ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

May 19, 2006
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「モーツァルティアーナ」

 今日の練習の2曲めに弾いたベートーベンの8番は、僕は今まで一度も聴いたことがなかった。
 けど、順番的にはハ短調の7番と9番(クロイツェル)に挟まれているので、名曲でないわけがないと勝手に絶賛していた。そして7番や9番のように荘厳な感じなのだろうと勝手に畏敬していた。

 偏った先入観をもって臨んだこの曲、いざ合わせてみると、実はとっても親しみやすく、第一印象はきわめて良好。

1楽章 : 8分の6拍子が実に効果的。どこか気品が漂う。
2楽章 : 遅めに弾いてしまうと、例の「ベートーベンの気だるい緩徐楽章」になりかねないかも。
3楽章 : 「速いもん勝ち」。速ければ速いほどロンドの味が出る。

 全楽章にわたってなんとなくモーツァルトの作品のような気がした。ベートーベンらしい重々しさが感じられない。ほんとにベートーベン晩年の作品なのだろうか。

 ベートーベンは生涯で10曲のバイオリンソナタを書いていて、この曲は8番めだけど、作品番号で言えば30。まだ、弦楽四重奏のラズモフスキー(作品59)も書いてないし、「英雄」交響曲(作品55)すら書いてない。つまり、8番ソナタと言ってもほとんど初期の作品なのだ。どうりで弾いてて楽しいはずだ。

 この曲、もっとじっくり取り組んでみようということでピアノのセスさんと意見が一致し、来月の練習でも採り上げることにした。





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最終更新日  May 23, 2006 06:57:06 AM
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