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パーマンは’67年に一番最初の白黒アニメ放送がありました。それから’84年にカラーになってアニメ再登場しました。連載が終わっていたパーマンでしたがアニメ2回目の登場に伴ってF先生は、少し設定を変えて連載をスタートさせました。○最初のマンガ連載宇宙から来たパーマンセットを渡す人物→「スーパーマン」パーマンは全員で5人→「パーマン5号登場」○2回目のマンガ連載(カラーアニメ放送時)「スーパーマン」→「バードマン」パーマンは全員で4人→「5号の登場はなし」テレビの影響は大きいのでおそらく、パーマンを知っている多くの方は「バードマン」で覚えていることでしょう。現在発売中のコミックでは最終話は『バード星への道』というタイトルですが初期は、『スーパー星への道』となってます。大全集でも、貴重な初期バージョンを収録してくれています。ありがたいことです。■ 「スーパー星への道」扉絵パーマン5号についてはまたいつかお話したいと思います。■ 『スーパー星への道』収録藤子・F・不二雄大全集 パーマン 2巻コミックやアニメで広まっているのは「バードマン」の呼称なので、日記ではとりあえず「バードマン」と書き進めていきます。ややこしくなったらスミマセン。 < パーマン最終話 『スーパー星への道』 >■ みつ夫には超小型レコーダーがつけられていた■ 優秀者はバードマンの星へ行ける自分の分身とはいえコピーの発言は、ちょっと冷たい・・・■ みつ夫の想像するスーパー星■ バッジが鳴るレコーダーがついているのでみつ夫は、なんとしても活躍しておきたい。■ ブービーとパー子がすでに片付けていたみつ夫は、いい活躍を残すことができなかった。■ そして発表の日がやってくる■ 審査が始まる■ みつ夫は興味がないみつ夫は、自分が選ばれるとは思ってないので「どうでもいいや」という気持ちだった。■ 最優秀パーマンは・・・!!■ みつ夫が選ばれた!!■ 喜ぶよりも怒ってしまうみつ夫パーやんは頭がよく賢くて、パー子は果敢で勇気もある。なので、みつ夫はいつも劣等感を感じていた。■ バードマンが説明を始める■ みつ夫は勇気があり 頭を使いしっかり活躍したみつ夫は、普段は臆病者だが、勇気を出していた。頭のよさは、関係ない。みつ夫は立派だったと称えられる。■ みんなに褒められるみつ夫一番左のパーマンが赤ちゃんパーマンの5号です。■ 出発は翌日と早い・・・■ 嬉しいはずなのだが・・・いざ、地球を離れるとなると心細く感じてきてしまった・・・■ パパ、ママ、ガンコとの食事もこれが最後■ そして翌朝・・・みつ夫は、怖じ気づいてしまう。■ 思わずママに助けを求めてしまう■ ママは固まっていた・・・時の流れが止まっていた。バードマンが迎えにやって来ていた。■ 世界中から集まったパーマンが円盤に・・・各国から選ばれた優秀なパーマンたちが一斉に集まっていた。■ みつ夫は着替えパーマンに変身する不安もあるし、寂しさもある。後悔もあるかもしれないがみつ夫は、行くことを決意する。■ 仲間全員が外で待っていた目の前には、円盤が用意されていた。■ 「さよならはいわないよ」みつ夫は、立派なパーマンになることをみんなに約束する。そして再び帰ってくると・・・■ みつ夫は円盤に乗り込んだみつ夫は「行ってきます」という言葉を残し円盤は宇宙へ向かった。 < 完 >初めて最終話を読んだときはてんコミの7巻でした。私が、まだ小学生の時でした。あの時のことは、今でもはっきりと覚えています。全く予想もつかなかった突然の最終回に終わって残念という気持ちと宇宙へ羽ばたくみつ夫への祝福と多くの複雑な気持ちが入り混じり何か、1つの時代が終わってしまったと思ってしまったほどです。まだ小学生でありながら、そんな風に思うのは皆さんに、笑われるかもしれませんが本当に、心にポッカリと穴が開いてしまったような大きな区切りを感じていました。パーマンが熱烈に大好きだったのでいつまでも続いてほしかったですしずっとずっと終わらないものだと勝手に信じてもいました。個人的な話ですが私は、高校卒業後、アメリカへ留学しました。知り合った留学生に話を聞いてみると皆「大いに悩んで」とか「人生の一大決心」など特別な思いを抱いて留学してきた、ということです。でも、私は全くといっていいほど悩みませんでした。悩んだこといいますか、考えたことは親への心配くらいでしょうか。(自分の心配はありません)もしかしたら、みつ夫くんが宇宙へ留学したことを考えればいつでも飛行機で帰ってこられるアメリカへ行くことなど、「ちょっと遠くへ行くこと」だと思っていたような気がします。宇宙へ留学したみつ夫くん・・・元気に頑張ってるかなあ・・・地球に、また新しいパーマン候補を見つけにやってくるのかなあ~
2011.02.06
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ドラえもんの映画でも「のび太の創世日記」というタイトルがありさらに、短編でも「地球製造法」という話などがあります。宇宙や地球の始まりなどの天文学は藤子・F・不二雄先生にとって興味が強く、好きな分野だったのでしょうね。見知らぬ男から、宇宙を創ってほしいととんでもない頼みごとを引き受けてしまった少年の話。藤子・F・不二雄先生のスコシフシギなSF短編『創世日記』を紹介したいと思います。 < 『創世日記』 ストーリー>■ キレイな空にキレイな星夜、外に出てみると見事なほど、夜空がキレイだった。■ 主人公の創(つくる)少年素敵な夜空を眺めながら、思わず自分が「生命の第一号」と想像してまう。■ 誰かが話しかけてきた創くんは、夏の夜、暑かったので夜風を浴びに、外へ出てきた。■ 男は仕事をしているようだが・・・■ 男は困っている様子だった。事情は分からないが創くんは、気の毒に思った。■ そしてすかさず男は、創くんに頼みごとをいってきた。天地創造システムとは?■ 宇宙から生命までを創る装置!!あまりに途方もない話だったが男の迫力に、圧倒されてしまう・・・■ 創くんは男を部屋に入れる準備は整ったらしい。■ まずは日記を書くことを頼まれる説明書を渡されるも、分からないことが多かった。しかし、男は煙のように消えてしまった・・・■ 置かれていったのはUFOのような円盤であった円盤の中身をのぞいてみると・・・そこには宇宙の姿があった!!■ さきほどの説明書に手を伸ばす説明書といっても、本ではなく電気信号のように脳に直接伝わるものだった。■ 円盤の中は原始宇宙であった原始宇宙、すなわち生まれたて(ビッグバン直後)の宇宙を意味していた。■ 創少年に宇宙の創造が任された任務は、強い「意志」を持ちながら、円盤をさすること。毎日続け、宇宙の様子を日記に書くよう説明された。■ 円盤の中の宇宙は 1日で1億年が進んだやがて、地球らしき星や月生まれたての太陽までが見えてきた■ 惑星に雨が降り出した雨、すなわち水が発生した。これには、男も驚き喜ぶ。■ 生命を生み出す舞台ができた惑星が、海を持つ確率は極めて低いが創くんは、天地創造システムで成功させた。■ 男は宇宙からの使者らしいどうやら、今まで1000万人以上の人間にずっと頼み続けてきたらしい。■ 創くんには強い意志があるという天地創造公団というのが、男の所属先らしい。すべての期待が創くんに寄せられている。■ しかし創くんの両親が・・・ある日、円盤が処分されていた。必死に探すも出てこない。■ 父親に怒られてしまう創くんは受験生だった。勉強をするように注意されてしまう。■ なくなってしまったことを告げる当然のことながら男はビックリしてしまう。■ 宇宙や人類の誕生に偶然はないゼロといえる確率から、宇宙を創り出すには必然が必要だった。それが天地創造システムだった。■ 男は告げる創くんに渡された円盤の中に、今の地球があった。その地球をなくしてしまったことになる・・・■ 創くんには何が何だか分からない・・・地球はすでに存在しているが、男がいうにはそれは時空を超えて創られていると説明する・・・■ 宇宙の存在がなくなってしまう!?このままでは、創少年も、人類も、この男も宇宙すべての存在が消えてしまうという・・・果たして、私たちの地球の運命は・・・創くんは、やがて視界に異変を感じてくる・・・結末が、どうなるか気になるでしょうか?いや、皆さんは気にならないでしょう。理由はかんたんです。この作品は、1979(昭和54)年の作品です。もし円盤(天地創造システム)が見つからなければとっくに私たちの地球も消えているからです(笑)消えてないということは、ハッピーエンドなのです。空気のない宇宙空間でちり、ガス、電子、粒子などが集まって、そこから空気のある地球ができる、海ができる、生命が生まれる・・・そんなことは、やっぱり奇跡の中の奇跡といえますよね。それを考えれば、大いなる困難を抱えた今の日本が復興するまでの道のりは長く険しいものになるでしょうが奇跡を頼らなくても、できることですよね。私は、言葉ではいい表せませんがこれからの日本に、希望と期待を強く持っています藤子・F・不二雄 SF短篇集 創世日記
2011.04.07
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明るく楽しく活気に溢れていたといわれる江戸時代。本などによると、とにかく大らかで愉快で不思議な魅力に溢れている時代だという印象があります。私は、タイムマシンに乗れたらやはりできる限り遠い未来が憧れますが過去なら、江戸時代に行ってみたいですね。「きっと、怪しまれて捕まってしまいますよ」という、お堅い返事はなしでお願いします(笑)さて、キテレツとコロ助が向かったのは江戸時代ですが、タイムマシン(航時機)が壊れてしまうという、大きなトラブルが発生してしまいます。■ キテレツ大百科 1巻【送料無料】キテレツ大百科(1)藤子・F・不二雄大全集 < 『片道タイムマシン』 より>学校で「郷土の歴史」を調べる宿題が出る。そこで、キテレツは、実際に歴史を見てみようと考える。■ コロ助は キテレツのために部品集めを手伝うゴミ捨て場から、いろいろな部品を拾ってくるのはコロ助のいつもの仕事だった。キテレツの良きパートナーです。■ キテレツは強く感心する1855年という電気製品もない時代に「トランジスタ」という言葉が書かれていることに驚く。■ キテレツ斎様は江戸時代にすでにタイムマシンを考案していた奇天烈大百科の作者であるキテレツ斎様を尊敬するキテレツは、その天才ぶりにますます尊敬する。■ 夜中 キテレツは外に人がいないことを確認するお出かけ気分のコロ助はたくさんの荷物を積み込んでいた。■ 荷物の載せすぎを注意するキテレツ重くなると帰ってこれなくなると怒るキテレツ。荷物を降ろすと、何か変な音がした・・・■ いよいよ航時機を動かす10年前、20年前と、少しずつさかのぼっていった。緑は多くなり、民家は少なくなっていく。■ そして50年前に移動連載された当時は1974年なので50年前が、大正時代(1924年)になってます。■ ついに120年前にまで来てしまった!!時は、1854年の安政元年。民家は見当たらず、見渡す限り野山であった。■ 昔の時代を眺めて満足するキテレツ■ 帰るためのボタンが壊れてしまっていた!!さすがのキテレツも、説明が書かれている大百科が手元にないため、お手上げだった・・・■ 航時機は落下してしまう■ そして航時機は壊れてしまった・・・■ あわてふためくコロ助コロ助とキテレツはケンカを始めてしまう。■ とにかく助けを求め 家を探す二人夜中になってしまったがどうにか、民家が見つかった。■ おかしく思われる二人タイムマシンで来たけれど故障した・・・というのは信じてもらうほうが、無理なことかもしれなかった・・・■ そして翌朝朝ごはんを出してもらうが、まずいものだった。しかし、それが当時としては当たり前の食事だった。■ 月日が流れること2ヶ月家族や友だちのことを思い悲しみにくれるキテレツ。■ キテレツの前に旅人が現れた■ 旅人はキテレツの話に興味を持つ■ キテレツは何も期待せず航時機を案内する■ 旅人から質問をたくさん受ける電池やモーターなど、全てが見知らぬものであるにもかかわらず旅人は、要領を得てしまう。しまいには直せたというが・・・■ 航時機が直った!?キテレツは信じられなかった。江戸時代の人間には無理だと決め付けていた。■ ボタンを押すと・・・航時機は、動き始めた!!帰るためのボタンは直っていた!!■ 航時機は完全復活した!!■ 旅人の名は・・・旅人と別れの瞬間に、初めて聞いたその名前は・・・なんと、奇天烈大百科の作者である、キテレツ斎様であった!!キテレツたちは、大いに喜び無事、現代に戻ったのでした。こうして、1854年から無事に戻ることができたキテレツとコロ助ですが、なんとキテレツ斎様が航時機を発明したのはこの翌年1855年なのです。もし、航時機でトラブルが起きてなければ・・・もし、キテレツ斎様に出会っていなければ・・・120年の時を超えて、二人は出会う運命だったのかもしれません。SF好きの方ですと、ある疑問が浮かぶかもしれませんがまあ、それはそれで、別に楽しんでいただくのがよいと思います
2011.06.09
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一度やってみたかった藤子ファン(私)による企画『A先生とF先生の短編対決』を発表します。A&F、両先生の短編を読み比べて共通のテーマを探ろうという試みです。本日は藤子A先生の短編『万年青』を紹介します。タイトルには、わざと「まんねんあお」と振り仮名がありますがおそらく作品名を注目してもらうための技法でしょう。 < ストーリー > 高校生の少年・清一は 観賞用植物の万年青が大好きで 深い愛情を注ぐという 若者には似合わない趣味があった。 そして、 近所に万年青を育てている おじさんと知り合いになる。 おじさんの温室には ずらりと万年青が並べられていた。 どれも同じように見えるが その中から、清一は 迷うことなく、芸術品と されている万年青を 見事にいい当てる。 清一の夢は 朝日のように八方に広がる 一直線に伸びる万年青を育てることだった。 そして「青春光」と 名づけることを夢見ていた。 そして、ある日 夢にまで見た青春光が・・・!?■ 本日の1コマ ■少年の夢は「青春光」という万年青を育て上げることだった 清一の顔は、どこか同情して しまうような弱々しさがあり 話す時も、どもりがあり A先生の個性描写が光ります。 勉強が大事だから 「万年青なんか捨てろ」と いう厳しく冷たい父親と それに反対して 温かく見守る母親の存在など 実に見事な人物描写です。そして、後半大きくストーリーが動き出します。思わぬ展開の後、清一は青春光を目の前にして本心とは裏腹に、あきらめてしまいます。高校3年だから「受験勉強に専念します」と語りうつむきながら、おじさんの元を去ってゆきます・・・The End私は受験勉強が全てとは思いません。ですが、受験をほったらかしで、好きな趣味だけに没頭していればいい、というのも正しいとは思えません。おそらく清一も、心のどこかで「勉強しなくてはいけない」と、思っていたことでしょう。ラストには、なんともやりきれない切なさに包まれます。本作品の根底に流れているものは思春期に揺れ動く少年の心かもしれません。 左は中学のときに読んだ「夢魔子」 右は最高傑作と名高い表題作「ひっとらぁ伯父さん」を含む短篇集写真の2冊の両方に、「万年青」が収録されてます。やはり、はずせない名作なのかもしれません。店頭では、中公文庫の藤子不二雄Aブラックユーモア短篇集(2)に「万年青」が収録されてます
2009.11.09
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「ちょっとタンマ」と子供の頃から「タンマ」を使ってますが「タイム」と置き換えても、意味は一緒です。ということは、「タイム」のなまりだと思うのですがどうして、こんな変な風になまったのでしょう。まあ、いっか~(笑)それでは、恒例のドラえもん大全集の紹介をいきます。今回は11巻からです。藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 11巻※ 『 』カッコ内は、作品タイトルです。 『 忘れ物おくりとどけき』■ 宿題をやったノートを家に忘れたのび太■ 物を瞬間移動させることができます 『 ゲラメソプンピストル』■ 相手の感情を変えることができますゲラゲラ、メソメソ、プンプンの略です。笑わせたり、悲しませたり、怒らせたりできます。■ 怒るところだったのびママも笑い出す 『 ふくびんコンビ』■ 福の神と貧乏神です悪いことばかり起きるのびたに、福の神をつけます。そして、悪さをするジャイアンに貧乏神をつけます。■ ジャイアンの見つけたお金ものび太の元に貧乏神がマンガに出てくるのは珍しいですね~言葉でなく姿を現せて出てくるのは、ドラえもんが最初でしょか? 『 時間よ動け~っ!!』■ タンマウオッチこれを見て、「タンマ」が気になりました(笑)なんだか面白い言葉(外来語?)です。■ 地球上すべての動きが止まりますいじめられた仕返しに、ジャイアンとスネ夫にのび太は、思いっきり落書きをしたりします。■ やがてとんでもない大事件が・・・なんと、タンマウオッチが故障!!■ 当たり前だがドラえもんまでも止まる子供の頃、初めて読んだとき本当にドキドキしたのを覚えています。■ のび太は修理するも手におえず・・・大人でも楽しめるドラえもんですがやっぱり子供の頃が、一番のめり込めますね~ さて結末は!? 『 しあわせな人魚姫』■ 可愛そうな物語「人魚姫」の内容を変えたい・・・ドラえもんは、ハッピーエンドに変えようとします。実は、この道具は大長編「ドラビアンナイト」でも登場します。 『 ツモリガン』■ 「ツモリガン」を使うと・・・なぐられる寸前にジャイアンに使うと、ジャイアンは夢を見始めます。ラストに1コマの、どんでん返しのオチがスゴイなあ~■ ジャイアンは夢の中でのび太をなぐりますもちろん、のび太は実際には、なぐられていません。「何かをしているつもり」の夢を見させる道具です。 『 ハッピーバースデイ・ジャイアン』■ 今日は何の日かというと・・・恐怖の歌を聞きたくないので、断る言い訳を考える。のび太も、スネ夫も、しずかちゃんも当然行きたくない。■ 言い訳は結婚式や葬式など(笑)ガキ大将のジャイアンは、みんなに心から祝ってもらうことはできるのでしょうか・・・ ジャイアンの悩みが描かれてます。 『 エスパースネ夫』■ のび太が一生懸命話す超能力を馬鹿にするスネ夫ドラえもんとのび太は、透明になってスネ夫に超能力を信じさせようと、イタズラをする。 『 出木杉グッスリ作戦』■ 先生に褒められる出木杉くん妬むのび太は、ドラえもんの道具で出木杉くんをグッスリ眠らせようとするが失敗。■ アクシデントでのび太は一晩中眠れなくなる夜中に何もすることがないので、しぶしぶ宿題を始める。時間はたっぷりあったので、宿題をすべて終え、翌日先生に褒められる。「人を妬んだりせず、自分も褒められるよう頑張りましょう」というメッセージですね。さすがはF先生。いいラストです。 『 オキテテヨカッタ』■ 眠れないのび太はドラえもんを起こす「オキテテヨカッタ」は、寝たまま人を起こすことができます。ターゲットにされた人はいい迷惑ですが・・・(笑)■ 起こされて無理やりテレビ番組が始まります基本的には寝ているので、応対はイマイチ。このアナウンサーは歌を歌うだけでした。 『 職業テスト腕章』■ 「入学体験」ならぬ「就職体験」ができます腕章に、(一時的に)なりたい職業を書くだけです。のび太は、本屋さんで働いてみようとする。■ 本屋は楽だからと軽い考え実は、子供の頃、マンガ大好きな私も本屋さんになりたいと本気で思ってました(笑)■ のび太は本屋さんには不向きであった私も、「マンガ読めて楽しそうだから」という単純な気持ちで小学校の頃は、本屋に憧れました。のび太と一緒ですね(笑)今回取り上げた作品は’78~’81年に描かれたものです。「エスパー魔美」は大全集でも好評発売中ですが「エスパースネ夫」は、発売しておりません。あしからず(笑)
2011.01.21
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突然ですが「若さ」とは何でしょうか。年齢が低いことあるいは、そう見えることでしょうか。辞書に載っていないようなもう少し深い表現をするならば若さとは「未来があること」でしょうか。先週、私は誕生日を迎えましたがだんだん、年のことを考えるようになりました。もし、結婚したら、結婚生活の年数は…などなど。若き少年と老いたおじいさんが、入れ替わってしまう藤子・F・不二雄先生のスコシフシギな短編『未来ドロボウ』を読んで、若さについて考えてみましょう。 < ストーリー >■ 勉強一筋の少年友達の女の子に、なぜそんなに勉強をするのかと聞かれる。少年は、人生の成功者になるためと答える。■ 帰宅するなりすぐ勉強に取り掛かる遊びも断わり、わき目も振らずすぐに机へ向かう。■ 夜中の二時まで勉強いい高校へ入るため必死に勉強をする。いくら勉強しても、時間が足りない。■ 父が仕事を失う…少年の高校進学が、閉ざされてしまう。あまりにも突然のことだった。■ 混乱と怒り学業に全てをかけていた少年は落ち込み、夜中に家を出る…■ 気づいたら屋敷の中をうろついていた…少年は侵入するつもりはなかったが屋敷の住人に見つかってしまう。■ お客として迎えられる■ 屋敷の主人が登場少年は、帰ろうとするが温かく迎えられる。■ おじいさんの話を聞くサングラスのおじいさんは、むかし脳の研究をしており発明が成功に結びついたという話を、少年は聞く。■ 成功だけがよい人生という結果にはならないようだった■ おじいさんは少年が羨ましい■ 若いということは素晴らしい■ 未来を悲観している少年■ ある申し出なんと、おじいさんの全財産と、少年の未来を交換しないかと、持ちかけられる。■ 少年は冗談と受け止める■ それは冗談でなく本当のことだった■ 全ての記憶の交換が行われる…少年とおじいさんの記憶(脳)は入れ替わってしまう。こうして、人体交換が行われてしまった…■ 体は少年のおじいさんは野球をする■ 野球をして大喜びのおじいさん■ ただただ幸せ普通の食事をして、少年の友達と野球をして遊んだだけの1日だったがおじいさんには、それだけで幸せを感じた。おじいさんの老いた身体になってしまった少年はあちこちが痛む不自由な身体に苦しんでいた。「若さ」と「未来」という青春を感じさせるテーマです。「明るさ」と「希望」を残して物語は終わります。主人公の少年は、高校を目指している中学生です。私が初めてこの短編を読んだ時も主人公と同じ中学生でした。その頃も、もちろん面白い作品だと思ったのですが全然、とらえ方が違ってきます。初めて読んだ時から20年たった今は「未来があるというだけで素晴らしいこと」という、おじいさんのセリフが、胸に残ります。子供の頃には、感じ取ることのできない思いですね。この『未来ドロボウ』は77年(昭和52年)の作品です。F先生が44歳の時です。もし、F先生がもっと若い頃でしたら、こうしたおじいさんの描写はなかなか描けなかったかもしれません。未来のある、若い子供たちに贈るストーリーでありながら未来へ向かっていた若き日を思い出させる、大人向けのストーリーでもあります。皆さんは、若き日を「幸せすぎる」と思えたでしょうか。青春を気取るつもりはありませんがやっぱり「若いって素晴らしい」と思いますね~藤子・F・不二雄 少年SF短編集 [未来ドロボウ]
2010.09.24
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神保町シアターのドラえもん映画祭で2/20に観た、映画の感想を行きたいと思います。 『のび太と銀河超特急(エクスプレス)』銀河超特急(エクスプレス)に乗った、のび太たち。カッコいいセリフがのび太の口から出る。ドラえもんが、22世紀で流行っているという宇宙空間を走る、未来列車・ミステリートレインのチケットを手に入れる。列車の向かう先は、テーマパークの星「ドリーマーズランド」だった。スネ夫とジャイアンが行った「忍者の星」では忍者になるべく、修行を受けたりしずかちゃんが行った「メルヘンの星」では王子様の登場する、白雪姫のお姫様役を体験できたりとみんな、楽しさ一杯に過ごしていた。しかし、いつの間にか、魔の手が忍び寄っていた…西部劇が舞台の星に、のび太が向かいます。6つの缶が並べられ、銃には弾が6発あります。射撃の名人・のび太は、6つの缶を6発命中させることよりももっと難しいことをやってのけた!!おぉ、のび太やるね~ スゴイ!!何度か、ドラ映画における、のび太の見せ場を紹介してきましたがもしかしたら、一番カッコいいのび太の姿が見られるのが、本作かもしれません。一番カッコいいと思えるセリフも冒頭で出てきます!!『のび太のねじ巻き都市(シティ)冒険記』理科室のガイコツ模型や、小便小僧の石像まで、生命のねじで動き出してしまう。トンネルを抜けると、そこは雪国であった…ということが、あるようですがのび太が、宇宙に散らばった小惑星を調べどこでもドアを開けると、そこは緑の美しい星であった…「そんなまさか!?」というような、まさかのような昔の地球によく似た美しい星があった。そこで、ドラえもんの「生命(いのち)のねじ」を使ってしずかちゃんの動物のぬいぐるみに、生命を与えそれを、ドラえもんがコピーでどんどん増やしていき可愛いぬいぐるみたちと共存する平和な星「ねじ巻き都市(シティ)」をのび太たちは、作ろうと張り切った。のび太の部屋においてあったどこでもドアから前科100犯の脱獄囚が、ねじ巻きシティに入り込んでしまう。ドラえもんが置きっぱなしにしてしまった道具で脱獄囚まで大勢がコピーで増えてしまいねじ巻きシティは、一転して大混乱に…人形、模型、おもちゃなどに、このねじを付けて巻くと生命が吹き込まれ、生き物になるという道具がこの映画で初登場します。■ 生命のねじ(いのちのねじ)しずかちゃんの持っているぬいぐるみが「生命(いのち)のねじ」によって動き出しメルヘンチックな世界が、生まれます。その中で、「ウッキー」という名のチンパンジーが登場しますが、どことなくパーマン2号のブービーを彷彿させます。物語の中盤、のび太は想像を絶する「とある者」に出会います。ドラ映画史上、最も大きな存在かもしれません。F先生は、この「ねじ巻き」を執筆中に自宅で亡くなられました。ペンを握ったままだったそうです。96年9月23日のことでした。そうした背景を知っているので、私には「ねじ巻き」は特別な映画に感じています。コロコロコミックという月刊少年誌に載せる大長編のマンガも亡くなられた翌年の春に公開された映画もF先生の意志を受け継いだスタッフが完成させました。F先生は自らの命と引き換えに人形やぬいぐるみに生命を与えるメルヘンチックな「生命のねじ」を残したように思えます。ドラえもんの道具でも、私の知る限り初めて「生命(いのち)」という言葉がつく道具だと思います。とても不思議な結びつきを感じます。そして、「ねじ巻き都市(シティ)」と深く関係する「とある者」にも、F先生の姿を重ねてしまいます。私は、木の葉に包まれるのび太のシーンが一番感動的でした。ずっと忘れられません。ここの描写、なんだかスゴイんですよね~少し長くなってしまったので続けて書く予定だった「のび太の南海大冒険」は明日に延びます。スミマセン
2010.02.24
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藤子マンガはA先生もF先生もすべての作品がすきなのですがA先生の作品の中では、特に「プロゴルファー猿」がお気に入りです。プロゴルファー猿、通称「猿」はアニメ化されたので、知名度は高いと思いますが映画があったことは、さほど知られてないかもしれません。今日は、超名作の猿の映画「スーパーGOLFワールドへの挑戦」を紹介したいと思います。藤子不二雄Aランド(発行:ブッキング)の『新』プロゴルファー猿の5巻に収録されてます。■ 猿の家に手紙が届く■ ミスターXからだった!「ゴルフワールド」への招待券が入っていた。そこは、新しくできた大遊園地だった。■ ゴルフの大遊園地ミスターXからの招待に怪しむ中丸だったが興味津々の猿は、ためらうことなく行くことに決める。■ スーパーゴルフワールドへ到着4人兄弟全員で出掛けた。楽しそうな所だった。■ はしゃぐ小丸一番末っ子の小丸も、乗り物に大喜び。一緒に乗っているのは、大丸です。いつも帽子をかぶってます。■ 猿と中丸も遊園地を回る小丸は、大丸と一緒だから大丈夫だといい猿と中丸たちは、別行動を取る。■ 小丸がいない!!ちょっと目を放したスキに小丸がいなくなってしまった・・・■ 画面にミスターXが・・・猿がゴルフのゲームをしていると目の前の画面が変わり、ミスターXが話しかけてきた。■ 小丸は誘拐されていた!!小丸がいなくなったのは、ミスターXが猿に勝負を挑むためだった。■ 怒る猿■ ミスターXが誇る影のプロゴルファーが登場!!コング・拳、闇兵衛、変奇プロの3人と戦うことになる猿。■ コング・拳は、元プロ野球選手コング・拳が、最初の対戦相手となる。■ 対戦場所はなんとジェットコースター!!キラキラと光るミラーが設置されておりそれをボールで当てなければならない。■ 打つのはジェットコースターから体を固定して、走るジェットコースターからショットしなければならない。■ 先行はコング・拳■ ボールはわずかにそれたコング・拳は、光るミラーに目がくらみミスショットになってしまった。■ 猿はミラーを狙う■ 見事成功!!猿のボールはど真ん中に命中し、ミラーは壊れる。初戦の相手コング・拳に勝利する。■ 第二試合は変奇プロと勝負今度は、振り子のように左右に揺れる乗り物から打たなければならなかった。■ 観覧車を抜けてグリーンを目指す揺れる場所から、さらに障害物となる観覧車を避けながらグリーンを目指さなければならない。この勝負も猿が勝つ。■ ラストの第三試合は闇兵衛が登場不気味な渦巻きグリーンになっていた。闇兵衛はパットの達人で、彼には得意の舞台だった。■ 猿は闇兵衛にも勝利した!!「3人を倒したら小丸を返す」という約束だった。そして、猿は見事に3人に勝った!!■ そして思わぬ異変が・・・ミスターXは約束どおり、小丸を返すといったがスクリーンに異変が起きる・・・■ ミスターXが消えてしまった・・・■ 恐怖の人工知能ロボット「タイタン」現る!!私はタイタン!スーパーゴルフワールドの支配者だ!猿くんこれからは、私が相手だ!!なんと、人工知能を持ったロボットが意思を持ちミスターXを逆らい、遊園地全体が支配されてしまった!!私が、「スーパーゴルフワールド」を見たときはまだ小学生でした。この場面で鳥肌が立ったのを覚えています。まだSFに触れたこともなく、意思を持ったロボットの登場は怖くもあり、小さかった私をドキドキさせてくれました。ここから、猿の本当の戦いが始まります!!建物に閉じ込められた猿たちの運命やいかに・・・そして、小丸は無事なのか・・・続く!!
2010.11.19
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昔のマンガに出てくるドロボウは、頭に布をかぶっていますが昔は、本当にかぶっていたんですかね~頭(髪型)を隠すことは自分の特徴を隠すことになるので多少の効果はあったのかもしれませんね。■ こんなやつですオバQの「まじめなドロボーさん」を読んで気になってしまいました。まあ、パーマンでは、ドロボーがしょっちゅう出てくるんですけどね(笑)さてさて、今日の紹介は大全集「オバケのQ太郎」5巻です。藤子・F・不二雄大全集 オバケのQ太郎(5)今日取り上げる話は1966~1967年のサンデーに掲載された作品です。 『のらネコぐれん隊』 より■ 正ちゃんのおやつが消えて疑われるQちゃんQちゃんは大食いなので正ちゃんのママからも、疑いの目で見られてしまう。■ 「ぼくが食べたんじゃない!!」Qちゃんは、チーズも食べてませんし正ちゃんも食べてません(笑)■ 食べ物がなくなったのはノラ猫のせいだったノラ猫たちは、小池さんちの家の下にたまっていた。 『サングラスのQ太郎』 より■ サングラスが落ちていた何気なくかけてみると・・・Qちゃんは、とても気に入ります。■ 映画スターになった気分になるQちゃん石原裕次郎やアル・カポネの名など、時代を感じるのはオバQを読むときの、楽しみの1つですね。 『世界で一枚しかない切手』より■ 切手のコレクションをしている木佐くん木佐くんの家で、切手を見せてもらうQちゃん。あれこれ、指図をいわれていると・・・■ ハクション!! やってしまいました(笑) 『車とウマと別荘と』より■ ドロンパがテキサス出身だと明らかにドロンパは、日本に来る前はテキサスで居候をしていたことになりますね。 『P子のお人形』より■ 仲の良い兄妹を見かけるQちゃんQちゃんにも、妹のP子がいるので自分も真似しようと考えます。■ あっさり断られるQちゃん■ Qちゃんは転んでしまい 逆におんぶされる全て、妹に面倒を見させてしまったQちゃん。思わず「しまった!!」 気づくの遅いです(笑) 『テーマソングを歌おう』より■ 正ちゃんのお兄さん 伸ちゃん(伸一)の部屋でレコードを聞くテーマソングを聴いていると正ちゃんは、自分でテーマソングを作るといい出す。■ Qちゃんも自分のテーマソングを作詞します正ちゃんパパ、ちょっと笑いすぎです。こわれ気味?(笑)基本、穏やかな性格なんですけどね~■ 正ちゃんパパが作詞に挑戦それぞれ、「もしもしカメよ~ カメさんよ~♪」「桃太郎さん、桃太郎さん~♪」の替え歌ですね(笑)■ 今度は正ちゃんママが挑戦「ラララ・・・」は、アトムでしょうかね~ママの頭に浮かぶ、美形Qちゃんは芸術を感じます(笑) 『大戦争のはじまりは?』より■ Qちゃんとドロンパが大ゲンカに・・・2人のケンカを知って、駆けつけたP子。理由を聞いてみると、オナラが原因だった(笑)■ 果たして犯人は・・・?なんと、音はラッパだったことが判明。今は、ラッパを吹く子供も見かけませんね~チンドン屋も出てくる場面があるのですが数十年の変化は大きいものですね。 『ゴシップをばらまこう』より周りのみんなが、いろいろな噂話を持っていてQちゃんも、特ダネを探しに行きます。■ 狙ったのは小池さん(笑)ラーメンを食べ終わると、食後のラーメンが・・・そして、おやつもラーメンでした(笑) 『デンマークに負けるな』より■ 街中を一生懸命きれいにしようとするQちゃん「デンマークはゴミが落ちてなくきれい」という話を聞いてそれなら「デンマークに負けるな」と、張り切るQちゃん。 ■ う○○を発見!!(笑)なんと作者の登場です!!藤子両先生が、危うい描写をカットします(笑)■ う○○をしたイヌと飼い主を発見日本は、諸外国に比べ、道端の○○○は少ないそうですがそれでもゼロではありません。掃除するQちゃん偉いです!! 『咸臨丸とQ太郎』より■ 蔵の中からむか~しの写真が出てくる万延元年は1860年なので、今では151年前になります。この話は'67年発表ですから、約100年前となります。結局、具体的なことは何も分からないまま終わりますが結論としては、昔にもオバケが人間界に来ていたということですね。マンガの中に、作者を登場させることを一番最初にやったのは手塚先生といわれていますが今よりも、まだまだマンガの歴史が浅い頃です。そんな中、藤子先生たちが登場し、面白おかしくストーリーに加わるのは、新しいギャグだったように思えますね~
2011.04.21
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地球以外にも生命が存在しているといわれている惑星「グリーゼ581c」の発見などで世界的に、宇宙人の話が盛り上がっているように思えます。■ 俗に「宇宙人の恋人」と呼ばれている壁画中米のエルサルバドルにある洞窟の壁画です。二人仲良く手をつないでいるようなイラストですね。頭の部分は、ツノというよりも宇宙服の一部のようにも見えますね。(画像はエルサルバドルの洞窟壁画・公式サイトより)この洞窟の壁画は、およそ紀元前400~1200年頃といわれてますが一部の専門家からは、紀元前7000年頃ともいわれてます。一体どのような意味を持って描かれたのでしょう・・・そして、宇宙人は昔からいたのでしょうか?地球から宇宙へ旅立ち生命のいる惑星を探し宇宙人との遭遇を求める地球人たちの物語。藤子・F・不二雄先生のスコシフシギなSF短編 『宇宙人』を紹介したいと思います。■ 宇宙空間を飛ぶ宇宙船地球から飛び立った宇宙船に3人の男たちが乗っている。■ 目的の星が見つかる生命反応があると思われる惑星を発見。■ 生命体に期待を寄せる3人■ もしかしたら人類か!?■ 外見はどうあれ とにかく宇宙人に会いたい■ モニタから外を眺める福島氏惑星へ着陸を開始するがまだ、何の反応もない。■ 他の生命体(宇宙人)がいる可能性は高いはずこの惑星に、期待が掛かる。■ モニタに何かが・・・!!福島氏は、光を見た。画面の光は、生命体を表していた。■ 福島氏は 二人を呼び出すさきほどの画面を見せようと再び探し出す福島氏。■ 結局 見つからないまま・・・できる限りのことをしてみたがまったく手がかりがなかった。さっきの光はなんだったのか・・・■ 明日は降り立って調査することに■ 宇宙人を探しに宇宙船から出る■ 何の手がかりもつかめぬまま夜が更ける■ 戻るように指示が出る残念ながら、何も得られぬまま日が暮れてしまった。■ あれは・・・!?■ ヤリなのか・・・!?福島氏は、ついにこの惑星で最大の発見をした。■ 磨製石器だった!!見るからに手作りである。動物が作ったとは思えない。人類に似た生き物が作ったものと考えられる。■ 艇長は 興味を示さない・・・ヤリをほっぽり投げ、この惑星を発つという・・・■ 人間よりも優れた知性体と巡り会いたい地球は行き詰っている。それを打開するためなんとしても、宇宙人に出会いたかった。■ 出発する前に 語りだす福島氏この惑星を去る前に福島氏が、秘めた想いを語る。■ 会えなかった宇宙人にメッセージを送る■ 宇宙船が飛び立つと・・・!!原住民が姿を現した!!■ 見たものを洞窟の壁に描き出した宇宙人を捜し求めていた、福島氏たち地球人でしたが彼ら原住民(猿人)には、地球人の方が宇宙人に見えたのでした・・・F先生は、海外の文化や歴史に興味をもたれていました。よく海外旅行にも行かれていたことも、知られています。冒頭で紹介した宇宙人の壁画をF先生が、エルサルバドルの洞窟で見られたときにきっと、インスピレーションを感じ取られたのでしょう。「この壁画を描いた者は、もしかして宇宙人を見たのでは」F先生は、そんな発想を持たれ仮説のストーリーを組み立てたのかもしれません。それが、この「宇宙人」というSF短編というわけです。もしかしたら、遠い昔(紀元前)にも、すでに宇宙人は、やってきていたのかもしれませんね。果たして、私たち人類は、宇宙人と遭遇する日が来るのでしょうか・・・■ 少年SF短篇集 2巻 「宇宙人」収録少年SF短編集 第2巻 (藤子・F・不二雄大全集) / 藤子・F・不二雄 著
2011.06.22
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夢を見たことが次の日、あるいは近い未来に「あれは正夢だった」という現象が世の中にはあります。■ 「ポストの中の明日」収録少年SF短編 1(藤子・F・不二雄大全集)主人公の少年が、手にした新聞はなんと「明日の新聞」だった!!少し先の未来が見えてしまう話。藤子・F・不二雄先生のスコシフシギなSF短編『ポストの中の明日(あす)』を紹介します。 < ストーリー >■ ハイキングの予定を立てる仲間4人が集まっていた。■ 樹海を通るコース入り込んだら出てこれないといわれる青木ヶ原樹海を横切るという。■ 地元の人さえ足を踏み入れない■ しかし興味もある■ 冗談でいってみただけ■ 朝刊を取りに行くと・・・主人公の少年・市川は、ポストから新聞を取る。■ 一面の記事に驚く■ 飛行機事故の記事が!!■ 親と話す父に事故の話をするが、記事は出ていない!?■ なぜか事故の記事はなかった・・・市川は寝ぼけていたのか?■ そして翌朝・・・■ 飛行機墜落事故の記事が!!■ これは昨日見た新聞だ!!■ 新聞を見つめていると・・・■ 新聞の日付が変わった!!4月17日の新聞が4月18日に!!市川は、自分の目で変化を確かに見た!!■ 友達に話してみるが・・・■ 信じてはもらえない■ 毎朝、自分で新聞を取りに行く市川は、明日を知る新聞が気になっていた。毎朝、真っ先にポストへ向かった。■ あれは偶然だったのか・・・いつも、明日の新聞が見られるわけではなかった。市川は、見方を工夫してみた。■ 新聞をジッと眺めているうちに・・・ついに、コツを覚えた!!■ 明日の新聞を手にした!!そして、明日の新聞を読み続けていくうちに・・・自分と友達の記事が新聞に!!続きます・・・私は、明日の新聞を見たわけではないですが先月、夢を見ました。大全集の最終巻を手にした夢です。最終巻は「UTOPIA 最後の世界大戦」でした。「天使の玉ちゃん」も収録されていました。あとがきには、藤子不二雄A先生が!!目次を見ただけで、私の夢は終わってしまいました。ちなみに最終巻が出るのは、予定では2年後の夏です。果たして、どうなっていることやら・・・よく知られている言葉ではフランス語の「デジャヴ」がありますね。「すでに見たことがある」とういう既視感が和訳になります。皆さんにも、そんな体験はありませんか?
2010.12.11
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「母は強し」という話をしたばかりですがドラえもんにおける母親像はどうでしょうか。のび太の母親は、いつも怒ったり、注意したり、お説教したりなど(原因はのび太にありますが)子供目線からは、ちょっとうとましい感じに描かれているかもしれません。面白おかしい物語を描くには相反する真面目で厳しい存在があった方がいいとF先生は考えたのかもしれません。ドラえもんの道具で遊んだりふざけたりするのび太の身近にはきちんと注意できる大人(母親)を置こうという設定なのでしょう。F先生は、結婚された後、家を建てられましたがお母様を呼び、奥様も子供も一緒に過ごされました。これは、F先生はお母様を、とても大切にされていたということでしょう。さて、ドラえもんにおけるのびママですがのび太のことを、本心ではどのように感じているのでしょう。藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん 6巻大全集の6巻に収録されている『タマシイム・マシン』という話を紹介いたします。 < ストーリー >■ 転んでケガするのび太のび太は、ひざがすりむけて血が出てしまうがのびママは、そっけない・・・■ 不満に感じるのび太血が出ているのに、全然かまってくれない・・・■ 小さい頃はよかったと振り返る■ 「タマシイム・マシン」「あの頃に帰りたい」というのび太にドラえもんが過去に帰れる道具を出します。■ タイムマシンの一種魂だけが、タイムマシンのように過去に行くことができます。■ 年齢を満1歳に設定■ のび太の魂は1歳の頃へ・・・■ のび太は赤ちゃんになっていた!!■ 大喜びののび太■ のびママがやって来る■ その頃のび太の魂は移動中■ 若き日ののびパパ■ のび太のおばあちゃん多くの方が、ご存知かもしれませんがのび太のおばあちゃんは、のび太が幼稚園児の頃まで生きてました。■ 赤ん坊はいいものだなあ~■ 赤ん坊の寝る時間■ 歌いだすのびママ■ のびママの子守唄■ そして・・・タマシイム・マシンから、のび太が戻ると・・・■ のび太は現在に戻る■ 涙を流すのびママ■ のび太を抱きしめるのびママ■ 心臓が止まりそうになったのびママ■ 倒れそうなのびママ■ 母親は苦労する・・・■ 気苦労で倒れるのびママそして最後は、横になっているのびママにのび太は毛布をかぶせて「ぼうやのおもりはどこ行った~」と子守唄を歌って、終わります。終わりの方で、ドラえもんがのび太くんに「君みたいな子供を持てば苦労するさ」といいます。本当のことでしょうが、ドラえもんは結構ズバッといいます。ですが、これは、のび太くんへの言葉でもありながら「母親というのは、いつも子供に苦労しているものですよ」という子供たちへのメッセージとも取れます。いつもは、注意したり、怒鳴ったりと何かと、うるさく見えてしまうのびママですがわが子が大変な状態になれば、心配もしいつも気にかけていることも分かります。こんな話もあると、野比親子も安心できますねドラえもん 13巻 (タマシイム・マシン/ ジャイアンシチュー/ 悪魔のパスポート/ ハロー宇宙人 など収録)
2010.10.26
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父親は画家で、娘の魔美がヌードモデルをするという設定がエスパー魔美には、あります。藤子マンガでも、他の少年漫画と比べてもお色気シーンが多い、という特徴があります。それは、読者(少年たち)へのちょっとしたサービスだったかもしれませんしまたは、非常に重苦しい話を、緩和させるクッションであったのかもしれません。■エスパー魔美は現在、大全集では2巻まで発売されています。■ エスパー魔美 2巻の目次 『黒い手』収録エスパー魔美は、子供の頃に全巻読んでいるので、話は大体覚えていますが目次を見て、むかし出合った衝撃を思い出しました。『黒い手』という話です。■ 雨の中、激しく怒る青年と、帽子をかぶったおじさんがいる。■ おじさんは、二本指を青年に見せる。■ そして翌日、1本の指を青年に突きつける。■ 指の数は、死刑宣告の数字であった…■ 実は、青年は交通事故で、おじさんの子供を跳ねたのだった…■ 魔美はおじさんに直接会い、説得をする。■ 魔美は、高畑くんに知恵を借りるも、どうにもならなかった…■ 魔美は超能力で、おじさんを止めるも、おじさんは何度も何度も立ち上がる…青年は、不注意でおじさんの子供を跳ねてしまった。刑務所へ入り、罪を償い、出所した。おじさんは、奥さんも交通事故で亡くしていた。1人息子の成長だけを、ずっと楽しみにして生きていた。しかし、それも絶たれてしまった…魔美が、おじさんの心の中をのぞくと子供が生まれたばかりの思い出に溢れていた。魔美は、涙が止まらなくなってしまう。おじさんは、殺人鬼と化していた…超能力で、おじさんの行動は多少、操れたとしてもおじさんの心までは、変えることはできなかった。もはや、誰にも止めることは、できなかった。そして、おじさんは実行に移ってしまう…幸い、私は、おじさんの立場になったことも青年の立場になってしまったことも、ありません。正確にいえば、「まだ」なってないだけで「これから」なってしまうのかもしれません。交通事故は、毎日起きています。いつ、加害者にも被害者にも、なるか分かりません。おじさんの持つ殺意も、深い悲しみを背負った人間として当然の感情でしょう。「犯人を憎むな」というのは無理というものでしょう。では、命を奪われたら、相手の命も奪っていいのでしょうか…幼かった私には、魔美のヌードシーンよりも(この話には出てきませんが)こうした社会哲学が重くのしかかり、衝撃を受けました。こうして、私はエスパー魔美によって自分のとるべき行動は何か、法律や裁きとは何か人としてどうあるべきか、哲学を考えるようになりました。この話だけでなく、哲学的な話は、多く出てきます。ドラえもんにも哲学が多く含まれていますが主に人生哲学です。エスパー魔美は死や犯罪などが絡む大人向けの、社会哲学が含まれており藤子哲学が潜むマンガでもあると、私は思っているのです
2010.02.02
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子供の頃ドラえもんを読んでいるとたまに引っ掛かりを感じることがありました。といっても、魚の骨がのどに引っ掛かっていたわけではありません。「これは、何のことだろう」と考え込んで、数年後に再読して気づかされることがありました。その1つが「サイオー馬」という話です。嫌なことばかり起こって「なんとかしてくれ」と頼むのび太にドラえもんが出した道具が「サイオー馬」でした。■ サイオー馬これは、「人間万事塞翁が馬」という故事が由来ですね。意味を知っている方も多いと思いますが、少し説明いたします。あるおじいさんが、優秀な馬を飼っていました。ところが、その馬がどこかに逃げてしまいました。ああ残念、と落ち込んでいたら、立派な白馬を連れて馬が帰ってきました。ああめでたし、と喜んでいたら、おじいさんの息子が白馬から転落して、足を痛めてしまいました。これは不運だと嘆いていたら、足の怪我で、戦争に徴兵されずに済みました。これは幸運だと喜ぶ…このように、悪いことの後には良いことがありますよという故事成語です。※ 類義語 「人間ランチ最高にウマい」私たち人間は、「朝食でも夕飯でもなく昼食が一番美味しいと思うものである」という意味です。根拠は全くありません。さらに、この話では約1ページ(10コマ)もかけて「禍福はあざなえる縄の如し」の説明をしています。これは、印象に残っていました。■ 禍福はあざなえる縄の如し皆さん、子供の頃に綱引きはしたことありますよね。その縄は、わらがよじり合ってますよね。それと同じように、良いことも悪いことも常に隣りあわせという意味です。※ 類義語 「大福はお供えの餅の如し」おまんじゅうの大福はお供えのモチと同じようにモチモチとして美味しい、という意味です。お供えが餅である根拠は全くありません。F先生は、作品の中で一度も「人間万事塞翁が馬」や「禍福はあざなえる縄の如し」という言葉を出していません。子供には難しい、と思ったのもあるでしょうが別に、出す必要もないと判断したのでしょう。故事成語などを引っ張り出せば、ああスゴイなと読者に思わせることもできますがそういうことをせずに、いつでも読者目線、子供目線を忘れずに表面は子供向けに、物語の土台は大人の知識で支えている藤子先生の児童マンガは、深みがあるなあと思います。嫌なことなど、起こることがあっても「次はいいことがある。今度はラッキーだ」そう思いたいですね。この話は、てんとう虫コミックス44巻に収録されてます。聞くだけでラッキーな気分になりそう?アニメ「とっても!ラッキーマン」主題歌♪ラッキー クッキー 八代亜紀♪
2010.03.29
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スコシフシギなことが起こりました。本当にビックリです。■ 9月3日 1439アクセス一体、何があったのでしょう?少し考えてみました・・・9/3はドラえもん誕生日だから私の日記更新を期待しているとか・・・?これは、当たっていそうで違うと考えています。普段から訪問してくれているのならアクセス数は、さほど変わらないはずです。う~ん、何が起こったのでしょう・・・もしかして・・・藤子・F・不二雄ミュージアムに関係あるのでしょうか?「ミュージアムに行った人の感想を読もう」「ミュージアムのアクセス方法を詳しく知りたい」「ミュージアム関連のキーワードが検索でHITした」おそらく、これらが原因かなと思います。ミュージアムの様子やアクセスは日記で書いたばかりです。ありがたいことです。さてさて、本日9/3は、ドラえもんの誕生日です。ドラえもん、おめでとう~~~☆今日、紹介したいマンガは、やはりドラえもんです。『ションボリ、ドラえもん』を取り上げてみようと思います。 < 『ションボリ、ドラえもん』 ストーリー >■ のび太とドラえもんがケンカを始める■ ドラえもんの様子を未来からみつめるセワシとドラミ■ ドラえもんは一生懸命だとドラミはフォローする妹のドラミちゃんとしては兄の頑張りは、よく分かっていた。■ 二人は 食事中も顔を合わせないかなり本気でケンカをした様子だった。まったく口もきかなかった。■ なんと ドラミが来ていた!!ドラえもんは、のび太の世話で苦労が多いと、ドラミちゃんに話す。■ ドラえもんは不満を漏らす■ そして翌朝のび太はいい夢を見ている様子。なかなか起きてくれなかった。■ のび太の夢を操作するドラミ■ 朝は ドラミがのび太を起こした■ 学校の様子を見てみると・・・こんな様子では、ドラえもんも苦労することでしょう。さて、ドラミちゃんはどう対応するのか。■ 夢の中にしずかちゃんを出した授業中に居眠りするのび太をドラミちゃんの機転で、いい方向へと導く。■ 勉強に気合いが入るのび太ドラミちゃんは、難なくのび太を助けた。ドラえもんも、思わず感心。そして、ケンカしながらものび太思いのドラえもんは、のび太を助けようとしますが・・・■ ドラえもんがすることに横から口出しするドラミドラミちゃんは、ドラえもんと交代するためにやってきたことを告げる・・・■ ドラえもんはのび太とケンカをした・・・だから、ドラえもんはウンザリしているだろう・・・ドラミちゃんは、そう思っていた。■ のび太はご機嫌だったドラミちゃんの助け舟のおかげで、なんの面倒も起きずのび太は嬉しそうに帰ってきた。■ 「瞬間昼寝ざぶとん」という道具を使うドラミドラえもんが忠告しても聞かないのでドラミちゃんの対策の方が、一枚上手だった。■ ドラミは 楽しいものがあるという■ のび太が楽しんでいたのは宿題だった宿題を終わらせたのび太を、ドラミちゃんは「ハッスルねじ」を使って のび太を元気に送り出す。■ 明るく元気いっぱいに遊ぶのび太元気ハツラツなのび太に、周りもビックリ。ドラえもんは、ドラミちゃんに引け目を感じていた・・・■ ドラえもんを連れ戻しに来たセワシドラえもんは無理に笑顔を浮かべドラミちゃんとの交代を決意するのだった・・・■ 反省するのび太のび太は、ドラえもんとは離れたくなかった。それは、道具が目当てだからでしょうか?答えはNOです。なぜなら、それはドラミちゃんがいても変わらないからです。つまり、道具とは関係なく、のび太とドラえもんはとても深いつながりがあるのです。二人は無二の親友なのです。■ そして 二人は仲直りをする本日の長たらしい日記タイトルの核心はまさに「ションボリ、ドラえもん」の中にあります。読者の誰もが、ドラえもんがのび太に出す道具は「あまり役に立ってないなあ。もっとこうすればいいのに」と感じたことがあるかと思います。F先生が提示したものは、ドラえもんは賢くないロボットでありしっかり者はドラミちゃんであるという厳しい結果でした。では、いい道具選びのできないドラえもんはのび太の世話係りとしては失格なのでしょうか?そうでは、ありません。のび太は、ドラえもんと仲良しであるだけでなく深い友情でつながっています。ドラえもんは、友達的存在以外にも、時には相談役にもなり力になり、励まし、応援し、教育をし、温かく見守っています。大切なのは、こうした『心のつながり』ではないでしょうか。もし、ドラミちゃんが、のび太の世話係になったらもっと立派になり、成績も上がるかもしれません。しかし、『さようならドラえもん』で見せた、のび太の強さはドラミちゃんでは、生まれなかったと私は断言します。友情が生まれたドラえもんだったからこそ「ドラえもんのために」と思ったからこそ弱虫のび太ですが、ジャイアンに立ち向かい何度も何度もなぐられても、歯を食いしばってくらいつき見事ジャイアンに勝ったのです。ドラえもんとの絆はのび太に見えない強さを与えていたのです。「ションボリ、ドラえもん」には続きがあります。一番最後のコマでは、のび太とドラえもんは再びケンカをしているのです(苦笑)また、いつもの光景に戻っちゃっているのです・・・ケンカするほど仲のいい二人なのです。そして、のび太からだけでなく日本中、そして世界中からドラえもんは愛されているのです。ドラえもん、誕生日おめでとう!!
2011.09.03
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グルメ大国日本は寿司や天ぷらなどを世界に輸出しました。今や世界でも、「スシ」「テンプラ」でそのまま通じる言葉となってます。グルメには美味しさを味わう以外にも様々なスタイルを味わう傾向がありますね。イカ、タコ、エビなどを活きたまま食べる「踊り食い」と呼ばれる食べ方もあります。さて、牛・豚・魚などを食べる人間の食文化ですがもしも、人間が食べられる側に回ってしまったら・・・読んだ人全員に衝撃を与え文化、宗教、思想、哲学の問題に迫り藤子・F・不二雄先生の新たな一面を世に知らしめたSF短編『ミノタウロスの皿』を紹介したいと思います。一生に一度は読みたい短編です。SF短編は、S(スコシ)・F(フシギ)の頭文字ですがShinzui of Fujiko・F・Fujio 『F先生の真髄』とも思っています。100を超える短編の中でも、特に人気があり代表作の中の代表作といえるでしょう。 < ストーリー>○命に関わる緊急事態で、見知らぬ惑星に不時着する男男が乗っていた宇宙船が故障する。そして水も食料も全てが尽きる。到着した星は、酸素がある惑星で命拾いをする。○男は、ミノアという美少女と仲良くなる。この惑星にも人間がいた。男は、可愛いミノアと楽しい生活を過ごすが・・・○恐ろしい真実を聞かされる。この「イノックス星」では、牛の姿をした生き物が、世界を支配しており人間は食用家畜として扱われているのだった。○ミノアも「美味しく食べてもらえること」を誇りにしていた。美味しく食べられるように育つことが人間の生活であった。○男は「それはおかしいのでは」と力説する。牛は草を食べる。人類は牛を食べる。人類は死んで土になり草を育てる。なので、この星での人類(牛)と家畜(人)の立場が違っていても、平等であった。○ミノアが皿に乗るという知らせを聞く。ミノアは、料理されるために、すでに運ばれていた。男は、調理場へ向かうが、時すでに遅し・・・○そして、ミノアは食べられることを選ぶ。ミノアは、体を食べられても、首が残っていれば意識もある状態で、食べる者の声を聞くことができるという・・・そして、ストーリーはこのまま進みその惑星のしきたり通りに事は運びます・・・読後、言葉にならない衝撃に襲われます。けれど、この物語の世界は、マンガだけの話でしょうか。一番下の画像の「首だけが残って耳は聞こえる」ところはまさに人間が生きた魚介類を食べる姿「踊り食い」そのものではないでしょうか。他の生物の命を奪い、それらを食べることに対する私たちの食文化における命題でしょう。善悪の問題など遥かに超えた、思想的問題です。私たちは、何を理由に、誰の権利で、動物の命を奪うのでしょう。殺して食べる習慣もあれば、一方では虐待で罪という規則もあります。この矛盾ともいえる同居は、何が基準になっているのでしょう。そして、私たち人類が食べられる側になった時そこに待ち受けるものは何なのでしょうか・・・こうした疑問は、ほんの一部に過ぎません。十人十色、百人百色・・・いや万人万色でしょう。「ミノタウロスの皿」そして他のSF短編に潜むのは、作者が読者に送る挑戦状です。F先生から「あなたはどう答えますか」と、問いかけられているのです。そして私は、遅ればせながら、今こうしてブログで語らせていただいているのです。藤子・F・不二雄「異色短編集」ミノタウロスの皿に収録されています
2009.12.23
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以前、大全集「ドラえもん」8巻を前編(9/7)と後編(9/13)の二回に渡って、たっぷり紹介しましたがその中で、特にお気に入りでありながらあえて紹介しなかった作品があります。それは、「単独で紹介したい」と思っていたからです。大全集 ドラえもん 8巻それでは、大全集8巻収録の『ぼくよりダメなやつがきた』を紹介します。 < ストーリー >■ のび太が笑顔で帰ってくるのび太は、「転校生が来た」と話す。ドラえもんは、女の子が入ってきたのかと思いきや・・・■ 男の子の転校生■ 転校生は自分より0点が多かったのび太は、5回に1回の割りで0点ですがどんぐりの背比べであり、レベルの低い話だった・・・■ 転校生はスポーツも全然ダメ■ 転校生が家にやってくるその転校生の多目くんをのび太は、家に呼んだ。■ 多目くんを歓迎するのび太■ 多目くんを指摘するのび太■ 二人はかけっこをする■ 浮かれるのび太のび太は、優越感に浸る。しかし、それは努力によるものでなくただ単に、相手が自分よりも劣っているからであった。■ 野球に誘われるのび太■ ヘマをしたらげんこつ30発!!■ 自分は野球に出たくない・・・のび太は、げんこつを恐れて、いい訳をして断わる。代わりに、多目くんを出させる。■ のび太は他目くんを笑ってしまうドラえもんは、のび太の態度にがっかりしそして悲しげな表情を浮かべる。■ 配役入れかえビデオ■ 今までの行動を振り返る・・・今まで、のび太がやってきたことをスネ夫に置き換えて、ドラえもんはのび太に見せる。■ それはいつもの自分の姿だった・・・■ だんだん見るのが辛くなるのび太■ 自分のやってることに気づく・・・■ 反省するのび太■ カンカンに怒るジャイアン■ なぐりかかるジャイアンとスネ夫■ のび太は足がすくむ■ やめろっ!!■ のび太が多目くんをかばう■ ボコボコになぐられるのび太相手が、自分よりも弱者であると私たちは、つい上から出てしまうことはないでしょうか。これは、のび太を通じて見えてくる人間の弱さ、醜さ、恥の部分ではないでしょうか。この話の、最大の見せ場はのび太が「やめろっ!!」といって多目くんの前に、出て行くところでしょう。そして、見逃してはいけないポイントは、その直前にあります。のび太は、止めに入る前に「ド、ドラえもんに・・・」と、足がすくんでしまいます。それは、なぜか?のび太が、弱く、臆病で、勇気がないからです。しかし、多目くんが殴られた瞬間に弱く、臆病で、勇気がないのび太がスネ夫とジャイアンの前に、立ちはだかるのです。これは、のび太が振り絞って出した強さでしょう。最後、多目くんはまた転校することになってしまいます。多目くんは、涙を浮かべながら「きみのこと、わすれない」とのび太と別れを告げて終わりますてんコミ ドラえもん 23巻 【ぼくよりダメなやつがきた】収録
2010.10.12
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バンダイが、かつて計画した「リアル・ドリーム・ドラえもん・プロジェクト」ですがやはり壁が高かったようで実現されずに終わってしまいました。ですが、世界では、ドラえもんの手(通称・ペタリハンド)は完成しつつあるようです。昨年の5月の記事なので約1年遅れのニュースですが面白い内容です。■ ユニバーサル・グリッパー1:21で、生卵(raw egg)を持ち上げるのが科学的に興味深い所ですね。『生卵を割らずにつかむ』というのはロボットの動作では、難題とされています。インチキ(ゆで卵)ではないという証拠としてこの後、わざと落としてます。殻が割れて、ちゃんと生卵だと分かります。このグリッパーすごいなあ~何より見事なのは、ペンを持って描くこともできる、一番最後の映像ですね。こうしてみると、ロボットの手は、指をつけるよりも丸い手(ペタリハンド)の方が万能のようですね。ドラえもんというのは、道具だけでなく体の構造まで、未来(22世紀)の技術が使われているんですね。これは、アメリカの開発ですが、ぜひロボット先進国の日本も、頑張ってほしいものです。国民的(及び世界的)ロボットなのですからバンダイだけでなく、複数のロボット研究所と力をあわせて、リアル・ドラえもんへの再スタートをしてほしいものです。大山さんの声帯も完全に取り込むのも忘れないでほしいです。いっそ、大山さんをドラえもんに・・・それでは、サイボーグになってしまいますね(笑)さて、ドラえもんの話ではないですが進化する・・・というよりもアクシデントで進化しすぎてしまったロボットが登場する藤子・F・不二雄先生のスコシフシギなSF短編『マイロボット』を紹介したいと思います。 < 『マイロボット』 ストーリー >■ 元気よく帰ってる主人公の富夫少年■ 何かが届いている弟から、荷物が来たことを知らされる富夫くん。■ エポック1という組み立てロボット富夫くんは、この製品の到着を楽しみにしていたようだった。■ しかし用事があったのを思い出す弟には、部屋に入らないよう告げるが興味を持っている弟が手を出してしまう。■ 弟には難しすぎるようだった分からないまま、勝手に組み立てを始めてしまった・・・■ 今度は父親が来てしまう富夫くんを呼びにきた父親だったが・・・■ 目の前の組み立てキットが目に入るロボット工作に興味のある父親も弟と同じく、勝手に進めてしまった・・・■ ちょっと不安げに組み立てる父親ちょうど富夫くんが帰ってきたところに父親の姿を見て、怒り出してしまう。■ 組み立ては終わったけれど・・・ロボットには「ゴンベ」という名前をつけて呼び続けるものの、反応がない。■ 富夫くんは相談しに行く夜遅かったが、ロボットに詳しい親戚の坂口さんをたずねた。■ 考え込む坂田さん■ 原因は2つあるというアクシデントが重なり、知能素子(イミクトロン)に未知の効果が表れたのかもしれないという。■ さわがしいゴンベゴンベは何もできずただ、うるさい音しか出さない。■ しかし次第に成長していくゴンベ騒がしかったゴンベも、やがて歩き出し言葉も話すようになった。■ 女の子友達のリカちゃんが来る富夫くんは、ゴンベにお茶を持ってくるように頼む。■ きちんとお茶を持ってくるが・・・リカちゃんのお茶には、塩が入っていた!!これは、ミスなのか??■ けれどもう一方には砂糖が富夫くんのお茶(おそらく紅茶)には砂糖が。なぜ、同じ飲み物なのに、間違えが起きたのか・・・?■ 後日 またリカちゃんがやって来る約束があり、富夫くんちにやってきたがゴンベに留守だといわれてしまう。■ しかし富夫くんは留守ではなかったリカちゃんが家に来ないので、今度は富夫くんが電話をすると、話が食い違っていた・・・■ 知り合いの坂田さんに再び相談をするロボットには、嘘をつく能力はないという。しかし現実に嘘をついている。いったい何が・・・■ そして今度は事件が!!富夫くんちにやってきたリカちゃんはゴンベに攻撃されてしまう。暴走していた。■ 今度は富夫くんに対し口出しを始めたそして、富夫くんはゴンベを捨てる。家から追い出されるゴンベ・・・■ やがて雨が・・・製作者に見捨てられ雨の中を、行くあてもなくさ迷うゴンベ。■ 坂田さんが謎を解く■ ゴンベは女性として富夫くんを好きになっていたやがて、テレビでニュースが流れ出す。エポック1には重大な欠陥があり製作会社が回収を始めたという・・・果たして、ゴンベの行く先は・・・そして製作者から見捨てられたゴンベと同じようなロボットたちの行く先は・・・■ SF短編集『メフィスト惨歌』 - 「マイロボット」収録藤子・F・不二雄 SF短篇集 2巻 中公文庫 元が欠陥だった上に、弟や父が知識もないままに組み立てに加わったためそこが「未知なる効果」につながったのでしょう。ロボットが感情を持つという話はアニメの元祖「鉄腕アトム」から始まっていますので特別なアイデアではありませんが本作の特徴は、最初から感情のあるロボットという設定ではなく、アクシデントによってロボットが特殊な感情を持ち、最後まで読者には分からないロボットに隠された秘密にあると思います。'79年(昭和54年)の作品ですが、この時代に『なぜか嘘をつく』というロボットを登場させたのは画期的な発想だったのではないでしょうか。P.S.「知能素子」のフリガナ『イミクトロン』はF先生の造語です
2011.03.24
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おそらくドラえもんに次ぐほどの知名度があるでしょう。藤子マンガの有名人「あの」小池さんは、実はマンガの『オバQ』の中で結婚しています。奥さんとの出会いや、馴れ初めなどは何も描かれていないのですが結婚したばかりの話があります。他の話と併せて、藤子・F・不二雄大全集の『オバケのQ太郎』2巻を取り上げたいと思います。 < 「あこがれのラーメン」の巻 >■ ヨロヨロしている小池さんQちゃんが、おかしな小池さんを発見。■ 小池さんのうちにやってきた失礼な聞き方をするQちゃん(笑)■ 小池さんにお嫁さんが来た!!とっても失礼なQちゃん(笑)まあ、ウソをつかない&つけない所はQちゃんの長所です。■ 料理が大好きなお嫁さん■ ラーメンを作ってくれない■ こっそりラーメンを食べようとすると・・・お嫁さんに見つかり、いつもラーメンを食べさせてくれない・・・■ 大好物のラーメンを3日も食べてないQちゃんと正ちゃんが、小池さんのためにいろいろな作戦を立てますが、上手くいきません。果たして、小池さんは念願のラーメンを食べられるのか!?(笑) < 「カゼきらい!」の巻 >■ ゴホンときたらクシャンときたら!はい!皆さんも覚えてくださいね「ゴホンときたら、クシャンときたら」■ 風邪薬を欲しがるQちゃん風邪を引きたくないQちゃんは、風邪に敏感になります。そして、CMの薬も買いに行きます。■ ゴホンときたら・・・■ クシャンときたら・・・■ それじゃトキタラ!!(笑)私のお気に入りのシーンです。「トキタラ」は強烈でした(笑)落語好きのF先生らしい落語ネタですね。45年たった今も面白いなあ~ < 「ニューモードを着よう」の巻 >■ 正ちゃんのパパがネクタイを締めるQちゃんもファッションに目覚めます。ネクタイを見て、興味を持つQちゃん。■ マネをするQちゃん■ テルテル坊主に・・・至って平和で、至って普通の日常風景。Qちゃんの笑いは、理由も理屈もないんだなあ~と思えます。 < 「歌手になりたい」の巻 >■ 楽しそうに歌うQちゃん♪■ 正ちゃんと兄の伸ちゃんも参ってしまうQちゃんは、実はとてつもなく音痴だった・・・でも、歌手になりたがるQちゃん。■ Qちゃんは歌える場所を求める■ Qちゃん大熱唱!!(笑)審査員も周りも皆ビックリ!!この後、「テレビが壊れた」という苦情が・・・(笑) < 「ゆうれい村」の巻 >■ Qちゃんと正ちゃんが山に行くと・・・山の人に、幽霊が出るという噂を聞かされる二人。最初は、笑い飛ばしていたけれど・・・■ 怪しい笛の音が・・・■ オバケが出た~~~(笑)オバケを怖がるQちゃん(笑)藤子・F・不二雄大全集 オバケのQ太郎 2巻大全集の2巻には、31作品が収録されています。『オバケのQ太郎』は、てんとう虫コミックスで発売されたときは、傑作編(いわゆるベスト版)として半分以上の話がカットされていました。こうして、大全集で復活されたのは、ファンだけでなくドラえもんの前の『元祖国民的マンガ』の文化的遺産として、非常に価値がありこれからも、後世に残してほしいなと思います。ちなみに、今日紹介した作品はてんとう虫コミックスでは、みんなカットされてました・・・2巻は1965年(一部1964年)の作品を中心に収録されてます。昔の古い型のテレビなど、一部を除いてはとても45年前とは思えない、普遍的な笑いがありますね。今でも、Qちゃんは、どこかにいるんじゃないかなと思えてしまいます
2010.10.18
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大全集「ドラえもん」12巻の特集パート3です。12巻も700ページ超えですので数回に分けての紹介となってます。 < 『グルメテーブルかけ 』 より >■ のびママが急用で出かけることに家を離れるのびママは、ご飯のことが気がかりだった。のびパパが心配ないと答える。■ のびパパ 料理に苦戦のびパパは頑張ってみたもののご飯は大失敗・・・ 料理作りを放棄してしまう。■ 「グルメテーブルかけ」■ 映画でも登場する よく知られた道具ですね < 『のび太のなが~い家出 』 より >■ のび太と のびママが大ゲンカをするのび太は、家出を決意する。■ ドラえもんに相談があるどうせなら、のびママを心配させたい■ 「時間ナガナガ光線」ドラえもんは、時間が長~く感じられる道具を出す。さっそく、のびママに浴びせる。■ 10分が1時間に感じるのびママは、のび太を心配し始める。2時間の経過は、12時間に感じられていた。■ のびママの怒りは頂点に・・・のびママの姿をそばで見ていて、つらくなったドラえもんは、のび太を探しに行く。■ 3時間の経過は 18時間に感じていた のび太が午後3時から3時間いなくなったとすればのびママには、翌日の夜9時までの18時間の長さに感じられた。「絶対に許さない」と激怒していたのびママですが帰ってきたのび太には、涙を流しながら抱きつくのでした。 < 『ひさしぶりトランク 』 より >■ のび太が 珍しく掃除機をかけるしずかちゃんを呼んでいたので、のび太はご機嫌だった。しかし、迎えに出ると・・・■ しずかちゃんは 昔の知り合いと偶然再会した■ 「ひさしぶりトランク」このトランクを持っているだけで相手に、懐かしく感じさせる効果が表れる。■ しずかちゃんちに行くけれどダイヤルが「1週間」になっていたので効果が弱かった。ドラえもんに調整をしてもらう。■ 今度は 久し振りのおじいさんが登場(笑)のび太の前にはどんどんライバル(?)が登場。 < 『タネなしマジック 』 より >■ 「タネなしマジックハンカチ」手品を披露してみたいのび太はドラえもんに道具を頼む■ もちろん練習もテクニックもいりません < 『雨男はつらいよ 』 より >■ 「雨男晴れ男メーター」これで、どれくらい雨男か晴れ男かメーターでチェックできます。■ のび太とドラえもんで ほぼプラマイゼロですね実用度はあまりありませんが、一度は計ってみたくなる面白い道具ですね~■ 周りの人を測定ジャイアンは、強烈な晴れ男であることが判明。そういえば、リサイタルの日に雨が降ったことないですね(笑) < 『ホンワカキャップ 』 より >■ のびパパと友だちが お酒で盛り上がっているお酒が飲める大人たちを羨ましがるのび太。■ 「ホンワカキャップ」飲むとホンワカした気分になります。■ お酒のような効果を発揮する■ しずかちゃんもホンワカ気分にしずかちゃんちで楽しく盛り上がるのび太たち。■ 「ホンワカキャップ」がジャイアンに渡るジャイアンは、スネ夫を誘う。気が進まなかったスネ夫だが、ホンワカ気分に。■ ジャイアンが歌を始めるスネ夫の性格が変わりだした・・・!■ 酒癖の悪いスネ夫(笑)酔っ払う(ホンワカ気分になる)とスネ夫は強く、ジャイアンは弱々しくなるらしい。二人の姿を見た、のび太とドラえもんは酔いがさめた後を心配するのでした。のびパパは張り切る性格でありながら途中で料理を投げ出してしまったり普段は、口うるさく厳しいのびママですがのび太のことを大事に思っていたり酔っ払うと性格が変わるスネ夫とジャイアンなど脇役キャラの個性も細かく描かれているのがドラえもんの面白さの1つですね■ 今回の特集は「大全集12巻」より【送料無料】藤子・F・不二雄大全集 ドラえもん(12)
2011.06.24
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ドロンパことアメリカのオバケが登場したのはオバQの連載が始まって約2年のことです。大全集の4巻で、初登場します。■ 表紙にもドロンパ登場です藤子・F・不二雄大全集 オバケのQ太郎 4巻 < 大全集「オバケのQ太郎」4巻より > 『 身の上相談』■ 23姉妹の一番末っ子の女の子名前は「イイ子」ちゃん(笑)本人は、気に入ってないようです。■ お古の服でいつもボロボロ着るものすべてがお古で、ちょっとかわいそうです。でも、Qちゃんの解決策はむちゃくちゃです・・・ 『 ひとりぼっちのドロンパ』■ ドロンパの初登場■ ちょっと態度の大きいオバケ■ 一人暮らしの神成さんの所に居候ドロンパは、ちょっとひねくれ者です。ケンカになることもしばしば・・・ 『 もしもぼくが○○だったら』■ 妄想癖がついてしまったQちゃん■ 今度は盲目の仕事人「座頭市」になりきる■ なんとイヤミまで(笑)Qちゃんと同じく、当時大流行していた「おそ松くん」に登場するキャラです。 『 国際オバケ連合』「国際オバケ連合」を収録したてんコミ第5巻は問題扱いとされ早々絶版となり、プレミアコミックとなりました。■ この話がきちんと復活して読めるのは嬉しいことです。世界のオバケが集まる総会がQちゃん(正ちゃん)の家に決まる。■ しかし100人ものオバケが来るのは困る・・・どうにか、正ちゃんたち家族全員を当日、追い出す作戦を考えなければならない。■ 当時黒いオバケが問題視されたようですオバケを食べるという設定の、黒いオバケは黒人差別との批判を受けたようですが、それほど問題とも思えないのですけどね・・・■ ともかく世界のオバケが勢揃いするのは見ものです■ 会議の内容もとても真面目です核兵器の問題について触れてます。普段はギャグ漫画ながら、深いテーマです。 『 にせものがいっぱい』■ Qちゃんの偽者がたくさん現れてしまった!! 『 地球は動く』■ 「おそ松くん」のチビ太が特別出演赤塚不二夫先生のキャラがQちゃんに登場します(笑)これも、藤子先生たちと同じトキワ荘で暮らしていたよしみですね。■ ハカセはガリレオの地動説の話をするどうやら、この話でハカセの顔がカタカナの「ハ・カ・セ」に固定したようですね。 『 ぼくはだめなオバケ』■ P子ちゃんがQちゃんの所にやってくる正ちゃんが学校に行った後、学校の話になる。P子ちゃんはオバケ学校では優等生。■ 正ちゃんのパパ、ママにも評判がいいP子ちゃんは、なんと詰め将棋までできてしまい家事も手伝うほど、優しく気が利く性格だった。■ 比較されてひがむQちゃんQちゃんを通じて、きょうだいが抱える問題が描かれてますね。ですが、実はパパの発言が、いけないのかなと思ってます。 『 超能力入門』■ ESPカードを作ってる正ちゃん石林正太郎は、仮面ライダーなどでお馴染みの石ノ森章太郎先生のパロディーです。石ノ森先生は、このオバQの合作にも協力しています。(ゴジラ、キザ、よっちゃん、ハカセなどを描いてます)■ 「気配」という言葉もありますし超能力もウソではない!?石ノ森先生は、超能力物のマンガを数多く描いてますね。「サイボーグ009」などが、その代表作ですね。 『 ドロンパのたんじょう日』■ 今日は何の日?ドロンパの誕生日なので家でパーティーを開くことに。■ 相変わらず口の悪いドロンパ■ Qちゃんと正ちゃん以外誰も来ない・・・■ まずはケーキを取りに行くドロンパドロンパのケーキを、ジッと見つめる少年。少年も誕生日だが、買ってもらえなかった。■ ドロンパはケーキを出すはずだったが・・・■ 先ほどの少年が母親と一緒に歩き回っている少年は、ケーキを渡されていた。そして母親は、その人物を探していた。■ 胸に星があるのはドロンパ実は、かわいそうに思ったドロンパが少年にケーキをあげていたのでした。事実を知った正ちゃんたちは、ドロンパを見直し友だち全員で誕生パーティーに行ってあげました。ドロンパは、素直ではないため、いつも態度が悪いですがこうした優しい一面があります。というものの、子供の頃は、やっぱり好きではありませんでした。ですが、大人になって読み返してみると、ちょっと意地悪でも「みんな仲良く付き合っていきましょう」という平凡でありながら、大切なテーマを扱っていたんだな~と思いますね。これは、後の藤子マンガでも受け継がれてますね
2011.01.25
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テレビ番組「こだわり人物伝」が本日7日、NHK教育で放送されます今月は、藤子・F・不二雄先生の特集です。夜10:25から始まりますよ~※ 藤子A先生が登場する第1回の再放送は 数時間後の早朝(5:35)に始まります。見逃した方は今すぐ録画準備を!!この番組は、掲示板やコメントで教えていただきました。私は、うっかり見逃すところでした。皆さんの情報は、本当にありがたいです。「こだわり人物伝」については、番組公式サイトをどうぞ~毎週水曜の放送です。第1回は、F先生のパートナー藤子不二雄A先生が登場します。そして、F先生の奥様の藤本正子夫人や藤子プロの伊藤社長、アニメ会社の元社長の4人が、F先生についてお話をしてくださいます。NHKの番組で嬉しいところ、そして素晴らしいところは「こだわり」がしっかりあるところですね。例えば、番組のタイトルも第1回は、「未来の国からはるばると」です。これは、ほとんどの方が知っていると思いますがドラえもん「第1話」のタイトルです。これを「第1回」にもってくるところにセンスを感じます。まさに、F先生の特集にふさわしいですね。第2回「先生の地球製造法」もドラえもんからのタイトル「地球製造法」からです。てんとう虫コミックス5巻と大全集3巻に収録されてます。第3回「パパの四次元ポケット」F先生の奥様が登場される回です。父(パパ)としてのF先生のお話が聞けます。第4回「ひとりぼっちの宇宙戦争」このタイトルに、「おっ!」と驚いた方も多いことでしょう。スコシフシギ(Sukoshi-Fushigi)なSF短編のタイトルです。こちらのSF短編「ひとりぼっちの宇宙戦争」は私も「去年の10/12の日記」で、紹介しています。番組タイトルだけでも、心躍りますね。実は、「今そこにある、藤子・F・不二雄の世界」という特集の雑誌で、元ガイナックス社長の岡田さんがSF短編を語ってくださっています。この番組でも4回目に登場される方です。■岡田斗司夫さん(左'04年・右 現在)私は、岡田さんの最近の写真を見てビックリしてしまいました左の画像が、私の持っているPopular Science(2004年発行)という雑誌に掲載されている岡田さんです。右は番組のサイトから転載です。思わず「ホントに同一人物?」と疑ってしまったのですが調べてみたら、ダイエット本「いつまでもデブと思うなよ」の著者だったんですね。50kgも痩せれば、これくらい変わるんですね~----------------- 切り取り線 -------------------藤子ファンの方は、ぜひ、切り取ってテレビのそばに貼っておいてください(笑)念のため、事前に新聞やサイトで時間の確認をお願いします。 ○ NHK教育「こだわり人物伝」 番組案内表■ 第1回 放送時間第1回は、先週放送されたので再放送になります。4月7日 AM5時35分~AM6時00分 藤子A先生登場!(朝早いので、要録画準備ですね)■ 第2回 放送時間4月7日 PM10時25分~PM10時50分語り手 藤子プロ社長■ 第3回 放送時間4月14日 PM10時25分~PM10時50分語り手 藤本正子夫人■ 第4回 放送時間4月21日 PM10時25分~PM10時50分語り手 岡田斗司夫さん
2010.04.06
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マンガをあまり読まない人にとって作品の認知度というのは大雑把にいって、アニメ化されたかどうかに大きく左右されると思います。藤子作品で例にとって見ましょう。○アニメ化になった作品21エモン、パーマン、ドラえもんエスパー魔美、キテレツ大百科などなど○アニメ化しなかった作品T・Pぼん、みきおとミキオ、バケルくん中年スーパーマン左江内氏、モジャ公(一時放送あり)どうでしょうか。「アニメ化しなかった作品」はかなりの藤子ファンでない限り「知らなかったなあ~」と思われたことでしょう。やはりテレビの力は大きいものです。最近、発売されたばかりで私が子供の頃にときめきを覚えた藤子マンガ『バケルくん』を紹介したいと思います。アニメ化されませんでしたが今まで魔女っ子しかなかった「女子だけの変身願望」でしたがおそらく、児童マンガで初めてともいえる「少年向けの変身願望マンガ」ではないでしょうか。てんコミ2巻というのはとても寂しいです。10巻以上書いてほしかったなあ・・・主人公の男の子・カワルくんは近所で「お化け屋敷」と呼ばれる誰が住んでいるか分からない謎めいた建物に入ってしまう・・・○宇宙人から人形をもらうカワルくん(第1話より)そこで、出会った宇宙人から人形をプレゼントされます。変身は簡単で、鼻を押すだけですぐに変われます。○屋敷に住んでいる少年として カワルくんは時々 バケルくんに変身をする○アイドルの人形だってある○ コウモリにだってなれる○ 困った事件だって解決できる! シャーロック・ホームズにだって変身!○ 頭のいい女の子に変身すれば宿題だってスラスラときめきは、女の子にだってあります。白雪姫の人形もあります。○女の子だってお姫様に カワルくんの友達の女の子が変身○イケメン人形だってあるのだ~むかし、てんとう虫コミックスでは全2巻藤子不二雄ランドでは、全3巻が発売されていました。両方とも長く絶版で再販なしでした。今読めるのは、この大全集だけです。どの復刊も嬉しいですが、バケルくんもとても嬉しい復活です○バケルくん 藤子・F・不二雄大全集 1巻
2009.12.13
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