子宮外妊娠のはなし

子宮外妊娠のはなし  ポコルコの体験談です


二回目の流産から数ヶ月。
病院が長~いお正月休みだったので排卵日も気にせずのんびりと過ごし、
かなりアクティブに活動していたところまさかまさかの妊娠Σ(゚ω゚)


数日後。
2回目の流産の後、習慣性流産の検査をしてもらったけど特に問題がなかったから
今度こそは正常妊娠に間違いないと信じていつもの婦人科へ。
でも妊娠だと思って病院へ行くといつも「だめかもしれません」と言われてきた私は
どうしてもいいイメージがわきません。
この状況の診察待ちの時間はいつも震えがとまりません。落ち着きなくキョロキョロしていました。
やっと名前を呼ばれて内診。先生や看護師さんも私が2回流産している患者だからか発言が慎重です。
超音波で長い間見て「あーー。」と先生。気が遠くなりました。別室で話を聞きました。
「子宮に胎嚢が見えないから周りも見てみたけど見当たらない。まだなんとも言えないけど子宮外妊娠の可能性が高いです。」
私も超音波を見ていたからそうかなとは思ったけどまさか3回目もだめだなんて・・・。
自分でも冷静だなと思ったので大丈夫だと言って待合室で座っていたけれど涙があふれそうになりました。
前日、「今度は大丈夫」と元気付けてくれたダンナに子宮外妊娠かもしれないことを知らせるメール。
なかなか送信できませんでした。


3日後。
流産のときとは違い、もし子宮外妊娠だと確定したらすぐに手術をしないといけないので3日後に受診。
超音波で見てみると「子宮になにか点が見えるような気がする」と先生。
正常妊娠の可能性も出てきたのかなとちょっと期待して待っていると、
「見えたものが胎嚢だったとしても6週目だから小さすぎる。まだわからないけど
子宮外妊娠か流産かどちらかになるでしょう。」とのこと。
たぶん前と同じように流産になると言われたのでそう思い込んで、なんで習慣性流産の検査の結果に
問題がなかったのに3回も流産するんだろう、手立てがないということはこれからも同じように
流産を繰り返すのかなということばかり考えていました。


次の日。
ふつうに一日をすごしていた私。夕方トイレに行くと、出血が!!
急いでいつもの婦人科に電話したけれど診療時間が終わっていて誰も出ません。
なので流産のときに手術してもらった大きな病院へ電話をかけることにしました。
電話で自分の状況を伝えると今から来てくださいと言われました。

超音波で見てみると胎嚢と胎芽が見えました。私ははじめて心拍が動いている超音波映像を見ました。
でもそれは子宮ではなく卵管でした。今回も流産だとばかり思っていたのでびっくりしました。
尿検査もして待っていると、先生が「今から入院できますか?というかすぐに手術しないといけないです。」と。
ただの診察だと思って病院に来たのでびっくりです。
卵管は子宮と違って厚みもないし細いから、赤ちゃんが成長することで卵管が耐え切れなくなって
破裂したらお腹の中で3リットルもの出血が起こるそうです。ひどいとショック状態になって死にいたることもあります。
びっくりの連続で頭が真っ白になって先生の言うとおりにしてもらうことにしました。
というか、選択の余地はなさそうです。ダンナには先生が説明&手術の承諾の電話をしてくれました。
入院の準備をしてもらっている間に、職場に連絡することだけ思いついて電話をかけました。

病室へ移動するとその部屋は集中治療室でした。またびっくりしました。
ダンナが職場から病院へ来るまでに1時間くらいかかるので到着する前に手術をはじめることになりました。
手術着に着替えると太い針の点滴を刺され、尿管をつけられ、毛の処理をされ、注射され・・・と
次々に看護師さんが来て着々と手術の準備がされていきます。
はじめてのことばかりだけど心の準備とか緊張とか言っている暇はありません。やはり頭は真っ白。

手術室に運ばれました。テレビで見たような手術室のドア。中に入ると先生がいて少し安心しました。
さらに中へ入って手術台へ移り、心電図やら血圧計やらをつけられました。
看護師さんに「下半身の麻酔するから横向いて丸くなってね。なるべく丸くなった方が痛くないから。」
と言われ、下半身麻酔の注射がすっごく痛いという話を急に思い出して怖くなりましたが逃げられません。
看護師さんの言うようになるべく丸くなることしかできることがないから、もっと丸くならなきゃと思ってこれ以上丸くなれないくらい丸くなっていたら思っていたより痛くありませんでした。
さっきした太い点滴の方が痛かった。
上を向いて、手術中に暴れないように手は横で縛られました。足がじんじんしてきました。
麻酔科の先生がお腹に棒のようなものをスッと這わせて「これは冷たいですか?これは?」とチェックしました。
足は動かないし触られている感触はあるのに冷たくない。不思議な感じでした。
麻酔が効いていることを確認して緑色のシートをかけられ、私からお腹の方は見えなくなりました。
「手術はじますよ」と先生。カチャカチャ音がしていて触られたり引っ張られたりしているような
感じなのに痛くありません。手術台の上のライトを眺めていました。
麻酔科の先生が横にいて「大丈夫ですか」と定期的に聞きました。
横を向くと時計があって、ダンナはもう病院に着いているのかなと考えていました。
しばらくして上の引っ張られているところがなんとなく痛くなってきたような気がして怖くなったので
すぐ横にいる麻酔科の先生にそのように伝えると「麻酔を追加します。」と言って
今度は点滴から麻酔を入れました。意識がなくなるところまではいかないけど頭がフワ~っとなって
目が3分の1くらいしか開いていないような状態になりました。まったく痛くなくなりました。
そこからは意識がフワフワしていることしか覚えていないので時間の感覚がわかりません。
「手術は終わりましたよ。お腹閉じていきますね。」と言われたことは覚えています。

もうろうとしたまま手術が終わって手術室から出るとダンナの顔が見えました。「大丈夫?」と言っていました。
そのまま病室へ入って私を移動させることなく止まったので乗っていたのがストレッチャーでなくベッドだったんだと思いました。

しばらくすると先生がきました。切除した卵管を見せてくれましたがコンタクトレンズをはずしているし
上体を起こせないのでよく見えませんでした。
麻酔のせいなのか、いろんなことがあったせいなのか、とても眠たくなってダンナが帰ってすぐに眠りました。

夜中、だんだん麻酔が切れてきて痛くなってきました。痛み止めの筋肉注射を何回かしてもらって
また少し眠りました。一晩中看護師さんがやってきて血圧を測ったり点滴を替えたりしました。


手術の次の日。
先生が回診にきて「もう横向いたりしていいですからね。なるべく動いて。」
と言われましたが動けるものではありません。じっとしてました。
尿管を抜いてもらって少し楽になりました。尿管を抜いたということは自分で歩いてトイレに行かなければなりません。
最初は看護師さんが付き添ってくれるらしいのですが身体を起こしてベッドから降りようとしただけで
貧血状態になってしまい、もう少し後から挑戦することになりました。
結局しばらくして歩いてトイレに行ったけど、用を足すとお腹が縮むから痛くて
また軽く貧血のようになってしまい、看護師さんにつかまりながらベッドへ帰りました。


一週間後。
そんなこんなで少しずつ回復して入院生活も退屈になってきたころ。ようやく退院です。
抜糸をして会計を済ませ、久しぶりに外の空気を吸いました。周りから見たらゆっくりすぎるし変な歩き方。
病院ではトイレとかナースステーションまでしか歩いていなかったのに帰りにドラッグストアに寄って見て回っていたら
すぐに息切れして座りたくなり、断念して帰宅しました。
先生に、「自分が思ってるより体力がなくなっているから徐々に元の生活に戻していって。」と言われたのはこのことだったのか。
家ではしばらくおとなしくしていることにしました。

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-おわり-  *私の長い話を最後まで読んでくださってありがとうございました(*´▽`*)

~おまけ~ その後の気持ち>>


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