ピカルディの三度。～T.H.の音楽日誌/映画日誌（米国発）

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Oct 10, 2011

映画：フィフティー・フィフティー 50/50（2011年アメリカ）

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カテゴリ：映画、テレビ

「Adam's ファミリー」（★★★★☆ 四つ星）

　日本でもまもなく公開の映画。 http://5050.asmik-ace.co.jp/
　ガンに冒されていると宣告された青年アダムの話。助かる確率は五割。

　この映画、なにが素晴らしいって、ドラマではなくコメディとして作られてる点。ゲラゲラ笑いながら観るべきらしい。下品な台詞もけっこう出てくるし。

　アダム自身のガン患者としての自覚/葛藤、さらには周囲との関係がギクシャクしてくるあたりの描写が意外に現実的だと思った。

　ひたすら心配しまくる母親、アルツハイマーの父親、自分の居場所を見つけられない恋人、患者慣れしてない大学院生の新米心理相談員、そして唯一、以前と変わらず大ボケ発言をブッ放すノーテンキな親友。ガン宣告を機に、アダムの周りには新たな「家族」が形成されていく。

　お涙ちょーだい的な演出をしてないのに、妙に説得力があり重みのあるコメディ映画。

***

　さて話はそれるものの、最近知り合ったピアニストの話。こないだ一緒に呑んでたら、実はガンと闘っていらっしゃると聞いてびっくり。
　「全ての仕事を断り、今は毎日ショパンのエチュードだけをちまちま練習して過ごしている。世界観が変わった。去る人は去っていき、寄る人は寄ってくる。いずれにせよ、自分はやっぱり世界で一番幸せだと思う」、とさらりとのたまってるし……。

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