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夕陽を浴びるタロー~虹の橋より (タローちゃん、今も変わらず大好きだよ~。)





March 5, 2025
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カテゴリ: 気になるTV番組
2025年NHK大河ドラマ
『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』 の感想です。

今回は、話の中心は蔦屋重三郎(横浜流星さん)と
瀬川(小芝風花さん)の恋物語でしたが、𠮷原では
許されないそれを、他者には知られないように収めた
松葉屋の主人・半左衛門(正名僕蔵さん)と女将の
いね(水野美紀さん)の手腕に見入ってしまいました。

「亀の甲より年の功」でしょうか。
もちろん松葉屋としての利益もあったでしょう。
でも若い二人が一時の激情に流されて𠮷原の御法度を
破って互いに人生を台無しにしないよう、精神的には
一番キツイやり方でそれぞれの立場を自覚させ、恋の
炎を消してやりました。

やり方は鬼かもしれないけど、もし半左衛門といねが
若い二人に対して憎さが先立ったら、二人のやりそうな
ことはお見通しだからわざと逃亡させ、後で捕まえて
激しく折檻をしたでしょう。

でもそれはせず、それぞれに現実を思い知らせ、二人に
考えさせたのです。
またちょうどというか、うつせみの逃亡が先にあった
ので、二人が考えを改める要因にもなったのですが。

甘いゆるいことを言っていたら統制がとれない𠮷原の
世界では「忘八」にならざるを得ないと女郎屋の主人
たちですが、幼い頃から見守ってきた重三郎と瀬川は、
やはり情がわく部分があるのでしょう。
親のいない女たちや男たちの親代わりなのでしょうね。

*上記番組HPの【べらぼうナビ】に「玉菊燈籠」と
「通行切手」についての説明があります。
 ⇒ ⇒  こちら

こちらでは様々な意見がでていて参考になります。
 ⇒ ⇒  #大河べらぼう #べらぼう


先日、いつものお稲荷さまのところで瀬川(小芝風花さん)となんとも歯切れの
悪い別れ方をした蔦屋重三郎(横浜流星さん)。
ある日、小田新之助(井之脇海さん)が茶屋に来て自分と互いに思い合う女郎・
うつせみのことについて重三郎に話をしていました。
その時、瀬川が花魁道中で現れたのでその行方を追っていくと、盲の客の鳥山
検校(市原隼人さん)を出迎えて座敷に案内するところでした。
瀬川が客の鳥山と触れ合うのは花魁としてふつうのことなのに、今日の重三郎は
それを目の当たりにしたときに今までとは違う複雑な思いがしました。



重三郎は製本の仕事をしようと思ってもなぜか瀬川のことが頭をよぎって全く
身に入らず、眠れぬ夜を過ごしていました。
翌朝、女郎屋の親父衆のところに打ち合わせに行ったとき、重三郎は瀬川に鳥山
から身請けの話が出ていることを知りました。
そう聞いて気持ちが乱れた重三郎は、その場は笑ってごまかして出直すことに。
店に戻ったら新之助がいて、重三郎に相談があるとのことで外に出ました。
新之助は自分のために辛い思いに耐えているうつせみを身請けしたいと思ったの
ですが、重三郎からその額を300両と聞いて自分には無理だと悟りました。
新之助は「金のない男の懸想は花魁にとって幸せになる邪魔でしかない」と言い、
重三郎もそれに相槌を打つしかありませんでした。



瀬川は重三郎にとって幼なじみの花魁で今まではただそれだけだったのだけど、
瀬川が身請けされると聞き、重三郎はこのまま瀬川が吉原から去ってしまうのに
耐えられなくなりました。
重三郎は瀬川をいつものお稲荷さまに呼び出し、はじめは照れ隠しで仕事の話と
鳥山を卑下することで瀬川を引き留めようとしました。
でも瀬川から私を利用するなと怒られて、重三郎はようやく「行かないでくれ。
俺がお前を幸せにしたい。」と己の本心を打ち明けました。
重三郎は瀬川の年季明けには請け出すと言い、重三郎の自分への気持ちに嘘が
ないとわかった瀬川は重三郎に心変わりをしないことを約束させました。
互いに思い合っていることを確信できた二人は心から笑い合いました。



重三郎と一緒になるために𠮷原に残る決心をした瀬川は花魁の特権を使って、
松葉屋の主人の半左衛門(正名僕蔵さん)と女将のいね(水野美紀さん)に、
鳥山からの身請けを断りたいと申し出ました。
しかし話は身請け証文にまで進んでいて、今さら断れないといねは激怒です。
半左衛門が穏やかにその理由を尋ねると、瀬川は用意してあった理由をよどみ
なく語り、いねは「よ~くわかったよ」と嫌味っぽくその場は認めました。
いねは瀬川にマブができた、相手は重三郎だと見抜いていて「正面きっての
掟破りだ。バキバキに折檻してやる。」と厳しい表情になりました。
そしてまさを呼び、瀬川の行動を監視するよう命じました。



まさの尾行に感づいた瀬川は、当分は会わないよう重三郎に伝えました。
二人は周囲を欺き続け、また鳥山が来ても瀬川は座敷に出なくなりました。
いねが鳥山に瀬川はひどい風邪で来られないと伝えると鳥山はその嘘を感じ、
自分は振られたのかとつぶやきました。
破格の条件を示す鳥山を絶対に逃がしたくない半左衛門といねは、なんとか
その場を取り繕うのに必死でした。
重三郎の主人の駿河屋市右衛門(高橋克実さん)は、もしかしたらこの件に
重三郎が絡んでいるのではと思い半左衛門に訊ねました。
半左衛門は否定はせずに、でも大ごとにならぬよう、まだうちに任せてくれ
と言って出ていきました。
鳥山に限らずこの先だれが身請け話を持ってきても瀬川は断る、と見抜いて
いるいねは、二人をあきらめさせるのにはあの方法しかないと決めました。



いねはまず瀬川に次から次へと客を取らせました。
瀬川の襲名披露や瀬川になってからの着物や調度品に恐ろしく金がかかった、
身請けを断ったからにはガンガン稼いでもらう、瀬川のためならいくらでも
金を出す客がいる、外に出ないよう離れで客を取ればいい、と。
過酷ないねのやり方に瀬川は、先代の悲劇をもう一度繰り返すのかと言った
のですが、いねは先代の瀬川が可哀想だなんて毛筋も思ってないと言います。
さらに「あれは松葉屋の大名跡を潰してくれた迷惑千万な馬鹿女。」とまで
言い、瀬川に仕事を言い渡して出ていきました。



一方、半左衛門は瀬川と3人で話をするからと重三郎を呼びつけていました。
重三郎が松葉屋に来ると離れの座敷に案内され、障子の向こうで人の声が
するので昼見世だとは思ったのですが、半左衛門がわざと障子を少し開けた
向こうにいたのは、客を取っている最中の瀬川でした。
好きな男にはこの姿は見られたくなかった瀬川、惚れた女のおつとめの姿は
見たくなかった重三郎。
半左衛門はお前らのことはわかっているとばかりに、重三郎に畳みかけます。
「これが瀬川のつとめ。年に2日の休みを除いては。お前はこれを瀬川に
年季明けまでずっとやらせるのか?」そして半左衛門は重三郎の肩をポンと
叩き、「今、お前にできるのは何もしないってことだけだ。」と諭すように
念押ししました。
重三郎は何も言い返すことができず、ただ立ち去るのみでした。



重三郎がやりきれぬ気持ちを抱えて茶屋に戻ると新之助が来ていて、連れの
女に玉菊燈籠を見せてやりたいらしく重三郎に通行切手を求めました。
その夜、重三郎は通行切手があれば瀬川と二人で𠮷原から逃げられるとふと
思いつき、ニセの通行切手を作って瀬川に渡す本にはさみました。
しかし重三郎が思い描いていた逃亡を、その夜に新之助とうつせみがすでに
実行し、二人は少しでも遠くにと急ぎ逃げていきました。
翌日、重三郎が松葉屋に貸本を勧めに行ったとき、ちょうど瀬川が出てきた
ので重三郎は声をかけ、通行切手を挟んだ本を瀬川に渡しました。
本に挟まれた物を見て瀬川が驚いていると、女将のいねがうつせみの名を
叫びながら出てきました。
うつせみがここにもいないとわかるといねは足抜け(逃亡)だと断定して、
男衆にすぐに追うよう命じました。



夜通し逃げた新之助とうつせみ(小野花梨さん)でしたが、二人とも追っ手に
すぐに捕まってしまいました。
𠮷原に連れ戻されていねに折檻されるうつせみは、ただ幸せになりたくてと
自分の思いを訴えましたが、いねに一蹴されました。
「幸せ?こんなやり方でなれるわけないだろ。追われる身になってどこに
住むのか。人別(戸籍みたいなもの)や食い扶持はどうするのか。仕事が
なくて男は博打、女は夜鷹、ろくな暮らしができなくて、それが幸せか?!」
重三郎から足抜けを提案されている瀬川は、いねのうつせみへの言葉を殊の
外、重く受け止めていました。



一方、重三郎は新之助から「自分が弱くて、己の不甲斐なさに耐えられず、
うつせみに逃げようと誘った。」と聞かされ、自分を振り返っていました。
そしてどんなに思い合っていたとしても、自分たちが一緒になろうとすると
互いに不幸になるだけで幸せはないのだと、重三郎と瀬川はそれぞれに思う
ようになりました。
瀬川は女将のいねに、先代の瀬川のことを訊ねました。
「あの妓があんな死に方をしなければ、きっと何人もの女郎が瀬川になって、
豪儀な身請けを決めて大門を出ていった。あの妓のせいで女郎たちは瀬川に
なれなくなり松葉屋は身代金を失った。だからあんたが瀬川を幸運の名跡に
したいと言ったときは嬉しかった。これでみんな救われると。」
いねは瀬川を諭すようにさらに続けました。
「𠮷原は不幸なところだけど、人生をがらりと変えるようなことが起きない
わけじゃない。そういう背中を女郎に見せる務めが瀬川にはあるのでは?」



重三郎と瀬川はそれぞれに、もう自分たちが一緒になるのは無理であると
悟り、瀬川は他の女郎たちのためにもと鳥山からの身請け話を決めました。
瀬川は重三郎から渡された本にあったニセの通行切手を破って密かに返し、
そして馬鹿らしいけど夢を見て面白かった、とびきりの思い出になったと、
本の感想を言うふりをして礼を言い、重三郎も瀬川の意思を悟りました。
程なくして瀬川の身請けが身代金1400両で正式に決まりました。
(女郎にとって身請けは嫁入りと同じなのですね。婚礼の白無垢を用意し、
身代金は結納として納め、部屋の主人と女将は親代わりとして正装をして
挨拶をするのですね。)






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Last updated  March 5, 2025 11:36:09 AM


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