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著者・編者 | 海堂尊=著 |
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出版情報 | KADOKAWA |
出版年月 | 2021年6月発行 |
桜宮中学 3 年の曾根崎薫(カオル)、平沼雄介(ヘラ沼)、三田村優一、進藤美智子と桜宮学園高等部を卒業し東城大学医学部の 4 年生に特別編入しいた佐々木アツシは、巨大未確認生物〈いのち〉の誕生に立ち会う。だが、〈いのち〉は「首相案件」として、「こころの移殖」を目論む赤木雄作により、アツシが管理する未来医学研究センターに囚われ、美智子も学校を休学してしまう。毎日カオルに届いていた父・伸一郎からのメールも届かなくなった。背後に「組織」と呼ばれる正体不明の敵がいた。1 学期の期末試験直前、美智子が復学する。そして、泣きながらカオルに「〈いのち〉ちゃんを助けてあげて」と言う。
カオルらは、バー「どん底」(本当の店名は「ブラックドア」)へ向かい、4S エージェンシーの牧村瑞人(『ナイチンゲールの沈黙』『夢見る黄金地球儀』)、SAYO(浜田小夜;『ナイチンゲールの沈黙』)の協力を仰ぐ。牧村は、アツシの本心を確認することが必要だと言って、未来医学研究センターへ向かう。そこで見たのは、コールドスリープしたまま 3 年経っても眠りから覚めない日比野涼子(『モルフェウスの領域』)だった。アツシは日比野涼子を救うため、コンピュータ〈マザー〉を使ってメモリ内に漂う彼女の記憶の断片を回収し、赤木が研究している「こころの移殖」を行うことで彼女を目覚めさせようと考えていた。この記憶断片回収に、〈マザー〉は、忍の義理の兄・青井タクが開発したハッキングツール〈木馬〉を盗みだし、利用していた。青井タクの誤解は解け、アツシも自分の役割を再認識し、牧村に「了解であります」と敬礼したのであった。
「ポセイドン」へ移送する途中、カオルたちは〈いのち〉を潜水艦「深海五千」に乗せて奪還に成功。〈いのち〉が孵化した洞窟に漂着する。捜索の手がそこまで迫っているというとき、〈いのち〉が、突然、姿を変えた――。
〈いのち〉の運命は、カオルたちの罪は?そんな中、「桜宮事変の真実」というタイトルで写真が 1 枚ツイートされた。「『桜宮トンデモ中坊』が在日米軍関連の民間潜水艇を強奪したのは、政府がひた隠しにしていた巨大新種生物〈いのち〉を軍事的に悪用するのを止めさせ、逃がそうとしたためだ」というコメントがつき、これがバズった。
さて、東城大学との因縁は解決したのだろうか。そして、白い顔をしたアイスマンの正体は――人生は、行き当たりばったりのでたとこ勝負。
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