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『夢の上』
簡単には報われない想いを夢というのかな
切ないけど前向きになれる
翠輝晶・蒼輝晶―
夢売りは請う。「私は、夜明けを所望します」夜の王は答えた。「ならば、見せて貰おう」夢売りが取り出したのは夢の結晶。その中心が淡い緑の光を放ち-「これは結晶化した女の『夢のような人生』」地方領主の娘として平凡に生きるはずだったアイナの物語。
紅輝晶・黄輝晶―
夢売りは三つ目の彩輝品を手に取った。「心の炎―その情念がかくも美しい紅輝品を生む」夢売りの声が広間に響く。「これは身を焦がす炎。成し遂げられぬ夢。誰よりも熱く、激しい夢に身を焦がした『復讐者の遺言』」その生涯を賭して挑んだ夢が語られる。
光輝晶・闇輝晶―
サマーアの空を覆う神の呪いは砕け散る。天空に広がるは深く抜けるような蒼穹。その中心で輝く黄金の太陽。人々は驚喜した。しかし。夢売りと夜の王の元には、まだ二つの彩輝晶「光輝晶」と「闇輝晶」が残されていたー。
nanacoさんのレビューを拝見して、速攻ポチりました。
初・多崎さんです。
「夢の上」というタイトルが不思議でしたが、
その意味が明らかになった時、胸がじんわり熱くなりました。
…うん、このタイトル以外ありえないんじゃなかろうか。
どれもこれも素敵な“夢”でしたが、特に翠輝晶のアイナの物語が好き。
強くて優しくて温かくて…こんな女性でいたいなぁ。
表紙を見れば一目瞭然ですが、登場人物がすっごく魅力的
…えっと、単に「キャッ美形っ☆」というだけではないですよもちろん。
飄々となんでもこなせてしまうたれ目の美青年アーディン、
美貌と凄絶な覚悟の持ち主ハウファ、
業を背負ったまま静かに生きようとしているダカール…
(アンタどう考えてもアーディンの方が好きだろ!という一部からのツッコミもありますが、)
その中でも印象深いのはやっぱりツェドカです。
ツェドカと彼に仕えていたサファルの会話ですごく好きなのがあって。
“夢”ってどうしても儚いイメージがあるけど、
“理由”とか“意思”とか言い換えてもいいんじゃないかなぁ。
「そんなこと誰も知りゃしません」「夢とはそういうものだろう?」―P332
ただどうしてもひとつ気になったのは、同じ場面を何度も見せられたこと。
もちろん人物が変われば出来事に厚みが増して得るものも違うんですが、
さすがに3回とか…、わたしはちょっと飽きてしまいました…
でも気になったのはその点のみで、
確実にあと1回は読み返したいほど素敵な物語です!
nanacoさんありがとうございます~♪
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