日本語で話そう

June 3, 2009
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カテゴリ: 食べる
それは突然だった。
彼が私の目の前から去ったのは。
それからというもの何日も何ヶ月も彼のいた大きな町に行くたびに彼を探して街を歩き回った。
彼のいそうな所をめぼしを付けては訪ねる。
そして、「いいえ」という返事にがっかりして帰ってくる。

彼が姿を消す前、私はほとんど毎日仕事の手を休め彼と一緒にケーキを食べたり、ゆったりした時間を過ごした。
ほのかな甘い香りを漂わせている彼。
琥珀色の瞳。
いつも黄色と紫を好んで身につけた、無口なのに遠いニューヨークの摩天楼を思い興させる不思議な雰囲気を漂わせる彼。
私はただうっとりと彼との時間が過ぎていくのを楽しんでいた。

そしてある日忽然と彼は姿を消した。
何も告げずに。

何年になるのだろう別れてから。

時は流れ、この間娘がふと言った。
「彼を見かけたよ」

そして今日、私はついに探し当てた彼と再会した。
長い長い年月の末、再会を果たした。






。。。。。。。。

彼の名は「アールグレイ・ニューヨーク」
黄色と紫の花びらの入った美しい紅茶である。










IMG_0314.JPG

何年かぶりにやっとインターネットで見つけ注文した紅茶。


このカテゴリーにしてこのタイトル。
ちょっと気取ってみたかったので・・・。







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Last updated  June 4, 2009 01:20:11 AM
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