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70代女性、左下3、遠心カリエス、自発痛-他院で神経を取って被せるしかないと言われたそうだが、実際にはそのようなことをする必要はない。100年前ならそうなのだが、抗菌剤と辺縁封鎖性に数れたCRが使える今日、まだそんなことをやっていること自体不思議なことだ。型取りして口腔外で作る補綴物には長期的な辺縁封鎖性はない。単にセメントが崩壊しても細菌感染しても長く持ち堪えているだけだ。そのために神経を取ると考えれば良い。ここでは3MIXという3種類の抗菌剤を使っている。これを使う目的は歯髄に感染しているもしくはその可能性のある細菌を死滅させることにある。またα-TCP(ハイドロキシアパタイト)も使っているが、これは歯や骨の主成分でこれらの修復に使う。α-TCPを軟化象牙質(虫歯)に塗ると再結晶化して硬くなる(虫歯が治る)。また2次象牙質も素早くできる。レントゲン写真を見てみると虫歯がほとんど歯髄近くまで達しており、痛くなっているか痛くなる寸前だという診断になる。通常の診断では神経を取る治療をして冠を被せ、さらに義歯のクラスプ(バネ)が掛かっているので義歯も作り替える必要も出てくるとなる。多大な通院回数と時間、費用も莫大となる可能性が出てくる。これが歯科医師の仕事というわけだ。もうお分かりだと思うが、歯科医師はここでしている一回で終わる治療をするわけにはいかない。歯科医院の経営が成り立たないからだ。これをするには通常の歯科医師の仕事はしないと心に決めるしかない。この歯にはステンレス製のクラスプがかかっている。歯よりイオン化傾向の小さな金属に接している部分は虫歯になりやすい、これを異種金属接触腐食という。歯のイオン化傾向はステンレスよりもかなり大きい。充填は辺縁封鎖性に優れたCRボンディングシステムを使うので、1mm幅の接着マージンを確保するためにマージン部分は新鮮歯質を確保しておく必要がある。処置中は麻酔は使わない。虫歯を除去していて痛くなれば虫歯ではなく、新鮮歯質だということがわかるので、それ以上削る必要はない。非常に簡単で分かりやすい。逆に麻酔をするということは健全歯質を削るためにあると言っても良い。露髄させてまで虫歯を全部取る必要はない。α-TCPで虫歯は治るからだ。出血しなかったとしても仮性露髄の可能性もあるので念のためにα-TCPには3MIXを添加している。薬剤にアレルギーがあれば添加しなくても良い。CRは何回かに分けて積層して充填するクラスプが適合するように調整して終わる
2024/05/02
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50代女性、見た目が悲しい。。ウチに来られた30代ですでに抜けそうな状態だった。総入れ歯か〜?と思ったが持ち直して20年。しかし、流石に見た目をどうにかして欲しいということで化粧で誤魔化すことにしたwbeforeafter削り倒して審美歯科ブリッジとかムリなんです。型取りすると抜けそうwこんなんでも大満足でお帰りになった。汚くなったらまたやってね❤️と言い残して。。
2024/04/16
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40代女性、左下7、残根4年前の来院時にはセラミックのクラウンが入っていたのだが、それが取れて半年放置。一回で直して欲しいということで再来院されたのだが、厳しいことになっていた。取れたまま放置すると歯根面が虫歯で健全歯質が無くなりセメントが効かなくなり修復治療ができず、抜歯を余儀なくされてしまう。残根というのは治療不能に付き抜歯するしかないという病名なのだ。4年前今回今回はさらにフィステルができていた。感染根管になっていて、細菌と戦っている免疫系の残骸が膿となって出ていく穴のことだ。神経を取る治療がされているが、細菌が入り放題で、しないほうがマシな治療だ。こんなものが標準治療として認められているのだから恐れ入る。前回の治療のようにそのまま3MIX+α-TCPで蓋をするだけの方がよほどマシだ。レントゲン写真でも一目瞭然だ。これが歯冠修復後の画像だが7番(一番左)の歯肉部分にある赤い点がフィステルだ。歯冠修復だけのお約束だったので、根管治療はするはずではなかったのでが、時間の許す限りやってみた。しないと咬合痛等の症状がでて抜歯になる。もし症状が出たら抜歯・再植が最も簡単確実で治療期間も短い治療法になるだろう。今回の治療は既存の根管充填材をなるべく取り除いて、3MIX+α-TCPを入れCRで歯冠再建した。フィステルは治療中の画像に時々写ります。では時系列でどうぞ
2024/04/07
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やはりこの子で、今日のアポイントを喉が痛いとかでキャンセルした。タバコの吸いすぎだろう。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403180001/昔の写真を見比べていたのだが、タバコの吸いすぎというのが口腔内によく現れている。11歳、16歳、21歳、25歳と写真があるのだが、21歳ではすでにタバコの強い刺激で歯肉にメラニン色素が沈着して真っ黒になっている。上顎の右側の歯肉には白板症と呼ばれるこれもタバコの強い刺激により粘膜の角化が進んでいる状態になっている。25歳では白板症は定着しているようで前ガン病変と言っても良い状態になっている。白板症の8%は口腔ガンになると言われている。また滅多に見られないのだが、上顎の前歯の間にタバコを咥えることによって隙間ができている。タバコで歯が矯正されて開口になったのだ。ちなみに日に2箱吸っているらしい。11歳16歳21歳25歳
2024/03/23
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論文「なぜ発表された研究結果の大半が誤りなのか」…刺激的なタイトルが巻き起こした強烈な議論の顛末この記事の引用なんだがhttps://news.yahoo.co.jp/articles/31c47db61a1501ee2bca6803b7c06825001ebb31これも参照https://news.yahoo.co.jp/articles/9a6e75627a08cb6e682a1595efb4d63e722e7955実は論文に書かれていることを再現しようと思っても失敗する確率の方が高いという事実がある。僕も生化学の教室に入り浸って先生の研究実験の手伝いをしていた時に経験したのだが、ある実験用の酵素を抽出・精製する実験をしたことがある。先生はこの酵素を買うと高いので、できたら単位をあげるからやってくれない?ということで始めた。英語の実験レシピを読むことから始まって、材料の買い出し、実験器具の用意と順調に滑り出したかと思ったのだが、なんか変なんだ。詳細は忘れたが、そのレシピは材料をミキサーにかけ粉砕し、pHなんとかの水溶液に懸濁させ、ペーパーフィルターで濾し、それをpHなんとかの水溶液に溶かし、遠心分離機に何分かけ、上から何層目を分離し、さらに何度で何分加熱、、云々はっきり言って、なんかの料理のレシピ?と言った風情だ。これは料理の才能がなければ、不味いものしかできないだろうな。。と思いながらの作業。不確定要素が多すぎるのだ。はたせるかな、どれどれできたかな?とできたものにかけると色が変わる試薬をかけても全く色は変わらず。。wその時は生物という複雑系を扱う実験は簡単ではないよね。。とも思ったが、もっとシンプルと思われる物理や化学の実験でも似たようなものだ。ま、あれだ。。科学論文など再現性があると思うな、嘘の方が多いというオチだった。それ以来論文、成書(教科書)は眉に唾を付けながら読むか、最初から読まない、自分で考え、実験したことしか信じないことにした。後に師事したスピーカの師匠である河村信一郎氏にも趣旨は違うが似たようなことを言われたことがある。他人の仕事を見るな、それに引きずられて新しい独創的なアイディアが浮かばない。ブレークスルーを得たければ特にそうだ、と。他人の論文の美味しいところだけいいとこ取りして自分の理論の補強をしようとか、そういう人は多いのだが、そんな人を見ると、この人は自分の手と頭を使って実際に実験をしたことがないのだろうな。。と思う。それとも詐欺の確信犯か?w人は論文だけではなく活字になったものを無批判に信じる傾向がある。ネット上のいい加減な情報でもそうだ。8割方信用の置けない論文を引用してエビデンスがとかリアルサイエンスだとかどうかと思う。科学詐欺に引っかかる人は後を絶たない。そうなって大金を失い健康も失っては無邪気などとは言っていられないだろう。
2024/02/29
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50代女性、上顎左右2番、口蓋側転位咬合や清掃の邪魔になるのでなんとかしたいというので、歯冠カットしてみた。時間をかければ4番抜歯で3番遠心送りで2番を3番部位に引っ張り込む歯列矯正もできないこともないだろうが、儲かるが面倒だ。抜歯するにも歯根は長く、こちらも働きすぎで手に力が入らない。で、歯冠カットをすることにした。これならその場で終わる。beforeafter麻酔はかけるが、歯冠を横から容赦無くカットする多少露髄はするが、3MIX+α-TCPで直覆CRでカバーして終わり
2024/02/16
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50代女性、右下5、CRの2次カリエス、自覚症状なしCRと歯質との境目は接着不良や接着はがれ、充填時の気泡の混入等により2次カリエスになりやすい。このようなイレギュラーがなくても、歯肉縁上に露出している象牙質はカリエス(虫歯)になりやすい。このような場合、全部CRを除去して再治療をせざるを得ないケースもあるが、部分修復だけでOKの場合もある。今回は後者だ。問題のある部分はレントゲン写真で判明したので、咬合面からその部分にアクセスし軟化象牙質を除去し、再充填するが、周囲のCRを残しておくと治療時間短縮ができる。
2023/12/07
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70代女性、左上3、歯根吸収、出血等の不快症状人体に異物が侵入した場合の生体反応としては、吸収と包埋というのがあるように思う。吸収というのはその名の通り、溶かして除去しようとするもの。包埋というのは吸収できないと生体が認識すると包み込んでしまおうとする機序。例えばインプラントは包埋となれば成功とされる、除去できない異物ということだ。そう考えると、インプラントも偉そうなことは言えない。歯根吸収はそれほど頻繁に見ることはないのだが、今回抜歯する機会があったので、御供覧。
2023/12/06
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40代女性、左上4、自発痛- この症例は某自然派系の歯科医院で治療を受けたもので、グラスアイオノマー系のセメントで虫歯を充填されていた。一見すると歯があるように見えるが内部は失われている。とりあえずメタルインレーを外してみようとしたが、エナメル質だけになっていたので、簡単に折れてしまった。セメントも効いていなかったので、これも簡単に外れた。歯髄は失活しているように見えたので、根管内は超音波スケーラーのエンドチップが届く範囲を洗浄した。無理にリーマー・ファイルを入れる必要性はない。自然に根管が閉じている場合は無理に開ける必要はない。α-TCPは根管の自然閉塞を促進する作用がある。α-TCPはそもそも歯質と同じ成分だからだろう。3MIX+α-TCPセメントで根管充填したあとはCRで歯冠を再建していく。多くの歯科医師にとって信じられない光景だろう。この一連の治療はその場で終わる。何回も患者を通わせる必要はないのだ。しかもこれが何年も持つとか、一体今までの歯科治療というものは何だったのか?考え込まざるを得ないだろう。できればこんなものが一般化しないでくれ、、と切に願わざるを得ないことだと思う。
2023/07/15
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50代女性、右上3、SK脱離、歯根面クラック差し歯が取れた、、ということでいらっしゃたが、このまま固定性義歯を作っても歯根の内部は虫歯で緩んでおり、クラックもある。長くは持たないだろう。そもそも差し歯というものは前歯部に使用してはならない。なぜなら、ポストは歯根管内部に歯根の1/2以上2/3程差し込まれており、特に糸切り歯は差し歯に横方向の強い力が常にかかることは誰にでも分かると思う。だから歯根が割れるのが先か、差し歯が取れるのが先か、それとも同時なのか、何れにしても歯は気が付いた時にはダメになっている。それは最悪抜歯になってしまうということだ。差し歯は「歯根破壊器」なのだ。隣の2番も差し歯なので、連結固定できればあるいはもう少し持つかもしれないが、ダメになるときは同時かもしれない。一蓮托生ということになる。2番はセラミック歯なのでスーパーボンドは効きにくい。このままでは連結固定はおぼつかない。以下は最も歯根を残せる可能性が高い歯冠修復方法の1つだが、ポストを使わないCRで歯冠を全部修復するものだ。通常の歯科医師は口腔内で歯冠を作ることはできない。なぜなら歯学部では歯を作る訓練はしないからだ。歯牙解剖学で石膏やワックスで歯型彫刻をする実習があるが、誰も真面目に取り組まないし、卒後もそんなことは外注しよう、機械に作らせよう、と真面目に取り組むモチベーションは低い、カリキュラムも実用レベルを目指したものではない。もう少し綺麗に作り、さらに歯根を守る方法は型取りして口腔外で技工作業で作るものだが、コアはCRでピンレッジを付与する。ピンレッジはその本数、長さ、付与位置を微妙にコントロールして、歯が破折する前に歯冠が分離するフェール・セーフという手法を採ることができる。これは以前ご紹介したことがある。では時系列でどうぞ虫歯を除去し、コアが外れ難く、歯根が破折し難いように歯根内面にディンプル(えくぼ)を付与する。根管の象牙細管にミネラル成分を補充し、虫歯やクラックも修復することを可能とし、抗菌剤も根管充填材の隙間から根尖に浸透し、根尖病巣を治せるかもしれない。そのために3MIX+α-TCPセメントで可及的に深く根管充填する。必ずしも根尖まで届かせる必要性はない。この部分を拡大するとクラックが多数見える。長年の側方力で歯根が折れる寸前だ。この方法はその場でできるのが最大のメリットだ。忙しい方にはこれ一択だろう。ん?例えば?トラック野郎とかw
2023/07/12
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60代女性、右下4、残根僕も霞を食って生きている仙人ではないので、自費をいただけない時にはそれなりに早く終わらざる得ない。一番時間がかかるのはコンタクトポイントの調整で、デンタルフロスがひっかりなく、また緩くもなく入るというところなので、ここはあっさり手を抜かざるを得ない。こういうのは歯根内部の処置もそこそこに歯冠をそれらしく作るだけなので、10分程度でいけるわけだが、隣の歯とくっついているw
2023/06/28
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50代女性、右下6、残根残根というのは保存修復が不可能なので、抜歯するしかないという意味が込められている歯科用語です。しつこい歯科技工所の営業マンがやって来た時に見せると、2度と来ない。それほどのインパクトのある症例だ。素人さんはこんなこともできるんだ。。と思われるかもしれませんが、歯科業界の人間はそんなバカな、、できるとしても長く持つはずがない、、と思うのが普通だ。しかしそうでもない。こんなその場で作るような歯が何年も持つとなれば、失業する業界人は多数に上るだろう。では時系列でどうぞ。。
2023/06/27
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昔々、実体顕微鏡が出たばかりの頃、早速導入しようと使ってみたのだが、顔や目に切削時の飛沫がかからないのはいいのだけれど、対象をまっすぐしか見ることができないので、スーパーテクニックには使えない。つい、無理に横から見ようとして、酔うw
2023/04/14
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30代女性、左上7、咬合性外傷、エナメル質剥離今日は珍しい症例を一つアップしてみたい。歯ぎしり食いしばり等の咬合性外傷があると、場合によってはエナメル質が剥離するケースがある。今回は剥離したエナメル質を回収できたということで、それを元の位置にスーパーボンドで接着した症例だ。通常はクラウンにするケースだと思うが、削るのももったいないので、接着修復してみた。では時系列でどうぞ咬合性外傷で挫滅している部分も補修した。挫滅部分の除去咬合調整後、破折しそうな部分には強く当てないように配慮した。
2023/03/19
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思いつきでやったので、よく見えませんが、雰囲気は伝わると思う。撮影態勢を整えて再挑戦しましょうかね?この時のビデオになります。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202302250000/
2023/02/28
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30代女性、右下8、Pericoなんか激痛ではないのだけれど、グジグジ痛いというので、レントゲン写真を撮ってみた。確かに右下8番つまり親知らずは低位でまだ萌出途中かと思わせる状態だった。見た目もひどい炎症があるというわけではなかったので、開窓というか歯肉弁切除術を試みた。このような画像を一般の人は見る機会はないと思われるのでアップすることにした。5mmほど歯肉を電気メスで切り下げると8番の歯冠が見えた。歯冠を覆っている歯肉を除去するともっと萌えて(生えて)くるかもしれない。そうなれば、不快症状も取れるかもしれないし、抜きやすくなるかもしれない。
2023/02/13
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60代男性、右下5、遠心カリエス、温冷痛++今日もグチシリーズだ。他院の尻拭いばかりで、もう疲れたというのが実感だ。。シリーズ化しようかな。。wこの方、右下67は欠損していて、他院でインプラントを装着されているが、歯槽骨と一体化していない。いわゆる繊維性の結合と言って、インプラントとしては失敗なんだが、うちに来られた時はすでにこうだった。連結しないとグラグラしてすぐに感染して抜けそうだ。仕方がないので、手前の45番と接着固定してなんとか凌いでいる。接着固定して数年経過したが、接着が緩んで5番の遠心隣接面が虫歯になってしまった。他院で装着した時に100万円近くかかったと思うが、その維持のために僕がこれからする治療は百分の一とかだ。なんだか釈然としないものがある。通常凍みがひどい歯は神経を取って被せるが、そのインプラントの他院ではどうするか?想像するだに気が滅入る。神経を取った5番にはジルコニア冠を入れて10万円。インプラントの補償は5年なので、補償は利きませんと言って抜いてインプラントの再打ち込みで再度儲けるか、そんなにお金がないと言えばノンクラスプデンチャーを勧める。いずれにしても患者の歯は歯医者の食い物でしかないのが実情だ。うちはこんな患者で溢れかえっているので、時間のかかることはできない。その場で終わるが、いつも貧乏くじを引いている気分だ。。ま、とりあえず滲みなければOKという見た目など気にしないセオリー無視の応急処置をするしかない。外れているスーパーボンドを外すと虫歯が見える。もうほとんど露髄している。もちろん麻酔は使っていない。使うと確実に露髄させてしまい、また時間のかかる面倒なことになってしまう。3MIX+α-TCPセメント。左のインプラントの上部構造には維持のためのグルーブを入れる。CRの素盛りで再建する。ストリップスなど使うことはない。再接着固定で終わる。終わると患者は、あ、滲みない!というが、これが当たり前と思うのだろうw
2023/01/24
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40代女性、右上5、露髄してしばらく経過しているのだが、露髄していると沁みるが痛みはない。通常の診断では神経を取らざるを得ない。このまま充填しても歯髄は細菌感染しているので、痛くなるだけだという理屈だが、必ずしもそうではない。3MIX+α-TCPセメントで直復すると大丈夫だ。抗生物質の経口投与を併用しても良い。露髄していたので、初診当日は3MIX+α-TCPセメントで仮充填して1週間後にCR充填した。初診時出血部位が露髄しているところ仮覆とう1週間後、やはり露髄している3MIX+α-TCPセメント
2023/01/16
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80代男性、右上56再植歯、右上34567連結固定この20年以上なんとか入れ歯にならないよう頑張ってきたが、もうだめ、、多分これが最後の処置になると思う。補強連冠の型取りをしたところだが、もうグラグラ、限界、、補強連冠を入れるとしばらくは持つ。しかし、寝たきりになるとこれの維持管理は難しくなる。寝たきりになってからの平均余命は2.5年くらいだと聞いたことがあるが、これが2年持つかどうか、厳しいと思う。寝たきりになって施設に入ると歯磨きをしてくれなくなると思ってもよい。以前は8020と言っていたが、今は8000だ。施設に入る前に、ボケる前に総入れ歯にしろということだ。
2023/01/15
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10代女性、左下6、CR2次カリエス他院にてCRでの再治療は不可能。神経を取って被せるしかないと言われて来院された。6番の遠心にできる虫歯は咬合性外傷によることが多いが、その経過は良く分からない。CRと歯質の間の接着が緩んでいるように見えた。それは硫酸塩還元細菌の代謝産物の黒色物質FeS(硫化鉄)が内部に付着していたからだ。見たところ咬頭が強く当たるようでクラックや欠けがある。CRを除去していくと内部にはα-TCPセメントやMTAセメントのようなものが見えるが、それが何かは明らかではない。CRとセメントを除去するとかなり大きな歯質の欠損がある。まだ神経に達していないので、そのまま3MIX+α-TCPセメントで覆罩後CRで再建した。特に麻酔は使っていない。そばで見ていたお母さんに言わせるとまるで魔法のようにみるみる歯ができていくらしい。白い部分がCRとセメント部分黒いFeSが見える欠けが見えるクラックも見える他院の治療は良く分からないので慎重に除去作業を進める隣接面のCRも除去した。白いセメントがα-TCPに見えるMTAセメントか?あらかた綺麗にして3MIX+α-TCPセメントで覆とうストリップスを使用した主隆線の付与副隆線を付与して仕上げる
2023/01/13
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とういう病気があって、手や足の裏に膿を持った皮疹ができるもので、軽快したり悪化したりを繰り返す。ひどくなると痛くて歩くことも困難になり、QOL(生活の質)はガクンと落ちてしまう。原因は不明で、金属アレルギーと関係があるという話もあって、金属を外して欲しいということで歯科を受診されることもある。さてどうなるでしょうか?40代女性、掌蹠膿疱症皮膚科の先生にとりあえず金属を除去してもらってくださいと言われたということで、歯科的にはもったいないような気もしたが、左下から除去してCRで再建するところから始めた。20年以上も持っているゴールドのインレーで見た目は特に問題はない。外してみるとセメントは隣接面付近を中心に効いておらず、内部には硫酸塩還元細菌が侵入していたが虫歯ができているということもなかった。硫酸塩還元細菌の代謝産物の黒色物質の硫化鉄はイオン伝導を妨げるので虫歯になるのを防ぐ。黒い虫歯は進行が遅いと言われてはいるがその理由は不明だったが、「虫歯の電気化学説」で初めて説明ができる。これから3年経って、定期的にクリーニングに来られているのだが、残念ながら、良くなったり悪くなったり、消退を繰り返しているそうだ。この方の場合、金属は関係なかったようだ。
2023/01/12
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とういう病気があって、手や足の裏に膿を持った皮疹ができるもので、軽快したり悪化したりを繰り返す。ひどくなると痛くて歩くことも困難になり、QOL(生活の質)はガクンと落ちてしまう。原因は不明で、金属アレルギーと関係があるという話もあって、金属を外して欲しいということで歯科を受診されることもある。さてどうなるでしょうか?40代女性、掌蹠膿疱症
2023/01/11
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一般には隔壁(ストリップス)を使わずに隣接面をCRで築成することはできないとされている。しかしこれができないとなれば、スーパーテクニックは使えないと思っても良い。そこで僕がやっている方法を大公開することにした。まず僕が使っている道具なんだが、極めてシンプルだ。タービンはラウンドバーとフニッシングバーのみ手用器具はヒューフレディーの一番細い探針と鎌形スケーラーそれにエキスカベーター特に一番細い探針はフロー系のCRを伸ばしたり、弧形空隙の形態を作る時に使っている左上5遠心にカリエスがある症例だが、カリエスを除去すると歯肉縁が見える以前CR充填していたことがあるようだ1次CRで過不足なくマージンを覆う数回に分けて積み上げていく。コンタクトポイント築成直前コンタクトポイント形成辺縁隆線を築成する。見えるかな?これから隣接歯との分離作業に入る。フィニシングバーで弧形空隙に軽く切れ目を入れ、エキスカベーターでこじって分離させ、デンタルフロスで確認する。これだけだ。はみ出したCRは鋭利な鎌形スケーラーでトリミングする咬合調整して仕上げる
2022/12/15
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30代男性、右下6残根歯冠修復されていた冠が外れて、そのまま3年放置。。どうにかならないか?ということで、うちに来られるまでに2軒歯医者を訪れたが、どこの歯医者でも保存は無理、、抜歯しか有りえない、どんこんならんた〜い、、(どうにもこうにもなりません、、)ということで、うちに来られた。レントゲン写真でも、どんこんならん状態w以下時系列ま、誰が見ても保存不可能実像それでも軟化象牙質と歯肉息肉を取り除きα-TCPセメントを入れCRで歯冠を再建していくさすがに通常の歯冠形態を再現することはためらわれたので、こんな形にはなったのだが、こんなものでも何年も持ったりするわけだ。歯医者さんはこれを見るとギョッとするだろうが、素人さんはそうではないwあ、綺麗になった!w
2022/12/13
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80代男性、左上5、歯冠破折この方、5番の後ろの6、7が無いので、この歯に咬合力が集中してしまい破折しやすい。これは人間の顎関節の位置と筋の走行の関係上仕方の無いことで、最後臼歯が支点となりこの歯に咬合力が集中する。歯冠が破折していて歯根が残っている場合、通常は神経を取ってポストを立て冠を被せることになるのだが、5回はかかる治療プロセスに耐えられない高齢者の場合、2回で終わるために以下のように直接残根上にCRで歯冠を再建し、咬合力に少しでも耐えるように1つ前の4番と補強連冠で連結固定する方法を選ぶ。また5番だけではなく、4番にも3番にも応力が集中するので、歯茎部にカリエスができている。所謂金属腐食で言うところの応力腐食割れという現象だ。これも同時に修復している。では時系列でどうぞ虫歯の除去3MIX+α-TCPセメントで覆とう歯冠再建途中咬合を作っていく咬合調整補強冠の形成。横幅1mm、深さ1mm以上補強冠の材料は曲げ応力に強い金属が第一選択肢だが、銀合金で十分だ。コストや作製上のメリットも大きいが、スーパーボンドの接着強度が大きいのが最も重要な選択基準だ。パラや金合金を始めセラミックスは接着力には期待できないと考えてよい。補強冠には使いづらい。スーパーボンドで合金と歯質を覆うようにすると長持ちする
2022/12/04
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40代女性、右上5、CK脱離、歯根内部カリエスこんな症例はどうするの?というご質問があったので、ご紹介。10年以上前に入れたCKだが、脱離したということで見てみたら、だいぶ前にクラックが入って、接着剥がれが起こっていたらしく、歯根内部はかなりひどい虫歯になっていた。通常歯科治療前提での診断では治療不能に付き抜歯となる。なぜならクラックの入った、しかも虫歯で歯根がペラペラになっている歯にポストをもう一度入れてCKを作り直すことはできないからだ。どうせすぐに壊れる。ではポストを入れなければ良いのではないか?と思われるだろうが、多くの歯科医師は執拗にこの方法に固執している。なぜなら、型取りして外注してポストなりCKなりを作ってもらうことが前提だからだ。自分で作るという発想はないので、外注先が困らないようにインターフェイス規格は守らないといけない。虫歯を除去したところ。内部には3MI◯+α-TCPセメントを入れている。ピンレッジド、ラウンドCRコア。外部に出たポストではなく、内部に沈んだポストと考えれば良い。少しでももつように6番と連結固定する。口腔内のセット時の画像。もし歯根が破折したらその時は抜歯・再植に進む。保存方法は歯根が無くなるまで考えられる。
2022/10/18
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正式名称「アルゴンアーク無酸素遠心鋳造機」というのがありまして、オクでゲットしたのだが、まだ使っていない。オハラ製の「次郎 OAC-502JA」という名前だ。これはジュエリー用で歯科用には大きすぎる。なぜかというとジュエリーで鋳造(キャスト)というと原型を大量にコピーして一度に鋳造で量産するということなので、鋳造リングが大きい方が量産能力が高いということになる。しかし歯科では鋳造(キャスト)というと原型をそのまま金属に置き換えるということで単品受注生産ということになる。これは歯科ならではということで、歯というものは患者個々人で違うものだから、量産というわけにはいかないということなのだ。したくはなかったのだが、動作テストしてみようと、外部からの圧搾空気が必要ということだったので、エアータービン用の4kg/cm2を繋いだら、内部で爆発音がしたw 圧力計につながるホースが経年劣化で破断したのだ。ホースを交換して、大体の仕組みと操作手順を予習してみた。以前、同じメーカーのふた回り程小さいが歯科用のものを修理したことがあったので、なんとなく理解できたが、エアーによる圧迫鋳造の機構があるというのがまだ理解できていない。それにしても鋳造リングの直径がφ12cmと非常に大きい。これは入れ歯のメタルプレート用よりも大きい。なんとか下駄というかスペーサーを自作する必要があるようだ。ジュエリー用の高温の融解温度が必要な金属はプラチナなのだが、歯科用のそれはコバルトクロムやチタンということになる。アルゴン雰囲気中のアーク放電による融解なので、酸化せず金属が劣化しにくい。
2022/09/11
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https://www.youtube.com/watch?v=yUbpX6dgOAU「賽さいの河原かわら」というと、小さい子供が親に先立つと行き、石積みをする所だと思われています。そこで子供たちは鬼にいじめられながら石を積み続けるのです。一体なぜ、罪もない子供が賽の河原に行って苦しまなければならないのでしょうか?https://true-buddhism.com/teachings/sainokawara/というのがあって、子供の頃に聞いた話なんだが、これって僕のことだな、、とつくづく思う。身をすり減らして歯を修復しても、一瞬で壊れる。またやる。鬼とは「咬合性外傷」のことだ。これの繰り返し。「人間椅子」というバンドの曲があります。https://www.youtube.com/watch?v=yUbpX6dgOAU
2022/09/09
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20年前の思い出深い症例。上下顎のCRのダイレクトボンディングだけでの再建を2回で終わっている。当時は若かったので、こんな無茶もやっていた。今は体力的に無理だw当時27歳女性、歯科恐怖症で、歯科治療が続かない。治療途中で歯医者に行けなくなって、さらに手がつけられなくなっていく。歯科技工士の奥さんだった。ダンナも見ていたが、口腔内で再建できるのが信じられないと言っていた。口腔外でもこんなに速くはできないと。この方、再建中も恐怖で脂汗を流しながら、固まっている。僕の歯冠再建は息肉除去以外は麻酔も使わず痛くないので、なんとか耐えられた。上顎beforeafter左上7は残根で噛んでいる。下顎beforeafter
2022/08/26
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当時17歳男性、左上1、露髄を伴う外傷性歯冠破折前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202208150000/暑いので、床で寝ていたら、なんとなく疲れが取れない。。・・露髄部分は炎症で膨れて破折面からハミ出ているので、局所麻酔下で電気メスで除去する。少し掘り込んでα-TCPセメント+3MIXで直接覆髄する。その上はCRでカバーして、再破折に備える。誰しも心配するのは、こんなバッドジョイントでそこからまた取れないの?とということなんだけれど、僕もそう思います。でもその時はその時、という考えもまたアリなんではないかと思うのです。別件でもう10年以上も持っている症例もあるので、そのうちアップしましょう。破折片の方も、嵌まるように内面をトリミングして、一挙に接着する。隣接歯と接着固定もしている。継ぎ目が目立つので、CRでカバーしたが、これは余計なことだったのかもしれないが、多少は強度が増すと思う。では時系列でどうぞ隣の歯の切縁が欠けているところも補修した。
2022/08/16
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当時17歳男性、左上1、露髄を伴う外傷性歯冠破折暑いですね。。連日35°C超えとかやばい、、自宅にはエアコンがない。昭和50年(1975年)の頃の生活をしている。。もう15年も壊れてそのままになっているのだがw・・この症例は思い出に残っている典型的な神経が露出している破折症例で、今は消えてしまっている記事なので再現してみたい。露髄すると感染して痛くなるので神経は取って差し歯にするしかないと思い込んでいる人は歯科医師を含めて多いと思うのだが、そんなことはない。この症例の場合、テニスをやっていてラケットが当たって折れたのだが、うちに来るまで丸1日経っている。それでも歯髄の保存は可能だ。抗生物質が使える時代なのだから、当然なのだが。ではなぜ通常の歯科医療では歯髄の保存は可能ではないのか?理由は簡単で、儲からないから。それに尽きる。儲からないので、やったこともないので、できない。神経をとって被せをする。それしかできない。これだけだ。beforeafterつづく
2022/08/15
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今日は久しぶりに技工作業がなかったので、できるかな・・?と思って、カービングをやってみた。学校では歯科技工士はもちろんのこと、歯科医師も歯科衛生士も歯牙解剖学の一環としてカービングの実習がある。技工士はこれができないと仕事にならないので、僕の場合は30分早出してカービングとポーセレン築成の練習をしていた。1日1本、、!歯科医師もカービングの実習があるとはいうものの、卒後は技工士やマシン(CAD/CAM)に丸投げする気満々なので、どうしてもカービングの練習はおろそかになる。提出物を僕に外注する香具師はたくさんいたwカービングができないと口腔内でCRで歯を作ることなど当然できない。要するに、ほとんどの歯科医師はできないということだ。写真を撮って見てみると、あまり上手ではない。手持ちの石膏棒が普通石膏なので柔すぎて上手くいかなかった。素人さんには分からないだろうが。ほぼ実物大の彫刻
2022/07/02
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連休中に紛失したとか。勘弁して欲しい。。
2022/05/10
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前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202203260000/寝たきりになった3年の間に画像が残っている歯科治療を1回しているようだ。当時はコロナ禍ではなかったので、車椅子でソーラーハウスの歯科室に運んで処置をした。亡くなる5ヶ月前だ。今は外出どころか、面会さえ難しい。歯磨きは僕はエアースケーラーのブラシのチップで1日1回していたが、そんなことでは追いつかず。前歯の歯根面カリエスになってしまった。コメント蘭にあったように、口を開けて寝ているからだろう。プラークが乾燥しやすくプラーク中の酸性度が上がるからだと思う。左上12、歯根面カリエス見た目は問題なさそうだったのだけれど、虫歯を削っていくと歯髄まで達していた。なんだか痛いと言っていたような気がするが、そのままα-TCPセメント+3M◯Xで覆罩してCRで再建した。この方法を使えば根管治療は必要ない。では時系列でどうぞ
2022/03/27
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僕の父は2020年の3月に93歳で亡くなった、ちょうど新型コロナパンデミックが始まった頃だ。最後の3年は寝たきりになっていたのだが、毎日エアスケーラのブラシのチップで口腔内洗浄をしに病院や施設に通った。亡くなる5ヶ月前に前歯が歯根面カリエスになってその処置をしたのだが、その時の画像もお目にかけるつもりだ。僕の親父の画像が高齢化の過程のサンプルとして使えるのではないかと思って、デジタル画像が残っている2002年から数年分の画像をアップしてみようと思う。歯科治療はY下町の某歯科医院で受けたものだ。年月を経るに従い、歯科治療を受けた歯からダメになっていく。神経を取って被せるという歯科治療が如何にダメかということが分かると思う。何も処置をしなければ死ぬまで残る可能性は非常に大きい。右下のことだ、よく見て欲しい。左下のブリッジは咬合高径は低すぎるので、盛り足しているのだが、だんだん剥がれる。作った時に噛みあわせが低くなることはよくある。歯医者の処置が如何に寂しいものか分かると思う。右上はPerや歯根破折で少しずつ悪くなる。何度も再植などの保存治療を繰り返したにもかかわらずだ。通常の歯科医療の水準ではとっくに取り外しの義歯になっているのだが、つい頑張ってしまったw亡くなる時には右上の7番も無くなったので、3ーーーー8のブリッジになった。我ながらよく頑張ったと思う。今はコロナ禍なので、病院や施設に僕が行くこともできない。ケアや歯科処置もできない。虫歯から誤嚥性肺炎や敗血症になってもっと早く亡くなるだろう。これが今の現実だ。2002年75歳2012年85歳2015年88歳左下の咬合高径が低いので、相対的に高い右側から壊れやすい。2019年92歳、亡くなる5ヶ月前。晩年はサイボーグの様になっている。つづく
2022/03/26
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あ、だめかも。。。PCが、超遅い。。うちの患者さんも僕も高齢化が進んで、歯が割れる、外れる、欠ける、抜けそう、、次々に問題噴出。うちが抜かないことを知っているので、押し寄せる。こっちはこんなのばっかりで、疲弊している。保険すら効かないのだ。算定できる病名すらないし、あったとしても、一初診では一回だけの保険算定の縛りで身動きできない。もう直ぐ僕が潰れます。高齢化して認知症や寝たきりになってしまうと歯科治療をしたくてもできないケースはたくさん出てくる。その手の講習会に行くと講師の先生はなんというか?患者は歯科医院に通院できるうちに歯は抜いて、ちゃんと使えるいい総入れ歯にするのが良い。介護の現場でも総入れ歯なら、ケアが簡単だから。QOLもクソもない。今日の症例は80代男性、右上5、歯冠破折、奥の6番の歯根はすでにない。補強連冠と金属プレートで崩壊を先送りしていたが、とうとう補強連冠は折れ、5番が横に折れた。見えるかどうか分からないが、破折線から上を削除して、スーパーボン◯とCRで修復したが、いつまでもつのか。。高齢化しても、美味しいものは食べたいし、つい力が入ってしまうこともある。この症例の通常の治療は総義歯になるコースなのだが。。では時系列で
2022/03/25
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今日は拡大床をやたらたくさん作って、すっかり午前様だ。ぽんたさんの追悼記念のyoutubeをかけながら。。疲れた。。とうとう、、第三次世界大戦が始まってしまいましたね。これは石油資源を巡る戦争です。もう石油が残り少なくなってきたので、各国、焦り始めたということです。「資源争奪戦」ダラダラと続くので、世界経済は停滞します。それは、石油文明の延命につながりますが、勝者はいません。もしかしたら、それが付け目かもしれません。誰かがシナリオを書いている可能性はある。ガソリンは直に200円/L突破でしょう。
2022/03/09
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50代男性、右上4、ブリッジの2次カリエスすごくしみるので、どうにかしてほしい、、この歯は二回目の治療のようだ。僕は忘れているが。冠を開けてみると内部は虫歯になっている。通常は神経を取って、ブリッジを作り直すというのが標準治療だ。でも保険診療では赤字なので、できることなら自費治療(国際標準)を薦めたいと、ほとんどの歯科医師は考える。しかし、うちのように、こんな患者だらけで、日常的に飽和していて、野戦病院化しているところでは、一回で終わるしかない。では、時系列でどうぞ
2022/02/27
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前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202202270000/下顎もブリッジが作れるほど骨植はしっかりしていない。ではどうするか? 通常は全部抜歯して総義歯なのだが、裏にメタルプレートを貼って歯牙固定する。ま、一種のブリッジと言えないこともない。しかし、こんなことをやっても儲からない。抜けてしまった歯は歯根をカットして、根尖をCRで作り、ダミーとする。僕がブリッジを作らない理由がわかると思う。しかし、こんなことを日常的にやっている歯医者は経済的に存在できないという厳しい現実がある。ではなぜ存立できるのか、機械器具の修理も全て自分でやって、外注費を極限まで圧縮しているからだ。
2022/02/27
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60代男性、外傷性の歯周病の義歯&ブリッジここのコメント欄で、義歯やブリッジは作らないの?何がおすすめ?という質問があるのだけれど、どうですかね。。作らないことはないけれど、お見せできるようなものではない。。・・上顎は15年程前にグラグラで咬合力に耐えられなくなったので、口腔内で歯の周りに即時重合レジンを盛って、床を作り、そのまま引っこ抜いて、抜けた歯根は床の裏から削って義歯にした。信じられないだろうが、これが一番簡単な義歯の製作法だ。一般には、抜いて、傷が治ってから型取りをして、技工士に外注して歯を適当に並べて、技工士が作ったものを口腔内にセットする。ま、面倒なことこの上なし。うちのような野戦病院ではとても無理だ。基準となる歯がなくなっているので、どうしてもテケトウになってしまうw合わない!(そりゃそうだろう)自分の歯をそのまま使うので、人相が変わらないので嬉しいという人が多い。これなら、一発だ。 大人の事情で誰もしないがwつづく
2022/02/27
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30代女性、右下6(元右上8)、歯根破折他の場所から移植した場合、なぜか、アンキローシス(骨と歯根の癒着)や歯根吸収が起こりやすい。抜いてその場所に戻す再植よりこうなることが多い。僕が移植をやらない理由の1つだ。この歯の場合は近心半が吸収、遠心半がアンキローシスになっている。いずれにしろ歯根は横方向に折れやすい。beforeafterとりあえず、歯根の破断面を電気メスで歯肉を焼きながら探すのだが、歯根と歯槽骨の境界がよく分からない。ここかな?と思うところを止血確認後、CRで歯冠部を築成再建した。この後は両隣接歯をCRで補修して、補強線を調製してスーパー◯ンドとCRで連結固定を兼ねて修復した。
2022/02/24
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60代女性、左上5、2次カリエス、歯冠破折食事中に突然歯が取れたということだったが、ずいぶん以前から歯茎部にクラックが入っていたようで、内部はクラックに沿って虫歯になっていたようだ。半分くらいは歯肉縁下のカリエスになっていたが、なんとか虫歯を除去してCRコアを作った。歯肉に接している歯質は虫歯にならない。これは水素イオンが歯質を通り抜けずに歯肉に吸収されてしまうので、虫歯にならないのだ。上顎との間に歯を作ろうと思う。
2022/02/09
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当時40代女性、残根この時のつづきで、記事が失われているので、再掲です。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201601280001/残根というのは治療不能で放置も若くは抜歯つまりC4とかPerと言った病名で抜くのが前提という意味です。残根でもなんとか治すというか残すこともできないことはない。今日は前回のつづきで、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202112290002/個々の残根の処置の最後で、通常はあまり残す意味はない。というのは噛ませられないから。こんな症例が貴重とも思えないのだが、残せないことはないと言ったところだ。患者としてはたとえ噛めないとしても残せれば嬉しいものだ。左下6は噛ませるのはさすがに無理だが、左上7は少し噛ませている。左下7が少し伸びてきているからだ。処置3年後の画像はこちらだが、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202112280000/左下6の遠心根は自然脱落しているが、左上7はまだそのままだ。これを見ている歯科医師の皆さんは何が起こっているのか解らないと思うし、そうする意味も解らないと思うが、患者は嬉しいのだ。では左上7から時系列で歯根は分離しかかっているし、虫歯を除去する過程で穴が開いてしまった。でもα-TCPセメントで保存できる。左下6この患者さん、他県に引っ越されたので、その後は追えていない。
2021/12/30
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当時40代女性、残根この時のつづきで、記事が失われているので、再掲です。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201601280001/残根というのは治療不能で放置も若くは抜歯つまりC4とかPerと言った病名で抜くのが前提という意味です。残根でもなんとか治すというか残すこともできないことはない。今日は前回のつづきで、個々の残根の処置に入ります。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202112280000/レントゲン写真からで、通常治療は感染根管処置からだが、ま、ラバーダムはかからない、根管形成も貼薬も難しい、フタをしても歯肉が被ってきそうだ。そもそもリーマーが根尖まで届くかどうか、歯根尖には感染大きく広がっている。できたとしても、細菌は入りまくるし予後不良だろう、ポストも立てられるかどうか分からない、6番は歯根分割だし、もう面倒だから抜歯しようか。。と歯科医師なら誰でも思う。根管は電気メスで歯肉切除して健全歯質を出した後、超音波スケーラーのエンドチップが入るところまで洗浄して3⚪︎IX+α-TCPセメントで根充するだけだ。信じられないだろうが、これで治る。もちろんポストは入れられないので、ピンレッジド・ラウンド・コアしかできない。ここの症例で電気メスを使っている症例は通常治療では抜歯になると思っても良い。見た目が残根だから抜歯の適応というのはちょっと違う。残根というのは抜歯するときの病名というか、保存治療を諦めたという意味合いだ。では時系列でどうぞ
2021/12/29
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当時40代女性、残根この時のつづきで、記事が失われているので、再掲です。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201601280001/comment/write/#202112280607187605残根というのは治療不能で放置も若くは抜歯つまりC4とかPerと言った病名で抜くのが前提という意味です。残根でもなんとか治すというか残すこともできないことはない。そういうことが気になると思って初診時と3年後のbefore/after です。ちなみに残根上の義歯というのは患者が高齢だったり持病持ちで抜歯が躊躇われるという意味で、そもそも積極的に残す意図はない。詳細はまた後日before2016/01/19after2019/06/03before2016/01/19after2019/06/03
2021/12/28
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誰だったか思い出せないが、消えてしまった画像だと思う。垂れないタイプのフロアラブルレジンができてからはその場で歯冠修復がいとも簡単にできてしまう。歯科医師にはできないかもしれないが、歯科技工士なら簡単だろう。僕は歯科技工士から業界に入ったので、身体に歯のかたちが染み付いている。型取りをして外注して1週間後にできるとか、CAD/CAMで面倒なことをして作るとか、実は要らないのだ。
2021/12/08
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40代男性、左下6、歯冠破折スルメを食べたら、突然歯が割れて、ご飯が食べにくい。反対側で食べるしかない。レントゲン画像を見ると、神経は取られていて、根尖相当部に陰影、つまり膿瘍があり細菌感染している。歯根分岐部にも病変があるし、いつか腫れたり痛くなったりして、最終的には抜歯になる。こういう画像を見るととても悲しくなる。他の歯は神経を取ったりしていないのに、この歯だけは神経を取っている。本当に神経を取るということが必要だったのか?``とりあえず、これではご飯が食べにくいので、破折片を除去することにした。一番深いところは、歯肉縁下どころか骨縁下の破折で、一般的な診断では治療不可能につき抜歯ということになる。それは避けたいということで、破折線まで電気メスで歯肉を切り下げ破折部分をCRで再建した。では時系列でどうぞ
2021/12/06
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前回のつづきで、左上4が外傷性にグラグラになって抜けそうになった場合の抵抗方法を1つ。右上4も同じだが、こっちはコーヌス内冠型にしているが、歯根が外に出てきている。麻酔はしていると思うが、歯冠部をカットしてα-TCPセメントで直覆してボタンのアタッチメント風に形態修正して、義歯を合わせる。残念ながら、この方の場合は1年もたなかったようだ。では時系列でどうぞ
2021/10/17
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これのつづきで、2015年の初診から2021年の今年までの1年毎の画像だ。残根の上に直接歯を作っても、歯科技工で外部で作ろうが同じことだということはよくわかると思う。それなりにメンテをしているが、歯そのものが失われることはない。むしろ頻繁にメンテできる方が歯は長持ちすると言える。では時系列でどうぞ2015/02/042015/05/202016/04/272017/04/212018/07/242019/08/072020/09/092021/09/15
2021/10/16
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この時のその後はどうなったか?見たい!というリクエストがあったのですが、その前の残根上にその場で歯を作る過程も削除されていたので、それも再掲しておきたいと思う。僕は歯科技工士上がりで、一から歯を作る作業は何も考えなくても勝手に手が動く程度には訓練しているので、口腔内だろうが口腔外でだろうが全く問題なく歯を作ることはできる。この一から歯を作る作業というのは歯科医師にはなかなか難しいというかできないのだ。それは歯学部にいる時からこんなゲスな仕事は歯科技工士に外注するのが当然という思い上がった心根を持っているからだ。100年前は歯科医師を目指すものは旧制中学卒業後に歯科医師の元に書生として弟子入りし、歯科技工はマスターしてから歯科医学専門学校に進学して歯科医師になるものが多かったと聞くが、今ではそうではない。歯学部学生は歯科医師になっても歯科技工は外注する気満々で歯科技工の実習はなめてかかっておろそかにしているのが実情だ。実習の提出物を僕に外注する香具師も少なからずいた。僕が見た範囲では一般学生はもちろん、補綴科や保存科の院生、助手から教授に至るまでこいつはできるな、と思わせる歯科医師にはお目にかかったことはない。では時系列でどうぞこれがbefore/after だが正中線を間違っているのに気がつかなかった。写真を撮って初めて気がついた。作っている時は限られた時間で近視眼的な作業をしているからだ。もちろん次回に修正したがwbeforeafter
2021/10/16
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