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50代女性、左下6、Per、時々腫れる神経を取るとほとんど全ての場合、根管内に細菌感染してPer(根尖性歯周炎)になると言っても良い。ただ経過が数年〜数十年と長いので目立たないだけだ。患者もいつどこで治療したかも忘れている。歯医者も歯周病と言い張って抜いて終わり。長年歯医者をやっているが純粋に歯周病で抜ける歯を見たことがない、ほとんどPer絡みだ。根管治療のコンセプト自体に問題があると言っても良いと思う。神経を取った歯は将来の抜歯が約束されていると断言しても良い。しかし人生50年の昔だったら問題にならなかったのだが、80が当たり前、90〜100も普通となっている超高齢化時代では安易に神経を取って被せるというのは絶対に避けないと、人生の最後まで自分の歯で食べたいという悲願には応えられない。レントゲン写真を見ると左下6だけではない、他の歯も全部Perになっている。この写真を見ると暗澹たる気持ちになる。たまたま左下6に症状が出ているだけなのだ。何時その他の歯にも症状が出ないかとドキドキしながら3ヶ月毎の来院を待っている。僕が神経を取ったわけではないのだが。以前に3MIX+α-TCPを入れたのだが再発した。今日は邪魔な近心根のポストを除去してもっと深いところに入れようと思う。時系列でどうぞポストを除去したところ#15のエンドチップによる超音波洗浄1次3MIX+α-TCP(精製水練り)充填エンドチップで根管の奥に押し込む余分な水分は綿球で吸い取る2次3MIX+α-TCP(50%クエン酸水練り)CRでカバーして経過観察
2024/11/26
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40代女性、左上7、遠心カリエス、外傷性咬合多分歯ぎしり等で生じたクラックから虫歯になったと思う。隣接面窩洞ではあるが隣の歯がないので、ストリップスを使わない隣接面CRの練習にちょうど良いと思う。使う器具材料はここα-TCPはお試しセット1kgがネットで買える。液は50%クエン酸水で固まる。3MIXの作り方はここ後は画像を時系列でアップしますのでよく見てください。どれだけ手を抜いても大丈夫なのかとか。手を抜くとは現代の歯科医学では軟化象牙質を残すと虫歯が再発するとされているので、虫歯菌に感染している軟化象牙質を残すということはダメだということだが、実は虫歯は細菌感染症ではなく電気化学的なハイドロキシアパタイトの腐食現象なので軟化象牙質中には細菌はいない。たまたまいたとしても問題にならない。微小漏洩(つまり電気的漏洩)が起こらなければ虫歯の再発は起こらないのだ。微小漏洩を防ぐためフィニシングラインだけは新鮮歯質を確保する。ボンディング材の接着力を最大にするためだ。窩洞中心部の軟化象牙質は多少残ってもα-TCPで再硬化するので気にしなくて良い。3MIX+α-TCPマージンは過不足ないように松風ビューティフル・フロー・プラス(商品名)を流す。シリンジの先で伸ばすのではなく、常に出し続けるのがコツだ辺縁隆線を築成して咬合調整で終わる
2024/11/25
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40代女性、左上7、歯髄壊死前回のつづきで、前回のレントゲン写真もご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202410300000/10年前抜歯時にCRで充填治療もしている様だが、2次カリエスになってしまったようだ。神経が死んでしまった。その時の画像もあるかもしれないので見つかったら次回にでもアップしてみよう。今日は前回のCR充填から日を改めての根管処置だ。通常の処置ではなく、超音波スケーラーのエンドチップで重曹水洗浄して3MIX+α-TCPを充填してCRで埋め戻すだけのシンプルな処置だ。短時間で終わるのでラバーダムも必要ない。根管拡大も必要ないのでファイルもリーマーも必要ない。アピカルシートの形成とか、細菌感染させてしまうだけの乾燥工程とかも必要ない。α-TCPも緊密充填も必要ない。根尖も根管もひとりでに埋まる。歯科医師にとっても患者にとっても夢の根管治療法だ。では時系列でどうぞ根管明示#15のエンドチップで超音波洗浄洗浄後1次充填:3MIX+α-TCPの精製水練りを先程のエンドチップで突き入れるだけだ2次充填:精製水練りだけだと固まらないので、クエン酸練りを上から被せるCR充填して終わり
2024/11/24
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クローゼットは終わったので物置に戻ることにしたが、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202410310001/アンカーボルトの穴あけが大変かと思ったが、やわやわのコンクリートだったので、簡単に穴が開いたので拍子抜けした。ゆる過ぎてアンカーが効かないかもしれない。それが心配。ちょっとした手持ちのハンマードリル。パワーがあり過ぎて持て余し気味。いつもはもっとローパワーのものを使っている。ソーラーハウスはコンクリート造なので作るにはこんな道具が必要だ。アンカー・ボルトっていうのはこれ。本職以外の人には縁遠いものだと思う。穴を開けて叩き込んでボルトを締める水平出しをした基礎のブロックとフレームの間に5mm厚のゴムシートを挟んだ後は床をコンパネで補強して組み立てるだけ。出来合いのものなのですぐできそう。。w
2024/11/24
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診療室では、重曹水が炭酸飲料を中和する動画を皆様にご覧いただいているのですが、まだ観ていない!、という方はおられますでしょうか?ブログ用に小さく編集して掲載しようと頑張ったのですがどうも上手くいきません。まだご覧になっていらっしゃらない方は、スタッフに「重曹の動画見せろ!」とおっしゃってくださいね。動画の中身は、pH3の炭酸飲料が、重曹水で瞬間的に中和されてpH7になる。というものです。ちょっと詳しく書くと、重曹はNaHCO3ですが、水に溶かすと電離してNa+とHCO3-になります。このHCO3-は重炭酸塩とか炭酸水素イオンとか呼ばれていて、これがH+(酸)を中和するわけです。こんな風になります。HCO3- + H+ → H2CO3 → H2O(水)+ CO2(二酸化炭素)このことは古くから知られていて、歯科衛生士向けのテキスト*に載っています。「う蝕に関わる要因」の中にHCO3-が唾液の緩衝機能(この場合酸を中和する)として右下端に書かれています。また耳下腺唾液(噛むと出てくる唾液)の中にはHCO3(炭酸水素イオン)が含まれているという図もあります。噛んだら出る唾液の量が多い程、HCO3も多いのです。だからよく噛んで食べましょう、というお話です。これはDawesという方の1969年の研究です。このHCO3-という物質が実は重曹だった、ということに歯医者が気が付かなかった、だけ(?)いやはや、とんだ間抜けでした。F-(フッ素)ばかりに気を取られていた、ということですね。実は重曹は虫歯予防どころか、虫歯の進行を抑え、虫歯の自然治癒に絶大な効果があったのです。重曹水の作り方、ティー・スプーン1杯(3g)の重曹を500mLのペットボトルに入れて水を口まで注ぎ、振って溶かすだけ。使い方、飲食後なるべく速やかに、重曹水を口に含んで グチュグチュ(^~^)、ペッ。たったこれだけ。*「カリエスコントロール」飯島洋一・熊谷崇著 医歯薬出版株式会社
2008/01/17
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この画像は再掲なんですが、というか診療室ではおなじみで、虫歯は削らないでも治るんだよ。。という説明で使っている画像です。最初の画像は銀塩スライド写真で懐かしいです。うちが予防を始めるきっかけになった症例で、というのも、これはうちの長女だからです(-"-)。萌えた(はえた:歯科用語)ばかりの6歳臼歯の頬側面溝が虫歯、、、よくあるパターンですが、歯医者の子が虫歯、、、(@_@;)かなり焦って予防に取り組みました。とりあえず試行錯誤の末、削らずに3年間我慢しました。唾液検査の結果、唾液の量・質以外のカリエスリスクは高くなかったので、寝る前の飲食厳禁と重曹うがいだけで何もしていません。ダイアグノデント値も80から30へと改善しました。やれやれ、、いま長女も14歳、新たな虫歯は無しです。。
2008/11/13
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まだやっています^^DCX2496にS/PDIF(デジタル出力)端子を付けようと、デジタル・トランスミッターのCS8404を2段重ねにして、DCX2496の空きスペースに取り付けました。ところが、P社のCDプレーヤーDV-AX10をDACとして使い、そのデジタル入力にCS8404の出力を入力して聴いてみると、なんと、、右チャンネルだけに盛大な雑音が入ります。。ふつうはこんな壊れ方しないのですが、、困った、、P社のCDPが悪い??調査続行中、、(-"-)眠たくなりました。。寝ます(^~^)BEHRINGER ベリンガー DCX2496 24‐bit/96kHz チャンネル・ディバイダー(クロスオーバー)
2010/04/12
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30代女性、右下3、近心カリエス前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202208200000/実はこちらの方が主訴だったのだが、4年前はなかった、あったとしてもそれほどでもない虫歯が4年で大きくなってしまった。通常成人の場合、4年でこんなになることはない。咬合性外傷の他に別の要因があるのではないかと思って訊いてみると。黒砂糖を摂るようになったというのだ。慢性的な疲労感やアトピーに悩まされていたのだが、糖質を摂ることによって改善するというのだ。そういうことを提唱している先生がいらっしゃるということだった。砂糖は蔗糖とか呼ばれる果糖とブドウ糖が結合した2糖類で、なぜがウ蝕原性が非常に高い。要するに虫歯になりやすいということだ。多分虫歯菌の親玉のミュータンス菌が好む糖質だからだろうと思う。ミュータンス菌は蔗糖をデキストランというネバネバ物質に変え、それで歯面に張り付いている。そしてそれが彼らの食べ物なのだ。さらに別の細菌がそれを足がかりにて繁殖する。そればいわゆる歯垢とかプラークと呼ばれているものだ。その直下で虫歯が進行する。酸素濃度差腐食の一形態だ。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/200801260000/砂糖(蔗糖)は長鎖の糖質のでんぷんの20倍虫歯になりやすく、他の単糖類や2糖類の2〜4倍虫歯になりやすい。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/200901150001/糖質を摂りたいのなら、ブドウ糖と果糖の混合物である蜂蜜の方が虫歯になりにくいだろう。4年前の画像今回の画像。虫歯ができている。次回は大きくなりすぎている右下3の治療の予定。つづく
2022/08/22
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うちに置いている、フッ素が入っていない、天然重曹が入っている、ピールエキスとピール粉末が入っている、というアメリカ製のハミガキ剤。そろそろ、フッ素が敬遠され始めているようですね。。まあ、当然でしょう。虫歯の電気化学説によれば、フッ素のようなハロゲン族で歯が溶けるのは当たり前のことです。で、ピールというのは、なにかというと、アフリカ人やインド人の歯が真っ白なのは、この木を歯ブラシ代わりにして磨いているからだそうです。まあ、よく判りませんが、ホワイトニング効果がありそうです。税込み1,200円。受付で訊いてみてください。
2015/05/26
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17歳女性前回のつづきだがhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403020000/甘いものを食べても、歯磨きしないでも虫歯にならない人はいる。この理由は現在の歯科医学ではよく分かっていない。そんな人もいるよね〜と世界中の歯科医師はスルーを決め込んでいる。ここでも糖質を過剰に摂取してもそれは虫歯の直接的な原因ではないと書いているが、それは誤解を招くかもしれないと思って、虫歯の成因として僕が提唱している「虫歯の電気化学説」に従って解説してみようと思う。「虫歯の電気化学説」では虫歯の成因は非常にシンプルで以下の2つの条件しかない。しかしこの2つの条件を同時に満たしていなければならない。1、酸性環境中(H+:水素イオン:プロトン)に歯牙が存在していること2、歯牙の内外に何らかの電位差が存在していることこの2つだけなのだが、次回はその理由を糖質の摂取と絡めてもう少し詳しく解説してみたい。つづく
2024/03/03
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震電くらいしか見るところがなかった。。ま、いいけど
2024/05/04
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40代女性、左下5、遠心隣接面、頬側面カリエスクラック(ヒビ)から虫歯になったり、歯茎部カリエスが起こる原因は咬合性外傷にある。歯ぎしり、食いしばり、硬いものが好きなど、本人は全く意識していないが、歯を壊してしまう主な原因だ。それだけではない歯周病や顎関節症も悪化させてしまう。この方も僕が昔した治療が外れたとか人の所為にしているが初めての治療だ。クラックは遠心(奥の方)だけではなく近心にもあるが遠心に虫歯ができやすい。これは同じ歯でも遠心の方が酸素濃度が低くなりやすいので「酸素濃度差腐食」が起こるからだ。歯も金属と同じように電気的に腐食する。これを僕は「虫歯の電気化学説」と名付けた。近い将来定説となるだろう。ここでアップしているCRによる歯牙再建はどこの歯科医院でも受けることができるわけではない。スーパーテクニックが必要だからだ。内部の象牙質の40%が失われているのでCR充填はもちろんインレーも難しい、標準治療では神経を取って被せとなる。「虫歯は自然治癒しないので早期発見早期治療が必要」と言われているが、実はそうではない。ここの治療のようにスーパーテクニックを持ち合わせていれば、かなり大きな虫歯になっても修復は可能だし、治療を急がずとも虫歯は治ることもあるし進行が止まることもあるからだ。「虫歯は自然治癒しないので早期発見早期治療が必要」と言われているのは、スーパーテクニックを持ち合わせている歯医者がいないのと、重曹を使う予防管理で様子を見れる高楊枝歯医者もいないからだ。まぁ、小さな黒点でも削ればランチ代くらいにはなるということだ。ここでアップしている記事は患者向けではなく同業者向けだ。従来の歯科医学・歯科治療はこんなに間違っているし、患者のためにこんなこともできる、あんなこともできるとご紹介している。通常はできないとされている治療法ができていることを目の当たりにすれば、あいつにできるんだから、俺にもできるはずと思えるだろう。今現在世界経済は崩壊に向かって進んでいるのは肌で感じている方も多いと思うが、そうなれば高価で複雑な最新テクノロジーの機械器具を必要とする歯科治療はトレンドとはならないだろう。そういう意味でも3MIX+α-TCP+CRボンディング修復は最強の歯科治療システムとなる。スーパーテクニックは必要だが経費は最小限しかかからないからだ。・・エネメル質は最大限保存している。クラックがあってもCRで裏打ちをすれば良い。3MIX+α-TCPで痛くならないし、象牙質は再生・再硬化する。ストリップスも必要ない。CR積層法で隣接面は作れる。こういう治療ができる歯科医師が増えることを願っている。では、時系列でどうぞ虫歯(軟化象牙質)をスプーンエキスかベータで除去している。
2024/06/02
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以前フッ素が入っていないハミガキとして、「・・歯はいのち」のアレをご紹介したのですが、★商品合計金額1800円以上送料無料★アパガードMプラス 60g 1個【取寄商品】最近、ドラッグストアのハミガキコーナーを物色していて気が付いたのですが、なんとなくですが、フッ素が入っていないものが増えているような気がしましたwフッ素が虫歯に効くというのはガセです。毒物をわざわざ使うことはありません。「重曹うがい」は確実に虫歯予防どころか虫歯が治ります。ダイアグノデントをお持ちの歯医者の皆さんは臨床実験をしてみてください。一発で確認できます。「重曹うがい」用の重曹水の作り方と重曹がなぜ効くのかという要点はこちら。・・・せっけんハミガキ系はフッ素は入っていないようです。シャボン玉 せっけんハミガキ 140g無添加をうたっているものとか、デリケートな歯ぐきと白い歯のために♪【サラヤ】arau.(アラウ)せっけんハミガキ 120g高級路線のものとか、入っていないようです。重曹とグリセリンで自作もありです。300円台で買える物を並べてみました。
2015/03/27
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70代女性、左下6、クラック、遠心根Per、自発痛+++一昨日から痛み出して、ご飯も食べられない、眠ることもできないということで、電話してこられた。歯肉を除去しようと電気メスを当てると大量に排膿した。もう痛みに堪えられないので、抜いてほしい、、ということだったが壊死している遠心根を洗浄して2回法で3MI◯+α-TCPで根管充填したCRでカバーして抗生剤投薬、この後はもし保存可能ならばということではあるが、他の磨り減った歯をバイトアップして咬合を整え、この歯には補強冠を入れる予定。
2022/11/10
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40代女性、左上5、自発痛++他院で、内部の象牙質は溶けてしまってスカスカ、、神経を取るのは必定、、と言われたwま、現在の歯科医療の水準では仕方がない。それどころか現在の歯科医療水準では抜歯も視野に入る。歯肉縁下の虫歯だからだ。開けてみると内部は虫歯でドロドロ、、完全に露髄していた。このところ「ハチミツ健康法」なるものが巷で流行っているらしい。この方もリューマチになって3年程、ハチミツを飲んだり、黒糖をかじったりしていたそうだ。やはりこんなことをやっていては虫歯になる。ただ誰でも虫歯になるわけではない。ハチミツで歯磨きするとか、寝る前に歯に塗って寝ることが推奨されているらしいが、こんな危険なことをしても虫歯にならない人もいる。実は僕もそうなんだが、寝る前に甘いものを摂っても虫歯にならない。一般に虫歯になりやすい人は歯ぎしり食いしばり等のブラキシズムや硬いものが好きという咬合性外傷がある。逆に虫歯の原因は咬合性外傷だと断言しても良いほどだ。咬合性外傷により歯に無数のクラック(ヒビ)が入り、歯には疲労が蓄積し崩壊する。これは金属疲労と同じ理屈だ。その他に虫歯になりやすい生活習慣としては誰ともおしゃべりせず、引きこもりがちな生活を送っているということだ。これでは口腔内の酸素濃度が低下し酸素濃度差腐食が起こりやすい。この方の1年半程前のレントゲン画像と鏡像とを痛くなってしまった今回の画像を見比べてみるが、虫歯の進行が異常に速い。通常はこんなに速く虫歯が進行することはない。前回のつづきだが、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202211200001/今回のレントゲン画像が入手できたので、正確には1年4ヶ月前のレントゲン画像と比べてみたい。1年4ヶ月前これが今回、ほとんど折れそうなくらいに虫歯が進んでいる。はっきり言ってハチミツ健康法なるものは虫歯が急速進行してしまう危険な行為だ。これを推奨している方はひどい虫歯になってしまった方をどう救済するつもりだろうか?さらにハチミツを塗り続けると治るらしいが、トンデモ理論だ。4人続けて相談を受けたので、ハチミツ健康法でひどい虫歯になった方はこの方だけではない。通常の歯科治療の水準では歯髄を保存することはもちろん、この歯自体を保存することが困難な症例だ。僕でも長期的には保存はかなり難しいと思わざるを得ない。仕方がないので保存治療を試みてみた。この1ヶ月間に何度も激痛があったということなので、歯髄は失活しているかもしれないと思われたが、軽い知覚があるようなので、まだ生きているようだった。露髄面も見えたが、出血はしないようだったので、失活寸前なのかもしれない。1mm幅の接着マージンだけは新鮮歯質を確保して、歯髄側の虫歯はあまり追求していない。3MIX+α-TCPセメントで直覆してボンディング+CRで再建していった。抗生剤を1日分投与した。では時系列でどうぞ便宜的に咬合面から虫歯にアクセスできるように穴を開ける。虫歯を除去しているところドロドロ、グズグズだまだカマンベールチーズ様の軟化象牙質は残している。露髄部分は写っていないようだ。3MIX+α-TCPセメントで直覆する角度を変えて見てみるほとんど折れそうだ1次CR咬合調整して終わる
2022/11/21
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前回歯冠が形成される過程のイメージを言葉で書いたのだが、このイメージを掴むことは虫歯をはじめとする歯のトラブルの原因と対策を考える上で重要なことだ。この知見がないと的外れで、予後不良な治療行為とは言えないことをやってしまうことになる。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403140000/象牙質を作る象牙芽細胞とエナメル質を作るエナメル芽細胞がお互いに向き合って配置された半球状のシートがあると想像してみてください。それらが一斉に象牙芽細胞は内側向きに象牙質を作り始め、エナメル芽細胞はエナメル小柱と呼ばれる細長いハイドロキシアパタイトの結晶構造を作りながら外側に向かって移動していく。ここで取り上げる下顎の6番の場合、その半球状の塊が5つあって、押し合いへし合いしながらエナメル質と象牙質を作りながら大きくなっていく。その内2つの塊が作ったエナメル質の境目が溝で、3つの塊が作ったエナメル質が合わさったところは深い窩になる。分かりにくいだろうと思って絵を描いてみた。もう手が壊れて絵が描けなくなって30年以上経つので、見にくいかと思うが、こんな感じだ。右の一番上の半球状の内側に象牙芽細胞がシート状に並び、外側にエナメル芽細胞が接して並ぶ。これが一斉にエナメル質と象牙質を作りながら歯冠の厚みを増していく。左の3つの流れはそのシートの一部を拡大した図だ。エナメル質はハイドロキシアパタイトそのものの結晶で六角形のエナメル小柱と呼ばれる構造体が密な集合体を成している。象牙質はこれも六角柱の構造体の集合体だが、その真ん中に象牙芽細胞の突起が残るような構造があり直径1〜2μm程度の細い管が歯髄内部まで続いている。これは象牙細管と呼ばれているが、検索すると画像はたくさん見るとこができる。http://www.yamazakidc.net/17/guide.html実際の歯の発生では半球状のユニットがいくつか合わさって歯冠が形成される。下顎の大臼歯の歯冠は5個の半球から成り立っている。これらの半球の境目が溝や窩になるということだ。粘土で作ってみた。多分他では見られない画像だと思う。上顎の大臼歯は4つだ
2024/03/15
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この記事は消えているようですので、再掲です。某元ラジオ技術編集長所有のシステムで、HS-400にスーパーウーファとしてHS-1500のウーファL-301とスーパーツィーターとしてHS-5000のツィーターH-2001を使い広帯域再生を目指すというHS-10000と同じ思想で作られたものです。ネットワークは順次二分割と呼ばれるもので、ウーファーから順番に枝分かれするような構成になっています。これが厳密に合成周波数特性がフラットになるネットワークで、多分市販品ではLo-DのHS-5000とHS-10000以外にはないのではないかと思います。各スピーカーユニットのfoとfhには定抵抗回路やピークコントローラー(とそれらの定抵抗回路)が挿入され低域・高域とも-6dB/oct.で減衰するように調整され、1次のL、Cフィルターと合わせて12dB/oct.逆相クロスに仕上がっています。またバッテンになっているL/C回路がありますが、位相器とかフェイズシフターと呼ばれる周波数特性はフラットだが、位相だけが変化するフィルターで、2つ上以上のスロープ特性とのクロスオーバー周波数で位相が反転して周波数特性の乱れを防ぐ為の回路です。
2024/09/21
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という特許があるそうです。真珠は手で触れると曇るのは、酸に弱いからだといわれているので、その対策でしょうか。調べたことはない(面倒だから)ので、よくは知りませんが、真珠のCa(CO3)2:炭酸カルシウムをCaFに換えて耐酸性を増すという理屈だそうです。歯はリン酸カルシウム(Ca)n(PO4)nが主成分でCa(CO3)2は不純物に過ぎません。不純物から先に脱灰することは容易に理解できるのですが、その不純物をCaFにして歯の耐酸性を増す?なんだか真珠とは1桁以上効果の無い話に見えますね。しかも虫歯の「電気化学説」に従えば、虫歯は酸で溶けてできるのではないのです。うちではフッ素は使っていません、重曹:NaHCO3だけですが、だれも虫歯になりません、それどころか、虫歯があっても進行しません、凍みてきた虫歯も重曹うがいで凍みが止まります。フッ素は細胞毒、神経毒、生体にとっては毒物でしかありませんが、虫歯予防の効果がそのリスクに比べて高いのならいざしらず、フッ素の再石灰化を促し虫歯を防ぐという効果は臨床的には確認できません。情報操作により騙されているようです。典型的な○ダ●商法ですね。
2009/11/19
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うちで「プロセス治療」と称している虫歯予防/虫歯の自然修復治療の効果についてアップしてみます。「プロセス治療」というのは、脱灰(歯が融ける)のプロセスと再石灰化(歯の自己修復)のプロセスに積極的に介入して、常に再石灰化>>脱灰とすることを言います。具体的には、食生活のコントロール(飲食は1日4回まで、寝る前は飲食しない)、1日2回の歯磨き(デンタル・フロス使用含む)、飲食後・歯磨き後の重曹洗口1~3ヶ月に1回の歯医者受診(唾液検査・歯磨き指導・PMTC・ダイアグノデント測定)、これだけです。表題の右下Dの虫歯は8歳の子供。3歳位からレントゲンでは虫歯があったが、だんだん大きくなって、とうとう穴ができたという典型的な例です。カリエス・リスクは唾液検査の結果によると、ミュータンス菌・ラクトバチュラス菌は少ないが、唾液量は5分間で2.5CC、緩衝能は低い、寝る前の飲食が週に2~3回ある。要するに、唾液と食習慣に問題有りということです。で、8歳で「プロセス治療」を始めた時のレントゲン写真、 約1年後歯が抜けた時のレントゲン写真2枚を見比べてください。レントゲンの見方は黒いのが密度が低い、白いのが密度が高いです。虫歯は黒く写りますが、いかがでしょうか?歯の右端の黒い部分が1年後は白くなっているでしょう?同じ歯の写真とは思えませんが、何度撮り直しても同じでした。充填治療はしていませんので、虫歯の穴は見た目は開いたまま、変わりませんが、再石灰化により、密度が向上しています。これが「重曹洗口」の効果です。出来てしまった虫歯にフッ素をいくら塗っても、こうはなりませんね。おまけ、CR充填は診療費抑制により約5000円が約3000円に減額されてしまったので、今は保険診療では赤字になってしまったのです、、子ねずみ、ケケ中、。。。Ψ(`▽´)Ψ呪ってやる~歯科診療費は20年間上がっていない、というニュースが出ていましたが、実際は極端に下げられています。特に歯に優しい治療・管理費用がです。うちも完全なワーキング・プアですよ、、忙しいだけで、何時ツブレルか分からない。。。CR充填の術前・術後のレントゲン写真です。右下5遠心隣接面カリエス。少し沁みていました。
2008/01/23
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経験的には、フッ素をいくら塗布しようが、フッ素でうがいをしようが、虫歯予防に効果的だとか、ましてやフッ素が虫歯の進行を抑えるとか、そういう実感は全く得られませんし、ダイアグノデントでの計測でも全くその効果があるというような結果は出ません。それどころか、歯質は弱くなり白斑(脱灰)が出来たり、虫歯様に溶けたりするのは見ます。これを歯牙フッ素症とか、斑状歯とか呼ばれているのは、歯医者じゃなくても知っています。表題画像がそれで、フッ素が虫歯予防に効くと信じた歯科衛生士のお母さんが自分の子供の歯に高濃度フッ素を塗布し続けた結果です。黒丸のところがエナメル質が溶けています。フッ素で歯の腐食が促進されるかもしれない、なんてことは、常識的に考えれば判りそうなものです。塩素(塩水)と同じハロゲン族で、マイナスイオンですから、金属イオン(プラスイオン)を引っ張ります(金属表面から引き剥がします)。一方フッ素が毒物だということは古くから知られており、特有の障害がでることが報告されています。カドミウムによるイタイイタイ病によく似た症状で、骨や歯にフッ素が取り込まれやすく、もろくなり、容易に骨折したり、骨が曲がって歩けなくなる。このサイトに詳しいのだが、http://members.jcom.home.ne.jp/tomura/murakami/index.htm初めて公害として問題になったのは戦前のアメリカにおいてでした。アルミニウムの製造工場の周囲の牧場の牛が歩けなくなり、地面を転げまわって草を食べている、歯も弱くなり、磨り減って神経が露出すると草が食べられなくなり餓死する、その原因物質がアルミニウム製造過程で出るフッ素だった。このフッ素をどう処理しようか、、とその企業は持て余していたところ、折りよくフッ素は虫歯予防に効くのではないかという論文が出た、後にそれは誤りだったことが判ったのだが、そんなことは無視して、自前の研究機関にお金を出し、フッ素が虫歯に効くという論旨に好都合な研究をさせた、そして厄介物のフッ素を歯磨剤に添加して、メーカーは大もうけした。今でもこれらの企業はフッ素で大もうけしています、○&●とか、なんとか。。これらの企業はユ○ヤ企業です。これでフッ素のからくりが読めましたね、なんのことはない「ユ○ヤ商法」です。ユ○ヤの聖典には異教徒はゴイム(豚)である、騙そうが、殺そうが差し支えない、そういうことが書いてあるそうです。やっぱりそういうことでした。70年もフッ素は虫歯予防に効果的とだまされていたわけです、同じような余った物資をだまして売りつける手口は他にもあります、母乳より人工乳の方が子供の成長によいとか、米食よりパン食の方が良いとか。。降って湧いたような、学校でのフッ素洗口事業、これは郵政民営化問題(かんぽの宿売却問題)と同じ外資(ユダヤ資本)の陰謀だと考えれば時期が時期だけに良く分ります。フッ素なんてもんは、まゆ毛に唾でも付けて生暖かい眼で見ているくらいでちょうどよいです。。まあ、はっきり言って、「フッ素は毒」です。フッ素で子供のIQは低くなるという話もあります、これ以上バカになっても困るので、うちの子供たちは学校でのフッ素洗口はお断りしています(^^ゞフッ素は異常に不味いらしい、、その点、「重曹洗口」は全く無害で、虫歯予防だけじゃない、虫歯の進行抑制にも確実な効果があります。500mlのペットボトルに重曹をティースプーン1杯水で溶かし、飲食後にグチュグチュうがいするだけ。残りは冷蔵庫保存可能。重曹がどうして虫歯に効くのかは、このサイトの「虫歯予防一口メモ」の過去記事をご覧下さい。診療室でもフッ素はできる限り排除予定。歯磨剤もフッ素無配合のこれを推奨、お子様の歯にもアパガードサンギアパガードキッズ ラムネ味 60g 【薬用】
2009/06/11
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ほかほかさんからご紹介のあった子供用ハミガキジェルです。フッ素も研磨剤もせっけんも入っていないというもの。まだ試用していません。その下のは試用してみました。ハッカ系の清涼感があります。せっけん系はどろっとしたものが多いようです。研磨剤は炭酸カルシウムということで、重曹と同じ作用が期待で来ます。あ、関係ないですね、卵の殻でしたw
2015/05/26
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10歳女子、主訴は左下6の頬側面溝カリエスと右上6の隣接面カリエスこれはダイアグノデント値18で30未満なので、重曹うがいだけで何もしないでも良いと思うが、こちらはDD59と高く、実質欠損がある。5番が萌えてきたら進行する可能性が高いのでカバーだけでもした方が良いと思うが、問題なのは、こちらだ。拝見するとギョッとする。他院で歯列矯正治療中なのだが、後天性というか矯正治療による開口なのだろうと思われる。担当医によれば、これは自然に治る?そうだが、どうだろうか?ちょっと無理っぽい。問題は開口による外傷性のクラックや虫歯だ。左下6の咬合面を拡大してみると、この歯だけが当たるので、クラックが入っている。長い目で見ると破折する危険性がある。右上6の隣接面を拡大してコントラストを強調すると虫歯に向かってクラックが見えるような気がする。典型的な外傷性の虫歯だ。将来大きな虫歯に発展?する可能性が大きい。画像を拡大してじっくり分析することにより、裸眼はもちろんルーペで見るよりも拡大率は高いので、隣接面カリエスが外傷性だということも特定できる。
2019/12/26
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未だ30代女性、右上7、インレー2次カリエスhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202208100002/あれから4年経って、欠けたので再治療して欲しいということだったが、他にもあるというので、拝見することにした。この右上7の近心辺縁隆線が欠けたのは、見た感じ1年程前のように感じたが、あるいはもっと最近のことだったのかもしれない。他の部分を見た限り、虫歯の進行が早すぎると思ったからだ。この歯は内部を開けてみたが、α-TCPセメントに守られていたので、4年前とそれほど変わらなかった。ただ欠けた近心の歯肉側は深い虫歯にはなっていたが、なんとか充填できた。α-TCPは歯質と同じ成分のハイドロキシアパタイトで、結晶が密ではないので、イオン化傾向が歯質より大きいと思われ、先に溶けて歯質を守る。これは他のセメントにはない大きなメリットだと思う。これを腐食工学分野ではカソード防食とよんでいる。鉄を亜鉛メッキすると錆びにくいというのがその例だ。他の部分の虫歯も4年経過にしては咬合性外傷があるにしても進行が早いようだったので、訊いてみると、砂糖を非常に多く摂っていたということがわかった。それに関してはまた次回にでも。では時系列でどうぞ遠心のクラック(矢印)もそれほどでもない。近心の虫歯(楕円部分)は歯肉縁の深いところまで進行していた。欠けたらすぐにいらっしゃればここまで進行していなかったと思う。再度α-TCPセメントで覆う。前回と見比べてもクラックは塞がっているようにも見える。CRで再建して終わる。内部の象牙質は失われているので、強く噛むのは避けた方が良い。つづく
2022/08/20
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常用のOPA627BPが製造中止品になり市場から消えてしまった。オークションや通販で売っているものはほとんど偽物ばかりだ。仕方がないので、後継機種と言われるOPA828を取り寄せて試聴してみた。SOPなのでDIP変換基盤が必要になる。面倒だし、この部分でも音質は劣化するかもしれないが仕方がない。YAMAHA B-Iに内蔵のプリアンプとボリュームをパスして、DACとB-Iの間にOPA828を使ったプリアンプを挿入しての試聴だ。昔作った電子ボリューム試聴用の基盤を利用した。YAMAHAのパッシブのボリューム+セレクターMVS-1の空きの部分にその基盤と電源を取り付けて、内蔵のパッシブのボリュームを利用している。OPA627BPの他にOPA627APも試聴してみた。OPA627BPは安定の音だ。癖のない音を聴かせてくれる。OPA828は分解能は悪くないが若干中高音に癖を感じる。OPA627APは同BPと同じ回路のはずだが、雑味を感じる。交換試聴を繰り返しているうちに、違いが分からなくなってきたので、その程度の違いだ。今日は試聴を中止した。 結果としてはOPA828はまあまあ使えるのではないかと思うという結論だった。
2023/09/10
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隣接面カリエスができる前段階として隣接面にクラック等のエナメル質の損傷が起こると考えられる。その過程をイラストにしてみた。消えてしまった過去のアップ画像から再掲載だ。強すぎる咬合力が歯牙にかかるとエナメル質の弾性限界ギリギリまで歯冠が潰れる。ところが歯列方向にはあまり広がれないので、隣接面に強い応力が生じる。これにより微小なクラックが隣接面のコンタクトポイントに生じ、そこから隙間腐食や応力腐食割れが発生する。さらにコンタクトポイントはプロトンの通り道になり電気的腐食が加速する。起電力は口腔内の酸素濃度差により発生する。これが隣接面カリエスの発症メカニズムだ。
2024/09/26
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極々常識的に考えて、というか元素の周期表を眺めていると、フッ素というのは右端から2列目のハロゲン族の1番目、2番目が塩素、3番目が臭素、4番目がヨウ素・・どれも漂白剤や消毒剤に使われる化学的には反応性が高く有用だけど、どちらかというと毒性が強い、使用には気をつけましょう。。というものばかりです。もちろんフッ素もそうなんですが、ppmオーダーの水道水中の残留塩素を気にしている人が1000ppmものフッ素を気にしていない、、というのもヘンですね。フッ素が虫歯予防に効くというのは、大がかりな詐欺なんですが、みなさん70年も騙され続けているんです。。うそは大きい方がばれない、っていいますよね。そういうことでしょうか。。
2009/10/04
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ここのコメント欄に重曹で歯磨きすると好結果が得られるというコメントを寄せられる方がいらっしゃいます。前々からうちでもやってみようかな。。と思ってはいて、材料を揃えてはいたのですが、発表がのびのびになっていました。というのは、「重曹はみがき」で歯茎が痛くなるとか、浮腫になったとかいうクレームがたまにあるので、うちでは、ま、飲食後の「重曹うがい」くらいにしておけば?と患者さんには指導していたからです。でも、重曹は虫歯予防どころか虫歯を治す効果があり、その静菌作用により歯垢付着の抑制、歯周病、口臭の緩和にも効果があるようですので、やってみない手はありません。「重曹はみがき」のレシピはアロマ系のサイトにいろいろあって、材料の通販サイトもあります。基本は重曹20gにグリセリン11g位を混和して、ちょうどよい粘稠度を得るというものです。それにお好みでハーブを加える(アロマ的にはここが重要?)ようです。また、研磨剤としてクレイ(粘土)、蜂蜜、塩を加えるというのもあります。ここでは歯医者的にシンプルに、重曹とグリセリンにハッカ油を少々というので作ってみました。これらの材料は局方扱いになっていて全部薬局でそろいます。また、注意点はプラステックの容器では保存しないようにというのがありました。容器にヒビが入るそうですが、未確認です。使ってみると、グリセリンのおかげでさほど塩辛くなく、粘膜への刺激も少なそうです。クールミントの爽やかさもあって、よさそうですね。あとは、歯磨きチューブなどに入れるなど、使いやすさの追求でしょうか?まあ、安いし、フッ素とか合成洗剤とか抗菌剤とか危ないものは入っていないので、安心です。
2012/11/18
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3歳女子、上顎の歯だけがひどい虫歯になっている。下顎の歯はそうでもない。普通はこんなことは考えられない。エナメル質の形成不全症と言っても、上の歯だけということもないだろう。お母さんが、おっしゃるには、1歳の頃、上の前歯が茶色くて変だったので、歯医者に行ったら、エネメル質形成不全症だと言われて、フッ素を塗られた。上の歯だけ塗ったところで、下の歯は嫌がったので、塗れなかった。それが二回は続いた。その2週間後には、歯が溶けてしまって、こんなことになって、時々痛がったり、出血するので、ずっと悩んでいたそうだ。歯医者に訊いても、そんなはずはない、というばかり。他にも同じような話は聞いたことがある。歯医者に行ってフッ素を塗られたら、ひどい虫歯になって、あっという間に溶けてなくなってしまったとか。歯牙フッ素症と言って、高濃度のフッ素により歯が溶けるというのはある。理由はよくわかっていないが、虫歯の電気化学説ではフッ素がハロゲン族でマイナスイオンとなりやすく、歯牙中のカルシウムイオンを引っ張り出して、歯(ハイドロキシアパタイト)の結晶構造を壊してしまうから、となる。
2022/03/13
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2005年の金属腐食関連の外部記事に虫歯に似ているというのを見つけましたのでご紹介。僕も同じ頃同じように感じた。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/200607270000/似てはいるが違うと書かれているが、それが酸素がある場合と無い場合(通常の酸に溶ける)のことなのか、カソードとアノード(電子を吸い込むか放出する)のことなのかは書かれていない。いずれにしろ電気的な腐食が起こるにはなんらかの電位差(起電力)が必要なのだが、それを担う電流(荷電粒子)は金属の場合は e-(電子、エレクトロン)で、歯の場合は H+(水素イオン、プロトン)だと思われ、それぞれ逆方向に流れる。それが金属腐食と歯の腐食(虫歯)との違いになっていると思われる。------以下引用-----
2024/02/01
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前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403030000/「虫歯の電気化学説」では虫歯の成因は非常にシンプルで以下の2つの条件しかない。しかしこの2つの条件を同時に満たしていなければならない。1、酸性環境中(H+:水素イオン:プロトン)に歯牙が存在していること2、歯牙の内外に何らかの電位差が存在していることそこで、まず歯牙とは何か?ということだが、その主成分はハイドロキシアパタイト(HA)と呼ばれるカルシウム:Ca、リン酸:PO3、水酸基:OHからなる結晶構造を持つ物質で、骨もそうだが硬い無機質の物質で水素イオン:プロトン:H+の伝導性を持つ。工業分野では水素イオン伝導性セラミックスと呼ばれることもある物質だ。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/16002/このHAが水素イオン:H+の伝導性を持つということが1、2、の条件を満たす上で重要な要件で、だから歯は虫歯になるとも言える。こう考えれば逆に虫歯にならない条件は自ずから分かると思う。水素イオンが歯牙の周りになければ良いことになる。それが「重曹うがい」であり「重曹はみがき」で、水素イオンつまり酸を中和して水とCO2にしてくれる。こんな簡単で安価な虫歯予防法があるだろうか?ちょっと話が逸れてしまった。つづく
2024/03/03
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17歳女性、右上6、歯冠崩壊前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403090001/前回はこの歯冠崩壊とも言えるひどい虫歯の経緯の話をしたのだが、最初のきっかけは咬合性外傷によると思われる。今日はその話をする予定だ。右側の上下の6番が虫歯になっているが、左側はなっていない。主に右側で噛んでいることを示唆している。右上6は歯冠崩壊まで進行しているが、下顎6は咬頭に穴が開いており、そこから内部の象牙質に虫歯が進行している。咬頭はエナメル質の発生段階で最後に閉じるところなので、結晶構造が乱れるもしくはエナメル小柱が接着せず管状に疎になっていることもあり虫歯になりやすいこともある。このケースの場合硬いものを右側で食べたり、噛み締めたりした結果クラック(ヒビ)が入りそこから酸素濃度差腐食が始まり、象牙質に達すると象牙質とエナメル質のイオン化傾向の差による異種金属接触腐食が始まり一挙に虫歯が進行する。この段階で始めて糖質は虫歯の進行要因となる。口腔内細菌の解糖系の代謝産物として各種有機酸が出るからだが、ショ糖(砂糖)が最も虫歯になりやすく、その他の糖はショ糖の1/2〜1/4のう蝕原性(虫歯の原因となる性質)がある。決して純粋なハチミツが虫歯の原因にならないわけではない。以下鏡像噛み合わせの画像を見ると右側の歯冠は近心半(手前側)が崩壊しているので、5番が後ろに移動しているように見える。元々上下のどこが当たりやすかったのかはよく分からないが、左側を見ると強く当たって崩壊のきっかけになると思われるクラックも見える。多分右側も同じだったと思われ、左側も同じようになる可能性は高い。つづく
2024/03/11
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あれから1ヶ月、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202410180001/1週間でできるつもりだったのだが、1ヶ月以上かかってやっと完成した。予算は13.5万円だったが、そんなものか。HS-5000が左側に見えると思う。
2024/11/23
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この図は以前にもご紹介したことがあるのですが、書き込みがしてある別バージョンです。「連山」http://www.teamrenzan.com/で見つけました。あのモアイ像で有名なイースター島の巨石文明が滅んだわけは、環境を破壊した結果、人が住めなくなったらしい。。どうも今の私たちの現代文明「炭素文明」も同じ運命らしい。。。2020年が限界点(あと13年!)そして2050年~2070年には人類は滅ぶ・・・この間私たちの子供たちや孫たちは地獄の苦しみを経験したのち、死ぬことになる。さてこれを回避できる「AUモデル」とは?
2007/10/11
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http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201211110002/この症例では6歳臼歯の虫歯のDD値が下がっていく様子をご覧下さい。そう簡単には数値は下がりませんが、DD60とかなっても、飲食後の重曹うがいの指示だけで、あわてて削る必要はありません。
2014/11/02
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歯科医学では虫歯菌にこだわっているので深い虫歯の人工的発生に成功していませんが、虫歯の電気化学説(仮称)によれば、必ずしも虫歯菌は必要ない、電気化学的な虫歯発生装置の原理図です。超簡単、虫歯を作りたいところに+電極をセットするだけです。虫歯を防ぎたいなら、電池を逆につなぐだけ。めんどうなので、実際には試していませんが、実験を依頼されるのなら、外部電源方式での防食の研究をされている、東工大の丹治研究室さんなんかが最適です(?)
2009/06/16
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音楽を含めた音を聴くと、脳内麻薬物質でも出るのか、快感を得られる(ことがある)。多くの人は音楽は生演奏の方が良いといいますが、僕の場合は、生演奏よりオーディオ機器で聞く方が圧倒的に快感を得られる場合が多い。なぜかは解らないが、もしかしたら映像がないからかもしれない。生演奏では奏者の心の動きが分かりやすいぶんだけ、雑念が湧く。演奏者自らが自分の奏でる音を楽しんでいるのだろうか。。などという雑念だ。まぁ、余計なお世話で、そんなことを思うのは僕だけかもしれませんが。オーディオ機器では映像がない分余計な雑念が湧かず、素直に良い音に浸ることができるのかもしれない。今日の愛聴盤はArt Pepper meets The Rhythm Section57年のステレオモノ録音、僕が生まれた年の録音だ。シンプルな分だけ音が鮮烈なのだろう。それと76年のPCM録音、高橋悠治 THE GOLDBERG VARIATIONSあのグールドの録音より5年程前の録音だが、なんとなく雰囲気が似ている。
2010/09/08
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フッ素ほど詐欺のネタとして上手くいっているものはないように思う。詐欺のネタというものは、一般に検証が難しいまたは出来ないが、なんとなく有り得ると思わせるもの、だろう。そして、実際に効能や効果があればなお良い。その理論的根拠も必要ない。CO2による地球温暖化というものも、大々的に行われた詐欺の匂いがするが、その因果関係の検証自体が難しいので、詐欺なのかそうではないのか、なかなかしっぽは掴ませない。IPCCそのものが自作自演のヤラセで科学スキャンダルだということは露見しているが、それでも、確証はないので、胡散臭いと思われながらも消えてはいない。ウソは大きい程バレにくいという原則があるからだ。ただそこには、CO2排出権をめぐって大金が動くという排出権ビジネスや、化石燃料ではなく原子力を使おうという原子力屋の利権拡張の話だけが見え隠れしている。たぶん、この点が重要なのだ。フッ素もよく似ていて、なぜ虫歯予防に効くのか、という科学的根拠は明確ではない。疫学統計上の好ましいデータがあるだけだ。フッ素がなぜ虫歯予防に効くのか、効かないのか、検証は難しい。単にフッ素ではなくて塩水でうがいをしても虫歯になり難いのかもしれないが、そういう実験データは出てこない。フッ素を使うと虫歯が減るというデータしかない。フッ素以外のもので虫歯が減るという実験はだれもしていないのだ。とにかく怪しさ満点だ。フッ素は他のハロゲン族と違って生体の必須元素ではなく、毒性があることが知られている。それでも、虫歯予防に効果があるなら毒性が(ただちに)問題にならない範囲ならフッ素を使ってもよいのではないだろうか、という論理をよく聞く。フッ素ではなく毒性がない他のものでも良いかもしれないということは誰も考えない。フッ素を高校の化学の知識の範囲で考えてみると、塩素やヨウ素などと同じハロゲン族でマイナスイオンになり、プラスイオンになりやすい金属と親和性が高い、つまり引き合って水がなければイオン結合するが、水があれば溶ける。食塩(NaCl)を考えていただければ良いと思う。要するにフッ素と歯の構成物質であるカルシウムとは結びつきやすいが、水にさえ溶けるので化学的に安定な物質にはなり得ない、ましてや耐酸性のある物質になるとは考えられない、ということだ。この性質により、ハロゲン族は金属腐蝕を促進させる。つまり、マイナスイオンのハロゲン族は金属をプラスイオンとして金属表面から引きはがすことで金属の腐蝕を進める。これは塩水がかかると鉄は錆びやすいという経験を誰でもするので解りやすいと思う。僕は歯がカルシウムという金属元素から成り立っている結晶構造をしているので、虫歯は金属と同じようにカルシウムが溶出することで起こる金属腐蝕の一種ではないかと思って、歯牙の電導性とイオン化傾向を測ってみたら、見事に測れましたので、虫歯は金属腐蝕の一形態という確証を得ています。これを「虫歯の電気化学説」と名付けた。しかも、細菌が関与する金属腐食にもすでに「微生物腐食:MIC」という名前が付いており、研究されている。虫歯はMICの一種というのは間違いないと思われる。また、歯牙は金属と違う性質として、結晶構造を持っているので、条件さえ整えば、再結晶するということだ。その条件とはリン酸とカルシウムの飽和溶液中にあり、そして、その溶液のpHは高い程再結晶しやすいことが知られている。この点、歯は金属とは違い、溶けてもまた再結晶で再生するというおおきなアドバンテージを持っている。これらのことを下敷きにフッ素に虫歯予防効果があるとしたらどういうことなのか考えてみると、フルオロアパタイトという単離できない、いわば架空の化合物を考えなくても、フッ素の虫歯予防のメカニズムは容易に想像ができる。それは、まず、フッ素の細胞毒性により微生物腐蝕が抑えられる。フッ素は塩素など他のハロゲン族と同じく金属の腐蝕を促進させるが、このことは歯牙フッ素症という歯がフッ素で溶けるということはよく知られている。もちろん低濃度のフッ素でも歯牙は溶けるが、再結晶(再石灰化ということばでよく知られている)により、補完される。再結晶>フッ素による歯牙の溶解、という不等式が成り立つ以上、歯がフッ素で溶けることはない。フッ素により歯牙の表面の結晶構造に欠陥のあるところから溶けて、再結晶時には結晶構造はより欠陥の少ないきれいなものになるので、虫歯になり難い歯になる。フッ素の効能というのは、ただこれだけのことだ。フッ素はすでに虫歯になっているところを修復する力はない、一度出来た虫歯にフッ素を塗っても虫歯は治ることはない、進行する一方だという事実はこれを裏付けている。つまり、フッ素は歯を溶かすだけで、フルオロアパタイトのような耐酸性のある物質を作るわけではないということだ。つまり、再結晶>フッ素による歯牙の溶解、という不等式が成り立たなくなったら、虫歯の進行を止めることはできないということだ。これらのことから、わざわざ毒性のあるフッ素で洗口などしなくても、フッ素と同じような性質を持つハロゲン族系の消毒薬でうがいをすればフッ素洗口と同じような効果があることが類推できるがどうだろうか?例えばイソジンで洗口すれば良い。じつはフッ素などよりももっと虫歯予防に効果があり、できてしまった虫歯さえ治る方法がある。虫歯の電気化学説によれば、それは重曹水(アルカリ)で洗口することだ。アルカリは酸(水素イオン)を中和する。歯は直接酸で溶けるわけではないが、酸(水素イオン)は電子を消費する。電子をうばわれた歯牙は溶解する。アルカリはそれを防ぐ。さらにアルカリは歯牙の再結晶(再石灰化)を促進する。詳しくは「虫歯の電気化学説」のカテゴリーをご覧ください。実際に虫歯が治る画像をアップしています。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/?ctgy=23そして、地球温暖化と同じくフッ素には大きな利権が見え隠れしているということだ。それは、アルミニウムやウランを精錬する際に多量に出来る有害産業廃棄物であるフッ素を歯磨き剤に混ぜて世界中に販売するという巨大な利権。有毒な産業廃棄物を処理する手間が省けるどころか、儲かるのです。しかも世界中の歯科医師がフッ素の効能をただで宣伝してくれる。そして、全世界に毒物をまき散らすことにだれも反対しない。こんな美味しい話はないだろう。フッ素と原子力は裏で繋がっている。フッ素はブラックなビジネスと考えるとよく理解できると思う。
2012/02/29
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17男子、左下6、歯冠破折、露髄>歯髄息肉この子は野球部で遅くまで歯を食いしばって練習をしていた。それで歯が壊れてしまう。抜髄(神経を取る)というのは基本的にする必要がない、というのが近未来の標準治療になるだろう。それは感染根管治療でも同じだ。歯髄が生きているところまで3◯iX+α-TCPセメントで覆えば良いのだ。それがたまたま、根尖付近ということになるだけだ。この子の場合も、露髄して何ヶ月も経過しているが、そのまま覆罩しても何の問題もない。歯髄には麻酔もしていない、歯肉息肉を除去するときには歯肉縁だけに麻酔はしている。電気メスを使うのでそれは仕方がない。矢印部分が歯髄息肉だ。もちろん細菌と歯髄が戦っている場所だから、位相差顕微鏡で見ると細菌はたくさんいる。こんな状況で抜髄する必要がないなど、信じられないかもしれないが、事実だ。そのまま3◯IX+α-TCPセメントで直接覆髄してCRで再建している。今の所CR+ボンディング材でないと失敗する。インレー・クラウンなどのセメント合着系の修復法では漏洩するからだ。では時系列でどうぞ
2022/04/10
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17歳女性、上顎2〜2、隣接面カリエス前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403030001/「虫歯の電気化学説」では虫歯の成因は非常にシンプルで以下の2つの条件しかない。しかしこの2つの条件を同時に満たしていなければならない。1、酸性環境中(H+:水素イオン:プロトン)に歯牙が存在していること2、歯牙の内外に何らかの電位差が存在していることではこのHA(Hydoroxyapatite)が水素イオン:H+の伝導性を持つということはどういうことなのか?八島・藤森論文からその伝導性の図をアップしてみよう。H+がOHから隣のOHまでバケツリレーのようにCaの間を通り抜けていく。通り抜けていくと言ってもHAの内外に電位差がないとH+は流れていかない。H+はプラス電荷を持つのでマイナス側に引っ張られる。つまりHAの内外に起電力が発生しないとH+は動かない。そしてここからが重要なのだが、H+がHAの外部のマイナス電位に引っ張られてHAから飛び出す時にCaから電子を奪いH2となり、CaはCa2+となりHAから溶出し、HAの結晶構造は崩壊する。これが虫歯というわけだ。なんとなく分かってきたと思うが、HAつまり歯牙の周りにH+があって(酸性環境)歯牙の内部をH+が通り抜けるような起電力(電池と言ってもよい)があれば虫歯になる。今のところ虫歯菌も糖質も出てこない。それらは虫歯という疾患にとって本質的な問題ではないということだ。次回はその起電力とはどういうものかという話をしよう。・・なぜこのようなことが起こるのか現代歯科医学では説明ができない。単に酸で歯が溶けるのなら全体が角砂糖を水に溶かすように溶けるはずだ。つづく
2024/03/04
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17歳女性、上顎2〜2、隣接面カリエス前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403040002/「虫歯の電気化学説」では虫歯の成因は非常にシンプルで以下の2つの条件しかない。しかしこの2つの条件を同時に満たしていなければならない。1、酸性環境中(H+:水素イオン:プロトン)に歯牙が存在していること2、歯牙の内外に何らかの電位差が存在していること前回までは歯牙の主成分のHA(Hydroxyapatite)中をH+(水素イオン:プロトン)が流れ、H+がHAから外に出るときにHAからCaが奪われHAの結晶は崩壊する。つまり虫歯になるという話をした。H+がHA中を移動するとしてもH+を動かすなんらかの力が必要で、それを起電力とよんでいる。今日はその起電力の話をしよう。以下の図を見てほしい。下のリンク先の亜鉛メッキ工場のサイトから拝借したのだが、どこから見ても虫歯に見える。それもそのはず、金属のサビと虫歯は同じカテゴリーに属する電気化学的な腐食だからだ。http://www.yoshizaki-mekki.co.jp/eigyou/aen/zn.htmlこの図は異種金属接触腐食とかガルバニック腐食と呼ばれるものだが、イオン化傾向が異なる金属が酸性電解質中で接触していると、イオン化傾向が大きい方が溶けるというものだ。イオン化傾向は簡単に計測することができ実際に測ってみたことがある。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/10000/以下、象牙質を基準としたイオン化傾向の一覧表(世界初!)を載せておきます。亜鉛:-0.35V象牙質:0Vエナメル質:+0.002Vアルミニウム:+0.015V鉄:+0.05V鉛:+0.18V高銅型アマルガム:+0.25V歯科用71%銀合金:+0.5V歯科12%金銀パラジウム合金:+0.68V歯科用70%金合金、銅:+0.7V上に行くほどイオン化傾向が高い、腐食しやすい、溶けやすい、虫歯になりやすい。下に行くほどイオン化傾向が低い、腐食し難い、安定。象牙質(歯牙の内部)とエナメル質(歯牙の外側)を比べると僅かながら象牙質の方がイオン化傾向が大きい(溶けやすい)。つまり虫歯になりやすいことがわかる。この場合、酸性溶液中に歯牙があるとエナメル質側からH+が象牙質方向に流れそこから外に飛び出すときに象牙質だけが溶ける。H+はプラス荷電粒子だから図の下(エナメル質)から上(象牙質)の方に流れる。一般的な金属ではH+ではなくマイナス荷電粒子のe-(電子)が流れるので、方向は逆だが、結果的には同じようにマイナス側が溶ける。実際の画像で見てみよう。歯牙内部の象牙質だけが溶けて外側のエナメル質は硬いが脆いので象牙質の裏打ちを失って欠けるように失われる。溶けて無くなるというわけではないのだ。今日はイオン化傾向の差による起電力の話をしたが、次回は別の起電力の発生メカニズムの話を予定している。つづく
2024/03/05
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70代女性、左下6 、遠心歯肉腫脹、自発痛+数年前近心根の頬側が腫れたので部分的に根管口まで穴を開けてα-TCPを入れていて、そこは大丈夫なようなのだが、今回は遠心根のさらに後ろが腫れている。レントゲン写真では近心根の歯根膜腔も拡大しているので、Per(根尖性歯周炎)もしくは歯根破折で細菌感染しているのは確実なんだが、遠心根には異常は見られない。もちろん絶対ではないし、近心根の炎症が波及していると考えられないこともない。腫れている部分の歯槽骨も境界明瞭とは言いにくい。見た目がカリフラワー状?で気持ち悪いので悪性腫瘍かもしれないが、そこは下手にいじってリンパ節転移でもされると嫌なので、歯根内部がどうなっているのか冠やメタルコア、根管充填材を外して見てみることにした。根管内部に3MIX+α-TCPを入れてみて症状が改善するようなら腫瘍ではない。この既存の修復物を除去するのが大変で、最悪削り取らないとだめで、無理矢理こじると歯根が破折してしまう。除去するだけで小1時間かかることもあり腕が萎えている僕には辛い作業だ。今日は除去するだけで力尽きた。。冠除去後メタルコア削除途中少しこじるとコアは外れた。内部のセメントは細菌の代謝産物で汚れている。冠やクラウンに隙間ができていたことがわかる。細菌出入り自由だということだ。セメントはあらかた除去した。ピンク色の根管充填材の周りも硫酸塩還元細菌の代謝産物のFeS(硫化鉄)で汚染されている。ここからも歯牙の内外に細菌出入り自由だ。多かれ少なかれ全ての歯科治療、詰め物、被せ物には隙間ができて細菌が出入りするようになる。最初から削らないのが最も良いのだが。僕は神経を取って被せ物は作らないので、他所の尻拭いばかりさせられている。このような症例では標準治療の感染根管処置も上手くいかない確率が高く疲れるだけで、儲からないので抜歯だ。ブリッジはできないのでインプラント。お金がないなら入れ歯か、抜きっぱなしです。となる。根管充填材を除去する体力が残っていなかったので、3MIX+α-TCP50%クエン酸練りを入れルミコンで仮封し、デュラシールで固まるまでのカバーとした。根充材を除去せずとも隙間だらけなので薬剤は浸透する。これで腫脹が改善していれば腫瘍ではない。一安心だ。つづく
2024/05/31
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70代男性、左上3、老人性の虫歯、咬合性外傷歳を取ると全てが億劫になり、何も喋らなくなり引きこもりがちになる人が多い。特に寝たきりになるとそうなる。喋らないと口腔内外の酸素濃度差ができる。酸素が足りないところがマイナス電位になり、そこに水素イオンが伝導しカルシウムから電子を奪い歯が溶ける。それが酸素濃度差腐食(虫歯)というわけだ。口腔内外では外側が酸素濃度が高く、内部の酸素濃度は低い。だから同じ歯でも内側から虫歯になる。外側は歯質があるように見えるが、内部は溶けてなくなっている。定期的にPMTCに来られているのだが、歯科衛生士も酷くなるまで気が付かなかった。通常治療では手が付けられないので、放置になる。内部には食渣が溜まり、ますます酸素濃度が低い状態になっている。食渣を取り除いたところ軟化象牙質を取り除いていく過程で、出血させてしまう。歯肉縁下まで虫歯になっており、直視が困難だからだ。ストリップスなど使えない。歯肉の内面をストリップスがわりに使うと言ったところか。隣の歯も早晩同じ運命を辿る。
2024/10/13
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40代男性、左上1、外傷性歯冠破折子供とシェアして食べていて、折れました! と飛び込み来院。前歯でパピコをしごいた時に折れたのだ。とは言え、虫歯の治療痕や2次カリエスでいつ折れてもおかしくない状況。破断面の処置(ディンプル付与など)をしてスーパーボンドで接着しただけ。また折れるから気をつけてね、、と注意の上。しかし歯牙接着は残念ながら保険診療ではできない。神経を取って、ポスト形成して差し歯にすると今度は歯根が縦に割れて抜歯になる。取れてもまた付けてもらった方がトータルでは長持ちするだろう。そして、差し歯は保険診療でも想定されている。
2024/10/14
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ゲストルームを試聴室にしようと思って、少しはそれらしくなるよう改装を始めた。収納がないのでクローゼットの自作から。天井が3.3mと高く既製品がないのと、あったとしても50万〜100万円とかするので、自作することにした。クローゼットドアを注文。実は以前1つ別件用に入手していたのだが、サイズ違いで使えなかったので、今回はそれを使う前提で設計した。幅3652、高さ3340、奥行き702.5mm木材はアカシア集成材予算は13.5万円既製品のドアが2枚で9万円近く、製作コストの大部分を占める。この部分に作り付ける予定とりあえず、天井の製作
2024/10/18
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60代女性、右下4、メタルインレー脱離今日は隣接面の仕上げ方法の確認症例です。使う器具材料はここで、一番細い探針、CRフィニシングバー、フューフレディの鎌型スケーラー、普通のエキスカくらいしか使わない。コンタクトポイント下は見えないので、頭の中に3D画像を作ってそこで充填作業をする。では時系列でどうぞ
2024/11/18
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今現役で使っているのはSONY TC-D5Mという1980年製のカセットデンスケの最終形。44年前の生録音源を聴いている。全く問題ない。プロ仕様もあり完成度が高かったので2000年代に入っても生産とメンテナンスがされていた。これもメンテナンス受付終了前にオーバーホールに出した。ポータブル機器ながら音は良い。あのグレン・グールドも絶賛していたというがどうだろうか?もしそうなら直後に他界していると思う。この後に出てくるDAT(デジタルオーディオテープレコーダー)も持ってはいるが、どれも動かなくなっている(と思う)。メカがデリケートすぎて修理が困難だ。その点カセットメカは単純なので修理もできないことはないし、今でも使える長寿命製品だ。DATの後のHDDやメモリー媒体の録音機器も超長期的にはデジタルデータがどうなるか分からない。読み出せなくなったら終わりだ。一体技術の進歩と言うのはなんなのだろうか?保存性を考えたら、紙への手書きやプリント、アナログ写真のフィルム、デジタルやアナログのデータは磁気テープと言うことになるのだろう。これらは100〜1000年大丈夫だろうが、デジタルデータは一瞬で消える。資源エネルギーが減耗している100年先はまた紙やフィルム、磁気テープに戻っているかもしれない。
2024/11/21
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これもうちの娘、6歳臼歯の頬側面溝には虫歯がよくできる。萌てくる途中の歯肉を被っている間にすでにできているようだ。最初の画像はダイアグノデント値80、2年後の画像はダイアグノデント値30、その間、飲食後の「重曹うがい」(500mlのペットボトルに重曹3g)をさせていた。咬頭のすり減り具合からみて時間的に逆ではないことが判ると思う。
2012/03/27
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http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201211050000/3ヶ月でかなり良くなっていますが、右上6のDD99と振り切れているところは下がっていません。というか、下がっているのかもしれませんが、検知限の上限を越えているのでしょう。画像を見てもよく分かりませんね。重曹を使わない歯医者は削って充填しましょう、、と薦めると思います。でも、うちではグッと我慢しますw
2014/11/02
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省エネタイプの外部電源を作ったので、実験再開!外部電源は定電圧電源だと分極によるインピーダンス上昇による電流低下が起こるので、定電流電源としました。表題画像がそれ、オーディオやる人が見ればすぐに解る回路。とりあえず、100.0μAに設定(テケトー)。 げげ、、、ネットで3時間遊んでいる間に溶けちゃいました。。一回り小さくなって、クラック(ヒビ)がたくさん入っています。 これは実験前、 やはり、電流が大きすぎでしょう。エナメル質と象牙質のSUS(ステンレス)に対する電位を別々に計り、その中間値での電位で実験すべきですね。つまり、象牙質は溶けるがエナメル質は溶けない電位。またpH3は低すぎますね、今度はpH6か、pH7でも良いかも、単なる電解質ということで塩水でも良いかも。。また、試料作りから始めます。しかし導電性ジェルがもうない。。
2009/09/22
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虫歯も歯周病も歯の表面にこびりついている「細菌の塊」=「バイオフィルム」によって引き起こされる「バイオフィルム感染症」であると言われています。けれども、「バイオフィルム??、、?」という方がほとんどだと思われます。文字どおりなら「生きている膜」ですが・・・お口の中で「バイオフィルム」といえば、簡単にいうと、歯垢(プラーク)のことです。バイオフィルム(細菌の塊)はなにも歯の表面だけにできるわけではありません。水などの液体を運ぶ金属配管の内部にできて、金属を腐食させる(溶かす)のです。ですから、従来バイオフィルムの研究は工業分野で進められてきました。歯もカルシウムという金属でできていますから、この現象(微生物による腐食)は起きると考えられます。この現象はMIC (Microbiologically Influenced Corrosion)と呼ばれていて、バイオフィルムの内部と周辺部では溶けている酸素の濃度に差があり、#内部が嫌気的(酸素が少ない)、その酸素の濃度勾配があると、酸素と水が水酸イオンになる過程で金属から電子を奪い、バイオフィルムが付着している金属が溶けるというものです。工業分野での微生物腐食はこちら↓http://www.biochemeng.bio.titech.ac.jp/research/biofilm/biofilm.html歯はpH4程度の酸では容易に溶けるものではないという実験から、もっと「酸/アルカリ」とは別の虫歯の原因があると考えていましたが、このMICという現象もこれだと思います。これは「酸化/還元」という、「酸/アルカリ」の概念を含むさらに上位のカテゴリーに属します。歯が溶ける虫歯というこの病、原因も単一ではなく奥が深いようです。歯の表面にこびりついたプラーク(バイオフィルム)の下に帯状に白く歯の表面が変色(脱灰)しているのは、初期の虫歯とされていますが、これはMICによるものではないかと思います。・・・ということはやっぱり歯は良く磨いて、バイオフィルムを常に除去しておく必要はありますね!
2006/07/27
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