萌園の闘病日記 いくつもの難病を抱え奮闘中

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第3章 自己免疫性溶血性貧血



自己抗体によって赤血球が破壊されて起こる貧血。
赤血球が破壊されることを溶血といい、溶血で起こる貧血なので溶血性貧血という。

溶血性貧血

症状

●黄疸 : 溶血により血中ビリルビン値が上昇して黄疸になる

合併症

●胆石症 : 溶血により血中ビリルビン値が上昇するため胆石症を合併する事が多い
●核黄疸 : 新生児黄疸にみられ、大脳核にビリルビンが沈着することで起こる障害。

検査

血液検査

治療方法

内科的
免疫反応を抑えるプレドニンと呼ばれるステロイド剤を経口服用する。

外科的

赤血球破壊の場である脾臓の摘出が奏功することがある。
また、溶血により血中ビリルビン値が上昇するため胆石症を合併する事が多く、
脾臓と同時に胆嚢の摘出をすることも多い。


自己免疫性溶血性貧血との闘い

1997年5月 
心療内科に入院中、受けた血液検査で偶然発見される。
血液中の LDH の値が異常に高かったのである。
LDHの正常値は、200から400国際単位くらいだが、このときの値は2000くらいまで上がっていたのだ。
LDHが上がる病気には、肝炎など肝臓が悪い場合、赤血球が溶血などでこわれた場合、
心臓の筋肉がこわれた心筋梗塞の場合、がんの場合などがある。
更に詳しく血液を調べ、血液内科の先生に診てもらったところ、
「自己免疫性溶血性貧血」と診断された。
この病気は後天的なもので、自己免疫疾患がある私は、合併症だと言われた。
治療はプレドニンの大量投与であった。
連日(毎日)60ミリグラム服用することから始まり、検査結果を見ながら徐々に減量していった。
最終的には連日20ミリグラムになったところで減量はできなくなった。
(他の自己免疫疾患との関係)

私はあることがきっかけで心療内科の主治医を信用しておらず、主治医の性格が
医者らしからぬ性格だったので、生理的に受け付けず大嫌いだったのだが
この病気を見つけてくれたときだけは感謝した。

貧血は小さい頃からあったが、潰瘍性大腸炎を発病してからさらにひどくなっていた。
何度も輸血を鉄剤の点滴を繰り返しても、その時は正常値になるが
すぐに重度の貧血になってしまっていた。
その原因が、自己免疫性溶血性貧血だとわかった時、貧血が改善されない理由がわかり、ほっとした気持ちになった。

心療内科の受診はやめてしまったが、血液内科は続けて受診している。
今、プレドニンの効果があるのか、溶血もしておらず貧血もそれほどひどくはない。
でも溶血の予防にと、少し貧血が進むとすぐに鉄剤の点滴が始まる。
鉄剤も余り続けると、体内(肝臓)に鉄がたまり、時には重篤な状態に陥る場合があるそうだ。
治すために体内に入れる鉄剤も、身体には毒になりうるということだ。

どんな薬でも、副作用がない薬はないということだろう…。






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