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2009/04/09

『向日葵の咲かない夏』道尾秀介

(10)

テーマ：今日どんな本をよみましたか?(91887)

カテゴリ：読書

『向日葵の咲かない夏』 道尾秀介／新潮文庫

　読む人を選ぶかも…

【あらすじ】
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。Ｓ君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、Ｓ君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

coution!!
一部、小説の核心に触れる部分を反転しています。読む予定の方は絶対にドラッグしないでください!!

初・道尾秀介作品です。
どこの本屋でも平積みされているので、かなり期待して読んでみたのですが…

ものすごく好き嫌いがハッキリする本。…かな？
というのが今の感想です。。。

好きな人は、 新しいタイプのミステリ だと絶賛するんだろうなぁとは思います。
サクサクした文章もすごく読みやすくてイイとも思います。

二転三転するＳ君の言動、序盤から感じる違和感、
確かに最初からヒントは散りばめられていて
ミステリとしてはおもしろいのかもしれない。

だけど、読後感がとにかく良くない。

もうはっきり言っちゃおう。

一言でいうと、 ものすごく気分がワルい小説 です…
（もちろんこれはあくまでもわたし個人の感想です）

ミステリや謎がどうこうじゃないんです。
生まれ変わったＳ君の姿が、虫だからというせいでもない。
描写が気持ち悪いわけでもグロいわけでもありません。

ラストで意外な設定が明らかにされるものや、
どんでん返しがあるものは割と好きな方です。

だけど、この 騙し方 が好きになれません…

事件に直接関係してはいないのかもしれないし、
人間の心理を書くのに必要だったのかもしれない。

でももうとにかく気持ち悪くてしょうがないんです…

うぅ…ダメだ…
あまりに気分が悪くてレビューが酷い。メチャクチャだ…

それでも、読みやすい文章や謎解きに駆けまわる様子は
なかなかおもしろかったです

主人公が女郎蜘蛛のくだりで気づくドス黒い心理、
作者がこの小説で書きたかったのはその辺りなのかなぁ、と
少し考えさせられたりもしました。

…って、とってつけたように付け加えたのがバレバレですね…ｽｲﾏｾ…

最初に書きましたが、人によって好き嫌いがはっきりする小説です。

「ミステリに妖怪や幽霊なんかが絡んでるのオッケー!!」
「どんでん返し、どんとこーい!!」
「騙されるのが大好き!!」な

Ｍ属性の方はもしかしたら好きかもしれません。

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