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2007年11月13日
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光太郎と智恵子(2)





著名な彫刻家の長男として生まれ、芸術的自立を望む父に答えられないふがいなさ、新芸術を標榜しながら、父を超えられない焦燥のなか、智恵子との出会いが、芸術家・彫刻家としての光太郎の運命を切り開くことになる。


私にはあなたがある
あなたがある
そしてあなたの内には大きな愛の世界があります
私は人から離れて孤独になりながら
あなたを通じて再び人類の生きた気息に接します
すべてから脱却して
ただあなたに向ふのです
深い、とほい人間の泉に肌をひたすのです
あなたは私のために生まれたのだ
私にはあなたがある
あなたがある、あなたがある

       高村光太郎 『人間の泉』

 退廃との決別。光太郎はそれをこの詩で高らかに宣言した。
この詩の本意に触れたときから、その高潔な精神は僕にはなくてはならないものになった。それ以来、この詩は、孤独に沈むとき、居たたまれないほど悲しいとき、一人では乗り越えられないほどの壁に立ち向かうとき、恥ずかしさに打ち震えるとき、僕を励ましてくれる。

『智恵子抄』を知ったのは、中学に入ってからだった。最初の読んだときは、なぜ愛する人のことを詩にするのだろう、なぜ愛する人と暮らしていて狂気になったのだろう、という疑問から抜けだせなかった。
高校に入ってからも、何度も読んだが深い感銘はなかった。
社会人となり成人したとき、思春期を豊かにし、僕の心の支えになってくれた最良の友を失った。
希望から絶望へ、歓喜から悲嘆へ、僕の人生は大きく旋回した。
絶望の闇のなかで、母の声を聞いた。
《死んではいけない、愛するのです》
その声に励まされ、中学の頃から乱読した本を一冊一冊精読した。
その内の一冊が『智恵子抄』だった。

詩の一編一編が新鮮だった。どうしてこれまで疎んじていたのか信じられなかった。
詩に込められた光太郎の智恵子への深く、清らかな愛の全景をはっきりと合点した。

『人間の泉』は光太郎・智恵子にとって、一緒に暮らす決定的動機となる犬吠崎、それに続く上高地行に先立つ大正二年三月に発表された。
『智恵子抄』のなかで、ひときわ光輝く一編である














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最終更新日  2007年11月13日 06時34分41秒
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