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精神と肉体の関係性は、ちょうど宇宙における時間と空間の関係性とも考えられます。現在明確な証拠は見つけられていませんが、端的に言えば、時間というものが、物質の運動あるいは質量によって変化するということです。現在までの物理学研究においても、超光速運動をする物質は時軸にゆがみが生じ、その運動が非物理的なものとして観察されることが分かっています。重要な欠陥は、アインシュタインが最も興味を持っていた時間と空間の関係性を、現在の科学は見落としているという事実でしょう。「熱いストーブの上に一分間手を載せてみてください。 まるで一時間ぐらいに感じられるでしょう。 ところがかわいい女の子と一緒に一時間座っていても、 一分間ぐらいにしか感じられない。それが相対性というものです。」この発言には、複雑な科学に単純な例を挙げただけではなく、より深い意味があったようにも思います。アインシュタイは光速が一定という計算の元、時間が一定でないということを証明しようと試みました。しかし、「時軸は直線」という固定観念的定義によって、彼の簡略化され、万人に理解されやすい美しい方程式も価値を持たなくなってしまいました。それは見事な挑戦であり、近代西洋物理学としては偉大な一歩であったように思います。ここで例に挙げたいのは、人間の私生活においても、物理学的現象においても共通の事実、つまり、あらゆる現象に陰性、陽性が存在し、それがスパイラルを描くことです。量子力学では、中性子を取り巻く電子配置、宇宙科学では、銀河の形が一番分かりやすいでしょう。人間の私生活において一番分かりやすい例は、食における陰陽性、あるいは精神が肉体に及ぼす影響。天と地の関係性のごとく、肉体は母なる地であり、精神はその地に生命を生み出す源、天であると解釈できます。それは理想的夫婦における男女の関係でもあり、その関係性が美しいスパイラル線を描くことが人間のあるべき形のように思われます。そのスパイラルがバランスを失った時、人間は肉体的、あるいは精神的崩壊を起こします。銀河においては、そのバランスを失った銀河は一瞬にして収縮し、崩壊してしまいます。量子力学においては、ガンマ線を受けたウラニウムが崩壊し大量のエネルギーと共にプルトニウムを生成し、崩壊を繰り返します。このような一定の関係性があらゆる領域で見出されるのですが、時軸に関しては、我々は未だに無頓着であり、そのスパイラルを見極めることができていません。つまり、時間にも我々が持つような空間が存在し、そこのある一点に我々が見る世界が存在していると考えられます。この時軸、或いは、むしろ時場を観察し理解することが、今後の科学の進歩において最も重要であります。この時場を含んだ事象は、4次元、あるいはそれ以上の次元の観察であり、目に映る現象だけにはとどまりません。数学的には、空間ベクトル、行列などで無限次元を対象とした計算があります。この計算が、物理的には観察されていない、いくつかの物理現象を支えています。非常に興味深いのは、ブラックホールの数学的計算、それを突き詰めると、ワームホールと言う存在が導かれます。それは現在、時空のある一点から別の離れた一点へと直結する空間領域でトンネルのような抜け道であると考えられています。しかし、我々の生活からこの現象を分析すると、時空のトンネルではなく、新たな誕生と考えることが妥当のように思えます。つまり、銀河や、超新星の崩壊によって生まれたブラックホールが新たに別の形で誕生すると言うことです。それは未だに観察されていないため数学的机上の空論でしかありません。しかしこの机上の空論が存在していることが最も面白い事実でしょう。我々は、思想的創造、つまり日々の生活によって宇宙を理解する術を持っています。人間の思想が無限であるように、宇宙は無限であります。それは宇宙の広がりでなく、その次元自体が無限であると言うことです。時場を旅する我々人間は無限であり、一瞬でもあり、偉大であり、かつ小少でもあります。それは「天地無限」という私たちの偉大な東洋思想の格言の本意であるように思います。フランス海洋科学研究所 研究報告
2012年04月27日
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