農哲@ロンドン・バーネット農苑の日記

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2011.08.28
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カテゴリ: 心の窓


イバラ、野イチゴ。
その勢いたるや半端ない。

そして、他者の侵入を防ぐべく、
用意された無数のトゲ、トゲ、トゲ。
たとえ、表面を草刈り機やなぎなたなどで
取り除いたとしても、
今度は起こす時にその根の頑丈さに
腰が悲鳴を上げそうになる・・・。


何故、彼らはここまでも頑強にできているのだろか。


…それは、起こしてからわかってくる。


どうやら、土を浄化してくれているらしい。
イバラや野イチゴが群生している土の下は
相対的に土が肥えている。
土が柔らかいし、ミミズもたくさん出てくる。


あれ、待てよ…?
北海道でも似たようなことが…

そう、笹の下の地面だ。
笹の下の地面は笹の根が強烈過ぎて
根を取り除かないと、作物を育てることが
なかなか難しかったが、やはり
笹の下の地面は土が肥えている場合が多かった。

そう思うと、
彼らの役割がだんだんわかってくる。


それは、自然への回帰だ。


何事もなかったかのような、
「無」へと進んでいく変化の過程で
彼らが一役買っていることがわかる。

彼らの力は強い。
人間が建てた家すらも無に帰すべく、
根気強く成長し続け、
ついには家そのものを潰してしまう力を持っている。

しかし、よく考えれば、
彼らの働きが強ければ強いほど、
その土地は力を持っているということになるのではないか。

より、自然への回帰能力が高いが故に
彼らみたいな強力な奴らがそこに群生する。

そういう中で人間が暮らしていけば
当然、人間も強くなるだろう。


たしかに、一見すると厄介なのかもしれない。
しかし、人間サイドで物事を見るのではなく、
自然という立場から物事を見ようとすると
ちょっと違った見解がでてくる。


この世のすべてのものは「無」に帰するべく、
破壊の方向に向かっていく志向性があるという。


そういう側面でこの笹やイバラの現象を
みてみると
ただただ、バランスをとろうとする
働きにすぎないと思う。

人間にできることは、謙虚に彼らとうまく付き合うことだ。

ここは人間の住処だということを
明確に示して彼らに納得してもらい、
そこからなるべく立ち入らないようにしてもらう。

2011090211010000.JPG


人間がこの世で生きていく以上
他のイノチを一方的に排除するのではなく、
どううまく付き合うか
ということを考えなくてはならない。


以前、住んでいた人は
よほど、そういう心に欠けていたのかもしれない。
最初、ものすごい、彼ら(他のイノチ)からくる
攻撃的な雰囲気がこの家を覆っていたけれど、
少しずつ「開墾」していくことで、
その「雰囲気」がとっぱらわれてきているようだ。

2011082811510001.JPG


特に、畑では植生が変わって柔らかい草が
増えてきたりと、
目に見える形でも変わってきている。


人間というのは
そういうことのできる存在として
尊い存在といえるだろう。

人間の力の使う方向が正しければ
すべての存在を良い方向にバランスを取りながら
導けるのかもしれない。

しかし、間違えれば、
それはまた、とんでもない
結果をもたらすことになる。

今の世の中はその後者のほうに傾きがちだけど
どうにかしてその流れを変えらればと思う。

その為に生きているんだ
という確信はもうすでに持っている。

しかし、まだまだ足らない…

人間の可能性・潜在能力は計り知れない。
眠っているのだ。

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Yasu





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Last updated  2011.09.06 22:48:33
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