楽しい南の島

月島もんじゃ

その10・月島もんじゃの巻

月島へは、有楽町線に乗るのよ。
「ちょっと表を歩いてみる？」

嫌がる二人を階段方面に引きずって地上へ出る。

もあああああああああああああ。
うっ！暑い！！

銀座って、どうしてこんなに暑いのよ！！
怒っちゃうくらい暑い！！！

ここが銀座よ。
とは言っても、華やかな場所からややはずれてるかな。

こちらが伊東屋。文具屋さんよ。
向かい側は、明治屋。輸入食料品店よ。

１丁目に向かって歩く。
膝から下の空気が、異様に熱い。
えびは、職場がここ銀座だったの。働いていた頃からそうなのよね。
銀座の通りって、膝から下の気温が高い。
車が多いせい？
道が熱くなるせい？

西鉄メルサの前から地下に降りるの。
そうすると、そこが有楽町線銀座１丁目駅よ。

銀座１丁目→新富町→月島
すぐね。

地上に出ると、あら今日はお祭り？
ふんどし姿のおじさんが、あっちにもこっちにも。
軒先には祭提灯。

お！！
遠くに御神輿だ！！
お祭大好きよ。

でも待てよ。お祭って言う事は、お休みのお店が多いかもしれないぞ。
どうかやっていますように。

月島もんじゃ振興会に立ち寄って、マップをもらった。
たくさんのお店があるわね。さすがもんじゃの町！

目星をつけておいたお店の一軒は、すぐそこよ。
もう一軒は、かなり遠いの。
どっちがいいかしら？

家の前に、植木鉢がたくさん置かれている。
下町の風景。

ガラス張りの明るいもんじゃ屋さんの前を通る。
人気あるお店なのかな？
ええと、海鮮もんじゃ片岡はここら辺りのはず。
あったあった。
白い暖簾が出てるってことは、営業中ね。
でも、ちょっと入りにくい雰囲気だわ。

どうする？
隣のガラス張りのお店がいいかしら？
看板を見ると、どうやら姉妹店みたい。
「海鮮もんじゃ　けい」だって。

こっちにしましょう。
そうしましょう。

お店の前にメニューが。
もちろん、ちゃんと確認してからお店の中へ。

まだ５時だというのに、数組の先客が。
これは期待していいかも。ふふふ。

窓側隅のテーブルへ。

メニューを持ってきてくれたお兄さんに、オススメを教えてもらう。
「こちらの海鮮もんじゃと、僕の個人的には明太・もち・チーズですね。」
ほほお。
では、それにいたしましょう。

「いつももんじゃ食べてるんですか？」
アライモノさんが質問。

「いやぁ。食べさせてもらえないんで、時々他のお店行ってます。」

ふ～～ん。そうなんだ。なるほど。
まかないとかってないのかしら？

さぁ、何はともあれビールだね！
「ビール！！」「ビール！！」
ＳＢＢさんとえび。
「ウーロン茶にします。」
とアライモノさん。

なんだって～～～～？

「ビールでしょう？」
迫るＳＢＢさん。
「ウーロン茶にしておきます。」
意志の固いアライモノさん。

今日はビールだな。うん。
飲めないえびも飲みたいほど暑かったのに。
お茶にシャンパン飲んじゃったから？

誘惑に負けないアライモノさんが好きよ♪

ビールと同時にやってきた海鮮もんじゃ。
「焼いてもらえますか？」
プロの技を目の前で見るチャンスを逃してなるものか。

器から、具だけを鉄板の上にあけて、
ジュージュー焼きます。

火が通ったら、刻む。
ヘラをぎゅっと握るように持ち替えて、ジャキジャキ刻む。
鉄板に垂直にヘラが当たるように、ジャキジャキ。

具がみんな細かくなったら、ドーナツ状に土手を作るのよ。
ドーナツの穴の部分に汁をジャーっとあけちゃいましょう。

ちょっとなばっとしたら、具と混ぜるの。
混ぜて混ぜて。

「いつから食べられるんですか？」
ＳＢＢさんが聞いてくれた。
「もういいんですけど。もうちょっとして焦げたほうがおいしいですよ。」

ふーん。そうなのか。
鉄板に延ばされたもんじゃ。
ちょっと眺めて、焦げるのを待つ。

さて、食べよう。
ちびヘラに、ぺトってくっつけて、
ハフハフ。
あちい。うまい～～。

「これ、おいしい～～～～～！！」
ＳＢＢさんニコニコ。
前に食べたら、ソースの味しかしなかったんですって。
よかった。これなら来た甲斐があるって言ってもらえるかも。

だしが効いてていい味だわ～～。
えびも入ってる。えびもイカもプリプリだもんね。

ビールもぐいぐいだ～～～。

明太・餅・チーズにも期待が高まっちゃうわ。
どんなだろう？

やってきたのは、どかんと明太が乗った器。
お餅は、一枚を５つ位に切ってあるみたいだった。
チーズは、別の容器にピザ用みたいなシュレッドチーズが出てきたわ。
「これはあとから乗せてくださいね。」

さぁ、やってみよう。
さっきのお兄さんみたいにね。

アライモノさんが立ち上がって、
ジャキジャキ。

「キャー。これ楽しい～～～～！！」

えびもやってみよう。
ジャキジャキ。

おもしろいぞ～～～～。
明太子もお餅も、細かくしちゃうぞ！

薄く延ばしたら、チーズをパラパラ。

チーズが溶けたら出来上がりだって。
早く食べたいなぁ。

とろり。チーズが溶けました。
わーい。食べるぞ～～～～～～。

ハッ。ホッ。あちちちち。
猫舌えびには、ちょいと辛いわ。
こっちもうんまい～～～～～～～～！！
どっちかっていうと、こっちかも～～～～～！！

食べている間に、お店は満員。
隣では、お父さんと小学校１年くらいの男の子が楽しそう。
ははぁ。こどもは小皿にとって冷まして食べるのね。
鉄板からだと、食べられないもんね。

あ～～～～。
２種類食べて満足だぁ！

そろそろ行こうね。お土産も買わなくちゃいけないし。

地下鉄の駅に向かっていたら、御神輿が通ったわ。
いいね。いいね。
イナセだね～～～。

御神輿しょってみたいなぁ。ってずっと思ってたの。
いいよね。
いいもの見ちゃった。へへ。

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