古本屋で100円読書

古本屋で100円読書

ノンフィクション系 No.1



うろ覚えの読書記録です。少しずつ書棚を見ながらアップして行きます。
るりのホンネで読書
No. 書籍名    著者名    出版社  感想  
1. 日本人とユダヤ人    イザヤ・ベンダサン   出版社  うむ。これは日本人が書いたともっぱらの評判です。なくなられた山本何とかさんが書いたそうです。
2. 古代への情熱    シュリーマン   出版社  トロイ遺跡を発掘するまでの記録。 すごい。
3. チャップリン自伝     チャップリン   新潮文庫  究極の貧しさというのが、どんなものであるかこの日本にいてはきっと分からない。その貧しさの真の意味と、チャップリンの成功の軌跡が分かる本。  
4.  心…   ラフカディオ・ハーン    岩波文庫  明治の日本の社会風俗が 日本人にも新鮮。へーそうだったんだぁーです。  
5. 大旅行記(四大陸周遊記) イブン・バットゥータ  昔からイスラム教の男は奥さんを平気でないがしろにしていたのかぁー。とちょっとあきれました。ずっと旅した先のことばかり書いていて、結婚しなかったのかな?と思ってたら、後のほうで行く先々で妻を娶ってはポイだったと思わせる記述が。イスラム教の喜捨の概念が分かっていないとちょっと理解に苦しむかもです。
6. 沈黙の春  レイチェル・カーソン 新潮文庫  現在の地球温暖化など、さまざまな環境問題に対して関心をもたらすきっかけともなった啓蒙の書です。まあ、学者だと思うのですが(違ったらゴメンナサイ)やはり、科学とか環境問題に興味がないと、読み通すのはちょっと骨です。
7. 地球の掟 アル・ゴア かつてクリントン大統領の副大統領を勤めた著者。博覧強記ですが、最初は面白い!と思っても、これでもか、これでもか、と彼の博識を提示する書き方は疲れます。やはり、知識はある程度絞り込み、そこから問題を掘り下げる書き方のほうが面白いと思います。でもこれはそうではないです。なので、途中で飽きちゃいました。
8. ガリア戦記 ユリウス・カエサル 岩波文庫  古代ローマ帝国最大の天才と言われるカエサル。軍略、知略、政治力、カリスマ性、すべてにおいて凡人を凌駕しています。この作品が、将軍として忙しいさなか、本国の元老院にあてて口述筆記したと聞いたら驚きます。全くの無駄のなさ、深い洞察力と適切な表現。読み物としても面白いだけでなく、天才の天才たる所以(ゆえん)をちらと垣間見れます。
9. キュリー夫人伝 エーヴ・キュリー 白水社  娘が語る偉大な科学者の素顔。彼女が知性においてだけでなく、努力と人格においてもすぐれた人物だったのが分かり、感動します。不滅のロングセラー。ロングセラーに当たり外れはないといいますが、これもまた外れない作品です。
10. 夜と霧 V・E・フランクル みすず書房  近年、激しく迫害されながらも、反ナチス活動によって収容所を経験したフランス人(仏国家から勲章を受けている人)が「収容所は確かに存在したが、ガス室は存在しなかった。私は反ナチで収容所に入れられ、迫害されていたが、自分の良心に従ってこのことを言わないではいられない」旨の発言をしました。その後、彼はユダヤ人による猛反発により、社会的に葬られた形になっていますが、勇気ある発言といえます。このことの真偽は、(ガス室はなかったといって)拷問に屈しなかった、きわめて少数の人々の死による証言とともに、後世の歴史家に委ねられるでしょう。政治によって、もしかしたら、歪めれた事実が含まれているかもしれない本書ですが、それでも、極限下における人間の魂のあり方を考えさせられる一冊です。これは現在の歴史下では20世紀屈指の名著です。私自身も感動しました。文章はむずかしめです。
11. チベット遠征 スベン・ヘディン(スウェーデン)  ううむ。この方は信心深い人であったろうと思います。しかし、遠征とはよくつけたものです。当時のヨーロッパ人の感覚でしょう。興味のある人にはすごく楽しいと思います。まあ、興味のない人にも面白いかどうかは???
12. 人びとのかたち 塩野七生 4列3行  出ました! 知の巨人とも言うべき塩野七生。この本は、彼女の著作としてはまーお茶を濁す程度ですね。
13. イタリアからの手紙 塩野七生 4列3行  ここら辺はあんまり記憶に残ってないんです。でも、彼女のファンとしては、全部の著作を追いかけていきたかった時期に読んだ本だと思います。
14. ルネサンスの女たち 塩野七生 歴史をあくまでも忠実に追いかける著者ですが、さすがに、政治的に2級市民に追いやられていた女性たちですから、肝心の資料が乏しかったのでしょう。それなりの作品です。でも、みっちり書き込んで大迫力で引っ張る彼女の作風に圧倒される人にとっては、とっつきやすい作品だと思います。彼女のファンとしては「まだまだ、こんなものじゃないぜ」って感じです。 5列3行
15. サイレント・マイノリティ 塩野七生 4列3行 七生様は映画もお好きのようです。で、映画のうんちく話だったと思います。まあ、特にどうってことはない作品ですね。(=あくまでも七生レベルの話)
16. 男の肖像 塩野七生 4列3行 むう。覚えてないんですなー。これが。彼女のファンになったら読みたくなるだろうから書いておきますって感じです。
17. コンスタンティノープルの陥落 塩野七生 新潮文庫  ジャーン! 出ました、七生節。ここからが七生ワールド全開の作品です。彼女の作品はとにかく面白い。歴史をこんなふうに書き始めたのは彼女が最初です。彼女が大ヒットを飛ばすのを見て、類似の書き方が出てきたようですが、これを読んだら面白くて止められません。わくわくして読み進んでしまいます。
18. レパントの海戦 塩野七生 新潮 文庫 これまた、お得意のイタリア物。彼女はイタリア人と結婚したため、日本語の書物を手に入れられなかったらしいのです。で、自分に手に入るものを、そうだ、イタリア語の本を読んで歴史を書こうと思ったのがきっかけでイタリアの歴史にハマッタらしいです。こういうのは七生さんはものすごく上手い。読ませます。
19. ロードス島攻防記 塩野七生 新潮 文庫 面白いですが、3作つづけて読むと飽きるので、他の人の作品を中にいれて読むとよいです。楽しめること間違いなし。
20. 海の都の物語 上下 塩野七生 4列3行 これは大ベストセラーで、経営者が選ぶ歴史書No.1だった本です。他にも、いわゆる知識人と呼ばれる人たちの一押し本でした。ベネツィア共和国の興亡史なのですが、大著でありながら、一気に読ませる筆力と、緻密かつ圧倒的な情報量で読者を圧倒する作品です。これを読んだらあなたもすっかり七生ファンになってしまいます。
21. 続・海の都の物語 塩野七生 4列3行  読者の圧倒的な支持を得て続編登場。その筆力たるや、前作に同じ。この作品群は名著として、さまざまな賞をとったのではないかと思います。(うろ覚え。機会があったら調べたいのですが。。。)おそらく、名著としていつまでも残る作品だと思います。両編とも読み終わった後感動します。でも、軽い読み物しか読めない人向きではないかもです。人それぞれ好みがありますので。
22. ローマ人の物語1~9巻 塩野七生 新潮社 この一巻めは、もう、読むのがもったいないと言う気持ちで読みました。でも長いので、さすがに飽きています。最近は、買ってないです。カエサルの巻4.5は面白かった。彼女はカエサルに恋しているだけに、語りが熱っぽいです。今は12,3巻まで出ているはずです。読書上級者、あるいは歴史ファン向き。第一巻目があまりにも受けたので、出版者の意向でもっとこのシリーズが長くなるよう、注文されたのかもしれないですね。で、自然、描写が細かくなって、以前の彼女なら歴史のダイナミックさを失うので書かなかったささいなことまで書いている気がします。研究書にしないでくれよー。と一言。もっとエンターテイメントに徹して欲しいです。
23. 若き数学者のアメリカ 藤原正彦 新潮文庫  愉快な人柄でユーモア先進国のアメリカ人さえ笑いに引き込む著者。こんな日本人が増えてくれたらな、と真剣に思います。面白い。彼の賢さがきらりと光るものの、総じて読みやすくてにやりとします。
24. 父の威厳 数学者の意地 藤原正彦 新潮文庫 愉快な著者の愉快なエッセイ。ほんわかとした温かさがつねに彼の著作にはあります。
25. 遙かなるケンブリッジーー数学者のイギリスーー2列3行 藤原正彦 新潮文庫 これの中味は覚えていない。エッセイだし。たくさん書くとだんだん文章から軽さがなくなる傾向は誰しもですが、これは軽さが少々少なめだった気がします。
26. 心は孤独な数学者 藤原正彦 新潮文庫 すっごくいいです。これは以前の著書とちょっと毛色が違い、3人の天才数学者の人生をたどっています。インドの天才ラマヌジャンが特によいです。あまり教育が行き届いているとはいえない国に(もちろん現在のインドは進展すさまじい)歴史に残る大天才が現れるとどうなるかが分かります。かつて日本にもいましたね。明治期の南方熊楠。彼を彷彿とさせます。それだけでなく人生について、人間について、考えさせられるきっかけになる本です。
27. モーツァルト 小林秀雄 集英社文庫  とりあえず名著だと聞いていたので読んだのですが、私的にはそうぴんと来たわけではなかったです。
28. チャイコフスキー・コンクール 中村紘子 中央文庫  コンクールの舞台裏とピアニストたちの素顔を描いて面白い。なかなか書くほうもすごい。
29。 サンダカン八番娼館 山崎朋子 文春文庫  かつて貧しかった時代。日本女性は海外へも出稼ぎに行きました。その仕事は今で言う風俗です。彼女たちの人生を追う著者の目は温かい。それがこの作品から不快感をさわやかに感じさせている。苦労した女性たち、ご苦労様。今は安らかにお眠りください。もう、あなたたちを悩ませるものはありませんから。
30. アンネの日記 アンネ・フランク 文春文庫 この作品を読むと感動すると言う人の気持ちがわからない。正直読み勧めていると、彼女が14歳だったために、思春期以前の反抗特有の人を見る視線の冴え冴えとしたところにこちらも疲れてきます。子供で読んでもそうだったし(同じ14歳)大人で読んでもそうだった。
31. 思い出のアンネ・フランク ミープ・ヒース&アリスン・レスリー・ゴールド 文春文庫  これはフランク一家をかくまったミープ・ヒースの語るフランク家の思い出です。大変思いやりのあるこの女性が語る回想は、人を深く感動させずにはいられません。正直、この本が文庫本になるとは思いませんでした。消えてしまうのでは?と思っていただけに、この本が残ったのが嬉しいです。尤も歴史の証言としての価値は、最初から第一級だったでしょうけど。
32. 絶対音感  最相葉月 小学館 車のクラクションや飛行機のエンジンの音さえ何の音か分かってしまうと言う絶対音感。これは訓練で身につくものであると同時に、訓練しなくても身につく人もまれですがいるらしいです。(一人知ってます)21世紀国際ノンフィクション大賞受賞作を受賞したとのことで、大いなる期待を持って読みましたが、なんか期待はずれだった気がしました。つまり、著者も絶対音感がも一つ掴み切れなかったのではないかと思います。
33. 南仏プロヴァンスの12か月 ピーター・メイル 河出文庫 のんびりしても暮らせるこの地方の不思議なこと。いったい経済にどういう法則が働いているのか不思議です。まあ、ごく普通に楽しめる本です。
34. 誰がツタンカーメンを殺したか ボブ・ブライアー 原書房  この本は素晴らしいです。エジプト政府は、20年余にわたる研究者の請願を受けて、ようやくツタンカーメンの遺体を、近代科学と医学の力で解明することを許可しました。そのとき、著者は研究者グループの一員として、この研究に参加しました。その結果分かったことを素人にも分かるように説明しています。あっと驚く新事実の数々。若いツタンカーメンとその王妃アンケスエンアメンの深い愛情が涙を誘います。私はこの本を読んでなきました。しかも、本屋で立ち読みしてないたのです。みんな異様な顔で見ていたなぁー。ふっ。読書に涙はつき物さ。
35. 私の名はリゴベルタ・メンチュウ リゴベルタ・メンチュウ 新潮社  著者はノーベル平和賞を受賞した反政府活動家です。読み進めて行くと、あまりの先住民族への迫害の激しさに激しい憤りを感じ涙します。読んで辛くなったものの深く心を動かされました。
36. 女盗賊プーラン プーラン 草思社 とても近代法治国家で、こんなことが行われているなんて信じられません。著者がしたこと、経験したことを裁けるのは、神さましかいないでしょう。女性問題や社会的問題に興味がある人向き。
37. ユダヤ戦記 ヨセフス 山本書店  最初読んだときは、あまりの生々しさに驚愕しました。でも、これが歴史の事実であることは、動かしようが有りません。戦争によって一民族が滅びると言うことはどういうことなのかを知らしめる書です。これを読むと、古代世界にタイムスリップした気持ちになります。感情移入してしまう人は要注意です。
38. ガレー船徒刑囚の回想 ジャン・マルテーユ 岩波文庫  18世紀、フランス。カトリック信仰を否定し、プロテスタントへの迫害を逃れて国外へ脱出しようとした著者は掴まりました。罪に対する罰はガレー船徒刑囚となることでした。これは当時の常識ではゆるやかな死刑です。こうして、著者はイギリスのエリザベス女王に救い出されるまでの12年間、ガレー船と言うおそろしく過酷な労働を強いられます。そのときの経験を描いたノンフィクションです。そこには人間性の気高さと醜さ、渦巻く陰謀などが書かれています。読むと心が高められる本といえます。ぜひ、手にとって見てくださいね。
39. 嘘つきアーニャの真っ赤な真実  米原万里 角川書店  共産党政権下の東欧に。父の仕事で住んだ著者が学生時代の友人たちのその後を語って共産党政権下の人々の生活を掘り下げていく。まーごく普通に流して読める本です。
40. ワイルド・スワン(上)(中)(下) ユン・スワン  講談社文庫 祖母から始まって、母と自分を含めた中国女性3代の生涯を通して、中国の歴史と社会をも語っています。悪名高い4人組の文化革命についても内側から証言しています。それなりに楽しめます。
41. ハプスブルグ家の女たち 江村洋 講談社新書  王族のお話しってやはり華麗で興味深々ですよね。現実離れした知的遊び心が満足されるからでしょうけど。それに経済的にも身分的にも制約がなく、庶民とは違った大胆な行動ができるところが面白いのでしょう。まあ、軽く読めます。
42. ヰタ・セクスアリス 森鴎外 新潮文庫  何の感慨もなし。最初からこうだと分かってたら、手を出しませんでしたね。
43. ピアニストと言う蛮族がいる 中村紘子 4列3行 この人の最初の作品のほうが面白いです。これは余禄的な感じ。
44. 岩城宏之のからむこらむ 岩城宏之 新潮文庫 5列3行
45. セーヌ左岸で 犬養道子 4列3行 多分自選集のほうに入っていると思います。この方の本は読んでると勉強になります。
46. ラインの河辺 犬養道子 中央文庫 自選集に入っていると思います。
47. 暗殺教団の谷 フレヤ・スターク 教養文庫 おそらく明治期のイタリア女性だと思うが、日本女性が学問など考えることもできなかった時代にこれだけの今日と知識を身につけた女性がいることのショックを受けた。読み物としても面白い
48. イタリア遺聞 塩野七生 新潮文庫 歴史に残る数奇な運命の女性の話など、面白さ十分。
49. 愛の年代記 塩野七生 新潮文庫 わずかな資料を基に七生の世界と空想がはじけてます。面白い。
50. マキアヴェッリ語録 塩野七生 新潮文庫 これを楽しめる人はどんな人か分からない。格言好き、政治好き? ううむ。


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