は教師が意図して作るものだ。・焦点を鮮明にすること。・一人の言葉をみんなが共有できるように仕向けること。(以上、p56まで)======================次回は、第2章「計算を教える」の章に入ります。では、また次回!お楽しみに。 ブログ王ランキング ▲よければ1クリックお願いします。ブログ継続の力となります。
2010.04.28
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