体感!JUNKムービー

体感!JUNKムービー

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

ぞううまことり@ Re:映画音楽がやって来た!「日本映画と音楽」特別演奏会(05/26) 舞台の狭さを利用したオーケストラの編成…
ぞううまことり@ Re:『9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019)』~ベストセラーは誰のもの?(05/04) ストーリーの展開を面白くするのは、見る…
ピーターラビラビ@ Re:『ゴジラxコング 新たなる帝国(2024)』~エネルギー、フルチャージ⁉(04/28) ゴジラ映画は、戦っている時が迫力があり…
ピーターラビラビ@ Re:世紀の怪物/タランチュラの襲撃(1955)~あの大スターはどこにいた?(05/21) 虫が巨大化される映画は、過去に何作もあ…
ピーターラビラビ@ Re:『シン・ランペイジ 巨獣大決戦(2020)』~シンの連鎖反応(11/15) 巨大化した蜘蛛とワニが戦うシーンがどう…

Freepage List

March 21, 2016
XML
カテゴリ: 特撮映画

 B級映画というくくりがある。
 B級映画とは、低予算、短期間の撮影、上映時間が90分以下、そして有名俳優が出ていない、といった省エネタイプの映画のことをいう。
 実際は、かつて映画が二本立てだった時代に、メイン(A)じゃない方、添え物(B)の方という意味だったらしい。

 例えば、『マックイーンの絶対の危機(ピンチ)(1958)』などは、低予算B級SF映画だ。
 スティーブ・マックイーンという大スターが出演しているじゃないか、と思うかもしれないが、この映画の時点では、マックイーンはまだ売れていなかった。
 当方のB級好きは、子供の頃にこの映画を見た影響が強くある。
 B級映画は、省エネであるため、そして、格式にとらわれない工夫があったり、A級映画にはない型破りな個性を発揮することができる。そこがおもしろいのだが。

 さて、『メガ・シャークVSクロコザウルス』である。
 アサイラム社製のこの映画は、まちがってもA級ではない。
 アサイラム社の映画は、予算は少なく、撮影期間や準備期間も短い。
 それらの点では、B級映画である。
 同時に、粗製濫造、手抜きという見方もされる。
 勢い、映画の中では、「えー!?」「そんなバカな」といった展開が続出だ。
 そんなアサイラム社の映画は、B級映画の範疇に入らないのではないだろうか。

 例えば最近見た映画では『フロム・ザ・ダーク(2014)』とか『アナベル死霊館の人形(2014)』などはB級ホラー映画だ。
 それらの映画とアサイラムの映画にくらべたら、筋は通っているし、映画として形になっている。
 おもしろいか、つまらないか、ではなく、低予算で短期間に撮影するB級映画といえども、A級映画と同じように、映画としての体を成しているかどうかという話である。

 ここからは、くだんの『メガ・シャークVSクロコザウルス』を見ていこう。

 まず、クロコザウルス(超巨大ワニ)だが、なんの説明もなく突然出現する。
 怪獣映画で、怪獣が出現するときには、なんらかの理由づけがある。
 たとえば、太古の超巨大ワニが地底に生きながらえていたが、地震による地殻変動によって地上に出現したとか。
 たとえそれが不自然で納得できかねるようなものでも、超自然的な存在については、何か説明がなければ見ている者はそれを受け入れ難い。
 ところが、クロコザウルスは、コンゴのダイヤモンド鉱山からいきなり現れる。
 超巨大ワニのクロコザウルスが何物で、どうして21世紀に出現したのかなどについては、まるでスルーされているのだ。
 出現の理由づけについて、こっちが見落としでいたかと思ったよ。

 つぎに、メガ・シャーク関係だ。
 メガ・シャークが、最初にクロコザウルスと激突したあと、大西洋に潜ったとの情報が入る。
 そこで米軍は、原子力潜水艦でサメを攻撃することとする。

 原子力潜水艦には、館長(女性)と搭乗員の2名。
 ほかに人がいるのかどうかはわからない。
 スクリーンに登場するのは2名のみ。
 搭乗員「(メガ・シャーク発見)魚雷ロックオンします。発射管に(魚雷は)一本しかありません」
 館長(女性)「命中させなさい」

 魚雷を一本しか搭載していない潜水艦ってどんなんやねん。
 その一本を命中させるかどうかというスリルを演出するつもりなのだろうが、危機感よりも脱力感が先に立っちゃうよ。

 そして、メガ・シャークとクロコザウルスが闘う理由については、こんなのです。
 クロコザウルスは、種の保存、繁栄のために卵を産みまくる。
 そして母性本能から、卵を守ろうとする。
 その卵を狙って、腹をすかせたメガ・シャークがやってきて、バトルになるというもの。

 しかし、クロコザウルスは、アフリカからアメリカ西海岸からハワイから、いろんなところに産卵している。
 これについては、「クロコザウルスは、身に危険を感じたときは一度に大量の産卵が可能」なんていう説明をしている。
 だけど、メガ・シャークは、すきっ腹をかかえてクロコザウルスの卵を求めて世界中を周遊するより、ほかに食うもがあるだろうに。
 そして、それほど大量の卵を産んだクロコザウルスだが、オスはいったいどこにいたんだ?

 最後に、メガ・シャークとクロコザウルスの激突が予想される地区で、軍に「撤収命令」が出ているにもかかわらず、その背後に一般車両が平然と走っている。これは、アサイラムでは日常茶飯事。
 今回は、撤収命令が出たあとに、軍の一斉攻撃が行われて火柱、水柱が吹き上がっている湾内を、一般軽船舶が悠然と航行していったぞ。

 こんなふうだからね、アサイラム社の映画はB級と呼ぶのはためらわれる。
 こうした前後の矛盾や破壊的ご都合主義の映画は、「超」B級映画として区別したい。

映画(全般) ブログランキングへ
ご協力ありがとうございます





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  March 21, 2016 05:51:22 PM
コメント(1) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: