とりあえず・・DIYで行こう!

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September 14, 2010
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カテゴリ: 本・テレビ等
クォンタム・ファ...

クォンタム・ファ...

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第23回三島由紀夫賞を受賞した作品。

パラレルワールドもののSF作品になるんだろうけど、正直な感想をのべるなら、あんまり好きじゃない。
まず、導入部がめんどくさい。
難しい語句を並べて色々と書いてくれてるんだけど、自分の駄脳では理解できないのでその内容に意味があるのかただの言葉遊びなのか良くわからん。たぶん、読者に理解させようという意識はないと思う。
全部を読み終えて、導入部に「あぁ、なるほどね」と思うところがなかったわけでもないけど、だからといってそんなややこしさが必要だったとも思えない。
自分的には、もっと易しい文章で書いてくれてるほうがSFとしてはいい作品になったと思う。

パラレルワールドにお約束のパラドックスや、そこに時間旅行のパラドックスまでプラスさせて作品を構成させているところはなかなか読み応えがある。
その成り立ちをコンピューターのネットワークに絡めて人間の精神世界にまでつなげていくやり方も、少々乱暴だけど面白いと思う。
ストーリーが動き始めると、謎解きの連続という感じで最後まで一気に読み進められる。
だけどねー
どう考えてもハッピーエンドに向かうようには思えないので、あんまり楽しくは読めないのが残念。

けっこうきわどい描写もあるし、悪く言えば怖いもの見たさ的な興味を持たせて読ませるタイプの作品。
帯に「家族の絆」云々の宣伝文句があるので(題もファミリーズだし)、そういう「家族的」な部分を期待して読んだんだけど、なんだかねぇ・・・
自分にはそういう作品の「心」は感じられなかった。
ファミリー「ズ」ってところがミソなんだけどね。

一番の問題は登場人物に倒錯した性癖があって、幼女がその対象になってるってとこなんだよね。
決してそれを肯定してる作品ではないけど否定もしてないし、単に物語の構成上必要だったから書きました的な感じで、そういうところは娘を持つ身としてはどうしても拒否反応が出る。
作品が面白くなるからというだけの理由で軽々しく扱っていい題材とは思えないんだけど、そういうのは業界としてはなにも考えないのかねぇ。

エンディングをみても、よく出来た「和製SFホラー小説」としか思えないし、結局だれも救われない作品がまた一つ出てきたかぁ、というのがワタシの総括です。

作者は何を語りたかったんだろうなぁ。





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Last updated  September 14, 2010 07:59:30 PM
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