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2024.03.10
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「ここより上に逃げて」津波到達地点に桜2213本…植樹に協力したボランティアのべ8500人
満開になった津波到達地点の桜(昨年3月31日、岩手県陸前高田市で)=桜ライン311提供


 岩手県陸前高田市に東日本大震災で津波が到達した地点沿いに点々と植えられた桜がある。

避難の目安を示すのが狙いだ。
その数、2213本。
NPO法人「桜ライン311」(陸前高田市)の植樹活動に協力したボランティアは、この13年間でのべ約8500人に上る。

「桜ライン311」代表理事の岡本翔馬さん
「一本一本の桜に多くの人の思いがこもっている。大切に守っていきたい」

 岡本さんは大学進学を機に、古里の陸前高田を離れた。
2011年3月11日昼、転職活動先の東京都内のインテリア会社から内定の連絡が入った。
震災が起きたのは、その数時間後のことだった。

 両親とは連絡がつかず、古里の様子もわからない。いても立ってもいられず、2日後に東京から車で現地に向かった。両親は無事だったが、実家の向かいに住んでいた幼なじみが津波で命を落とした。見慣れた街から多くの建物が姿を消し、避難所は物資が行き届かず、混乱を極めていた。

「自分が今やるべきことは、地元の人たちのために働くことではないか」
古里に残ることを決め、内定先に断りを入れた。

犠牲者を追悼し、教訓を未来に伝えるために何ができるだろうか。
思いついたのが、 総延長170キロに及ぶ市内の津波到達地点沿いに桜を植えること だった。
「ここより上に逃げて」 というライン。
仲間ら10人で同年10月に「桜ライン311」を作った。
線になるよう10メートル間隔を目安にした。1万7000本を植える壮大な計画が始まった。

■「明日も生きなきゃいけないと思うように」

 植樹には地権者の同意が必要だ。
「桜ライン311」のメンバーだけで植えるのにも限界がある。
取り組みを広げることは、思いに共感してくれる人を増やすことでもあった。

 市内の一軒家で暮らす 大坂芙美子さんは、震災で津波に巻き込まれたが、松の木に引っかかり、間一髪で助かった。
流失した自宅の跡地への植樹を「桜ライン311」から打診され、「ここに家を建てることもないから」と了承 した。震災1年後の3月に桜が植えられた。

 大坂さんは、長男が中学生で亡くなり、次男も病気で震災の1年半前に39歳で急逝していた。入院中で津波を免れた夫も少ししてこの世を去り、一人残された。しかし、植樹後も桜の下にはボランティアが集い、「桜ライン311」のメンバーらが「ママ」と慕って跡地裏の高台に立つ現在の自宅まで会いに来てくれる。

津波から生き残って良かったと思う瞬間はほとんどなかった
でも、 どん底だった自分が、明日もちゃんと生きなきゃいけないと思う ようになった」


 3月9日にも市内のかさ上げされた場所に13本が植えられ、これまでに植樹が行われたのは425か所で、2213本となった。
協力したボランティアはのべ8496人に上る。
12年からボランティアとして植樹会に参加している千葉県の会社員男性
「成長する桜と街の復興を見られるし、他の参加者や地権者の方たちと話をするのも楽しみ。目標達成まで参加し続けたい」

 1万7000本を植え終わるのにどれぐらいの時間がかかるかわからない。
でも、岡本さんに焦りはない。
『次の大きな災害で、いかに被害を減らすか』という理念は、桜の木とともに広がりつつある





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最終更新日  2024.03.10 04:54:25


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