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2006.09.19
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著:東野圭吾の小説。
犬畜生にも劣るバカ二人に
「うむ、困った」
「どうしたんですか?」
「何、君らの手を煩わせるほどのことではないよ」
「いえ、そんなお気を使わないで下さい」
「そうですよ、我々に出来ることでしたら何なりと」
「いや君らの知能では事足りないという意味でなんだが」
「(´・ω・`)そっすか」
「(・ω・`)残念です」

最近不可思議で不条理な文章を読んでいない
とそう申したところ薦められた一冊。
実のところ私は推理小説が好きでないので、
その系統を主とする印象のある作家は避けていたため、
彼の作家の作品は全くというほど手つかずだった。
実際薦められたときもあまり気乗りはしていなかった。
ただ彼らの「おまえ好み」の一言だけが、
唯一それに対する購買意欲を繋ぎ止めたのだった。

正直能ある鷹は多岐に渡る。
そう思うような世界がそこにあった。
まさに私が欲していた非日常がそこにはあった。
ミステリーとは殺人のみに区切られる領域に非ず。
私は私の中の真貧しき概念を図らずも訂正することとなった。

私はその人物に惚れ込むということを余りしない。
なぜなら面白いとされる作品とは、
誰々の作品だから面白い、のではなく、
それ自体の完成度が高いから面白い、のだと思うからである。
もちろんその道に長け才能に秀でた者の手による方が
そうした面白いとされる作品が生じやすいは事実である。
がその者の紡ぎ出したもの全てが秀作かと言えば、
確実に、とまで言い切る自信こそありはしないが、
そのような事例を白昼の下に晒すことの方が余程
難しいことのように思えてならない。
とまあ話が多少ずれてきてしまったが、
私は以上の理由により人物に――
今回の場合だと作家に惚れ込むということはしない。
のだが、少なくとも「東野圭吾」という名は
私の中に刻み込んでも良いように思われた。
もちろん意味は初めて知ったという意味ではない。
などと断ること自体、無粋であろうか。


そしてネタバレ。
反転させてあるので、見たい人だけどうぞ。

「そうではなかったのか」
と思っている次第なのだが、
主人公とさやかは姉弟だと思っていた。
同級生の兄弟というケースはなくはないというし、
また状況的にも問題がないように思われたからだ。
それに互いの過度の類似性を語るシーン。
あれの意味もそういう顛末なら頷ける。
構図にするとこうだ。

アイツと再婚相手のピアニストの間に
ひさみ(後さやか)が生まれる。
その後すぐピアニストは懐妊する。
アイツと離婚する。
出産後、親戚の医者夫婦にその子を委ねる。
斯くして純粋な姉弟は生き別れになり、
高校という舞台で邂逅を遂げる。
そして運命の悪戯か、彼らは愛し合うようになる。
だがいざ将来を漠然と見据える時期に差し掛かった頃、
姉の方がこのままではまずいという事実に
本能的にか偶然か、意識し袂を分かつ。

なのではないだろうか。
あまりに符合する点が多い。
もちろんそんな事実は一言も本編では語られていない。
しかし私はこうであったのだと思わずにはいられない。
もしすでに読了なされている方がおられたらば、
どう思われるだろうか?
宜しければ一言、物議など大層なものでなくとも、
残していただければこれ幸いである。

【やや追記】
再婚相手のピアニストが懐妊を知ったのは、
離婚前後どちらでも辻褄が合う。
「前」の場合
アイツとの生活において、
二人目の子供をもうけてしまったら、
もはや逃れられない関係が築かれてしまう。
逃げるならば今しかないと思った。
「後」の場合
アイツの自堕落さに呆れ果て、
このままでは人生を共に棒に振ることになりかねない。
一蓮托生など御免である。
と逃げた矢先に妊娠に気付いた。

ひさみ(後さやか)を共に連れて逃げなかったのは、
自分のことを考えるだけで手一杯だったとも取れるし、
またあのような不逞な男の子供を引き受けることほど
悍ましく汚らわしいこともないと考えたのかも知れない。





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最終更新日  2006.09.19 23:24:42
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