韓国同居暮らしと日本語教師

韓国同居暮らしと日本語教師

2010年02月17日
XML
 私去年からドキュメンタリー映画を製作する教室に
通ってるじゃない。それで、去年は半分イヤイヤになりながらも
ひと作品作って見て、すごく勉強になった。

 何が勉強になったか、というと、テレビ番組の作り方がわかったこと。
テレビ番組は番組の作り方を勉強した人が作ってるんだなぁと、
つくづく思うようになった。
 「そんなこと、いまさら気づいたの?」と思うかもしれないけど、
なんかTV番組って一定のルールとか作り方があるんだなと知った。
そして作る側の目線で番組も見るようになって、
テレビがそういう観点で面白いと感じるようになった。

 また テレビ出演 も過去にしたじゃない。
あの時も撮られて、撮る側がどういう感じで作るのかわかったんだけど、
そのこともまた思い出したりして、「作るのも面白いな」って
思うようになった。

 よく素人がドキュメンタリー映画を作ると「●●同好会の活動を紹介します」
みたいにただその活動だけをまとめてしまうそうなんだけど、
そういうものは面白くないそうだ。

 何故かと言うと多分、皆同じような作品になり、個性を感じない上に、
またそこには登場人物がいるようでいないから。

 皆同じような作品になり、個性がないというのはどういうことかというと、
結婚式のビデオを繰り返し繰り返し一年に一度でも見る人ってほとんどいないのと
同じ理由。どの結婚式のビデオも似ていて、特徴や主張がなくて面白くない訳。

 登場人物がいるようでいないというのはどういうことかというと。
皆が均一にその他大勢になってしまうと、一人も出ないのと一緒ということ。
たかが10分やそこらの作品に出てくる登場人物で、
初めてそれを見た人が覚えられるのは一人か二人なのに、
何人も何人も出てくると登場人物を覚えられなくて結局誰も印象にも残らない。
それで面白くなかったってなるのだ。

 一時間半の映画でさえ、登場人物で覚えられる人って数人じゃない。

 私がテレビに出た時も、のど自慢の大会の10数人の参加者の中から、
私を主人公にして撮りたいって言ってきた、それは私が外国人だったからだ。

 のど自慢という大会を紹介しつつも、視聴者にいかに深い印象を残し面白かったと
感想を残すか、というと、ただのど自慢なんてものはどこでもやってるものだから、
特別これといって特徴がなく面白くはないけど、そこにいるちょっと印象的な人物に
スポットライトを浴びさせれば印象が深くなる。そういう効果を狙った構成なんだと
思った。

 こういう手法はNHKを見ててもよく使っているな、と思った。
ただものごとを取材するだけではなく、それに関係してくる人物の中から
主人公を選び出しその人を中心に撮っていく。
 これがドキュメンタリーの黄金ルールのようだ。


 それと私がのど自慢で取材された時、
「のど自慢が始まる前にカラオケボックスで練習するシーンを撮りたい」
とテレビ局の方で言ってきた。

 つまりあらかじめ台本があって、それにそって撮影するということ。
理由はあとの編集作業を楽にするためと、無駄な撮影を減らすため。

 去年初めて作品を作った時ははっきりとした構成案なしになんとなく
撮っていって、撮った後構成を考えて・・・ってやったんだけど、
非常に効率が悪いと感じた。

 それでテレビを作成する時はあらかじめ構成を考え、それにそって撮るんだなと
実感したのだ。ドキュメンタリーと言えども、「こうやってください」
的なやらせっぽい部分もあるのだ。勿論先に話を聞いてから
構成を考えるだろうから、全く事実に反することを指示してる訳ではないと
言えるけど、撮る方が撮られる方にこうしてくれとお願いするのもありなのだ。

 今回は前回の失敗を踏まえ、また自分が撮られた時に
「カラオケボックスに行って練習してください」
とお願いされたことも思い出して、撮る前に大体の台本を書き、
それに沿って撮影した。

 インタビューも数日前に構成案と質問する内容を質問される保育園の先生に見せ、
答えてほしい内容も簡単に書いておいた。
(その前面談の時に話した内容をだいたいまとめて書いて)

 以上はプロデューサーと編集的な内容だ。


 後はカメラ的な観点でもすごく勉強になった。

 カメラはなるべくふらふらさせないこと。

 人物を撮る時、上から3分の1のところに目が来ると
視聴者が一番見やすく自然になること、
(目の上は額と髪の毛だけでこれと言って目線が行くようなものがなく情報量が少ない。
それよりは目鼻口や服とか撮った方が見てる人は安心する)

カメラ目線はアナウンサーなど訓練を受けた人くらいで、
一般のインタビューはカメラから視線をそらすと自然な感じになること。
その時視線の方向に空間がたくさんあった方が安定感が生まれること。

 人の関節の部分で切れると不自然で不安定なので、関節を多少越えた部分まで
映るといいこと。(例えばヒジで切るんではなく、ヒジの多少下まで移すとか)

 インタービューの背景は人物に対して垂直な方が見てる人が安心すること。
(保育園の先生のインタビューの時、先生の右側が壁になっちゃったんだけど、
窮屈で不安定な印象になったと言われた)

 撮られる人が逆光にならないようにカメラオペレーターは光を背にするといいけど、
その時に自分の影などが移りこまないように注意すること。

 いろいろな角度や距離から撮っておくと編集が楽になること。
(例えば食堂で食事をしたという場面を撮る時は食堂の建物全体、食べた食事も
撮っておく、距離も遠くから、中間から、近くからと3つあるとよい)

 ひとつの場面は最低3秒は止める。ふらふらとただ自分が普段物を見ているのと
同じように撮ってしまうと、結局はどこの場面も使えなくなること。

 ズームはあまり使わず、自分で近づいていって撮るようにすること。

 ズームは一回きり。近づいたり離れたりを繰り返さないこと。


 などなど。カメラオペレーター的な観点から一般のテレビを見ても、
カメラオペレーターの方って上手だなぁと思うようになった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010年02月18日 08時02分54秒
コメント(7) | コメントを書く
[テレビ・映画・芸能界] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

asouakemi

asouakemi

Keyword Search

▼キーワード検索

Free Space

Archives

2024年11月
2024年10月
2024年09月
2024年08月
2024年07月

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: