お流れ編



長男は親と同居するものと最初から考えている。
長男である旦那にも、その考えは浸透していた。

結婚前から旦那は「いずれは両親と同居するつもりだ」と言っていた。
だが私はたいしてその言葉を気に留めていなかった。←バカ

結婚して2年を過ぎた頃、義両親が動き出した。
週末にふたりであちこちの物件を見に行きだしたのだ。
義両親はその中で気に入った数件を、私達にも一緒に見にきたらと電話かけてきた。

どれも田舎だった。


当時、横浜に職場があった私がとても通勤できるような場所ではなかった。


私が仕事を辞めるのが前提の家探しだった


義両親は場所選びで旦那の職場までの通勤時間は考えていたが、私の通勤のことなど考えていないのだ。


一方、私は仕事を辞めるつもりなどサラサラなかった。
仕事が面白くて仕方ない時期だったので、職場を異動するつもりもなかった。


なので旦那に延期を申し入れた。

私は旦那に「まだ家を建てたくないし、同居もしたくない」と訴えた。
旦那は「結婚前から、いずれは・・・って言っていたでしょう?」と最初言っていたが、
私が仕事が面白い時期だというのが分かっていたので、何とか納得してくれた。


そして私達は重い足取りで義両親宅を訪れ、ふたりを説得した。
義両親も悪い人ではない。
私の仕事への思い入れを知って、どうにか納得してくれた。



こうして同居の話は1回お流れになった。


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