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「“環境問題のウソ”のウソ」でデタラメという烙印を押された本だが、果たして本当にトンデモ本なのか、その判断は読者にお任せしたい。
「 “環境問題のウソ”のウソ
」(山本弘/楽工社/2008 年 1 月)において、その内容がデタラメであることを指摘された著者の本である。だが、実際に読んでみると、たしかにデタラメの部分もあるのだが、全部がそうと結論づけられないと感じた。
たしかにペットボトルのリサイクル問題にはグレーな部分がある。少なくとも、ご家庭の主婦からリサイクル工場までは真面目に頑張っている。問題はその先である。その先の仕組みが整っていないため、リサイクルしようという努力までを否定する著者の姿勢は問題である。
一方、太平洋の小国ツバルの水没問題について、著者は温暖化による海水面上昇より地盤沈下の影響が大きいと指摘する。私は、ツバルの地盤沈下のデータを持っていないので、これがデタラメであるとは信じられないのである。
最後に著者は、「書籍や新聞、テレビなどで情報を発信する側は、公にされた知識や情報をつねに検証し、オリジナルなデータと思想を持つことが大事です」(230 ページ)とアドバイスする。これこそ、山本弘氏がトンデモ本の見分け方としてアドバイスしている内容と同じである。山本氏の指摘に対して著者が意図的に切り替えしたものなのか、それとも本心からそう述べているのか、興味深い内容である。
■メーカーサイト⇒ 武田邦彦/幻冬舎/2008年5月 偽善エコロジー
■販売店は こちら
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