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ジェイク・シマブクロの登場を見ようと思い、結局、全部見てしまった第57回NHK紅白歌合戦、大ハプニングが起きてしまいました!!白組、DJ OZMAのパーフォーマンス。大勢のバックダンサーたちが、リオのカーニバルのような衣装を着て踊っていたのだが、歌えや踊れやの大騒ぎの終盤、あれっと思ったら女性のダンサーたちがおっぱいぽろりと出しちゃいました。え、え、ええ~~、NHKでこんなことやっていいの?と思ってよく見ていたら、フィギュアスケートで着るような薄い肌色のボディースーツに、本物のおっぱいと同じ位置に乳首が書いてあるようなのです。なんだ、こりゃ、と思っていると、最後にはパンツ(ビキニの下のような)を脱いで、バタフライというんですか(最近、聞かないな今言葉)、ようするにアソコをぺこっと隠しただけの姿になってしまいました。男性も脱いでましたから、何名がそんな格好をしていたか、わけわかりませんでした。で、これはNHKがよくこの演出・企画を許したなぁ、と思い、もし、事前にNHKがOKを出していたのなら、「あっぱれ!」と思いました。しかし、赤組司会の仲間由紀恵が、唖然としていてフォローする言葉が出てきませんでした。少なくとも、彼女は事前には知らなかったと思います。また、すこしたってから曲の合間にNHKの男性アナウンサーは、「ボディースーツのようなものを着ていたので、決して裸ではありませんでした」と弁解の言葉をはなしました。じゃあ、ひょっとしてDJ OZMAが、「やっちゃえ、やっちゃえ、どうせ俺たち今年しか出られないし、だったら、やったもん勝ちだぜぇ~~!」と考えて、リハーサルではみせなかった演出をしたんではないだろうか、と思いました。だったらDJ OZMA、快挙!!だと思いました。NHK紅白は、いつもアーティスト側の意向を軽視した強引な演出をやるので、いわゆる大物は敬遠して出てこないのですが(例えば、ユーミン、例えばサザン、彼らは自分たちが特別待遇のように意味ある演出がされる場合以外、出てきません)そんなNHKに一発かましてやった、という感じです。お笑い芸人も、あたえられた時間を目いっぱい使って、どうやってアドリブするか苦心しているようで、昨日も、ナイナイの岡本隆史が、打ち合わせにないことをちょっとやりましただ、まあたいしたことではありませんでした。で、今朝、NHK紅白のサイトを見たら、出てました、出てました。http://www3.nhk.or.jp/kouhaku/『DJ OZMAのバックダンサーが裸と見間違いかねないボディスーツを 着用して出演した件について、NHKではこのような姿になるということは 放送まで知りませんでした。 衣装の最終チェックであるリハーサルでは放送のような衣装ではありませんでした。 今回の紅白のテーマにふさわしくないパフォーマンスだったと考えます。視聴者の皆さまに不快な思いをおかけして誠に申し訳ないと考えております。』NHKは一切知らなかった、ということですね。やったじゃないか、DJ OZMA!!快挙!快挙!もしかしてこの瞬間が最高視聴率だったら面白いのになぁ、と思います。パスタさんは、どうしてそんな下品なパーフォーマンスを支持するの、と言われるかもしれませんが、理由は下記のとおり(1)民放、または世の中の常識的には、それほどたいした露出ではない(だて裸とは違うことがわかるのですから)(2)表現の自由のほうがNHKの都合より重要(3)NHK紅白は、時間と表現、演出に制約が非常に多く、力の弱い出演者がいつもへんてこな演出を押し付けられている。例えば、早い時間帯に出ていた男性演歌手の鳥羽一郎が「兄弟船」を歌う後ろにウルトラマンが出てきたりするのです。これって、歌手のファンにも、ウルトラマンのファンにも失礼じゃないですか?どちらにとっても違和感のある演出、というか意味不明です。そんな演出がここかしこでみられました。で、問題のDJ OZMAの事前のコメントを調べてみると、ありましたありました。『「小林幸子さんの後で歌うと知ったのは今朝。これはまずいことになったと思った。」とOZMAさん。開き直ったのか「衣装じゃかなわないからステージでTake offしちゃうよ。NHKの人は俺を選んで後悔するよ。」と爆弾発言?。きらきら衣装で始まりだんだん、、、、していくとか。DJ OZMAのステージから目が離せない!? 』ちゃんと、書いてあるじゃないですか、そのままのことが事前に!!確信犯、確信犯、そりゃあ、誰だって、小林幸子の大衣装パノラマ・ショーみたいの後に出演順が決まったら、一発かましてやるしかないですよね。いいじゃないですか、年に一度のお祭り騒ぎ、このくらいのハプニングがあっても、とパスタは思うのですが、不快に感じるひともいるんでしょうね、きっと。さて、本命のジェイクの登場ですが、夏川みりと一緒に彼が出てくる流れは、上記のハプニングとは違ってよく考えられた流れだったと思います。まず、Orange Rangeが沖縄のライヴ・ハウスからの中継で歌いました。彼らがインディーズ時代に出演していたライブ・ハウスでした。ギターの音など、いわゆるライブ・ハウスの箱らしい音響で、ロックしてました。次に、渡辺謙がゲストで登場(審査員でもありますが)、白組司会の仲居くんが、「『硫黄島からの手紙』に出演してみてどう感じられましたか?」、と質問すると渡辺謙が、「平和の意味を、このように年末に素晴らしいイベントができるという平和の大切さを普段から考えていかなきゃならないと思いました」とこたえました。次に、沖縄出身の赤組司会 仲間由紀恵が、「次は夏川りみさんです」と紹介して「花~すべての人の心に花を~」の歌詞を少し読み始めました。この曲は、「すべての兵器を楽器にかえて!」と平和を訴え続ける、沖縄の喜納昌吉の歌で、いまやアジアの多くの国で親しまれている曲です。その平和のメッセージが織り込まれた歌を夏川りみが張りと艶がある素晴らしい声で歌う横で、ジェイクがウクレレを弾いていました。ジェイクもやっぱり沖縄出身の日系4世(だったかな)です。津軽三味線の上妻 宏光(あがつま ひろみつ)は、藤あや子だったかな、女性演歌歌手のバックで三味線を弾いていましたが、彼を紹介する字幕は出ませんんでした。しかし、ジェイクは夏川みりのよこに椅子に座って、思い入れたっぷりにウクレレを演奏していました。しかも、画面には字幕で縦に ジ ^ ェ ウ イ ク ク レ ・ レ シ マ ブ ク ロと、出ています。扱いが上妻 宏光より大きいじゃないですか。よかったね。ジェイクの演奏ですが、残念ながら私のところは普通のテレビなので、あんまりはっきり聴こえませんでしたが、仲間由紀恵の朗読の時から、「ぴよ~~ん」というジェイク独特の音色(映画『フラガールズ』のなかの旋律に似た綺麗な音色)が聞こえてきました。夏川りみが歌うよこで、身体を大きく動かしながら弾いているフレーズも、番組の視聴者に対する音響バランスでは、綺麗なメロディのところがあまり聞こえず、アタックを強く弾いているフレーズ、フレーズの最初の部分だけが、よく聞こえました。もう少し、ウクレレの音量のバランスを大きくしてくれればよかったのに、と思いましたが、5.1chなどのいいテレビで見ていた人にはよく聴こえていたのかもしれません。その後、白組からキムタクが出てきて、ジョン・レノンの「Imagine」の歌詞の意味を日本語で朗読しました。そして「Imagine」を歌ったのは、布施明です。英語でちゃんと歌いました。最後には、外国人が大勢の合唱団が出てきて、布施明も、おそらく得意の高いキーに変調して、歌い上げました。そういうことだったのか、布施明が「イマジン」を歌うって書いてあったけど、まさかジョン・レノンの「Imagine」じゃないよね。ちょっと唐突だよね、と思っていたのですが、Orange Range~仲間由紀恵~夏川りみ~ジェイク~喜納昌吉は沖縄つながりです。そして沖縄は第2次世界大戦で大変な犠牲者がでたところです。渡辺謙の「硫黄島からの手紙」~喜納昌吉の「花~すべての人の心に花を~」~ジョン・レノンの「Imagine」は、戦争の意味を考え、世界に恒久的な平和がおとづれるのを願う歌です。最初は、へんてこな順番だなと思っていましたが、このパートの流れだけは、そのメッセージが明確に伝わってきました。とてもよかったと思います。さて、あと面白かったのは審査員の女子プロゴルフの横峯 さくらにむかってステージから呼びかけた細川たかしが、歌詞を間違えてしまいました。さてなぜそうなったのでしょうか。下記のうちからふさわしいと思われる番号を選びなさい。(1)横峯 さくらの美しさに、思わずうっとりとしてしまったから(2)横峯 さくらの斜め後ろの席に、さくらパパがいたから(3)応援ゲストのベッキーの前髪が黒柳徹子していたから(4)上記のいずれでもないさて、何番でしょうか。正解は。。。。ご想像におまかせします☆その2に続く
2006年12月31日
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ジャズ・ロック・AORのギターの凄腕たちが、スティーリー・ダンの曲をカヴァー。まず、フィーチャーされているギタリスト達が凄い。ロベン・フォード(もとマイルス・バンド)スティーブ・モーズ(もとカンサス⇒今ディープパープル)アル・ディメオラ(もとリターン・トゥー・フォーエバー)ジェイ・グレイドン(AORの金字塔「エアプレイ」を製作)スティーブ・ルカサー(TOTO)マイク・スターン(もとマイルス・バンド)と、本当にジャズ、ロック、フュージョン、AORのギターの名手達が勢ぞろい。ギタリストは、曲ごとに変わるが、他のバンドノメンバーもいい。ドラムスに、ヴィニー・カリウタ(ジェフ・ベックのツアーでも来日)アーニー・ワッツがサックス。「ロイヤル・ダン」~幻想のギター・トリビュートという邦題(原題は、The Royal Dan A Tribute)「ロイヤル・ダン」~幻想のギター・トリビュートオムニバス/「ロイヤル・ダン」スティーリー・ダン・トリビュート~イン・フュージョオムニバス/「ロイヤル・ダン」スティーリー・ダン・トリビュート~イン・フュージョン・ギター収録曲は1. ペグ PEG2. 菩薩 BODHISATTVA3. 安らぎの家 HOME AT LAST 4. 彩(エイジャ) AJA5. プレッツェル・ロジック PRETZEL LOGIC6. ジョージー JOSIE7. ダーティ・ワーク DIRTY WORK8. トルコ帽もないのに THE FEZ9. FM 10. ヘイ・ナインティーン HEY NINETEEN スティーリー・ダンというバンドは不思議なユニットである。初期には「リキの電話番号」というシングル・ヒット曲も生み出していたが、ドナルド・フェイゲン(Donald Fagen)とウォルター・ベッカー(Walter Becker)の二人によるある意味、へんくつバンドである。サウンドは、明らかにジャズではないが、ロックという範疇にはおさまらない。ゲスト・ミュージシャンをとっかえひっかえ、演奏させ各音楽パートを、めちぇくちゃに切り貼りして、こだわりのサウンドを作り出す。スタジオ・ワークにたけているので、ライブでの演奏不可能化と思いきや、2度のライブを経験したが、ちゃんとライブでも演奏する。クールなんだけど、ポップな仕上がりで、一聴しただけでは、そんなに複雑な作業が行われていたとは思われないサウンドだ。ゲスト・ミュージシャンには、ラリー・カールトンやウェイン・ショーターらのジャズ・サイドのひともまねかれ、ポップだがかちっとした枠組みのサウンド中で、アドリブの妙味やライブ感も出している。そんなOne & Onlyなユニットなのだ。そんなスティーリー・ダンを上記の名うてのギタリストたちがさまざまな解釈で演奏するのだからたまらない。1曲目の「ペグ PEG」は、ロベンフォードのブルース・フィーリングあふれる演奏がたっぷり堪能できるが、ホーンセクションの歯切れのよさ、後半のヴィニー・カリウタのドラムスもかなりの聴きどころ。2.曲目の「菩薩 BODHISATTVA」は、現ディープ・パープルのスティーヴ・モーズのギター。ロック色の濃い演奏で、ヴィニー・カリウタのドラムスもそれにあわせてロック・ドラミングになっている。ディストーションやオーバードライブなどロックならではのギター・サウンドが楽しめる。3.曲目の「安らぎの家 HOME AT LAST」は、ジェイ・グレイドンのギター。ジェイ・グレイドンはかつて、スティーリー・ダンの傑作アルバム「彩(エイジャ)」の1曲「PEG」のギター・ソロで、ラリー・カールトンやパット・メセニーなどのソロ演奏の録音を押しのけて、素晴しい演奏が採用され、一躍有名になったことでも知られている。ここでは、エアプレイで絶頂期をむかえた当時のサステインの長い独特のサウンドとは少し違うニュアンスで新たな曲に取り組んでいる。後半、やや当時のジェイグレイドンを彷彿とされるフレーズも聴かれるが、当時とおなじことはやらない、というのがジェイ・グレイドンのプライドか。4.曲目の「彩(エイジャ) AJA」は、アル・ディメオラのギター。前半は、ヴィニー・カリウタのドラム・ソロが凄い。そして、後半では、なんとアル・ディメオラが、アコースティック・ギターでの強力なソロが待っていた。この曲にアコースティック・ギターで挑戦するとは、さすがアル・ディメオラである。この曲は、このアルバム全体のハイライトのひとつであると思う。ちなみに、オリジナルのスティーリー・ダンでは、ギター:ラリー・カールトンドラムス:スティーブ・ガッド(彼のドラムスが凄い)テナー・サックス:ウェイン・ショーターこのトリビュートCDではギター:アル・ディメオラドラムス:ヴィニー・カリウタなので、この組み合わせの妙を含めて聴き比べてみるのも面白いかもしれない。5曲目の「プレッツェル・ロジック PRETZEL LOGIC」では、TOTOのスティーブ・ルカサーがギター。不思議なことに、スティーブ・ルカサーの伸びのあるギターは、見事にスティーリー・ダン・サウンドになじんでいて、最初からメンバー、またはレギュラー・ゲストのギタリストだったんじゃないかと思えるほど。イントロをはじめ随所に、ジェイ・グレイドンやラリーカールトン風フレイズがあらわれるが、それは、ラリー・カールトンに自ら共演を申し出るほど、勉強熱心なスティーヴ・ルカサーの成長のあかしともとれる。7曲目の「ダーティ・ワーク DIRTY WORK」では、マイク・スターンが、マイルス・バンドでも披露していた空間系のギターサウンドを作り出し、後半のギターソロはいかにも彼らしい(品のいい)カナきり声サウンドだ。9曲目の「FM」のフランク・キャンバレのギター。速弾きピッキングで有名な彼だが、あくまで、超絶技巧に走らず、すべるようなピッキング。ちょっと、アラン・ホールズワースをも思い起させます。10曲目の「ヘイ・ナインティーン HEY NINETEEN」でギターを弾くのは、デビュー・アルバムに参加していたエリオット・ランドール。ピーター・ウルフのキーボード・ソロとのからみあうギターも味がある。とにかく、このトリビュート・アルバム、全曲が聴きどころだ。しかも、スティーリー・ダンの最高傑作といわれている「彩(エイジャ:Aya)」からスティーリー・ダン/彩(エイジャ)スティーリー・ダン/彩(エイジャ)【Aポイント付】【再来週発売】スティーリー・ダン Steely Dan / 彩(エイジャ)(CD) スティーリー・ダン/彩彩(エイジャ)1. ペグ PEG3. 安らぎの家 HOME AT LAST 4. 彩(エイジャ) AJA6. ジョージー JOSIEと4曲も収録されており、演奏全体のクオリティも大変高い。スティーリー・ダン・ファンジャズやロック、AORのギターファンはもちろん広くロック、ジャズ・フュージョン双方のファンに聴いてもらいたい一枚だ。ここにあるのは、ロックでもジャズでもなく、スティーリー・ダン・サウンドという唯一無二の世界があるからだ。近来まれにみる、聴けば聴くほど奥が深い、超オススメ盤ですよ!
2006年09月12日
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もうすぐクリスマス。クリスマスに聴きたい曲っていっぱいあるけれども、クリスマスCDって沢山あってまよっちゃうかも。僕は一時期、毎年新しいクリスマスCDが出ると、沢山買いこんじゃっていたけれども、気がついたらクリスマスCDが30枚近くに。それに、重なってる曲が多かったり、録音が古いので音質が悪かったり、で最近はクリスマスCD、特別買う、ということはなかったんだけれども、今回、ひさしぶりにいいクリスマスCDが出ているので、ご紹介します。音楽のジャンルでいうと、ポップスクラシック(ボーカル)ジャズといろいろあるけれども、今日はポップス・ソウル・ロック編のご紹介。タイトルは『クリスマス・ストーリー』【送料無料選択可!】クリスマス・ストーリー / オムニバス《送料無料》(オムニバス) クリスマス・ストーリー(CD)【CD】クリスマス・ストーリー / オムニバスクリスマス・ストーリー / オムニバス収録曲とアーティストは01. マライア・キャリー/恋人たちのクリスマス 02. ワム!/ラスト・クリスマス 03. セリーヌ・ディオン/ハッピー・クリスマス(戦争は終わった) 04. デスティニーズ・チャイルド/featuring ビヨンセ きよしこの夜 05. ビリー・ジョエル/星に願いを 6. クリスティーナ・アギレラ/オー・ホーリー・ナイト 07. アッシャー/ディス・クリスマス 08. アリシア・キーズ /リトル・ドラマー・ガール 09. ホイットニー・ヒューストン/クリスマス・ソング 10. ベイビーフェイス/赤鼻のトナカイ 11. TLC/オール・アイ・ウォント・フォー・クリスマス 12. ブリトニー・スピアーズ/マイ・オンリー・ウィッシュ 13. バンド・エイド/ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス? 14. サラ・マクラクラン/エンジェル 15. ジェシカ・シンプソン/ママがサンタにキスをした 16. バックストリート・ボーイズ/クリスマス・タイム 17. プレイ/レット・イット・スノウ 18. デルタ・グッドレム/ハヴ・ユア・セルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス 19. イル・ディーヴォ/ホワイト・クリスマス いろんなCDを実際に何枚も視聴したのと、今までの30枚の経験から、これは買いだ、と思いました。まあ、すでに持っている人もいるだろうけれども、01.マライア・キャリー/恋人たちのクリスマス タイトル「All I Want for Christmas is You」(クリスマスに欲しいのは、あなただけ)が示すとおりの浮き立つ気分の曲。やっぱり、いいですね。クリスマスの楽しい雰囲気が出ていて。最近復活したけど、そうはいっても彼女の絶頂期1994年ののレコーディング。独特のマライヤ風の歌いまわしもいいし、男性コーラスの「えんだ~~~ぁぁぁあ~~」の入るタイミングも気持ちいい。クリスマス曲の定番曲だと思う。この時「29歳のクリスマス」というフジTVのドラマ(山口智子、水野真紀、稲森いずみ、松下由樹、仲村トオルが出ていた)の主題曲になって、250万枚売れたそう(洋楽で250万枚は凄い数字!)。このころ、会社の同僚はこのドラマにはまっていて、この曲を聴くとその同僚を思い出しちゃうけど、今考えると、彼女もそういうお年頃だったということか。(30歳前に結婚した~~い、という)02. ワム!/ラスト・クリスマス 印象的なキーボードのリズムから入るこの曲。この曲も、やっぱり「ああ、クリスマスだなぁ~」と感じる定番曲。1984年の曲。ぼくは、その頃、将来留学するとは思ってもいなかったし、その後、海外の仕事をするようになる、ともまったく考えていなかったので、ジョージ・マイケルが歌う♪Last Christmas I gave my love, And the very next day, you gave it away,This year to save me from tears,I’ll give it to someone special♪「昨年のクリスマスにぼくはキミにこころ(全て)をあげたのに、その翌日にキミはぼくを捨てた。だから、今年は、(直訳すると)涙から自分を救う(すなわち、もう涙したくないので)誰か特別な(大切な)ひとに心を捧げよう」という歌詞の「This year to save me from tears」のところが聞き取れなかったんです。悲しい歌なんだけど、ミュージック・ビデオが、雪山とスキー場のようなところが出てきて、なにやら楽しそうだったので、悲しい歌には全然思えなかったなぁ。03. セリーヌ・ディオン/ハッピー・クリスマス(戦争は終わった) は、ジョン・レノンとオノ・ヨーコの「Happy Xmas (War is Over)」If you want it.きみ(僕たちが)が願えば(思えば)戦争なんて終わる(終えることが出来る)のに。という社会的なメッセージが、子供のコーラスで楽しげに歌われている名曲で、カナダの歌姫、セリーン・ディオンのカヴァー・ヴァージョン。オリジナルより少しゆっくり歌っており、やわらかさと優しさに包まれる。14. サラ・マクラクラン/エンジェルも、おなじカナダ出身のサラ・マクラクランの透明感あふれる歌声が魅力。R&B、ソウル好きには04. デスティニーズ・チャイルド/featuring ビヨンセ きよしこの夜 07. アッシャー/ディス・クリスマス 08. アリシア・キーズ /リトル・ドラマー・ガール 09. ホイットニー・ヒューストン/クリスマス・ソング 10. ベイビーフェイス/赤鼻のトナカイ 11. TLC/オール・アイ・ウォント・フォー・クリスマスがオススメ。07. アッシャー/ディス・クリスマスのサウンド・クリエーションはさずがだし、10. ベイビーフェイス/赤鼻のトナカイ は、ソウル、R&Bの名プロデューサーとしてのベビー・フェイスのシンガーとしての魅力も楽しめる。甘くシルキーな声である。サウンドも、リズム・ギターがカッコよく、タイトなドラムスからコーラス・パートに展開して再び戻り、ベースやオルガン・サウンドが印象的。。。と聴きどころいっぱい。09. ホイットニー・ヒューストン/クリスマス・ソングの、ホイットニーのゴスペル風に歌い崩すボーカルはさすがだし、11. TLC/オール・アイ・ウォント・フォー・クリスマスは、事故でメンバーの人が亡くなってしまう前のTLCの典型的なサウンドで聴かせてくれる。6. クリスティーナ・アギレラ/オー・ホーリー・ナイト では、アイドル系と思われがちな彼女が、最近のハービー・ハンコックとの共演でも魅せたように(これについてはいつかブログ書きます)相当の歌唱力を持っているのがわかる。後半の、コーラスをバックにしたゴスペル・ヴォーカルは迫力ものです。アイドルからセレブへ話題先行の感がある12. ブリトニー・スピアーズ/マイ・オンリー・ウィッシュ 15. ジェシカ・シンプソン/ママがサンタにキスをした も興味深いが。最初の2曲に加えて、ぼくが特にオススメなのは、05. ビリー・ジョエル/星に願いを 13. バンド・エイド/ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス? と最後の曲19. イル・ディーヴォ/ホワイト・クリスマス 05. ビリー・ジョエル/星に願いを は、コンピレーションCDでしか手に入らないレア・トラック。最近、来日して東京ドームのライブも大好評だったビリー・ジョエルの独特のボーカルとピアノです~っと、心の中に気持ちが入ってきます。13. バンド・エイド/ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス? は、最初の低音のイントロがはじまったところで、ぼくはすでに息を呑み、ドラムス(たしかフィルコリンズ)が入ってきたときには、鳥肌が立ってしまいます。1984年、アイルランド出身のボブ・ゲルドフが提唱して、イギリスのミュージシャン中心に集まったプロジェクト。エチオピアの飢餓、貧困を救おうというメッセージ。U2のボノカルチャー・クラブのボーイ・ジョージジョージ・マイケルスティングデュラン・デュランらスーパー・スターが集まってのチャリティ曲。ちょうど1984年の12月に、日本でも街中でこの曲を聴いたけれども、今でもこの曲を聴くと胸が熱くなります。Band Aidのこの曲があって、はじめて、アメリカのミュージシャンが呼応するように翌1985年にUSA for Africaの「We are the World」が出来、この二つが結びついて、ロンドンとフィラデルフィアで同時中継のライブ・エイドが開催され、今はなくなったコンコルドに乗って、フィルコリンズは両方の会場に参加、ドラムスを叩き、歌ったのです。あとから考えると、ぼくが今の仕事をしている原点になった出来事でした。Live Aidから20年、昨年2005年には、アフリカなどの債務国の借金をぼうびきするよう先進国首脳に働きかけたLive 8が、ロンドン、パリ、ベルリン、ローマ、南アフリカ等で同時開催され、ホワイトバンドの販売などで、みんなの意識喚起をそくしました。しかし残念なことに、このニュースが世界をかけまくる十分な時間がないうちに、ロンドンの地下鉄とバスで同時爆発テロが起こり、世界の目はそっちのほうへ向いてしまいました。貧困を世界からなくそう。そういうメッセージが、テロによってかき消されてしまう。テロを即す要因のひとつに、経済格差、貧困問題があるのに、皮肉な結果です。ボブ・ゲルドフに加え、ネレソン・マンデラ氏の解放を訴え、南アフリカのアパルトヘイトを終焉させるのに尽力したピーター・ガブリエルビルゲイツと一緒に、世界の貧困問題解決をNYタイムズの紙面で世界によびかけたボーノ(U2)など、みんな音楽活動を通しながら、社会的なメッセージを発信するだけではなく、実行していく。素晴らしいことだと思います。最後の曲19. イル・ディーヴォ/ホワイト・クリスマスイル・ディーボはアメリカ、フランス、スイス、スペインのイケメン男性を集めたボーカル・グループですが、企画モノ的グループかと思いきや、オーケストラをバックに歌う彼らの実力は、相当なもの。女性にとっては、見てうっとり、聴いてうっとり、かもしれませんが、かれらの本格的なボーカルを聴いていると、やっぱり男性のぼくでも、素晴らしいナァ、と思ってしまいます。後半のコーラス・パートはスペイン語でしょうか。スケール感いっぱい、クラシカルでもあり、ポップな感覚もあり、おすすめの男性ボーカル・グループです。名曲の「White Christmas」で最後をしめていて、全編等して、この時期聴きたくなるような、オススメのCDです♪
2006年12月14日
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1990年に日本人初、かつ最年少でチャイコフスキー国際コンクール優勝した諏訪内さん。CDは聴いたことはあっても、今まで、生で演奏を聴いたことがないので、サントリー・ホールに行ってきた。演奏は、ピアノのニコラ・アンゲリッシュという男性とのデュオ・リサイタル。演奏曲目は、モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 KV454 1: Largo - Allegro 2: Adante 3:Allegrettoドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ 1: Allegro vivo 2: Intermede - Fantasque et leger 3: Finale: Tres anime~休憩~ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 op.100 1: Allegro amabile 2: Adante tranquillo - Vivace 3: Allegretto grazioso (quasi andante(ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 op.108 1: Allegro 2: Adagio 3: Un pocp presto e con sentimento 4:Presto agitato明るめの真っ赤なドレスに、全身すらっとした美人の諏訪内晶子がステージにでてくる。美人だけれども、ちょっとそっけない感じの表情。ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番《クロイツェル》、第7番/諏訪内晶子[CD]【送料無料】 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」、第7番 / 諏訪内晶子【CD】ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番《クロイツェル》、第7番/諏訪内晶子●“ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番《クロイツェル》、第7番/諏訪内晶子”CD(200...【送料無料選択可!】ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」、第7番 / 諏...先入観があったのかもしれないけれども、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタを演奏する彼女からは、華麗だとか甘美といったものは感じられない。むしろ、「力強い演奏」とか「高音が安定して出ている」「ヴァイオリンのボディと弦がバランスよく鳴っている」というような印象だ。彼女の、衝撃的なチャイコフスキー国際コンクール優勝のときは、確かまだ、18歳。まんまるでくりくりした瞳が印象的だった。そんな彼女が18年後に演奏しているのだから、現在は36歳ということか。大人の女性の成熟した音や甘美さを勝手に期待していたのが、いけなかtったのかもしれない。後で知ったが、彼女には、「歌心がない」とか「ヴァイオリン・マシーン」という評価があることも事実のようだ。そんなひどいことは、感じなかったが、やっぱりヴァイオリンというば、もう少し甘美さや歌うような響きを期待していたぼくがいた。しかし、これはぼくのクセなのか、クラシックのコンサート、リサイタルではいつも、休憩をはさんだ後半に、いい演奏が聴けた、と思うことが多い。ひとつには、仕事場からかけつけて、まだ、心も身体も、全身でクラシック音楽を受け止める体勢が出来ていないうちに前半部が終わり、すこし、心も身体もほぐれてきた頃に後半部を聴くからかもしれない。これは、演奏家のほうにもいえるのかもしれない。最初は、緊張感や心配事があって、なかなかベストの演奏にもっていけないが、お客さんの雰囲気も分かってくる後半部でいい演奏が生まれやすいのかもしれない。前半部では、モーツァルトやドビューッシーのヴァイオリン・ソナタを聴いて、綺麗なヴァイオリンの旋律と響きを感じながらも、なかなかそれ以上のことが感じられなかったが、休憩をはさんだ後の、後半、ブラームスのヴァイオリン・ソナタの第2番、第3番と聴いていくうちに、彼女の持ち味は、力強さ、正確な演奏、芯の太い弦の響き、にこそあるのではないかと感じ始めた。諏訪内晶子さんは、1990年にチャイコフスキー国際コンクールで優勝した後、すぐには演奏活動を活発化させなかった。自分には、まだまだ学ぶことがある、ということで、日本での演奏活動を休止して、ジュリアード音楽院本科およびコロンビア大学に留学。 1995年ジュリアード音楽院修士課程を修了している。コロンビア大学では、西洋史なども勉強していたという。やはり、クラシック音楽を演奏するからには、西洋の歴史を理解していなければ、演奏に深みが出てこない、ということを彼女は理解していたのかもしれない。そんな、エピソードからもわかるように、彼女は非常にまじめで、堅実なタイプなのかもしれない。今までの音楽活動をみれば、彼女が逸材であるのは確かだが、例えば、五嶋みどりや五嶋龍のような、天才肌の演奏家ではないと思う。五嶋みどりが、インタビューに答えて、「自分は、西洋人だとか日本人だとか言う前に、『地球人』ですから」というその発想、五嶋龍が、「音楽の道に進んでいくかどうか、まだ決めていない。大学では物理学を勉強したいし、今までやってきた空手も続ける」というような、人間の幅というか、ぶっとんだ答えや発想が、すらすら出てくるようなタイプの演奏家ではないと思う。五嶋姉弟も、諏訪内晶子も、そうとうな努力と、鍛錬や修練を通じて、今があるのだと思うが、五嶋姉弟を、天才と呼べても、諏訪内さんは、やっぱり「英才」、努力の人という気がする。彼女のヴァイオリンを弾く姿を見ていると、ヴァイオリンを押さえる、首、顎、胸、左手の角度が、体全体を動かしても、決して崩れないのだ。これは、どんな状況でも、フォームを崩さないゴルフ・プレイヤーや、野球選手のようだ。無駄な動きがいっさいないのである。これは、やはり修練と鍛錬、訓練で身に着けた奏法であると思うし、そういうスタイルを確立するために、自分に厳しく律してきた人なのではないかと思う。そういう意味では、とても頭のいい人なのかもしれない。それで、肝心の演奏のほうだが、後半になると、しり上がりに演奏が生き生きしてきた。そして、彼女が表現したかったのは、内に秘めた「熱情」を、押さえ込みながら、押さえ込みながら、でも最後にはどうにもならない内なる力が、「熱情」を外に向けて爆発する、というものではなかったのかとおもう。その最初、抑制された演奏、マシーンのような的確な動き、こうしたものは、あくまで手段であり、最後の最後に、音楽が自らの力で、諏訪内さんの体の中から、湧き出す、爆発する!そのために、彼女は演奏しているのではないかと思った。それだけ、ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番は、だんだん、おさえようとしても押さえきれない「激情」「感情」がクライマックスをむかえる、そんな演奏だったと思う。とうぜん、この演奏に、観客は惜しみない拍手をおくり、何度も何度もステージに出てきては礼をしていた、諏訪内さんと、ニコラ・アンゲリッシュ、ついに、2回ほどアンコールにこたえてくれた。アンコール曲はブラームス :ハンガリー舞曲第2番 ニ短調、これは、短く激しく演奏した。そして、プロコフィエフ :5つのメロディーから第1楽章これは、綺麗にたおやかに演奏した。諏訪内晶子さんって、こういう演奏をするひとだったんだ。最近は、ヴァイオリンの腕前は、そこそこで、ビジュアル優位のクラシック・アイドルが沢山出てきているが、やっぱり、そうした人たちとは、「格」が違う気がした。すべての演奏をおえた諏訪内さんは、安堵の気持ちからか、演奏中にはみせなかった、柔らかい笑みを浮かべて、拍手に答えていた。ぼくも、やっぱり、ヴァイオリンに、華麗、甘美、耽美、色香だけをもとめていてはダメだなあ、思った。こうした、オーソドックスだけど、ぶれない骨太の演奏も、やっぱり、それはそれで魅力的なのだと思う。例によって、サイン会に長い列。クラシックのサイン会は、あいそがなくて、写真撮影はNG握手もNGだったが、ぼくは自分の番が来たときに、まず、ピアニストのニコラ・アンゲリッシュに「美しい音楽をありがとう」と話しかけた。すると、ほんの少し、間があって、まわりを取り囲んでいるスタッフも、「おやっと」いうような表情をしている。ぼくの話した声が小さかったのかナァ。ぼくの英語が伝わらなかったかナァ、いや、こんなシンプルな英語が伝わらないわけがない。と思っていると、ゆっくりと、丁寧にニコラ・アンゲリッシュが、「Thank You」と答えてくれた。想像だが、あれだけ長い列をなしてサインをもらっていた人たちの中で、おそらく、ニコラ・アンゲリッシュさんに、感謝の意を表したのは、僕だけだったのではないか。まあ、言葉の問題もあると思うが、素晴らしい音楽を聴かせてくれたのだから、諏訪内さんにだけ話しかける、というのは失礼なのではないかと、ぼくは思ったし、自然に感謝の言葉がでたのだ。そして諏訪内さんには、「インナー・パッションというんですか。それがブラームスの最後のところで、どびゃ~っと出てきてよかったです」と話した。僕は、なんたる、ため口、カジュアル・トークと思いながらも、そう言ってしまった。ところが、諏訪内さんは、「えへへ」という感じで笑顔を見せ、「ありがとうございます」と答えてくれた。カジュアル・トークのほうが伝わる時もあるんだよなぁ。「CDより素敵でした」とか「頑張ってください」なんて言うより(そうやってファンが話しかけるのは大切なことだと思うが)、「どびゃ~っと出てきた」のほうが、素直な感想の気がしたので。しかし、諏訪内さん、美人だし、ちゃんと笑顔も見せてくれるけれども、やっぱり色香がないんだよなぁ。そういう性格と言ってしまえば、それまでだが、少しは、成熟した大人の女性としての表現を加味してもいいのでは、とも思う。これから、どんなふうに音楽を表現していくのか、楽しみだが。それに、そこらへんにあふれている、いわゆる、自分のビジュアル、外見、「女」を売り物にしたような、クラシック・アイドルたちとは一線を画していて、気持ちがいいとは思うけれども。追記トップの写真は、最新CDで、今日とは、別プログラムで演奏したベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47《クロイツェル》を収録。これから、ベートーヴェンの全てのヴァイオリン・ソナタを録音していく、第一弾だ。ベートーヴェンの音楽は、諏訪内さんのような演奏家には、とっても向いているかもしれない。今後に注目です。
2008年04月10日
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ライブでウクレレ演奏してきました。プロはステージで、アマチュアは休憩時間にロビーで演奏するというイベント。そのほか、新作ウクレレやめずらしい自作ウクレレなどが出品されていて、楽しげな雰囲気のお祭りです。ステージの模様を先に紹介すると、某会社が主催したウクレレ・コンテストの2002年と2003年のソロ部門の優勝者がまず演奏。2002年の優勝者は、前から知っている仲間で彼が、いわゆるジャカソロでプロ顔負けに上手いのは、首都圏ではよく知られていること。コンテストの時の優勝曲や、ベートーベンの第九を、ダイナミックにジャカソロをまじえて演奏してくれました。2003年の優勝者は、佐渡島からの出演で、ぼくは初めて見たのですが、オリジナル曲、料理番組のテーマ曲(本人も題名を知らない。多分、キューピーマヨネーズの3分間クッキングみたいな曲)それから、ジャズで、「スウィングしなけりゃ意味がない」を演奏。多分、クラッシック・ギターをやっているのだと思いますが、ピッキングが、従来のウクレレの奏法とはまったくちがって、スパニッシュ・ギターのようなはじけるピッキングと、流れるようなメロディで、これもプロ顔負けの腕前でした。そのあと、森拓治 さんという方が、ウクレレの一番弟子の4人+ベース、ギターを引き連れてのステージ。Herb Ohta Jr.などの演奏で有名な「Morning Dew」や「コハラ・マーチ」を演奏してくれました。ここで、一回目の休憩。そのあと、田村玄一さんというひとの、ウクレレ・カフェ・カルテット 。このカルテットは、変わっていて、みんな別の楽器のプロで、ウクレレ・カルテットで演奏するのは年1回ぐらいだそうです。田村弦一さん(弦さん)は、前に1,2度大勢で飲んだ時にご一緒させてもらったことがありますが、多分、むこうは覚えていないでしょう。彼は、スティール・ギターやアコースティック・ギター、ウクレレなどなんでもこなします。本人は、スティール・ギターで飯食っていると、ステージではおっしゃっていましたが。他のメンバーはサックス吹く人、ギター弾く人など。4人目のメンバーは、ウクレレの中にお米を入れて、出てこないように、ラップして、ウクレレをパーカッションのように使っています。時々普通に弾いたりもしましたが。このカルテットが、僕にとっては一番、予想外の演奏をしてくれて面白かったです。演奏曲は、オリジナル、デューク・エリントン、チック・コリアの「スペイン」 タンゴ、そして最後は、NHKラジオ体操第一 をやってくれました。お米をウクレレの中に入れちゃうことといい、最後に「ダンスミュージックです」と紹介して、ライオ体操第一をやっちゃうあたり、ステージの演出の仕方が見事でした。ウクレレ4本だけで、演奏する「スペイン」も見事でした。僕の大好きな曲のひとつなので、とても楽しめました。第二回目の休憩があって、次は、スラック・キー・ギターのマツモトのノボルさん。ウクレレ・フェスティバルだっていうのに、最後までスラック・キー・ギターを演奏しちゃいました。(ずる~い)スラック・キーの気持ちよいサウンドでのソロのあと、先ほどの森拓治さんのウクレレをゲストに迎えて、「ハワイのウェディング・ソング」とても綺麗でした。そのあと、フラとボーカルの女性を迎えて、ハワイアンをやり、最後に「ケ・アロハ」=「The Love」という意味だそうです。第3回目の休憩今度は、キヨシ・小林 さんの登場。ジャンゴ・ラインハルトのような、アコースティック・スウィング・ジャズを得意とされる方で、ギターでも、ウクレレでもスウィング・ジャズをやります。今日は、1910年代、ジャズが生まれて10年位した頃の(ホントかよう?)スウィング・ジャズを聴かせてくれました。今までに、多数のミュージシャンが参加したウクレレの企画CDで、「ウクレレ・ビートルズ」や「ウクレレ・ジョン・レノン」というのがあるのですが、今度、「ウクレレ・ジブリ」 というCDが出るそうで、その中から1曲弾いてくれました。そのあと、日本のハワイ音楽の普及に大貢献している、山内アラニ雄喜 さんの登場。山内アラニ雄喜さんとキヨシ・小林さんがなんか弾いているうちに、曲になってきました。山内さんいわく「最初の曲も、2曲目も、何の曲だかわかりません」とのこと。山内さんは、ステージでも、出たとこ勝負でその場の雰囲気でアドリブで弾いちゃう人なのですが、曲名がないというのあ、面白いです。いつもは、スラック・キー・ギターがメインなのですが、今日はウクレレ・オンリーでやってくれました。つい最近、ハワイでのレコーディングから帰ってきたそうですが(おそらくスラック・キー・ギター中心の)、驚いたことに、2-3日で、30数曲レコーディングしてきたそうです。山内さんは、大体、レコーディングも、テイク1の一発取りで、O.K.される方で、つねにアドリブで弾いているから、テイク2をやったところで、さっきと同じ演奏はできないし、テイク2のほうがいいかどうかもわからないので、たいてい一発取りなそうです。でなければ、2-3日で30数曲は録音できないですよね(それでも凄い数だけれど)ここで、先ほどの田村玄一が、ステージに呼ばれます。山内さんと弦さんは、パイナップル・シュガー・ハワイアン・バンドを一緒にやってらっしゃる仲ですが、そこにキヨシ・小林さんが加わって、スーパー・ギター・トリオならぬ、スーパー・ウクレレ・トリオの演奏で、なかなか聴き応えがありました。最後に、今日出演したミュージシャンが全員出てきて、「Sophisticated Hula」の演奏。やく、7-8人のひとがソロをとって、エンディング。プロのステージはこれでおしまい。チケットの番号を使っての抽選会があり、なんと、Tシャツなどのほかに、ウクレレが3本、当たりました。1本は、ギターのようなピクアップ・マイクつきのウクレレで、値段は3万円を切るのですが、当たるのならあれがいいな、と思っていましたが全然あたりませんでした。1等賞は、8万数千円するウクレレ。見事女性のかたが当たりました。さて、アマチュアのロビーでの演奏のほうですが、私は、仲間と3回でました。というのも、エントリーしている人が多いので、一回につき2曲程度、ということになっておりました。まず、開場してから最初のステージが始まるまでの間に、仲間とウクレレ早弾きアンサンブルを2曲演奏しました。1曲目は、「グーファス」 ヴァイオリンの開放弦の音で始まるちょっとコミカルな曲。僕たちは全員で何名いたんだろう、7名ぐらいだったと思いますが、7名が綺麗にそろって早弾きすると、なかなかの迫力。演奏が終わると、ロビーのお客様から大拍手。ところが、後で仲間に聞いたら、ぼくはかなり「走っていたらしい」です(爆)大勢のお客さんに、つい興奮しちゃったんでしょうか。2曲目に、今回の中で一番の難曲「コハラマーチ~だんだんはやくなって、相当はやくなって終わる」曲。演奏は、当日の、公園での集合練習の成果か、なかなか良かったと思ったのですが、なんと、途中で、ステージの方が始まってしまい、お客さんはいっせいに客席の中へ消えていってしまいました(涙)数人、りちぎに最後まで聴いてくれたお客さんを前に、最後まで演奏しました。さて、次は、ステージ終了後の1回目の休憩時。金曜日、スタジオで一緒に練習してくれた仲間といっしょに、ウクレレ&スラック・キー・ギターによる弾き語り。ロックの超有名曲なんて、思わせぶりなことを言ってしまいましたが、1.イーグルスの「デスペラード」 と2.ジョン・レノンの「イマジン」 をやりました。メインの伴奏は、スラック・キー・ギターにまかせて、ぼくはウクレレをポロポロ弾きながら歌いましたが、いかんせん。マイクがないのです。このロビーのステージのコンセプトが、主催者によると、ストリート・ミュージックを室内に持ち込んだ感じだそうで、一切のマイク、アンプなし。いつもより大きめに声を張り上げて歌ったつもりですが、後で聞くと、近くにいたひとにはよく聴こえたそうですが、後ろのほうの人には聴こえなかったそうです。まあ、もともとざわざわしたロビーですから、いたしかたないかなぁ。後で、撮ってもらったデジカメ写真を確認したら、僕たちの後ろから大先輩が、のぞいていて聴いててくれたのがわかり、ちょっと感激。2回目、3回目の休憩には、それぞれ、いろんなアマチュアが演奏しましたが、それはちょっと省略させていただきます。プロのステージが終わってから、また、ロビーでアマチュアの演奏です。何名か、ソロで弾いたり歌ったりした後、ウクレレのアマチュア界隈では、ちょっと有名なUA(ウクレレ・アフタヌーン)の登場。公式には活動停止中のはずなんですが、そういいながら活動を続けている大所帯のグループです。よく、ウクレレ・ゲリラ・ライブなどと称して、横浜やお台場、原宿などで、とつぜん大人数のグループがウクレレを弾きはじめて、お客さんが集まりだした数曲後に、さ~っと消えていなくなっちゃう、というゲリラ・ライブ活動で有名です。ぼくも一回だけ、参加させてもらったことがあります。さて、今回は、表でクリスマス曲のメロディを弾きながら、裏でフレンチポップス?みたいな曲のリズムをとって、なにやら不思議な演奏で面白かったです。そして、ウクレレ・ゲリラ・ライブのいつものオープニング曲、ビートルズの 「ツイスト&シャウト」 です。「カモン、カモン、カモン、ベイビー、カモノベイビー、ツイスト&シャウト、カモノベイビー」というやつです。知っている人はウクレレで参加してください、ということだったので、大勢のひとが(もちろん私も)、ウクレレ弾きながら、「カモン、カモン、カモン、ベイビー、カモノベイビー Now」と絶叫!ふつうは、めでたくここで全プログラム終了になるところだったのですが、ステージ開演前に演奏して、不完全燃焼だった、ぼくたちのウクレレ早弾きアンサンブルは、最後に、「12番街のラグ」「ヒロ・マーチ」をやりました。なにやら、顔見知りの仲間が混入してきて、いつのまにかメンバーは10名をこしていました。カウントをとってくれる人が、もの凄いスピードで始めてしまったので、もう誰もつめることは出来ません。いつもの3倍速くらいのスピードで弾いています。これじゃ、もうこれ以上、走る心配がない、といういっぱいいっぱいの、自滅寸前のスピード。カウントを出してくれた人と、このアンサンブルのバンマスが、テンポをめぐっての綱引き(このままのスピードで行きたいVs. もっ遅くしたい)がありましたが、結局、ハイ・スピードのまま突っ走っちゃいました。いや~なんか、自分達のスピードじゃないので、またまた不完全燃焼。でも考えてみると、このイベントのオープニングとエンディングを両方とも、われわれが演奏してしまったわけで、めでたしめでたしでした。あ~、疲れた。
2004年11月21日
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Live 8の全世界同時衛星生中継を、ほとんど徹夜してみた。明け方、うたたねしてしまったが、個人的に、一番感動したのは、やはり ピンクフロイド の演奏だ。ピンクフロイドは、「狂気」「炎」「ザ・ウォール」など素晴しいアルバム作品とビッグセールスを記録しているイギリスの代表的な、プログレッシッブ・ロック・バンド。5大プログレといわれる、キング・クリムゾンYESELPジェネシス のなかでも、コアなファンが一番多そうなのは、キング・クリムゾンだが、プログレッシブな音楽性とメッセージ性、とセールス的な成功を両方手にしたバンドは、ピンクプロイドに違いない。「狂気」は、ビルボード全米トップ200 アルバムで、数字忘れたが、何百週もランキングにとどまった怪物アルバム。「ザ・ウォール」は、1979年の発売当時、パンク・ロックやスカ、レゲエが台頭し、「ロックは死んだ!」などといわれ、それらのニューウェイブに対する、オールドウェイブの象徴のひとつのバンドといわれながらも、やはり記録的なメガセールスをあげ、健在ぶりを見せた。20年以上たった今、振り返ってみると、オールドウェイブといわれたピンクフロイドのほうが、時代を超えた普遍的なメッセージで今も生き残っている。そんななか、主要作品の多くを書いたのは、ベース&ボーカルのロジャー・ウォーターズ。 デビッド・ギルモア は、最初は、サブ的な存在だったのが、だんだんと音楽的に主導権をとりはじめ、二人の確執から、 ロジャー・ウォーターズ がバンドを脱退した。その後も、「ピンクフロイド」の名前をどちらが使えるかの権利をめぐってあらそい、結局、ドラムスのニック・メイスン、キーボードのリチャード・ライトとともに、デヴィッド・ギルモア側が「ピンクフロイド」の名前でアルバムを出し続ける。一方、1989年11月9日、ベルリンの壁が崩壊し、東西冷戦の時代が終焉に向かう中で、それを祝して、ベルリンで、The Wallのコンサートを企画し、さまざまなアーティストたちと実行したのは、ロジャー・ウォーターズのほうだった。1990年7月21日のことである。The Wallのコンサートは、ピンクフロイドとしては、世界で3箇所でしかおこなわれていない。ロンドン、ニューヨーク、ロサンジェルスだ。それは、採算があわないから。演奏が進む中、ステージ上にどんどんブロックが積み上げられてゆき、壁を作っていく。そして、最後に、バンドの大音量のサウンドとともに壁がぶっこわれる、というものだ。これを、ロジャー・ウォーターズは、ブライアン・アダムス、シンディー・ローパー、シニード・オコーナーらのミュウジシャン達と再現した。音楽のコンセプチュアルな部分は、私が生み出したのだ、といわんばかりだった。そんな、確執のあったロジャー・ウォーターズとデヴィッド・ギルモアが、今回のライブ8の趣旨に賛同し、リユニオンした 。ロジャー・ウォーターズは、二人の確執など、ライブ8の崇高で重要な意味合いに比べれば、取るに足りないことだ。と発言したそうだ。このリユニオンは、ライブ8の一回限りのことか、という記者の質問に対し、「わからないが、そうだとしても素晴しいことじゃないか」と答えている。私も、ロジャー・ウォーターズのいないピンクフロイドのライブを2回、ロジャー・ウォーターズのライブを数年前、1回だけ観たことがある。ふたりが再び一緒に演奏し、ドラムスのニック・メイスン、キーボードのリチャード・ライトと、全員がそろったピンクフロイドを観るのは、はじめてだ。ライブ8の放送は、中継がロンドンに戻り、いきなりピンクフロイドのスペーシーな演奏が始まった。「狂気(The Dark Side of the Moon)」から、「Breathe in the Air」 だ!スペーシーなギターは、デイブ・ギルモアのスティール・ギターの演奏だった。知らなかった!背景のスクリーンでは、ブタが空を飛んでいる。これは、ピンクフロイドの「アニマルズ」というアルバムでブタを、資本家をの象徴にした曲、「ピッグ」からで、アルバムのジャケット写真は、ロンドンに実在するのパターシー発電所の煙突の上をブタが空を飛んでいる。「狂気」のアルバム自体が、宇宙を感じさせる作品だが、その中で、デイブ・ギルモアの演奏するスペーシーなギター・サウンドは重要な役割を果している。さきほどのスティール・ギターではなく、今度は、ボトルネックでスライド・ギターを弾いている。余韻も醒めよらぬうち、レジのキャッシャーの音がする。同じく「狂気」から「Money」 が。物質主義、拝金主義、マテリアリズム、またはそういうものにひかれていく人間社会そのものを告発した曲と考えてもいいが、その「Money」が演奏されていく。「狂気」の時代の1973年に、すでにそういうメッセージを世界に向けて発信していたピンクフロイドはやはり凄いなァと思う。サックス・ソロがあり、バンド・サウンドから最後は、デイブ・ギルモアのものすごい切れ味で、宙を滑走するギター・ソロ。しかし、この頃のサウンドでは、ドラムスのニック・メイスン、キーボードのリチャード・ライトが、かなり重要な役割をになっていたのが分かる。ゆったりした、ドラムス。効果的にはいるオルガン・サウンド。底辺を、ロジャー・ウォーターズのベースが支えている。ロジャー・ウォーターズの顔が大写しになる。なんか、はればれしたような、こうしてみんなで再び演奏するのが嬉しそうな、感慨深い顔をしている。俳優のリチャード・ギアに哀しみを刻み込んだような顔をしている。こうやって、再び一緒にやるまでに、いろいろなことがあったんだろうなぁ。24年ぶりのリユニオンだという。ロンドンのハイド・パークの観客から、拍手喝さいがわきおこる。それは、ある種、ピンクフロイドへの敬意の表現としての拍手のようにも聞こえた。3曲目は、ラジオをチューニングして周波数を合わせているかのような音がして、アコースティック・ギターの伴奏からはじまる。アルバム「炎」から「Wish You were Here(あなたがここにいて欲しい)」 だ。もう一本のアコースティック・ギターがメロディをかなではじめる。デヴィッド・ギルモアだ。まず、デヴィッド・ギルモアが歌いだす。この曲は、2001年の9.11 World Trade Centerの崩壊後、アメリカのABCの番組で、世界中、とくにアメリカの国民をなぐさめ、勇気づけようとしておこなわれた音楽番組で、べつの若手のグループが演奏した曲だ。ぼくは、そのとき、よくぞピンクフロイドの曲を演奏してくれた、と嬉しく思った。♪So, so you think you can tell Heaven from Hell, blue skies from pain.Can you tell a green field from a cold steel rain♪この曲は、もともと、ピンクフロイドのオリジナル・メンバーで非常に才能があった、シド・バレットに捧げた曲といわれている。シド・バレットは、才能にあふれんがために、あっち側の世界、つまり狂気の世界へいったしまったひと。彼に対して、「あなたがここにいて欲しい」と歌った歌。しかし、この歌は、9.11のアメリカ同時多発テロで、家族を、友人を、同僚をなくしたひとびとにたいする鎮魂歌として歌われた。上記の英語の歌詞を見て欲しい。♪さあ、地獄から天国がどんなものかいえるかい?痛みから青空が見られるかい?鋼鉄の冷たい雨が降る中、緑の草原が語れるかい?♪(筆者訳)この、「鋼鉄の冷たい雨」という歌詞を、ぼくは2001年当時、ついワールド・トレードセンターに突っ込んだ飛行機のことをさしているように感じた。今は、イラクのバグダッドに、ファルージャに空爆や総攻撃をしかけた米軍のロケット爆弾のように感じる。本当は、この歌詞がなにをさしているのかわからない。でも、1975年に、ピンクフロイドは、そうした時代を予見していたのではないか。そう思う。デイブが歌った後、ロジャー・ウォーターズがリード・ボーカルをとる。数年前、東京で観たライブで彼はしっかりしあ声で歌っていたが、悲しいかな、デイヴィッド・ギルモアのあとで歌うと、その声がかすれて大きく出てこないのが目立ってしまった。でも、ロジャー・ウォーターズは、そんなことはたいしたことではないとばかりに、一生懸命心を込めて歌っている。ここで、彼が歌った歌詞♪We’re just two lost souls swimming in a fish bowl, year after year.Running over the same old ground. What have we found? The same fears♪これも、ひじょうに象徴的な歌詞だ。♪ぼくらは結局、おなじ金魚蜂の中で、何年も何年もおよびまわっているふたつの失われたココロ(ソウル)ではないのか。何年も、おなじ古いグランドを走り続けている。それで、ぼくらは結局、何を見つけたんだい。おんなじ、古くからの「恐怖」をみつけただけじゃないのか♪(筆者訳)これは、きっと本当は、あちら側にいってしまったシド・バレットと、こちら側の世界にふみとどまったピンクフロイドのメンバーが、結局は、行く道は違っても、おなじ恐れを見つけたんだ、という意味の歌詞なのだろうと思う。しかし、今、ここでかすれた声で歌っているロジャー・ウォータズの歌は、たもとを分かった自分とデイヴィッド・ギルモアが、違う道を走り、遠回りしたけれども、結局、同じ地点にたどり着いた。ぼくらは、ふたりとも、Two Lost Soulsなんだ、と歌っているように感じた。ロジャー・ウォーターズの表情が、なにかがふっきれた、優しい表情だった。ふたり同時にボーカル・パートをとり、やがて曲は、デイブがギター・ソロをとりながらスキャットしていく。先にも増したハイドパークの大観衆の大きな拍手。それは、よくこの曲を演奏してくれた。という、例えば、ぼくがよくYESのライブの合間、合間に、難曲をYESが演奏し終わった時に感じるのとおなじような、感嘆と賞賛と感謝の拍手に聞こえた。4曲目は、「ザ・ウォール」から「Comfortably Numb」 まず、ロジャー・ウォーターズが歌う。ちょっと、聴く人に不安感をあたえる、メロディ。次に、デイヴィッド・ビルモアが歌う。やっぱり、彼のほうが声が出ている。デイブのスペーシーはギター・ソロ。また、ボーカル・パートに戻る。ロジャー、デイブが歌う。デイブの壮大な宇宙空間に届くばかりのギター・ソロ。もう、これはうまいとかヘタのレベルではない。サンタナもそうかもしれないけれどもOne and Onlyのギター。孤高の、虚空のギタリスト。彼よりギターが上手いロック・ギタリストは沢山いるだろう。でも、これほど、自分のスタイルを貫き、ひとびとのココロを揺さぶり続けるギタリストはそんなに多くないはずだ。最高だ。素晴しい。これは、ライブ8としてだけではなく、ピンクフロイドとしても、歴史に残る名演奏なんじゃないだろうか。余韻にひたるまもなく、会場はトロントへ。本当は、ライブ8の様子、演奏順に日記に書こうかと思っていたが、ピンクフロイドの素晴しい演奏に、我慢できなくなり、先に書いた。ほかの、アーティストの演奏については、また今度、日記に書こうと思う。
2005年07月03日
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ビヨンセ もビックリ! マツケン・サンバいや~、わたしもビックリしました。こんな題名で日記を書くことになるとは。フジテレビ系列2004FNS歌謡祭 30周年記念スペシャル新高輪ホテル「飛天」の間からの生中継でした!なんと約4時間30分にわたって生放送しながら、過去30年の映像や、韓国からの中継(Bo-A など)や、別スタジオからの中継(福山雅治 )などをとりまぜての、大音楽祭り。映像としては、なんとテレビに出ないことになっていた小田和正が「ラブストーリーは突然に」で、FNS歌謡祭に出演した1991年の映像や、いわゆるアイドル達の歴史(松田聖子、中森明菜、~モー娘。まで、ジャニーズの歴史)スタジオでの歌唱としては、ドリカム、平井賢と溝口肇(チェロ)の共演平原綾香の「ジュピター」や、中島美嘉の「雪の華」 のクールな熱唱とりは、浜崎あゆみ 、などなど 豪華絢爛だったのですが、やった、と思ったのは、なんとプロモーション12月初旬来日予定だった デスティニーズ・チャイルド の来日を、数日早めさせて、、新高輪のステージに呼んじゃって、歌わせちゃったんだからこれはすごい。アメリカのガールズ・グループといえば、ボーカルの上手さとコーラス・ワーク、スタイリッシュでセクシーなビジュアルのアン・ヴォーグ(En Vogue) が、1990年にデビューしたのが先駆けで、歌の上手さでは、今でも一番じゃないかと思っているのだが、その後、ライバル達がいっぱい出てきて、ボーカルの上手さでは、競い合うSWV(Sisters With Voices)(1992年デビュー)や、Xscape(1993年デビュー)メンバー3人が歌って踊れるガールズ・グループ、TLC (1992年デビュー)黒人3人、白人1人の計4人組女性ヴォーカル・グループ、Eternal(1993年)(その後、白人メンバー独立)マライア・キャリーが立ち上げたレーベルの第一弾アーティストになった4人組ガールズ・グループ、Allure(1997年)イギリスからは、もうちょっとアイドル性を持ったガールズ・グループ Spice Girls が1996年にデビュー。こちらは、どちらかというと、アイドル性で、ブリトニー・スピアーズ (Britney Spears)(1998年デビュー)に近いと思うのだが、アン・ヴォーグ(En Vogue)やTLCからみれば、シスター・グループというか「妹的」グループのイメージがあったのだが、デスティニーズ・チャイルド(Destiny's Child:1998年デビュー)は、メンバー・チェンジや、各メンバーのソロ活動を経ながら、今や、世界一のガールズ・グループに成長したと思う。アイドル的存在だったブリトニー・スピアーズが、SEXY路線に転ずるのと時を同じくして、デスティニーズ・チャイルドの各メンバーもアイドルではなく、SEXY路線に向かうばかりではなく、特に、 ビヨンセ などは、ある種のセレブのファッション・リーダー、アメリカの美しい女性のロールモデルのひとりとなっている。そんなデスティニーズ・チャイルドが、2004FNS歌謡祭で、1曲、歌ったのだ。これは快挙というほかない。日本の女の子は、ファッションセンスや、メイク、ヘアケア、スキンケア、ネール・アート、コーディネート、アクセサリーやジュエリーの使い方、小物、バック、靴に至るまで、全体的に見て、世界でもトップ・クラスのオシャレであるとおもうけど、デスティニーズ・チャイルドが、迫力あるバディで、踊りながら歌う姿を見ていて、原点である肉体の持つパワー、エネルギーに圧倒された。NYに住んでいた時にも、いつも感じていたが、日本の女性は、トータル・ファッションのキメ具合は、一般のアメリカの女性をはるかに上回っていると思う。ところが、アメリカの女性、特にアフリカ系およびヒスパニック系の女性の肉体がもともと持っているエントロピーのようなものに、、簡単なファッションをまっとっただけで、そこから発散されるセクシー・パワーが違うんだなぁ。(誤解のないように言っておきますけれど、女性を外見で判断しているわけでもなければ、細い方がいいとか、ダイナマイトの方がいいという好き嫌いを言っているわけでもないので、くれぐれも、そこのところは、ご理解のほどを)ひとの胴体を輪切りにした断面を上から(空から)みるイメージを考えるとわかるのだが、日本やアジア系の女性(男性も)、この断面は、横長の楕円。ところが、アフリカ系アメリカ人やヒイスパニック系アメリカ人の胴体の断面は、丸 ○ に近いのだ。要するに、身体が分厚い。だから、補正下着とか、レモン・パットとか、ローライズ・ジーンズにベルトを腰の低いところに巻く、ジーンズは、ヒールの下まで来るようにする、などというファッションのさまざまな工夫をしなくても、Tシャツ1枚、ジーンズ1枚を、さりげなく着ただけで、肉体の魅力や「くびれ」がちゃんとアピールできてしまうのです。余談が長くなってしまいました。すみません。要は、どっちがいい、悪いの問題ではないのですが、そうした楕円ではなく丸の肉体のパワーをもった歌姫たちのスーパーグループ、デスティニーズ・チャイルド、現代のディバーのアイコンとしてのビヨンセなどをみていると、ただただ凄いなあ~と思うわけである。さて、彼女たちが歌う前に、2004FNS歌謡祭の司会者のあほは、ビヨンセではなく、ほかの2人のメンバーばかりに質問していたが、ビヨンセの出番はその後に残されていた。なんと、マツケン・サンバII の登場。IIとあるからには、マツケン・サンバIがあると思うのだが、IとIIの違いは何かということを、誰かご存知の方がいたら教えてくださいませ。キンキラキンの和服の衣装を来た松平健と、同じくギンギラギンの着物の衣装を来た女性のダンサーたちが大挙して、ステージに登場。マツケン・サンバIIで大暴れしたのだ。そして、テーブル席でそれを見ていたビヨンセが、質問される。「マツケン・サンバのステージ、どうでしたか?」ビヨンセは目をきらきらさせて、「すごく良かった。振り付けは誰がしたのかとか、衣装はどうしたのか」、など、大いに楽しんだ様子で感想や質問を逆にしていた。う~ん、すごいではないか、ビヨンセが認めた「マツケン・サンバII」の実力!!(笑)デスティニーズ・チャイルドと「マツケン・サンバII」こんな、おばかな組み合わせを考えて、実行しちゃうのは、やっぱりテレビにしか出来ないこと。ぼくも、大いに楽しんだ。でも、なんでも売れているものをくっつけちゃえばいいわけ?追記番組を途中から見たので、一青窈 (ひととよう)のステージが観られなかったのが残念☆
2004年12月01日
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