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私:
どこかの市で 市長
が音頭を取り、職員とともに 7名がメタボリック症候群解消に挑戦
した。
ところが、その中の一人である 40才台の課長が暑い中をウォーキング中に心臓をやられ、急死
したというね。
A氏 :何ヶ月前かに7人の職員は 7人のサムライ とかで市長を先頭にメタボリック撲滅に向かってスタートしていたようだね。
私
:亡くなった課長は、順調に体重は減っていたというね。
しかし、この順調が問題だね。
計画通りに減っていたんだろうが、背景には無理があったのではないのかね。
運動中心
に減らしていたようだがね。
これは 心臓によくない場合
があるね。
A氏
:食事にも気をつけないとね。
俺も昔、40代の頃、体重が異常に増え、血圧が高かったね。
当時、「 5日間で10キロ減量する法
」とかいう本が出たね。
もう、当時から ダイエットブーム
だったんだね。
そこでその本の通りにしたら、確かに 10キロ減った
。
ところが、そのときは、冬だったんだが、 風邪をひいて熱で体がガタガタ震えたね
。
俺はそれまで冬に風邪などひいたこともないし、ましてや熱なんか出したことはなかったんだよ。
体力がなくなり、抵抗力が落ちたんだね
。
慌ててやめたよ。
A氏
:それが愉快なんだよ。
その後、 人間ドック
に行ったんだが、 検査結果を説明する医者の机の上にその「5日間で10キロ減量する法」の本がのっていたんだよ。
その医者の話しを真剣に聞くのをやめたよ。
私
:俺も君と同じ頃、太らないようにと思って当時はやりの ジョギング
をほぼ毎日20分くらい、していたね。
十数年も継続してやっていたから、癖になっていたね。
ところが、ある夏の夜、出張から帰って、なんか疲れていたんだが、走らないとさっぱりしないので、 無理して走り、風呂で汗を流して休んでいたら、不整脈になったね
。
A氏
: ジョギング
も無理すると危ないらしいね。
たしか、 ジョギングブームを起したアメリカ人がジョギング中に死んでいるね。
私
:医者に行ったら、「 いつまでも若い気でいるが、体はついていけないよ
」と言われた。すぐに、 ジョギングからウォーキングに変えたね。
十数年、ジョギングをしていたんだが、 体力は年とともに落ちていたんだね。
A氏
:それにしても、その 7人のサムライ
でメタボに挑戦した市長は、特に強要したわけではないとして、 残った職員の挑戦は継続していく
というね。
健康診断をして、医者の指導ですべきではなかったのかね?
私:
市長の発想は、 メタボリック症候群との戦いは「自己責任」
だからだろうね。
死んだ者に責任がある
。
秋に減量に成功した者は勝者だね。
冷たい 市場原理
だね。
「 生権力
」の時代だね。
A氏
: 養老
氏がいうように、 部下の「自己責任」にすると、上司は楽だね。
7人のサムライの個性を見なくていいんだからね。
私
: 黒澤明
の「 7人の侍
」は、個性的な集まりだね。
それをまとめるリーダーの 勘兵衛
は、実にその メンバーの個性をよく見て編成し、使い分けているね
。
人事の妙
だね。
安倍首相が身につけてもらいたいことだね。
A氏
:その 市長
は、 7人のサムライに号令を出すだけで
、後はメンバーの「 自主性
」に任せるのだから、 勘兵衛のように、命をかけた戦いがないお役所の上司は楽だね。
「 お前は、ちょっと運動を避けたほうがいいかな」ぐらいの「人を見る目」をマネージャーたる市長は持つべきではなかったのかね
。
私
: 養老
氏がいうように、 個性を「内的個性」に追い込んで、「自己責任」にしたために、人を使ったり、扱ったりする側が楽になり、人を見る目、指導する目、気遣う目が衰退
したようだね。
人を見る
力のないのか、無関心なのか、そういうマネージャー
が増えてきたのではないかね。
最近、企業不祥事が増える背景にそれが一つあるような気がするね。
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食べ残しの山、メタボ、本の山 2009.06.24