PR
Keyword Search
Calendar
Comments
Freepage List
私
: 丹羽氏
の講演の後、パネル討議などがあり、夕方近く、最後に 養老氏の特別講演
となった。
この丹羽氏と養老氏。
両氏の 講演のスタイル
は、全く逆だね。
丹羽氏
は、机の上のマイクに向かって、終始、同じ姿勢で立ったまま、ときどき、原稿を見ながらしゃべる。
養老
氏は、手にマイクを持って、机に向かうこともなく、演壇を歩き回って原稿なしで、終始、聴衆に向かってしゃべる。
A氏 :演歌歌手とロックバンドの違いのようだね。
私
: 養老
氏の演題は「 理系の壁・文系の壁
」というものだね。
養老氏
が 東大医学部の解剖学科の教授
でいた頃、 学生にある変化
があったという。
物理や化学に強い学生が増加
してきたという。
それは、入試のときに、試験科目を選択できるので、 満点を取りにくいといわれる生物を避けるからだという。
A氏 :その学生の傾向と、解剖学とはどういう関係があるの?
私
:物理学はある法則があり、それで自然を説明するね。
ところが 解剖は、個人の体ごとに個性がある。
事実に謙虚
でなくてはならない。
A氏 :だから、「 この遺体はおかしい。テキスト通りでない 」という学生が出るわけか。
私
: イギリス
の有名な小説家の サマセット・モーム
は若いとき、医学生だった。
彼は、 死体解剖の実習で、教科書通りの遺体が稀
であることを知る。
その経験が彼の小説に登場する人間観の根底を貫いているね。
同じ「 死体解剖」
という事実体験から、 その事実を「受け止める態度」
が、東大学生と違うね。
A氏:
それが昨日のブログのいう「 現実は多様で、『正しい受け取り方』しかない
」という意味かね。
「 正しい遺体
」は存在しない。
私
:養老氏は、 現代は、情報は高級であるという発想
を持っているという。
個別の五感は下等
だとなる。
A氏:
東大の医学生のように、 教科書が 高級
で、死体は
下等
だというわけだね。
しかし、本当は 個々の死体が
高級
で、 教科書が
下等な「過去の遺物」
なわけだ。
私
: 養老
氏は、演壇上で 後向きに後ずさりして
「 過去の情報
」を見るふりをして解決を探すと言う。
次に、 くるりと前を向き
、「 前には何も情報がないので慌て出す
」と言う。
聴衆はドット笑ったね。
A氏 :素晴らしい動作による説明だね。
私
: 養老
氏は、 NHKテレビの報道カメラの情報
は、「 あるカメラマンの目を通した映像であるから、公立性などあり得ない
」という。
毎日のNHKニュースの最後で、アナウンサーはいうべきことがある
が言っていないという。
A氏 :どういうこと?
私
:「-- とはいえ、今、ニュースで言ったことはすんでしまったことです
」と言うことだという。
聴衆はドット笑った。
A氏
:なるほど、ニュースとは言え、「 過去の遺物
」だね。
明日はどうなるかは別物だね。
あっという間に、 アメリカは恐慌
だからね。
私
: 情報と五感のバランス
がこの情報化時代には特に必要だということだね。
五感を得るには「行動」すること、「体を動かす」
ことだね。
それは、 丹羽氏
の「 努力
」「 汗を流す
」ことの重視につながるのかね。
それは 今後の日本の人材を育てる学校教育 にもいえることだね。
「福祉の逆説 充実を支持する層は」歴史… 2018.01.25
首班指名で誰に投票? 2009.09.02 コメント(1)
新規パソコン稼働開始 2009.08.30 コメント(2)