放浪の達人ブログ

有名人

    【有名人】

岡崎東公園に実物大の恐竜のオブジェが完成した。
皮膚の色や質感は本物そっくりである。(本物見たことないけど)
完成式典に参列された岡崎市長の内田氏は一般市民に混じって普通に歩いていた。
市民に声を掛けられたり話し掛けたり楽しそうだった。
俺も「市長、おめでとうございます。ブログ読んでますよ」と声を掛け
市長も「ありがとうございます」と応えてくれた。
こちらは首からカメラを提げ、髪の毛が寝起きでボーボーのままの
浮浪者を少し小ぎれいにした程度の格好である。
「一緒にリバでエッセイを書いている斎藤です」と言えば
市長も「あ~、そういやあ」程度に認識してくれたかも知れないが
まあそんな一般市民の自己紹介はどうでもいいのであった。

今回のようにいわゆる「有名人」に会うと小市民としては嬉しいものだ。
以前来日公演をして翌日上海に移動するローリングストーンズのメンバーを
セントレア空港で待ち構えて声を掛けたことがある。
バンドのサポートメンバーには「昨日はナイス・パフォーマンスだったよ」と
普通に話し掛けて「ああ、来てくれたのかい?ありがとう」なんて
平気で会話が出来るのに、いざミック・ジャガーやキース・リチャーズを見ると
触るのに必死、声を掛けるにも「ミック~!」「キース~!」と名前を連呼するだけで
「うわあ、本物見ちゃったよ!触っちゃったよ!」と感激して、
呆然から醒めた後に彼らを撮っていたビデオカメラを再生してみると
ビデオを構えていたことすら忘れて地面を写しているだけとなっていて落胆した。

岡崎出身のハードロックバンド「TILT」が復活して各所でライヴ活動をしているが、
ボーカリストのタケちゃんとはちょっとした顔馴染みである。
以前は月1回は必ず会っていて、全国ツアーでの宿泊先での舞台裏失敗談を聞いたり、
堂々と変装もせず地元の本屋で見かけた時は「タケちゃんじゃん」と話をしたりしたが、
それってTILTのファンが聞いたらすげえ羨ましいことなんだろうなあ。

しかし俺は芸能人がプチ変装をしているのを見ると余計な詮索をしてしまう。
大きなサングラスやマスクをして顔を隠してはいるものの
本当はちょっとだけ気付いて欲しいのではないのだろうか?
確かにいつもキャーキャーと名前を呼ばれたり勝手に写真撮られたりでウンザリし、
独りだけの時間が欲しいだろうけど全く気付かれないのも寂しいだとか、
「あそこの人、あの誰々じゃない?」「まさか、こんなとこにいないわよ」とか
「似てるけどただの格好つけたそっくりさんじゃない?」と言われるとか、
店のトイレから出てくるのを見られたりクシャミしてる変顔見られたりも嫌だろうし、
まあ有名人は彼らなりのプライドと苦労があるんだろうなあ。


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